電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ブログ記事を作成編集する際のテキストエディタの有効性

2023年04月15日 06時00分50秒 | コンピュータ
オンラインでブログ記事を書いていると、操作を誤ってまるっきり消えてしまうことがあります。goo ブログの場合、「新規投稿」した際に、場合によってはすでに投稿済みの記事が表示され、「廃棄」を選択せずに消して上書きすると、うっかり記事が消えてしまうということが起こりうるようです。
せっかく頑張って書いた記事が消えてしまったときの脱力感は、私もよくわかります。これを防ぐには、操作を誤っても手元に記事の元原稿が残っていればよいわけで、それには一度テキストエディタで記事を書き、例えば 2023-weblog-0415.txt のようなファイル名で保存しておき、この内容を新規投稿の編集画面に copy & paste してやるようにすれば、誤操作で記事が消失するダメージをかなり軽減できるでしょう。

画面は、Visual Studio Code で記事原稿を作成編集しているところですが、実際にはここまで高機能は必要ないので、むしろ Windows なら「サクラエディタ」あたりを使ったほうがよいのかもしれません。ちなみに、Windows でサクラエディタを使っている例が次の画像です。



こちらは、weblog-sozai.txt というテキストファイルに日付の逆順に記事原稿を蓄積している例です。それぞれの記事素材の日付があり、次行が記事のタイトル、すでに投稿済みの場合は「◯」印がついています。そして次の行からが記事内容です。このやり方だと、1ファイルですので管理が楽です。

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古希の古参ユーザー、UbuntuにVisualStudioCodeを導入し試してみる

2023年04月14日 06時00分32秒 | コンピュータ
現代のテキストエディタについて、現状の一部を垣間見てみようと、マイクロソフト社謹製のテキストエディタ、Visual Studio Code をメインコンピュータである Ubuntu Linux 20.04 LTS にダウンロードし、試してみました。



まずダウンロードですが、画像のようなダウンロードページ(*1)があり、そこから Ubuntu 用の .deb ファイルをダウンロード。一時保管した場所は、ダウンロード・フォルダに VScode というサブフォルダをつくり、そこにしました。ファイル名は、

code_1.77.1-1680651665_amd64.deb

でした。そこでターミナルを呼び出し、

$ cd /ダウンロード/VScode
$ sudo apt install code_(TABキーで補完すると正式なファイル名が自動的に入る)

これでパスワードを入力するとインストールが開始されます。完了すると使えるようになっており、

アプリケーションメニューからマウスで Visual Studio Code を選びクリック

すると、起動します。
(※この件、ターミナルから code と入力して Enter するというやり方でもできるけれど、それなら統合環境の意味が薄れるでしょうし。)
おや、なんだか昔懐かしい黒バックに白文字の画面。とりあえず、行をまたいで折り返すには View - Word Wrap でできるようです。詳しい機能はともかくとして、WEB 上で解説(*2)を探して概要を読んでみると、エディタ画面下部にターミナルを開き、そこで各種コマンドを実行できるらしい。なるほど、プログラミングしながらコンパイルしその結果を確認したり、クラウド上のソースコードを参照したりドキュメントを書いたり、あるいはできた実行ファイルを配置したり等の作業が、このエディタ上でできるという統合環境が売りなのだな。まだよくわかっていないけれど、たしかに多機能な現代的エディタのようです。

それでは、試しに texsrc フォルダから前に作成してあった sample.tex ファイルを読み込み、ターミナルを開いて

$ platex sample.tex
$ dvipdfmx sample.dvi
$ evince sample.pdf &

としてみたら、たしかに LaTeX 文書がコンパイルされPDFに変換され別ウィンドウに表示されました。ターミナルをわざわざ呼び出さなくても良いということなのでしょう。



