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クライマーズ・ハイ 日航機事故を風化させてはいけない。是非読んでほしい本

2022-08-12 16:32:46 | まじめな話

クライマーズ・ハイ

横山秀夫著

クライマーズ・ハイ
クリエーター情報なし
文藝春秋




今年もこの日が来ました

毎年同じことを書いてます




最近、飛行機に乗ることもなくなりました

しかし、空への憧れと便利さは捨てがたい

夏の暑い日、青い空を一直線に進む飛行機

後ろにまっすぐの白い飛行機雲

あの飛行機はどこへ行くのかなぁ

 

確率で、車や電車より安全だとわかっていても


一旦事故が起きると、それは悲惨な事故となります

それでも飛行機に乗りたい
空への憧れは、如何ともしがたい欲求です

もう60年生きてきて、子供も成人し孫の顔も見ることができました

なんら思い残すことはない・・

そうか?

やりたいことはないのか?

やりのこしたことは?




最近は、コロナの影響下航空会社は厳しい経営を強いられてます

経営重視で安全を軽視することのないようにしてもらいたい

安全は金で買えるのか?


そういったことを

1年に1度は考えないとですね

そういった意味で

やはり、この事故は心にきざみつづけなければならない出来事だと思います。




ということで

話は戻り

生涯、心底読んでよかったと思える本。

是非読んでほしい。


日航機事故を縦軸に、

地方新聞社内の男と男のプライドの衝突を横軸に

主人公悠木の家庭問題をアクセントに

重厚にリアリスティックに描いてあります


8月のある日

新聞社に勤める悠木は同僚安西と谷川岳に登る予定であった

そんな折、社会部記者の佐山から

「ジャンボが消えた」との連絡がはいります。

日航機がレーダーから姿を消したのです。

その緊急報から画面が一変します

殺気立つ編集部

全権デスクに任命される悠木

血気にはやる若い記者、佐山を即座に現地へ

やはり、日航機は落ちていた!


山深い事故現場。山梨なのか群馬なのか!?

現場もはっきりしない中

自衛隊の救出隊にまじり、普段着のまま必死に現場へ向かう佐山

そして事故現場で彼が見たものは・・


彼が必死で書いた、血と汗とドロにまみれた事故現場の雑感

何者にも替えることにできない

今、この時でないと輝きを失う大切な記事・・

それが、旧弊に凝り固まった上層部の軋轢、画策により反故に・・

悠木は己のプライドを賭け立ち向かう

その姿にいつしか上層部の連中も心をひらく

心も体も疲れ心身症を患う人間も出てきた


そんな中特大スクープが飛び込む

事故原因は隔壁か?!

これを他社より先に抜けば!

目の前に栄光がぶら下がっている

後一歩踏み出せば手に入る栄光!

悠木は!?


続きは、本で読んでください

もし、本を読むのが苦手な方は

映画をご覧ください。

今、絶好調の堺雅人さんが、佐山役で鬼気迫る演技を演じてます。


佐山の現場雑感と事故の犠牲者が残した遺書

の場面には涙を禁じ得ませんでした。


 

 

 

記憶を風化させないよう


実際の遺書の1篇を送ります



マリコ

津慶

知代子

どうか仲良く がんばって

ママをたすけて下さい

パパは本当に残念だ

きっと助かるまい

原因は分らない

今五分たった

もう飛行機には乗りたくない

どうか神様 たすけて下さい

きのうみんなと 食事をしたのは

最后とは

何か機内で 爆発したような形で

煙が出て 降下しだした

どこえどうなるのか

津慶しっかりた(の)んだぞ

ママ こんな事になるとは残念だ

さようなら

子供達の事をよろしくたのむ

今六時半だ

飛行機は まわりながら

急速に降下中だ

本当に今迄は 幸せな人生だった

と感謝している




もう二度とこんな事が起きませんように


クライマーズ・ハイ
クリエーター情報なし
文藝春秋
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