ぬえの能楽通信blog

能楽師ぬえが能の情報を発信するブログです。開設16周年を迎えさせて頂きました!今後ともよろしくお願い申し上げます~

能を舞った。海水浴もしました。(^◇^;)

2008-07-25 00:27:26 | 能楽
もう何日ぶりの書き込みだろう。。

このところ、なんとも殺人的な忙しさでして、あっちへ行ったりこっちへ来たり~。この2日間はなんとか時間が取れますが、週末はまた先輩の主催の薪能で新潟へ参ります。

この数日にもいろいろな事があったのですが、とくに印象深いのは東伊豆で結婚式に出演したことと、千葉県野田市で2度目の能楽講座を開催したことですかね~

東伊豆の結婚式は海に面した旅館が会場となりました。やはり海に面した露天風呂があって、ひゃ~こんなところでゆっくりしたいですね~。そういえば今年は夏休みはないけれども、伊豆の稽古には チビぬえも同行させる必要があるので、稽古のついでに伊豆ですこし遊ぶこともできるかも。なんせ ぬえ、伊豆には9年間も稽古に通っているのに、ほとんど観光というものをしたことがありません。信心は持っているので三島大社にはさすがに早い時期に行ったけれど、韮山の反射炉に行ったのは一昨年が初めて。頼朝が流された蛭が小島を訪れたのは去年。今年はようやく沼津市の柿田川湧水を尋ね、長岡の葛城山のロープウェイにも乗りました~。でも いまだに三島の佐野美術館にも、韮山の江川邸にも行ったことがありません。。自称=準・伊豆の国市民の ぬえとしては詰めが甘いな。。

ともあれ、東伊豆の結婚式では、チビぬえも三々九度のお酌役「雄蝶」のお役を賜り、また ぬえもちょっと考えるところがあって、今回は装束を着けて『羽衣』の一部を舞いました。いえ、略式の上演で、装束付「仕舞」という感じではありましたが。。いろんな意味で条件が厳しい状況で勤める事になりましたが、こういう場面でお役を勤める、その新しい局面を経験できたのはよかったかな~、と思っています。能楽師も舞台人である以上、能楽堂だけに縛られているのでは視野が狭くなる、ということもあるでしょう。昨今は多くの能楽師がいろいろな場所で能を啓蒙しようと活動しています。お客さまの手が届くような場所で身近に感じて頂けるような方法で上演することで、お客さまに喜んで頂けることをありがたいと思わなければいけませんですね。

しかしこの日の結婚式に参加したことで ぬえがもっとも印象的だったのは。。おひらきのあと海水浴をしたこと。。

連日の猛暑の中の結婚式だったのですが、事前にまあ「会場の旅館は海に面している」「お時間があったら海を一望できる温泉にど~ぞ~」ぐらいは知らされていたんですが、まあ ぬえが舞うことには直接は関係ない情報だったので、あまり気にも留めていませんでした。

がしかし。この結婚式の前日には伊豆の国市で「狩野川薪能」の稽古をしていた ぬえ。もうあまりの猛暑に汗まみれで。。そこに最後に届いた情報では「会場の旅館の前はすぐビーチなので、海水浴もしてお帰りになれますよ~」。。ううむ、ここに心が動いてしまいました。

この結婚式の翌日にも2箇所で稽古をする予定があった ぬえは披露宴のおひらきのあと、早々に東京に帰るつもりでいたのですが、ええと、ええと、新幹線を遅らせまして。。

ぬえ、さすがに略式とはいえ、装束を着て能を舞ったあとに海水浴をしたのは生まれて初めて。。(;^_^A

それから、海水を洗い流して旅館の温泉に浸かって。。ああ、ぬえ、何屋さんなんだらう。。(・_・、)