その他にも古希の古参ユーザーには驚きのさまざまな機能がわんさとあるようです。通常のカット・アンド・ペースト等のショートカットが使えるのはありがたいですが、ちゃんと覚えるのには時間がかかりそう。案外、慣れた Emacs やシンプルな gedit でいいや、となるのかもしれませんが、頭の体操、知的好奇心と意欲の意地に、いや、維持に役立つかもしれませんし(^o^)/

(*1): ダウンロード・ページ〜 Visual Studio Code 公式サイト 〜ここから apt で導入すれば大丈夫ですが、 snap で導入すると日本語がうまく扱えないらしいです。
(*2): Visual Studio Codeの使い方〜Java Drive

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いろいろなソフトウェアを試していた頃〜テキストエディタの今

2023年04月13日 06時00分01秒 | コンピュータ
昔、パソコンのソフトウェアも高価で、しかも同じOSとはいうもののメーカーにより微妙に機種依存していた頃、より便利で使いやすい環境を目指していろいろなソフトウェアやツール類を試していた時期がありました。例えば昭和の終わり頃〜平成の初期は、ワープロソフトは「一太郎V3」が標準で、その他のワープロソフトはそれぞれ独自性を主張し、文書ファイルは互換性がなく、ワープロ専用機の文書も扱えるリッチテキスト・コンバータのようなソフトウェアが価値があるような時代です。表計算は Lotus 1-2-3 が主流で、マイクロソフト社は Multiplan で頑張っているような状況です。


 ( Microsoft Multiplan 3.1 の画面, Wikimedia commons より)

結局、機種やソフトウェアの違いを問題にしないためにはテキストファイルを使うほかはなく、文書を作成・編集するには、もっぱらテキストエディタを使うようになりました。メーカーごとに異なる MS-DOS 上で動作するテキストエディタも、それぞれのメーカーごとに動作保証しているような状況でしたので、例えば PC-9801 シリーズおよびその互換機上では Mifes を使い、FMR/Towns シリーズでは RED、DOS/V機では Vz などの市販ソフトのほかに、多くのフリーソフトウェア等が公開されていました。例えば memacs や SE3、コンパクトな NEED、Rwink や HEwin などです。さまざまな文書の原稿を下書きしたり、awk 等のスクリプトをチャイルドプロセス下で実行して文書中に取り込んだり、今考えれば、機種依存する不便を楽しんでいるような面もありました。


  ( 2004年ころに Vine Linux で使っていた Emacs エディタ )

Windwos/Linux の時代になってからは、WZエディタなど市販品のほか、サクラ・エディタや Emacs , gedit などのテキストエディタを使い、今に至ります。ときどき、いろいろなソフトウェアを試していた昔のような好奇心が薄れたなあと感じることがあります。例えば

コーディング以外の文章作成にも便利! クリエーターにおすすめのテキストエディタ15選〜MdNより

などのような、現代のエディタの紹介を見ても、昔ほど夢中になれません。ある意味、飽和しているというか、間に合っているというか、別のソフトウェアを試してみても、見返りは別に代わり映えしないんじゃないか、と感じてしまっているからでしょう。

ましてや、非常勤の形で辛うじてつながっていた今までの仕事からほぼ完全に離れた今、数式やグラフ満載の TeX/LaTeX 文書を書く機会はまずなくなるでしょう。Cloud LaTeX からは退会してしまいましたし、特に高度な機能はたぶん必要としません。



などと言いながら、マイクロソフト社謹製の Visual Studio Code は Linux でも動くのか、へ〜、日本語化も比較的簡単なのか、などとつい読んでしまうのは、昔の野次馬的気分がまだ少し残っているからなのかも(^o^)/

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「手帳文具書斎」カテゴリーの記事数が900件になったが

2023年04月12日 06時00分22秒 | ブログ運営
昨日の『Bun2』2023年4月号に関する記事で、「手帳文具書斎」カテゴリーに属する記事数が900件に達しました。記事ネタに困ると万年筆のインク補充など小ネタでお茶を濁したりしていますので、やがてはカテゴリーの上限999件に到達するのは目に見えていたわけですが、それにしても遅かれ早かれ上限に達する時期は来てしまいます。では、どんな対策がありうるだろうか。

