寂しい日には寂しい山がいっしょである 李白黄
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ずんずん勢いをつけてきた夏の木々ですら、日差しの中で幾分かを萎(しお)れて見せてくる。山にも心遣いがあるのである。
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今日のわたしは寂しい。誰かいないか誰もいない。にいにい蝉が漫才をしても、蜥蜴が石の上に出て落語をしてみせても、寂しい。遠くの山近くの山を寂しくさせて歩く。合歓がほつほつと咲いている。
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あめつちにわれひとりいてたつごときこのさみしさをきみはほほえむ 会津八一
ここに言う「きみ」とは「みほとけ」のことである。会津八一は大好きな歌人である。
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ずんずん勢いをつけてきた夏の木々ですら、日差しの中で幾分かを萎(しお)れて見せてくる。山にも心遣いがあるのである。
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今日のわたしは寂しい。誰かいないか誰もいない。にいにい蝉が漫才をしても、蜥蜴が石の上に出て落語をしてみせても、寂しい。遠くの山近くの山を寂しくさせて歩く。合歓がほつほつと咲いている。
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あめつちにわれひとりいてたつごときこのさみしさをきみはほほえむ 会津八一
ここに言う「きみ」とは「みほとけ」のことである。会津八一は大好きな歌人である。