民放の中波ラジオ番組でクラシック音楽のコーナーというのはかなり貴重だと思いますが、YBC(山形放送)の12月5日(木)放送の「ミュージックブランチ」にて山響の事務局長の西濱専務理事が出演、先の11月23日・24日の第321回定期演奏会の話と、新年度のプログラムについての紹介がありました。これがたいへん興味深いものでした。ラジコフリーでは、今日、12月11日(水)の19時54分まで聞くことができるようですので、リンクを張っておきます。1時間20分頃から始まりますので、スライダーで動かすとそこから聞くことができます。
第321回定期演奏会は、ジュリアン・ラクリンさんのヴァイオリン、ヴィオラ、指揮の三刀流を堪能したわけですが、ラクリンさんご本人が、シューマンの3楽章から4楽章にかけては、アメリカで出せなかったものを山響では出せたと大絶賛だったそうです。奥様もヴィオラ奏者ですが、先日のシカゴでやったモーツァルトより良かったとの評価で、すごいオーケストラがあるのね、と褒めてくれていたとのこと。山響のコンサートマスターの髙橋和貴さんがラクリンさんの一番弟子だそうで、そんなご縁でつながりができ、山響の経営状況なども説明して、気持ちを通わせて来てくれたのだとか。そういえば、客席に若い人の姿が多いことに気づいたラクリンさん、山形の企業がサポートシートを提供して若い人を呼んでいる試みに共感していたのを思い出しました。再来年以降、再び呼ぼうということになっているそうなので、これは楽しみです。
もう一つ、新シーズンは「Legend〜伝説・伝承」をテーマにしたプログラム(*1)になっているとのことで、主だったところを紹介してくれました。定期会員ですので私の手元にも届いていますが、山響は特別だと語るオッコ・カムさんのシベリウスは「レンミンカイネン」、小林愛美さん、ガルシア・ガルシアさんが登場してラヴェルやショパンのピアノ協奏曲、沼尻竜興さん指揮でシューマンの3番と堀米ゆず子さんのサン=サーンスのヴァイオリン協奏曲、原田慶太楼さんが振るニールセン、バボラークさんのブラームス4番、鈴木秀美さんのモーツァルト「レクイエム」、大植英次さんの初登場とエルガー、ベートーヴェン、前田妃奈さんがチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲など、盛りだくさんです。常任の阪哲朗さんも、メンデルスゾーンの劇音楽「夏の夜の夢」やシューベルトの「グレート」、演奏会形式でプッチーニの歌劇「蝶々夫人」等を指揮する予定で、これまた期待大、楽しみです。
何かと値上げの時期ではありますが、無駄な出費はできるだけ節約して、山響の定期会員の会費を確保しておかねば!
(*1): 山形交響楽団2025-2026定期演奏会・特別演奏会のご案内〜山響ホームページより