コロナ禍によって、ふるさとに帰れない日々が長く続いた。
私の故郷は島根県で、当初島根県は鳥取県と並んで、「コロナ優等生」なんて言われるほど、コロナ患者数が少なかった。
(かなりの期間、患者数ゼロが続いたと思う。)
かたや、私の住む大阪は、患者数も多く、大阪からの訪問や帰郷は、とんでもないという風潮だった。
そこで私も、毎年一回は墓参のために帰省していたのを、中止することにした。
それからコロナは様々に変異をして、なかなか収まる気配を見せなかった。
けれど、昨年末から今年にかけて、ようやくコロナ患者数も減少してきて、故郷に住む姉の、元気なうちに会いたいという
思いもあって、今年の春のお彼岸には、3年半ぶりに帰省することにした。
しかし問題は、私の体力!
もともと活動力不足の私は、コロナ禍で外出が減ったことによって、ずい分体力・気力が落ちているのを実感していた。
コロナ以前は、恥ずかしながらダンスやコーラスもほそぼそとやっていたが、それも全部アウトになった。
京都や奈良・神戸など、何か面白そうなものがあれば気軽に出掛けてもいたのに、気が付けば、出掛けても大阪市内
止まり、悪くするとマンションの周りを日常品の買い物などでチョコチョコッと動く程度という有様だった。
なので、自分のふるさととは言え、関西圏から出て島根まで帰るのは、正直言って、体力的に自信が無かった。
でもそんなことを言っていたら、いつまでも動けないのでは‥と思って、とにかく帰ることにしたのだった。
お墓参りは21日と決まっていたので、20日の午前の新幹線で新山口まで行き、新山口で山口線の特急・おきに乗り換え
て、故郷・益田まで帰った。
以前の帰郷だったら、久しぶりに見る山口線の車窓の風景などをカメラに収めたものだったが、その意欲もあまり湧かな
かった。
ただ、高校時代に先生と友人数名で登ったことのある「十種ヶ峰」が車窓に見えてきたときは、思わずカメラを取り出して
シャッターを押していた。
石見地方特有の赤瓦屋根の家々の上に聳える?「十種ヶ峰」
益田に着くと、高校時代の友だちが今回も車で迎えに来てくれて、私の行きたい所を走ってくれることになった。
ただこのドライブ?にも、以前のような意欲が無く、「適当に海の傍でも走って!」という感じだった。
(撮った写真の枚数もずい分少なかったのですが、その中から数枚載せてみます。)
信号機と、その向こうに日本海
覆いを被った舟と海
小さな漁港に着いた。
再び海辺を走る。
逆光で光る海
懐かしい高島(以前は人が住んでおられたが今は無人島)を望む。
同じく、高島
これも懐かしい、土田海岸
そこからは海岸を離れて、山の小さい集落を走った。
この辺りは友だちの散歩コースだそうで、花の好きなおじいさんが広い庭に花の咲く木をアレコレ植えられている所に
入らせてもらって、写真を撮った。
木々の花たちも綺麗だったが、私がここで一嬉しかったのは、この春まだ見ていないツクシを初めて見られたことだった。
ムスカリにピントが合って、ツクシはピンボケ(泣) そこで気合い?を入れて撮った!
車はそのあと東に向かって進み、最後に、益田の隣の三隅という所にある、樹齢数百年の「大平桜」を見に行くことに
した。
しかし大平桜はまだ3分咲き程度で、辺りもうす暗くなって、綺麗に写真に撮れなかったので、枝の一部だけ撮るのでヨシ
ということにした。
春の夕暮れっぽい周囲の情景(この写真の木は大平桜ではありません。)
これを今回のドライブの最後にして、そのあとは一路、益田を目指して帰った。