これまで25年間出展し続けて来た「環境展」が今年から「なすしおばらサステナブル展」に改称しました。
今の市長がとにかく横文字大好き市長で、課名やら何やらみんな横文字名になりつつあり、「環境課」も「ネイチャーポジティブ課」となりご老人の方々には何をする部署なのか全く見当つかない状況になりました。
(ネガティブ課でなくて良かったですが・・・)
せめて数年間はカッコ付きで従来課名を記述してリンク付けをさせてからにして欲しいと思っている方も多いと思います。
環境展の運営方針についても大幅変更。
これまで、生活課と環境課の合同開催だったものが、20年くらい以前の個別開催に戻りました。
また、今年からパネル展示用の有孔ボードを開催場所まで搬送するガソリン代と人件費を押さえるためとして一切搬入無しとなり、実質展示パネル無しで現地施設にある椅子と机だけでやってくれと云う有様です。
(テーブルの上に乗る程度のパネルで視界を遮らない1.5m以下なら良い)
呆れ返って、対面で星占いでもやるかぁ。的な・・・
これには驚きましたが、「ディジタル化」と「脱炭素」と云う言い訳にかこつけてこれらの開催自体を取り潰したい意向か?と感じて、12月の説明会にはかなりきつい意見を述べさせて頂きました。
ただ、担当者としての想いもお聞きしたし、ここは自分達も少し頑張ってみようと、参加継続を決めました。
それから1ヶ月半、どうしたら来場者に私たちの活動をパネル無しで伝えられるか考えましたが、いくらディジタル化だと云っても現実にその場に来場される市民の方々に、QRコードでも読み込ませて「自分のスマホで勝手に見てください」と云う訳にも行かず、それなら開催自体が不要なものとなってしまいます。
図書館入り口付近にでもQRコードの大きなパネルでも一定期間置いてもらえば良いだけで、私たちの想いなど通じる事は無いでしょう。
現地に来られる多くの方に短時間で説明するには口頭だけの空想物語では無く、パネル写真を見てもらうのが最も早いのですが、それが叶わぬ現状においては最低限の要点パネルを机の上に展示して個別の説明の中で対応するしか無いと思いました。
そこで、テーブルの上にパネルを立たせるアイテムが欲しい!
何時ものアイディア炸裂の閃きしまくりです。
材料は
・農業用のグラスファイバーの棒
・厚紙(頂き物の箱の厚紙を二重に接着した物)
・洗濯ハサミ
だけの、軽量・丈夫・簡単のこんな物。
これ、上からの圧力が掛かれば掛かるほど頑丈になっていく仕組みになっている優れモノ!!
実際の使用状態は以降の中で出て来ます。
場所は昨年同様に大きな図書館内の一部スペースを借りての開催です。
如何に図書館に来る若者をブースに取り込めるかがキーになるため、昨年作った立て看板を今年も設置しました。
勿論、担当部署からも許可を得ています。
そこから私たちの単独ブース側を見るとこんな感じ(窓際の一角)です。
展示パネルは3点のみ
左が晴天の日の市内の各観測点における同一日同一カメラ条件による天頂付近の写真を撮って、夜空の明るさの違いを実感して頂くものです。
右が眩しい光が及ぼす人間の視認性の変化を説明。
その脇に実際の笠のある照明と無い照明の相違についての体験装置。
更にその右に対策方法を示しています。
そして万人に共通の大人気の太陽系儀も展示しています。
殆どの人がこの前に立つと暫し見とれて呆然と見入って行きます。
中には15分以上も立ちすくんでその動きに魅了されて行く人もいます。
これまで具体例を示す多くの写真パネルも、口頭での説明に不足感を感じた際に出そうと思って全数持って来てはいます。
ノートPCも持って来てはいますが、そんな小さな画面にチマチマ表示させても時間の無駄です。
ホールに一堂に人を集めての一括説明ならそれでも良いですが、続々来る方々に対して一括説明など出来ませんし、人それぞれ理解スピードも違いますし、数人のスタッフでの平行運用が出来ません。
