志情(しなさき)の海へ

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タイにはお墓がないのですね!

2015-10-13 02:02:55 | グローカルな文化現象

                     (学舎の小窓)

彼女は博論提出の仕上げで大変そう。日本語で書いている。深夜のおしゃべりでビックリしたのはお墓のこと。焼却した身体は土に戻るとのこと。川に流すこともあるという。灰になって戻るのである。興味深くしばらくおしゃべりしていた。

身体は借り物だから、心、精神が大事ね。だからお墓要らないと彼女。お墓は自分のものという所有概念がまとわりついている。家族が大事、それもいいけれど、でも来世にいけなくなるね、とのこと。現世にしがみつくことがない方がいいということである。

沖縄の大きなお墓に違和感を持つでしょうね。儒教と祖先崇拝と仏教が混ざった信仰、ニライカナイ信仰もティダ信仰も混ざっている。ごっちゃだけどお墓は大きい。人間の骨に対する愛着が強い。骨と精神との関係性のありようがある。骨は生きた人間の証のようにそこにある。しかし最近では骨は粉々になって姿がガラスの破片や石ころのようになっている。風葬や土葬の時代とは異なる。大きな骨を入れるための工芸が見事だった時代。人骨を洗う儀礼が営まれた時代があった。魂や精神の行きつくところは身体の器が消えた時ともに消え去っていくのだろうか?彼女の話によると、さっぱり捨てないと来世に行けないということになるのらしい。お墓も骨も私した欲望だということになる。

お坊さんにはランクがあって、格差社会タイを表すとのことである。つまり高学歴の坊さんのいる寺には社会の知的レヴェルの高い人々が通い、一般大衆のためには彼らのレヴェルにあった寺社があるとのことである。

タイに長期滞在する日本人のほとんどが女性が目当てかもしれないの話しにもなるが、興味深いと思ったのは20歳とか30歳の年齢差のカップルが不思議ではないという事実だ。西欧人がタイの女性を求めてやってきたが、昨今は日本人が同じように若いタイ人女性と付き合っているとのことだった。WIN WIN関係について話した。寂しい老人が若い経済的メリットを求めるタイの女性とカップルになっていくのは悪くないということになる。つまりタイ社会の規範では成功できない離婚した女性や、シングルマダーの女性が、彼らを求める西欧人や日本人と幸せになっていくパターンもあるとの話は興味深かった。

ある規範の中でがんじがらめになった人生が別の価値観を持つ出合いの磁場で、つまりコンタクトゾーンでWIN WIN関係を持つことも可能だということが興味深い。それは、コンタクトゾーンのどこでも起こりえるのである。

彼女は最後の仕上げを残して帰ってしまった。私も今から帰ろう。明日は朝9時から授業だ。やれやれ!大事な書類は仕上げることができなかった。明日の午後取り組んで遅れることをメールしなければならない。


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