  • 900件の記事を内容的に2つ〜3つに分け、複数のカテゴリーに分割する
  • 記事数が上限に達した時点で「手帳文具書斎2」というカテゴリーを新設する

すぐに思いつくのは、まあこんなところでしょうか。

うーむ、私の場合、新製品の購入報告が中心ではなくて、実際に使っている様子や感想が主ですので、おそらくこれからもかなりの記事が増えていくだろうと思います。現実的に、900件の記事を内容的に分割するというのは労力がかかりすぎる。これは、単純に「手帳文具書斎2」あるいは「続・手帳文具書斎」などというカテゴリーを新設し、同じように継続するほうが賢明かもしれません。次に記事数が多いのは「Weblog」カテゴリーですが、こちらはまだ700件台ですので、まだもう少し大丈夫そうです。しかし、こんなに増えるとは思わなかったなあ。

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ステーショナリー・フリーマガジン『Bun2』2023年4月号を読む

2023年04月11日 06時00分54秒 | 手帳文具書斎
先日、行きつけの文具店に立ち寄り、ボールペンの替え芯(Jetstream赤1.0mm)とノート(B5判、80枚、A罫)を購入し、ついでにステーショナリー・フリーマガジン『Bun2』の2023年4月号をもらってきました。今号の特集は、

この春注目のフレッシュな文房具

というものです。どんな製品が取り上げられているのか、眺めてみると、まず高機能シャープペンシルとして三菱の「クルトガダイブ&クルトガKSモデル」とパイロットの「ドクターグリップ・フレフレロック&静音設計」、ぺんてるの「オレンズAT&ぺんてるアイン」などです。また、「文具マーケット」に中学生が木軸ペンを自作出展した話題もスゴイなあと驚かされました。

「春の新生活で使いたい注目文具」では、いわゆる書類かばんはそろそろお役御免でしょうから、地域の会合などにちょっとした書類綴などを運ぶバッグがほしいところです。残念ながら、手頃な便利そうなバッグは見当たらず、でした。



ところで、第12回OKB48総選挙の結果が発表されていましたが、ジェットストリーム・スタンダードがやっぱり第1位でした。「当然」という気分と「スゴイなあ」という感心と、両方でこの結果を見ました。ほかには PowerTank スタンダードが第29位と昨年よりもだいぶ後退したのが残念。もしかしたら、そろそろモデルチェンジの時期ではなかろうか。

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ノック式ラインマーカーのカートリッジを交換したが、実は

2023年04月10日 06時00分31秒 | 手帳文具書斎
ノック式の蛍光ペンというかラインマーカーで、黄色の製品はよく使います。もう一つ、オレンジ色の製品の色がかすれるようになってきたので、カートリッジを交換しました。ずいぶん以前に購入した記憶はありますが、果たして何年前だったか記憶にありませんので、ブログで確かめてみました。ブログ内検索で「ノック式蛍光ペン」で検索したら、2012年6月16日の記事(*1)が出てきましたので、およそ10年ぶりに、いや、実に11年ぶりに交換したことになります。ほぼ乾いて使い物にならないのではと心配しましたが、ぺんてるの顔料ラインマーカー、これが意外にも大丈夫でした。



カートリッジは、薄くなっている方が交換済のもので、ノック式の本体に入っているのが今回交換したものです。一番手前のはパワータンク・スマート・ボールペンです。

(*1): 文具の買い物と「Bun2」第42号を入手〜「電網郊外散歩道」2012年6月
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サクランボの花芽の生育に雪や霜の影響は

