「いちほまれ」-2
自分が出席しなかったことから、発表会翌日の25日9時に、福井県庁から3名が説明に訪れた。
グダグダであろうが、曖昧であろうが、既に公の場で発表してしまったものについては、修正も、やり直しもきかない。
その中であって、強いブランド米にしていこうというのであれば、かなり大幅な戦略の変更が必要となってしまうのは当然。
かなり際どい道を進む、ギリギリの戦略となってしまうのは明らか。
「いちほまれ」の試験販売は9月23日。
県にも説明したのだが、今年はあくまでも試験販売であって、本格デビューと販売は30年である。
なのだが、どう聞き直しても、今年の試験販売が本格販売のように聞こえてしまう。
それであれば、今の戦略では完全に対応できないはずである。
「売る」「お披露目をする」という程度であれば、特に問題は無いのだろうと思う。
しかし、当初の計画では、強いブランド米に育てるために必要な情報を集めるために、試験販売と消費者アンケートはイコールとなっていたはずである。
だから、売り場を限定するという約束になっていた。
であるが県は、「どうやって店頭価格を下げないで販売してもらうか」に、全ての頭が行ってしまっていて、そのことを忘れてしまっていた。
単に「いちほまれ」を売るという事と、強いブランド米「いちほまれ」を売るという事は、全く違う。
「何のために「いちほまれ」を誕生させたのか」という事を、県が忘れ始めていた。
さらに、「何を目指しているのか」「どこに売って行きたいのか」「誰に食べてもらいたいのか」。
全ては「越南291号」の時に決めていたはず。
それについても、忘れてしまっていたようだ。
だから、試験販売であるのに、本格販売のように考え間違えてしまっているのだ。
24日の発表会の場で、「いちほまれ」の初販売の日は9月23日と言っている。
もう後戻りは出来ない。
たった600トンしかない。
県内200トン、限外400トンという割り振り。
売り場を広げてしまったら、蜘蛛の子をちらして終わってしまう。
しかしそれでは、強いブランド米になるために必要な、消費者からのアンケートが取れない。
それでは、来年のデビューが中途半端となってしまう。
試験販売には、試験販売としての役目と言うものがある。
25日の話し合いの中で、そのことについては思い出してもらえたのだが、時間が無い。
どういう戦略に修正するのだろうか。
「いちほまれ-3」に続く!