5日(土)は、以前からチケットを取っていた、≪大阪フィルハーモニー交響楽団(大フィル≫の定期演奏会に行った。
私がこの演奏会に行きたいと思ったのは、チャイコフスキーの『ヴァイオリン協奏曲』を、一度ナマで聴いてみたかったから。
それに、≪神尾真由子≫さんのヴァイオリンも、是非一度聴いてみたかった。
コンサート会場は、去年新装オープンした、“フェスティバルホール”。
新装フェスティバルに行くのは、今回で3度目。
フェスティバルホールの建物で、私が特に気に入っているのは、玄関から2階の会場入り口まで続く、赤い絨毯の敷かれた大階段だ。
見た目も豪華で素敵だし、この階段を昇ったり降りたりすると、なんか、豊かな気持ちになれる。
ホールに行く度に、この素敵な大階段の写真に挑戦したが、うまく撮れなかった。
そして、今回も‥。
大階段と並んで私が好きなのは、2階から4階へと伸びる、長いエスカレーター。
(私って、どうも、階段のようなモノに心惹かれるところがあるようだ。)
これもうまくは撮れなかったが、2枚並べて載せておきます。
今回は座席が初めて2階席だった。(2階席の一番前)
座席に坐ると、広い舞台がよく見渡せる。
今回のコンサートでは、チャイコフスキーと共に、ショスタコービッチの『交響曲・第4番』が演奏される。
そこで舞台上には、大規模なオーケストラのために、たくさんの椅子や楽器が用意されていた。
チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は、期待どおりの美しさだった。
神尾真由子さんのヴァイオリンの音色も、やわらかく豊かで、ステキだった。
さすが、日本のみならず、世界的に活躍されているヴァイオリニストだけのことはある。(この言い方、ちょっと偉そう‥)
(それと、音楽からはちょっと外れるが、神尾さんの白い肌と、それを更に引立てる淡い空色のドレスも、とっても素敵だった。)
ショスタコービッチの交響曲・第4番については、私は事前に何も知らないままで行った。
(『交響曲・第5番』については、以前、NHKの音楽番組「名曲探偵アマデウス」で紹介されたので、馴染みがあったが。)
第5番は、スターリンの批判を受け、命の危険にさらされる中で書かれた曲として、いろいろ話題を呼んだ曲だ。(テレビの受け売り)
その前に書かれた第4番って、一体どんな曲なんだろう?
交響曲・第4番の演奏が始まった。
私はまず、出だしの奇妙な大音響に度胆を抜かれた。
それに続く、これも大音響で鳴り響く、単調な音の繰り返し。
「わあ、これが、第4楽章まで続くのか!?」
私は初め正直ちょっと辟易した。
でも曲が進んでいくうちに、騒々しさだけでない、いろんな楽器の音の響き合いに、次第に興味を感じるようになってきた。
一緒に行ったKさんは、最後まで、あの不協和音にはなじめないと言われていたが、私はそうでもなかった。
もちろん、この曲のCDを買って、家で楽しみたいとは思わないが、大きなコンサート会場で聴く壮大な音の実験は、なかなか面白いと思った。
とにもかくにも、この度大フィルの首席指揮者になられた『井上道義』氏の情熱あふれる指揮のもと、演奏会は無事終わった。
私たちは、2階席の会場を出たところにある大きなガラス窓に寄って、しばらく周りの景色を眺めた。(と言ってもビルばかりだが)
見下ろすと、堂島川に、ちょっと趣のあるレトロな橋が架かっている。
そこだけが、旧き良き難波の街の名残りを留めているようだった。
私たちは、その後梅田に出て、一緒に夕食を食べたあと、それぞれ家路についた。