2023年04月09日 06時00分40秒 | 週末農業・定年農業
春のお天気は三寒四温とはいうものの、このところの気候は寒暖の差が極端で変動が激しいと感じます。先日は5月の暖かさと感じましたが、昨夜から今朝にかけては雪の予報も出て、とりわけ寒さが感じられました。今朝は案の定! 雪降りでした。



3月のお彼岸頃に発芽したと見られるサクランボの花芽は、特に紅秀峰など生育が早い品種で4月初旬の霜の害が見られるようで、5割以上の雄しべの枯死が確認されている地域もあるようです。加えて雪の害が出てくるでしょうから、今後、我が果樹園でもカッターナイフを持参し、雪や霜の影響を受けていると思われるふくらみの小さい花芽をカットして凍霜害を受けて雌しべが茶色〜黒色に変色していないかどうかを確認する予定。問題は、その出現比率です。


(4月4日のサクランボ「佐藤錦」の花芽)

(今朝のサクランボ「佐藤錦」の花芽に着いた雪の状況)

まあ、お天気の話ですのである程度は致し方ない面もありますが、最近の剪定の主流が枝をごく少なくして着果数を抑制し、ひと粒の実を大きくするようにしていますので、雪や霜の害を受けると収穫量が激減してしまう面があります。自分で剪定している自宅裏の樹は、ある程度は葉の枚数を確保すべく混みすぎない程度に枝を残しているのと、住宅地で気温が1度ほど高くなるのとで霜の害を受けにくく、受けてもある程度の着果数は見込めるとはいうものの、これだけの雪が枝に着いている状況では被害を受けるのは確実。さらに住宅地からは少し離れた主力の園地のほうはどうか? なんとも気になります。

※写真は、半ばあきらめの境地で、珍しく緑茶と栗羊羹。たまには純和風も良いものです(^o^;)>poripori

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モーツァルト「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を聴く

2023年04月08日 06時00分48秒 | -室内楽
お天気が晴れていれば畑に出て気持ちよく農作業にいそしむところですが、昨日あたりはなんだか雨模様で、屋内作業を余儀なくされていました。「晴耕雨読、年中音楽」が私のモットーですが、晴天続きの乾燥した土を潤す春雨では、さほど沈んだ雰囲気にもなりません。気温はちょいと寒いけれど、天然の蒸留水による慈みの雨のようなありがたさもあります。

本日、取り上げたのはモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」です。手元のCDは、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団による1968年の録音で、著作権法の「改正」で残念ながらパブリックドメインにはなりそこねたようで、CBS-SONY の正規盤(32DC-213) です。きりっと引き締まった明晰で活力に富む演奏で、私のお気に入りです。ほぼ同じ時代のワルター/コロムビア響の演奏もパブリック・ドメインになっていますが、これはワルターらしく比較的ゆったりしたテンポでした。

YouTube で探したら、弦楽四重奏にコントラバスを加えた弦楽五重奏で演奏した動画がありました。オーケストラの弦楽合奏もいいけれど、こういう演奏もいいなあ。

Mozart, Eine kleine Nachtmusik KV 525 , The Gewandhaus Quartet


そういえば、以前、山形弦楽四重奏団が村山市のバラ公園で演奏会を開いた際に、この曲を演奏した(*1)ことがあったなあ。

(*1): 今年も東沢バラ園で山形弦楽四重奏団の演奏会を聴く〜「電網郊外散歩道」2013年9月

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万年筆のインク補充は日替わりのように〜新しい仕事が始まる

2023年04月07日 06時00分16秒 | 手帳文具書斎
この春、これまでの非常勤の職場を退職し、職業としては果樹園農業に専念することになりました。古希を過ぎましたが、毎日することがないというのも困りものだし、今まで地域の仕事は妻に任せっぱなしでしたので、こんどは私が地域貢献の番です。ということで、地域の某役割を引き受けることになりました。いえ、議員さんとかそういうのではなくて(^o^)/ もっと身近なところでの役割です。前任者から引き継ぎを受けたのが先月末、少しずつ文書や資料等を綴って整理し、新調したB5判のノートにメモしながら頭に入れていますが、どうも右から入った情報が左から抜けていくような状況です(^o^)/

