
組踊実演家の神谷武史さんのエッセイです。普段あまり新聞を読まないのですが、つまり文化欄だけ掠め読みしているので、今日気がつきました。神谷さん、舞台でも実在感のある演技や舞踊で観客を魅了していますが、エッセイもお人柄が出ていますね。
最後の締めの言葉がいいですね。「私は針の先のようにブレない沖縄が大好きだ」がいいね!
アジアの身体、それも舞台芸術の中での身体が問われた国際学会に最近参加したのですが、BODYMINDの考えにマーシャルアーツやアジア的精神、宗教や修行を含めた身体と精神の一致が取り上げられていました。マーシャルアーツが俳優修業で欧米ではかなり有用されていますね。留学中の80年代のアメリカの大学でもヨガ、空手、合気道などがすでに呼吸法・演技で取り入れられていました。沖縄の空手が舞踊家や俳優〈女優を含め〉の身体トレイニングにかなり評価されていることになります。
空手が舞踊や演技に有用だということは明らかですね。身体論では身体の鍛錬と表現・表出が関連してくるのは必然ですね。神谷さんが空手の有段者で舞踊家、組踊の立役、琉球史劇や歌劇の主役を演じる役者であることは、理想的ですね。呼吸と身体、全身が表現主体になるわけですから、芸能を極める方々は凄いですね。