自分が100%動かせる事では元々ないのだから、どうなったとしても、自分がとやかく言う権限はない。
でも、自分には、進む道がハッキリと見えていた。
間違いなく、勝てる道だった。
だから、後から追いかけて来る人たちの、将来のための見本として、進んでみたかった。
実行してみたかった。
なのだが、蓋を開けてみたら、全く違うものに成り果てていた。
全ての道が断たれていた。
逃げ道が無い。
迂回路も無い。
命綱のパイロットトンネルは、完全に潰れてしまっていた。
進むべき先が無い。
上がる事が出来ない。
ひたすら下がるだけの道しか無い。
こうならないためにと、嫌がられる事も、嫌われる事も気にしないで、全てを繰り返し説明していた。
だから当然、蓋を開けてみたら、宝物が入っていると思っていた。
なのに、入っていたのは、砕かれた未来だった。
まだ動揺が隠せない。
頭のCPUは、完全に燃え尽きて、フリーズしてしまった。
メンテナンスの時間も惜しんで、1年以上に渡って、フルに回していたのだから。
何も考えつかない。
閃かない。
「対策を」と言われても、真っ白な空間しか見えない。
燃え尽きたCPU。
もう1度、動かせるか。
全ては、木曜の朝にかかっている。