そんなわけで、なにかと万年筆を使います。たまたま偶然に日替わりのように、二本の万年筆のインク補充が必要になりました。まず、普段使いのプラチナ#3776ブルゴーニュ(F)、次にほぼダイアリー専用にして使っているプレッピーPreppy100周年記念青軸(F)です。インクはどちらもプラチナ社の古典ブルーブラック(BB)です。



ブルゴーニュはコンバータを使っていますが、プレピー青軸はインクカートリッジに自作のスポイトで詰めています。このほうがインク容量が大きくて長持ちするみたいな気がする(^o^)/




新調したノートに万年筆で情報を整理する時、新しい仕事が始まったと感じます。

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雑誌『レコード芸術』が休刊になるらしい

2023年04月06日 06時00分36秒 | クラシック音楽
音楽之友社から刊行されていた月刊雑誌『レコード芸術』が、休刊になるらしい(*1)です。驚きましたが、ある意味、「やっぱり」という感じもあります。雑誌全体が不調なのに、ターゲットがレコード、CDなのですから、さらに不調。編集のスタイルも、いかにも昭和の感覚が満載のもので、たまに手にすることがあっても、定期購読は考えもしませんでした。多くのライターの皆さんは、これからどうしていくのだろう。そんな余計な心配をしてしまいます。時代が時代なので仕方がないと感じる面と、もう少し変わろうとする動きがあってもよかったのではないかと思う面と、両方があります。

しかし、同じ会社の出版物に『音楽の友』と『ステレオ』誌があり、方向性は変えられない以上、録音されたLPやCD等を話題としてやっていくしかない。であれば、この時代には齟齬が大きくなってしまう、ということなのでしょう。そういえば、一度、山響の録音をCDにして添付したことがありましたが、地方オーケストラを取り上げようとすれば『音楽の友』誌とかぶり、PC-audio について取り上げようとすれば『ステレオ』誌とかちあう。なかなか難しいものです。

そういえば、1980年代の始め頃だったか、音楽之友社の『レコ芸』に対して『ステ芸』と呼ばれながらラジオ技術社から発行されていた『ステレオ芸術』誌も休刊になっていました。あのときはあくまでも発行元の事情だったようですが、あれから40年以上、『レコ芸』はよく頑張ったと言うべきなのかもしれません。

(*1): 『レコード芸術』休刊のお知らせ〜音楽之友社

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果樹の剪定枝を焼却する意味

2023年04月05日 06時00分53秒 | 週末農業・定年農業
自宅裏の果樹園の剪定枝を集めて焼却する作業が、あらかた片付きました。まだ一部残っている分がありますが、伐採した太い幹の部分ですので、これから時間をかけて燃やす必要があります。



ところで、果樹の剪定枝を焼却することにどんな意味があるのか。おそらく果樹園農業をご存じない方には、ダイオキシンを放出する野焼き行為ではないのかとか、あるいは温暖化ガスである二酸化炭素を増加させる行為ではないかとか、素朴な疑問を抱くこともあるのではないかと思います。これについては、

