画は見るのは好きで、一段落したら画を描きたいと思っていたのにそれもままならない日々、へえ!油絵には古典技法なるものがあり、それで描いた画は劣化もしないし、当たり前の筈のひび割れもないと。
この古典技法なるもの、14世紀ごろ?キャンバスに帆布を使いだし、下地は白と墨色で塗られ、水彩画のように薄く顔料(絵具)を塗り重ねて行く手法、最後にガラス状に固化するもので仕上げたのだとか。
油絵のひび割れや色の劣化って?
モナリザもそうですが、古い名作ってひび割れが起こっていたり、色調が暗いものが多いのですが、それって、絵の具の酸化(劣化)が原因で、そうなってくるのだとか。
15世紀後半に描かれたボッティチェリのビーナス誕生は、1987年に修復作業が行われた結果、随分明るくなっていてビックリしたともお聞きしました。
不思議に思うのは、そういうひび割れや色の劣化を美術館の学芸員はどう評価しているのかですが、技法のことまでご存じの方はないのかな?と、ネットで技法の変遷をググっても、そこの言及はなし。
ひび割れや絵の具の劣化をどう評価するか、蒐集家の方はどう見ているんでしょうね。
もっと気になるのは、描いた画家の思いなんですが、自分が表現したと思ったものが、後世になって最初のイメージと違ってくるって?
まあ、数百年の時を経て自分の作品に対面することは、まずないだろうから、まあいいか。
古典技法絵画研究所
今日は、メルヘン好きや意識世界に遊ぶことが好きな皆さんと、「古典技法絵画研究所」の看板がかかる大東町のアトリエをお尋ねし、そんなお話を興味深く聞かせていただきました。
また、その技法で描かれた作品の数々を見せていただきましたが、とても透明感があり、へえ、これって西洋絵画?とも思えるもので、今までの意識が大きく変わりました。
時代の転換点!?
この研究所、昨夏亡くなられたご主人を師とし、奥様と夫唱婦随で続けていらっしゃったとのことですが、ご主人は関東出身、奥様が奥出雲町の出身だったことから、縁あって大東町にかれこれ20年。
そんな方がいらっしゃったなどとは全く知りませんでしたが、ご主人の追い求めたものが、大きく脚光を浴びる時代が来るのかもしれません。
今日のお話会、普通の感覚だと結構飛躍的で非現実的ともいえる話もあって、ほとんど聞き役でしたが、時代の転換点に来ているなあと改めて感じました。
きっと、時代は個々の意識転換を強く求める時代に入ってきているんだろうなあとも、ひょっとしたら、西洋絵画の古典技法もそうした流れの一つなのかもしれませんね。