熟睡ができた。それから見ている夢がみんないい夢だった。まだまだ見させてもらっていたい夢だった。起きた。寝起きがいいぞ。気持ちがいいぞ。いい一日の明るく伸びやかに弾んだ足音が聞こえてきそうだぞ。うっしっし、だ。
さて、新聞を取りに行こう、玄関まで。
熟睡ができた。それから見ている夢がみんないい夢だった。まだまだ見させてもらっていたい夢だった。起きた。寝起きがいいぞ。気持ちがいいぞ。いい一日の明るく伸びやかに弾んだ足音が聞こえてきそうだぞ。うっしっし、だ。
さて、新聞を取りに行こう、玄関まで。
2月14日。日曜日。気温が21℃もある。2月半ばにしては温かすぎる。午後2時を過ぎて小雨が降り出してきた。大雨にはならない。
午前中いっぱい、お昼になるまでずっと東の花壇や裏手の畑に行って草取りをした。それほど根を詰めたわけでもないのだが、体がぎきしゃくしてしまった。体力を消耗してしまったようにふらふらとする。体調がどうもヘンだ。
昼ご飯を食べた後でベッドに潜って休息をとろうとしたが、寝付けない。かえってイライラが増して来てしまった。寝られないので、起きて来た。頸の周りが凝っていて堅い。
1
いい詩を書きたい。我が魂が、それを読んで、しばらく憩うことができるような詩を、まずはわたしのために、書いておきたい。
2
詩は憩いである。魂が其処へ来てやすんでいく。忙しくしているあらゆる動きを止めて、休憩休息をする。くつろぐ。リラックスする。
3
どんな判断もしない。損得判断をしない。温泉にひたっているときのように、心身をゆるめてゆったりする。
・・・それだったら、ふっふっふ、温泉に行けば解決するよね。・・・じゃ、それだけではすまないんだな。+、魂がいやされるようでなければならないのだ・・・
4
いい詩を書きたいが、いい詩にいろいろの特効薬を混ぜておくのは難しいだろう。詩は魂の薬だろうか。安楽の薬だろうか。それでこの世の痛みを忘れ去ることができるのであれば、薬屋さんに置いてもらった方がいい。
5
詩は安心である。それによって安心を得る。であればそれはお寺や教会に置いてもらってたらいいだろう。それを手にして読めば、ご詠歌や賛美歌を歌ったときの安らぎが得られるはずである。
6
詩の背中にそれだけのものを背負わせるのはどうだろう。重たくてぶっつぶれそうでもあるし、それくらいでぶっ倒れられてはならないようにも思う。
7
もっと軽快でもいいかもしれない。軽くスポーツをして軽く汗を流すくらいでいいかもしれない。重たい鎧兜を着せたら、詩が戦場に出掛けて行く羽目になりそうだ。
「六角板状結晶珪酸塩鉱物」 薬王華蔵
わたしには
わたしを好きだって言ってくれる人が
いません
だあれもいません
わたしは
此処でこうして
億年生きているというのに
そんなことだあれも知らない
知ってたら
好きだよって言葉を
掛けて来るはずなのに
わたしは昨日
赤い野薊の蕾たちに
好きだよって声をかけたよ
それなのにどうだ
わたしには
わたしを好きだって言ってくれる人が
いません
六角板状結晶珪酸塩鉱物の黒雲母が
ぷつりとつぶやいた
つぶやきはすぐに消えてしまった
春の空には白い雲が静かに流れていた
「さみしいね」 山鳩暮風
さみしいね
うん さみしいね
一里先の鉄橋の上を電車が走っているね
ごっとんごっとんがったんがったん
響いていた音がもう消えたね
さみしいね
真夜中だからだろうかね
「霞の空」 山鳩暮風
そんなことどうでもいいよ
日常でそんなふうに
思えることが多くなりましたなあ
ものを握り止めておく握力が
年齢とともに
なくなってきたんですかなあ
ぜったいこれでなくちゃなんてことが
なくなりましたなあ
ぜったいにこれでなくちゃならないって
喚き散らしていたのに
あれはいったいなんだったんでしょうね
生きて良し死んで良し
まだそこまで達観していないけれど
徐々に徐々に
そこに近づいていっているような
つまり
それでもいいんじゃないかなって思う
思う回数が増えてきましたね
なんなんでしょうなあ、これは
春の空が霞んでいます
あれでしょうかなあ
わたしという空もぼんやりして
遠く遠く霞んでいます
「信頼」 薬王華蔵
繋がっていたいのです
繋がりが
見えていてもいなくてもいいのです
繋がっているということを
感じていたいのです
それで安心をしていたのです
信頼し合っていることになるのです
そうすることはとても大事なこと
大事なことだと思うんです
ひとりではないってことが
わかるからです
物質と物質とで繋がっている場合も
非物質と非物質とで
繋がっている場合もあります
まわりがするように
わたしも
ときどきは非物質化をしています
物質ではなくなっています
そういうときは
繋がりが見えていないけれど
それでもなお
繋がっていることに安心をして
いたいのです
星と繋がっていたいのです
あなたと繋がっていたいのです
信頼で繋ぎ合っていたいのです