  • 発泡スチロール(発泡ポリスチレン)とサランラップ(ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン)等を一緒にして低温で燃やせば、ダイオキシン等の有害物質が大量に出ます。これが、生活ゴミの野焼きを禁じる根拠の一つになっています。
  • しかし、果樹の剪定枝などの成分は発泡スチロールやサランラップとはまるで違い、ダイオキシンの発生を根拠に禁止するのは筋違いで、主に煙を嫌う都市部の住民の苦情に対応するためにダイオキシンにこじつけたに過ぎないと考えています。
  • 温暖化ガスとして二酸化炭素の放出が問題にされるのは、石炭や石油等の化石燃料の燃焼によるものであり、光合成によって二酸化炭素を吸収し枝葉を形成する植物を燃やす場合はカーボンニュートラルと言って、問題にはなりません。
  • むしろ、病虫害に侵された枝を切り取り焼却することは、農薬に頼るよりもずっと効果的な究極の対策と言っていいでしょう。例えばびっしりとカイガラムシがついた枝は、切除して焼却するのが一番です。
  • 焼却後に残る灰や細炭は、畑にすきこめば灰は肥料になり、多孔質の細炭は粘土質の土壌での空気の流通を改善する効果があり、畑の土壌生物にとってプラスとなり、土壌改良材として役立ちます。例えば木灰中には数%の炭酸カリウムが含まれており、わずかですがカリ肥料の役割を果たします。
  • そのため、果樹園農業地帯である当地では、剪定枝の焼却は「廃棄物の焼却」ではなく、「肥料等の製造」の目的で行われる行為として条令で認められています。このあたりは、都市部における産廃や生活ゴミ等の野焼き行為とは一線を画するものです。



写真は、山のように積み上げた剪定枝のうち細枝はほぼ燃え尽きて、伐採した枯損樹の幹が残っている状態です。完全に燃え尽きて粗熱が取れてから畑に散布し、耕運機で耕耘します。堆肥とともに、これから野菜のための土作りに役立つことでしょう。



自宅裏の果樹園では、ただいま梅の花が満開、サクランボの芽はややふくらみ始め、桃は開花まであと10日ばかりでしょうか。


 (サクランボの花芽)


 (桃の花芽)

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ダーウィン『ミミズによる腐植土の形成』を読む

2023年04月04日 06時00分19秒 | -ノンフィクション
光文社の古典新訳文庫で、C.ダーウィン著『ミミズによる腐植土の形成』を読んでいます。図書館で肥料に関する入門的な本を探していた時にたまたま見つけたものですが、同じ著者による『種の起源』や『ビーグル号航海記』などは読んだけれど、まさかミミズの働きを詳しく調べていたとは知りませんでした。東北大学の特任教授でもあるサイエンスライターの渡辺政隆氏による訳で、その内容は;

第1章 ミミズの習性
第2章 ミミズの習性(承前)
第3章 ミミズが地表に運ぶ細かい土の量
第4章 古代建造物の埋設に果たしているミミズの役割
第5章 土地の削剥におけるミミズの役割
第6章 土地の削剥(承前)
第7章 結論

というものです。



土中に混ぜてやると、ミミズはさまざまな植物を食べますが、嗅覚やある種の知的能力に関する観察などは興味深いものです。しかし本書の白眉は、糞の排泄量の測定でしょう。腐植土がミミズの排泄によって形成されるというのは、「生産者ー消費者ー分解者」という生態系における役割が理科の内容として中学生にも理解されている現代においては、ごく当然の知識です。それが、当時の知識人には必ずしも理解されなかった。あの膨大な土が、たかがミミズによってできるわけがない、という思い込みによるものです。『種の起源』は進化に関連する宗教的な反対論も根強かったようですが、『ミミズ』のほうはかなり大きな反響があったそうです。なかなか興味深い翻訳で、従来であれば岩波文庫に入ったところでしょうが、現実には光文社の古典新訳文庫というところが、現代の出版事情を表しているのかもしれません。

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通勤がなくなり、地域ボランティアに初出動

2023年04月03日 06時01分01秒 | 季節と行事
この三月で非常勤の仕事もすべてやめて、果樹園農業を主体にしつつ地域の役割を果たすこととしました。週に数回だったとはいうものの、通勤がなくなったのは本当に気分的に楽です。変わって、昨日は地域ボランティアに初出動。朝の6時〜7時まで、地区公民館や小学校前の歩道の清掃を行いました。冬の間にたまった土砂を掃き出し、舗装の割れ目に生えてくる草を取り、不心得者が落としていくペットボトル等を拾い集めて、公民館の集積所まで運びます。小学校の校長先生も参加してご挨拶、なんでも昨年度より児童数がほんの少し増えたのだそうな。当地は山形県内でも珍しい人口微増地帯ではありますが、世間的には少子化が加速する中、ほんの少しでも子供の数が増えるのは喜ばしいことです。ボランティア参加者からも、「おぉ〜!」という声が上がりました。

