日曜日、少し早めに起きて長谷寺へ紅葉狩に行くことに。
今年の2月、雪の降った日から長谷寺参りもこれで5回目。
雪、桜、牡丹、紫陽花。どの背景でも目を楽しませてくれたお寺だが、紅葉もおそらく見事だろう。
これまでは一人でカメラを抱え、電車を乗り継いではるばると2時間かけて訪れていたが、今回は同居人の車でドライブがてら、ずいぶん楽なものである。
家の中ではずいぶん冷え込んだ気がしたのだが、外に出てみると意外に暖かい。
奈良は気温が低いから、と着込んでいったのだが、着いてみてもそれほど寒くはない。
さすがにもみじ祭りの最中、車も混んでいる。遠めのところに車を停めて、歩いていく。同居人は途中の出店が見たいのだ。山菜や豆、三輪素麺などが並べられている。
帰りに大和芋やしいたけを買って帰ることにする。晩御飯に使うのだ。
途中のおうちの前に豆や柿が干してあるのも良い風情。
途中で見上げると山の上に近鉄電車が見える。
「あんな高いとこ走ってるのか!?」
「そうだよ、行きはいいけど、帰りはぜいぜい言いながら階段登るよ」
その上長谷寺自体、登廊を登るのだ。つまり、山の上の駅からひたすら降りて、降りて寺に着いたと思ったら400段階段を登って、山道を降りて、駅まで急坂をまた登る、というアップダウンの激しいお参りなのだ。
源氏物語の「玉鬘」で、長谷寺参りの行きで、姫様の足がもう痛んで、という場面があるが、わかる気がする。京都から歩いてきた、と言う設定なのだ。
ドライブで来てスニーカーを履いている私たちは軽快に登廊をあがる。
本堂舞台からは予想通り、見渡す限りの紅葉の山々。
今年は紅葉はあまりよくはないが、遠目には素晴らしい。
もみじ祭りに訪れた人々もにぎやかだが、本堂の中もにぎやかである。個人の法要をしているらしくお経と太鼓の音が響き渡っている。太鼓係のお坊さんはあとで、自分で腕をマッサージしていた。それくらいノリノリのリズムだったのだ。
「やっぱりお経も迫力あってうまいなあ」などと同居人は感心している。それは総本山なんだから…。
紅葉に赤の五重塔はやはり、映える。
登廊や本堂のあたりはたくさん人がいるが、山道のほうまで行く人は案外少ない、というか道を知らないのかもしれないが、こちらは静か。本当に、散歩にはもってこいの場所である。整備されているので歩きにくいこともない。
向かい側の山の写真を撮り、竹林を眺め、杉林のそばを抜けて降りていく。
途中で天皇皇后両陛下御手植の松を見つける。なんと去年。まだぴかぴかの碑が建っている。
このお寺には、「御手植の松」が結構多いのである。
ぐるりと回って降りてくるともう、門の外に出ている。休憩用のベンチの傍に、白っぽい花の咲く細い木を見つけた。
「これって、桜だよね?」
「いったん寒くなって、また暖かくなったから、間違ったんじゃないか?これ若い木だからまだ慣れてないんだろ」
…慣れてないって…春になったらもう一回咲くのかな?
紅葉狩で桜も見ようとは。
デジブック 『奈良長谷寺・秋色』
今年の2月、雪の降った日から長谷寺参りもこれで5回目。
雪、桜、牡丹、紫陽花。どの背景でも目を楽しませてくれたお寺だが、紅葉もおそらく見事だろう。
これまでは一人でカメラを抱え、電車を乗り継いではるばると2時間かけて訪れていたが、今回は同居人の車でドライブがてら、ずいぶん楽なものである。
家の中ではずいぶん冷え込んだ気がしたのだが、外に出てみると意外に暖かい。
奈良は気温が低いから、と着込んでいったのだが、着いてみてもそれほど寒くはない。
さすがにもみじ祭りの最中、車も混んでいる。遠めのところに車を停めて、歩いていく。同居人は途中の出店が見たいのだ。山菜や豆、三輪素麺などが並べられている。
帰りに大和芋やしいたけを買って帰ることにする。晩御飯に使うのだ。
途中のおうちの前に豆や柿が干してあるのも良い風情。
途中で見上げると山の上に近鉄電車が見える。
「あんな高いとこ走ってるのか!?」
「そうだよ、行きはいいけど、帰りはぜいぜい言いながら階段登るよ」
その上長谷寺自体、登廊を登るのだ。つまり、山の上の駅からひたすら降りて、降りて寺に着いたと思ったら400段階段を登って、山道を降りて、駅まで急坂をまた登る、というアップダウンの激しいお参りなのだ。
源氏物語の「玉鬘」で、長谷寺参りの行きで、姫様の足がもう痛んで、という場面があるが、わかる気がする。京都から歩いてきた、と言う設定なのだ。
ドライブで来てスニーカーを履いている私たちは軽快に登廊をあがる。
本堂舞台からは予想通り、見渡す限りの紅葉の山々。
今年は紅葉はあまりよくはないが、遠目には素晴らしい。
もみじ祭りに訪れた人々もにぎやかだが、本堂の中もにぎやかである。個人の法要をしているらしくお経と太鼓の音が響き渡っている。太鼓係のお坊さんはあとで、自分で腕をマッサージしていた。それくらいノリノリのリズムだったのだ。
「やっぱりお経も迫力あってうまいなあ」などと同居人は感心している。それは総本山なんだから…。
紅葉に赤の五重塔はやはり、映える。
登廊や本堂のあたりはたくさん人がいるが、山道のほうまで行く人は案外少ない、というか道を知らないのかもしれないが、こちらは静か。本当に、散歩にはもってこいの場所である。整備されているので歩きにくいこともない。
向かい側の山の写真を撮り、竹林を眺め、杉林のそばを抜けて降りていく。
途中で天皇皇后両陛下御手植の松を見つける。なんと去年。まだぴかぴかの碑が建っている。
このお寺には、「御手植の松」が結構多いのである。
ぐるりと回って降りてくるともう、門の外に出ている。休憩用のベンチの傍に、白っぽい花の咲く細い木を見つけた。
「これって、桜だよね?」
「いったん寒くなって、また暖かくなったから、間違ったんじゃないか?これ若い木だからまだ慣れてないんだろ」
…慣れてないって…春になったらもう一回咲くのかな?
紅葉狩で桜も見ようとは。
デジブック 『奈良長谷寺・秋色』
もの静かで、大好きです。
素敵なデジブックも拝見させて頂きました。
こうしてくみっぱさんのすてきなお写真で
見ることができてありがたいのです。
関東だとたぶん日光あたりまで足を伸ばせばいいのでしょうが。
いい目の保養になりました。ありがとうございます。
「若いから慣れていない」という同居人様のセリフも面白いですし、早とちりの桜さんにも拍手♪