今日、ホテル椿山荘東京タワー10階で、30年デビューの福井県の新品種「越南291号」の名称が発表された。
新品種の名称は「いちほまれ」。
日本一おいしい、誉れ高きお米という想いが込められて命名された。
この名称については、やはり想像通りで、賛否両論でている。
しかし、流行り廃りが無い名称なので、段々と覚えてもらえると思う。
今日自分が気になったのが、発表会の内容。
自分が付けた点数は「20点」。
何度も「東京がターゲットだ」「お米好きに食べてもらいたい品種だ」「計画ではなく戦略だ」「他品種との差別化だ」「地域の将来のためのラスト品種だ」など、この新品種の存在価値と理由を説明していた。
そして自分としては、今回の発表の場で、産地の将来の考えや思いを、シッカリと語ってもらいたいとお願いしていた。
当然来年デビューであることから、考え方や戦略が、何度も修正はされることは織り込み済みとしてである。
そうしなければ、「消費地は喜ばない」「期待しない」からであった。
しかし発表内容は、他県の新品種発表と同じ程度。
聞いていて、これのどこが「コシヒカリを超える」という品種なのだろうかと思ってしまった。
知事の発言も酷い。
ブランドを目指しているというのに、慣行栽培の特売的なコメントを言っていた。
福井県の米関係機関も、スーパーをターゲットにしているような発言をしていた。
「福井米戦略課」は、どういう説明をしていたのだろうか。
「ブランド米」を作りたいと言っていたはずなのに、蓋を開ければ、スーパーの安売りを計画していくような言葉が飛び交う。
新品種の名称発表の場と言うのは、やり直しがきかない。
良いも悪いも、一生消すことが出来ない。
なのに、あの内容。
自分は、いったい何を「福井米戦略課」に説明していたのだろうか。
今回の発表のミスで、自分は「いちほまれのブランド化戦略」について、強く発言できなくなってしまった。
発表内容と、自分の頭の中の「いちほまれのブランド化戦略」に、巨大な落差があることがバレてしまったからである。
これから自分が語る「いちほまれのブランド化戦略」は、あくまでも自分の考え方としてしか、聞いている人たちは、思ってもらえないだろう。
しかし、それでは語る意味が無い。
参った。
「いちほまれのブランド化戦略」のレベルが下がってしまう。
だから、何度も説明したのに!