今年の紅葉は、当初の予想に反して、時期が早まった。
長く続いた夏の暑さの後、10月の終わりから11月の初めにかけて、朝晩が急に冷え込んだ。
そのため今年は、紅葉の時期が早まり、十年に一度の色づきの良さになったのだそうだ。
それなのに私は、今年、いわゆる紅葉の名所と言われる所には、ほとんど行けていない。
毎年行く嵐山を始め、京都の紅葉の名所には、どこにも行っていないのだ。
27日(火)は、11時から美容院。
1時半ごろ終わって一旦家に帰ったが、この日はお天気もよく(でも凄く寒かった)、どうしても、今年最後になるだろう紅葉狩りに、行きたくなった。
京都の東福寺にしようかしら、それとも久しぶりに、万博公園に行こうかな?
あれこれ考えたが、結局、時間的に一番早く行けそうな、箕面に行くことに決めた。
私は早速、スカートをパンツに穿き替え、ブーツをスニーカーに履き換えて、阪急・宝塚線に乗った。
石橋駅で箕面線に乗り換え、終点の箕面駅で下車。
そこから、箕面の滝を目指して、一目散に歩き始めた。
歩き始めた私をすぐに、きれいな紅葉が迎えてくれた。
箕面の滝への道は、川沿いの緩やかな登り坂だ。
川の流れの音を聞きながら、自然の懐に抱かれて歩くのは、何とも気持ちがよかった。
川面は、周りの紅葉や木々を、クッキリと映している。
そして、歩みを進める私の前に、いろんな色・いろんな姿の紅葉が、姿を現してくれた。
道の途中に赤い橋があり、その橋の赤と、周りの紅葉や山々が、うまく調和していた。
歩いていると、紅葉の手前にピンクの花(たぶん山茶花)が、一つポツンと咲いていて、なんか、とっても新鮮な感じがした。
周りの木々は、様々な色どりを見せている。
1時間ぐらい歩いて、やっと滝が見えてきた。
滝は、真っ赤な紅葉に彩られ、豊富な水量で勢いよく流れ落ちる。
滝壺に落下した水は、落ち葉をのせた岩の間を、勢いよく流れ下っていく。
しばらく滝の水しぶきを浴びた後、うす暗くなってきた道を、私は箕面駅へと、とってかえした。
道の傍らのお店の窓には、すでに明かりが灯り、提灯の上の紅葉も、なんだか少しボヤけて見えた。
駅近くまで来たところで、私は、主に果物を売っておられた露店で、大好きなイチジクや柿、みかんや佃煮などを買ってから、電車に乗った。