(阿弥陀仏の極楽国土の)池に咲く蓮華の大きさは車輪の如し。青い色の蓮華の花には青い光。黄色い蓮華の花には黄色い光。赤い蓮華の花には赤い光。白い色の蓮華には白い光。みな微妙(みみょう)にして香り潔し。(尊者)サーリプッタよ、極楽国土は是(か)くの如く、(阿弥陀仏の)功徳(くどく)を荘厳(しょうごん)して成就せり。
仏説阿弥陀経より。
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きれいな風景だろうなあ、極楽国土の蓮の池は。目が開けておられるかなあ。
車輪のように大きいのは、蓮の花ではなくて、葉っぱかなあ?
池の広さも果てしないのかなあ?
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青い色を放って咲いている青い花の蓮。黄色い色を放って咲いている黄色い蓮。赤い色を放って咲いている赤い蓮。白い色を放って咲いている白い蓮。みなそれぞれがそれぞれの絶妙な美しさを表現させている。流れて来る池の香り、水の香り、花の香り、それぞれが涼しく清らかである。
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サーリプッタ尊者はお釈迦様の十大弟子のお一人である。此処はインドの舎衛国(しゃえこく)。お釈迦様は、祇樹給孤独園に於いて、集まって来たたくさんの比丘たち、阿羅漢・大菩薩たちに、阿弥陀経を説法をされている。極楽国土がスクリーンに映されている。みな息を呑んで説法を聞いている。
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「(尊者)サーリプッタよ、極楽国土は、すべてが阿弥陀仏の、成仏の功徳によって、これほどまでに美しく豊かに安らかに荘厳(=美しく飾ること)されて、完成成就されているのだよ」とお釈迦様が語られると、聞いている人たちはみなことごとく、此の安養の浄土に生まれて行きたいという願いを起こした。
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西方浄土は、未来浄土である。われわれがみな行き行きてやがて辿り着く世界である。そこをこれほどまでに美しく荘厳して、用意されているというのだ。嬉しいではないか。