それでいいんだ。それでいいんだ。それでいいんだ。良寛さんはそう言っています。
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花は無心にして蝶を招き、蝶は無心にして花を尋ぬ。花開くとき蝶来たり、蝶来たるときに花開く。吾 亦人を知らず、人 亦吾を知らず。知らずして帝の則に従う。
大愚良寛
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花が蝶を招き寄せている。これでいいんだ。蝶が花蜜を吸いに来ている。これでいいんだ。
花が開いたら蝶がひらひらと舞って来る。これでいいんだ。蝶がひらひらと飛んで来たら花が花びらを開く。これでいいんだ。
わたしは客の相手をしながら相手のことをよく知らないでお喋りしている。これでいいんだ。客もわたしのお喋りに朗らかに付き合っている。これでいいんだ。
なんのことはないようにしてあるのだ。
なんのことはない。みな知らず知らず宇宙の大法則を是として従って不足がないのだ。
いい世界に住んでいるもんだ、我が輩良寛は。大愚していてもなんの不足なく、もう70歳になって居る。
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