シーバがシロがシラをくわえてやってきた時驚いた。小さな彼はどのように、木の上の小鳥に挑んだのだろうか。
観察して見ると、ジーッと対象を見つめて同じ姿勢で待ち受けている。
番犬に似て、家を守るつもりで、外部に向き合う姿も見せる。まるでスフィンクスのように〜。
家の中に持ち込まれた小鳥はまだ生きていた。かわいそうなシロガシラは、外でよく囀っている。シーバは今まで聞いた事のない唸り声をあげて牽制していた。仕留めた獲物を横取りされたくないのだ。
そして皆に誇示したい思いもあるのだろう。
小鳥は思いがけない攻撃になすすべがない。害鳥と指定されているが、綺麗な声で囀っているシロガシラ。
シーバは食べる気はない。庭に出すとまた追いつめた。他の猫たちは囲んで見つめていた。
シロガシラは身を隠そうとし、見つけられ、やがて生き絶えた。
庭に埋めてあげた。
しばらくシロガシラのかたわれが鳴いていた。番で飛び廻る小鳥たちだ。
シーバの頭を撫でてあげた。君は凄いね、と。