畠山義綱のきままな能登ブログ

畠山義綱が見てきた史跡を紹介します。
時々、経済や政治などもつぶやきます。

八王子城再々訪 其の1

2012-11-25 15:27:00 | 歴史
 本来ならこの日は、古河市歴史博物館に「古河公方展」を見に行く予定だったのですが、
武藤舜秀様より、平成9年度の展示と同じということを伝えていただきまして、図録も持っているし、行くほどでもないかと思っていた日でありました。そこで代わりに行く城郭を探しているところ、父親が八王子郷土資料館で八王子城の特別展をやっているという話を聞いて、再訪することにしました。



 郷土資料館前回も行きましたが、今回は図録まで販売されているとのこと。特別展も楽しみですが、図録を買うのもまた楽しみの1つです。



 八王子城要害部の1958(昭和33)年、1979(昭和54)年の発掘調査の概要や出土物が展示されています。



 こちらは平成に入ってからの御主殿の発掘の出土物です。すごい量ですね~。



 これが1992(平成4)年と1993(平成5)年に発掘調査した御主殿の内容です。左側は庭園に面しているので「会所」と想定され接客用の建物で、右側の建物が「主殿」と想定され城主が生活したり執務をするところと考えられています。



 御主殿からの発掘では、約七万点もの陶器片が発掘されていました。なかでも多かったのは舶載磁器片という輸入物の陶器です。こんなきれいな陶器の皿がたくさんあったんですね。八王子城では、他の地区では全然これらく舶載磁器片が発掘されておらず、合計千皿にも及ぶ舶載磁器が御主殿地区で発掘された状況を考えると、まさにここが伝来通り城主である北条氏照の御殿があったのだなと思うわけです。



 これら発掘された磁器片の照合作業を考えると…とんでもない時間と労働があったことでしょう。そういう緻密な作業が発掘作業の上にあることを忘れたくないですね。


 さて、この八王子郷土資料館に来てビックリ。なんと、先月10月に八王子城ガイダンス施設が開館したために今回この「八王子城の特別展」が開かれたことがわかりました。2008(平成20)年に来たときはそんな施設は影も形もありませんでした。一番最初に訪れた2005(平成17)年には駐車場もなく、今度はガイダンス施設もオープンするなど、名城100選に選ばれた影響は大きいな…と思います。七尾城も名城100選に選ばれたわけですから、整備保存に頑張ってほしいものです。…ということで、せっかくなのでガイダンス施設にも行くことにしました。思わぬ収穫です。


 再々訪八王子城其の1はここで終了です。どうも体調が思わしくなく、しかも仕事が満載で代休含めて4連休だったのにほとんど仕事だけで終わりました…。自分のサイトの14周年も忘れていたほど…。更新するのが億劫なのです、せめて小分けにして更新して、「義綱他国城館訪問記」アップと共に14周年を迎えてのお礼の言葉の更新もしたいと思います。ではこれにて失礼。