今回の展覧会では、ピカソとほぼ同時代に活躍した画家&彫刻家として、「パウル・クレー」「アンリ・マティス」「アルベルト・
ジャコメッティ」が取り上げられていた。
<パウル・クレー>(1879~1940)
クレーは「画家」であると同時に「美術理論家」として独特の美術理論を展開、カンディンスキーなどと共に<バウハウ
ス>で教鞭もとった。
なので彼の絵の題名の中には、私など全く理解できないものもあるが、私は、彼の絵の中の柔らかい色彩や可愛い
造形を、理屈抜きでイイなあ!と思ってしまう。
「暗い扉のある部屋の透視図法」 1921年 「Gの一角」 1927年
「植物と窓のある静物」 1927年 「小さな城 黄・赤・茶色」 1922年
「緑の風景」 1922年
「青の風景」 1917年
「平面の建築」 1923年 「モスクの入り口」 1931年
「朱色のアクセントのある方形の抽象的な色彩調和」 1924年
「イレーネが生長した時のための象形碑文(no1) 1920年
<アンリ・マテイス>(1869年~1954年)
マティスは初めフォービズムの画家として活躍したが、その後は当時の様々な様式に捉われることなく、誰にも真似の
できない彼独自の自由な表現を確立し、≪色彩の魔術師≫と呼ばれる。
大好きなマティスなのに、彼の作品を撮った写真が少ないのはなぜだろう? (もともと作品が少なかったかも…)
わずかですが、撮ったマティスの作品を下に載せます。
「ニースのアトリエ」 1929年 「青いポートフォリオ」 1945年
「植物的要素」 1947年 テートギャラリーの展覧会のためのポスター図案 1952年
<アルベルト・ジャコメッティ> (1901年~1966年)
私が初めてジャコメッティの作品(彫刻)を見たのはずい分前のことだが、見た途端、大きな衝撃と感動に襲われた。
彼の、針金のように極端に細く、長く引き伸ばされた人物像は、現代の生きづらさを表すと同時に、その中でも研ぎ
澄まされた強い感性で生を貫こうとする彼の生き様を感じさせるように思った。
ここでは、今までに見たことのなかった、2つの作品を載せてみます。
「ヤナイハラⅠ」 1960~61年
「広場Ⅱ」 1948~49年
展覧会場を出て、さあ帰ろうかと思っていると、出口付近に心惹かれる彫刻が置かれているのを発見した!
マーク・マンダース氏(1968年生まれ)の「乾いた土の頭部」(2015~16年)という作品だった。