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ボク、良い子でお留守番。

2023年04月02日 06時00分46秒 | アホ猫やんちゃ猫
季節が良くなり、暖かくなったので、ご主人と奥さんがお出かけすることが増えた。ボク、良い子でお留守番をしている。先日は、奥さんの検査の付き添いでご主人も一緒に病院に行った。普通に帰ってきたので、まあ良かったけれど、二人とも元気でいてもらわないと、ボクが困る。



ご飯の時は、ボクもエサをもらうのだけれど、ときどき食卓で亡くなったおばあちゃんのイスに上がって待っていると、たまに美味しいものにありつけることがある。今回は田舎風のご飯でボクが食べられそうなのは…あった。タラの切り身を揚げたのがあるじゃないか。少しちょうだい!



これは、ご主人の好物の「いかなご」っていうらしい。いただきもので残り少ないので、ボクはもらえない。どんな味なのか興味津々。そのうち絶対に食べてやるぞ。って、えーっ! もうなくなった! そんな〜(T-T)



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フリーマガジン『gatta!』4月号で「山形的納豆メソッド」を読む

2023年04月01日 06時00分16秒 | 料理住居衣服
山形県内全域を主な対象に、あちこちに配置されている大風印刷のフリーマガジン『gatta!』(*1)の4月号は、「山形的納豆メソッド」が特集でした。興味深いタイトルですが、その内容は;
「納豆汁」「納豆餅」「ひっぱりうどん」の三品は、実は山形県民以外には馴染みの薄い郷土料理なのだそうです。言われてみれば、そうかも。



確かに、「納豆汁」は寒い季節の定番で、お嫁に行った娘も東京でよく作っているらしく、「芋がら」の入手先をたずねてきたりしていました。また、餅は真っ先に選ぶのが「納豆餅」ですが、納豆をだし醤油で味を付けてつきたての餅にからめ、大根おろしをのせて少量の酢をかけて食べるのが私の流儀です。さらに、暑い夏以外の、特に晩秋から春にかけての寒い季節に、手っ取り早い食事といえば「ひっぱりうどん」が定番です。

かつて、納豆を何百回もかき混ぜると美味しくなる、などという説がまかり通っていましたが、私は全く混ぜない派。あまりネバネバにしないでさらりと食べるのが好み(*2)です。研究・製造を取材した『納豆最前線」も興味深く、納豆の素になる枯草菌を販売している会社が全国で3社しかないというのは驚きでした。関連情報として、置賜地方に伝わる納豆に米麹と塩を加えて二次発酵させた「雪割納豆」という製品もたいへん美味しく、私もファンの一人です。記事に紹介されている最上納豆も馴染み深いものですが、我が家の定番は長瀞納豆の「山形地豆」です。県産大豆の粒が大きく、美味しい納豆です。



今回のフリーマガジン『gatta!』の納豆特集、たいへん興味深く読みました。ちょっとだけ指摘すると、雪割納豆を使ったおすすめレシピ、「雪割納豆肉味噌炒め」の作り方の中に、どこで雪割納豆を加えれば良いのか、全く書いてない、普通の肉味噌炒めのレシピになっちゃってます。たぶん、普通のレシピの中に「雪割納豆を入れる」というのを加えるのを忘れちゃったんだな(^o^)/



(*1): gatta!web 〜フリーマガジン「gatta!」の公式WEBサイト
(*2): 納豆の美味しい食べ方とお気に入りの製品〜「電網郊外散歩道」2021年7月

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