ぬえの能楽通信blog

能楽師ぬえが能の情報を発信するブログです。開設16周年を迎えさせて頂きました!今後ともよろしくお願い申し上げます~

ネットについて思うこと

2009-01-05 01:25:05 | 能楽
このブログももうすぐ3年目。。2006年の正月7日にオープンしたのですね~。

最近の記事で ぬえがネットと繋がった歴史をあらためて掘り返していたら、今のネット環境とはずいぶん違うスタート地点から ぬえは能について発信を始めたのだな~と、今さらながら思わされますですね。

ニフティのパソコン通信サービスの廃止から試行錯誤しながら、ようやくたどりついたブログも、今月で3年目に突入することになります。このブログを手始めにして、やっと現代のネットの状況に追いついてきた感じの、浦島太郎状態の ぬえではありますが、それでもサイトを開設し、その後ミクシイへ。。さらに最近はGREEにも手を染めてきました。

いずれも更新はあまり積極的とは言いづらい状況ではありますが、それでもどちらの。。ええと、何て言うんでしたっけ。。ソーシャル・ネットワーキング・サービス?? も「掲示板」という形式で、ややパソコン通信時代の会議室のあり方に近いかもしれないな、とも感じております。

ミクシイに関して言えば、ID制で匿名の発言でないところはニフティと似ていますね。でもコミュニティは参加者が管理人となって立ち上げる制度なので、同じ話題についてコミュニティが林立する場合も多く、その意味ではやはりミクシイの中だけでインターネットにある無数のサイトと同様、必要な情報を検索するには手間が掛かったり、また発言する場が多すぎて一つの話題に盛り上がるほどには会話が集中しくい、ということもあるように思います。

それと、会員が参加しているコミュニティや、友人がすべて公開されてしまう仕様は、ニフティと同じように発言の匿名性による「荒らし」が起きにくい効果はあるとは言え、どうかなあ。。?? ちょっと「やりすぎ」という印象も ぬえは持ちますが。。会員が参加するコミュニティ。。すなわち興味の指向性が公開されてしまうのはプライバシーにも関わることだと思うけれど。。これらはいずれもニフティのパソコン通信にはない仕様でした。

これからのネット社会はどうなってゆくのか。。ぬえなどには皆目見当もつきませんが、やはり今のようなサイトの林立状態から、やがてニフティの会議室のような、発言に匿名性がなくて、書き込みに対して管理がきちんと行われるサイトに情報が集約されてくる日は来るのではないでしょうか。安心して発言ができ、また的確なコメントが寄せられるとか、正しい情報が得られる場所。専門的な疑問を議論したり、また気さくに雑談も楽しめるような場所。。匿名での発言はできないけれども、かといって会員のプライバシーも自分で公開の程度が選択できる場所。現在のところまだ絵空事のようではありますけれども、やがて今からは想像もつかないような画期的なサービスというものは生み出されてきますでしょう。

ぬえは いま、メールが使えないと能が舞えない、と。。まあ極言すれば、ですが、それに近い状態にあります。あ、もちろん稽古とは別の次元のお話ですよ?? (^◇^;) 同じ舞台を勤める演者同士の意思疎通、チケットを求められるお客さま(含・友人)との対応、自分がその舞台で「やりたいこと」の発信。そして終演後に頂く感想や評価のメール。これらがないと、自分の進んでゆく道が間違っていないかどうかを判断する基準がとっても希薄に、心細く感じます。

もともと ぬえは、メールを使っていない頃からチケットのお申込の電話を頂くとなぜか長話をしてしまうような人(←見知らぬ方からのお電話でもこのありさま。。)なのですが、今では上演の前後を通じて、メールを通してリアルタイムで見所とのやりとりをしているような感覚です。これらが今後どのように変わってゆくのか。。これも非常に興味がありますですね。