パネルならサッと出して説明できます。
いよいよ10時になり図書館が開館されましたが、図書館入り口の看板を見てブースにて来られる方は殆どいない様子で人出はボチボチ。
私たちのブースに来られた高校生など数人に聞いてみると、「この様なイベントをやっている事は知らなかったが、通路の星とか宇宙とか書いてある看板見て来た」と云う回答が殆どでした。
結局横文字で表記された看板って、アルファベットの一文字一文字に意味ないし具体的なイメージ湧かないのだと思います。
漢字なら見慣れてるし文字自体に意味を持ってるので、即イメージになりますよね。
やっぱりあの自分で作った立て看板は無くてはならないアイテムです。
11時を過ぎると続々と来場者が増えて来ました。
本来はこのスペースは全て私のブースで使って良い事になっていましたが、展示パネルも無いのにそこまで必要も無く、手前半分は現状の机と椅子を残置していましたが、そこには受験生が勉強のために来て勉学に励む場となりました。
この日は2F含めてどの場所も机と椅子は学生に完売状態だったようです。
中には社会人も沢山本を読みに来ていて、ブースへの来場者層も4年前までの公民館での開催では考えられない様な若返りを果たしています。(中、高生などが来る事は皆無でした)
更に今回からの消費生活との開催分離により、これまで行っていたクイズラリー的な各ブースを回って全問正解者に景品がもらえると云った客寄せ手法が無くなり、その様な事に目の無い主婦や高齢者層の来場者が一気に減りました。
結果、来場者数も50%以上減るかと思いましたが、昨年比30%程度の減ですみました。
しかし、来られる方の年齢層が10代~40代が大半で50代以上は10%程度になり、来場者の意識にも大きな変化がありました。
この様な取り組みに興味があって熱心に質問したり話を聞く方ばかりで、個々人の対応時間はこれまでの倍以上になったと思います。
物欲しさにクイズの答えを聞いたらさっさと居なくなる昨年までの多くの来場者とは全く異なる状況に「ここまで変容するか」と驚きました。
実際3年前に開催場所が図書館に移ってからも、どのブースにも高齢者が多く集まっていて、図書館に来た若者が入る雰囲気でない事は感じていましたが実際にそれが証明された気がします。
今回も隣の部屋の合同ブースには主婦が喜びそうな物品が貰えるブースに中高年者や子供連れの主婦等が群がりますが、たまたま図書館に来た中高生の姿は見掛けませんでした。
ただ反面、興味のない方にも「光害(ひかりがい)防止」という取り組みを知ってもらう切っ掛けが減ったとも言えます。
「無知」こそ最大の敵ですから本当はそう云った方に片隅にでも知識を持ってもらう事も重要なんです。
これからもそのシーソー状態を打開するための取り組みも考えたいものです。
―――
ところで、あの閃きで作ったアイテムですが・・・
気が付きましたか?
余りにも完璧過ぎてやっぱ、あなた(自分)の見えない支援者は凄いわ!!
欲しいものは即座に閃きというインスピレーションを与えてくれて作れてしまうんですから。
・作成は至って簡単、
・パネルへの設置も取り外しも即座に出来る
・嵩張らない
・たとえ文字の上に掛かっても見えなくならない
・場所の状況に応じてハサミとスペーサーの前後移動も簡単
・空気みたいに軽い
・パネルの自重でより丈夫にホールドする仕組み
・作成コストもわずか。
(今回購入品は数が足らなかった洗濯ハサミのみで二袋400円程度で、棒を買ったとしても合計700円程度(4組分))
こんなの見た事無い、完全オリジナル。
私に閃くアイディアはこんなんばっか。
だから何時もの閃きには感謝感謝です。
そしていつも協力してくれる仲間にも大感謝です。
ありがとうございます。