<おでいげ>においでおいで

たのしくおしゃべり。そう、おしゃべりは楽しいよ。

黄金の手助けも借りず、強くもなく、偉くもなく

2012年09月19日 15時25分34秒 | Weblog
楽しい。

秋野菜の種を蒔いていたら、土から青い小さな芽が伸び出してきた。そよそよそよそよ風に靡いているのを見ている。

見ていると楽しい。

大根の芽はもう間引きをして、食べちゃった。まだ5cmそこらのを。箸でつまんで、しゃぶしゃぶの熱湯にちょっとだけ浸して、色が落ちないうちに、掬い上げる。

しなやかな青い匂いがしておいしかった。これが昨日のわたしが楽しんだことだった。

    *

あまえ、そんなことくらいで楽しいか?

は、これくらいでもう。

    *

これくらいのことで楽しめるのは安上がりである。

黄金をうずたかく積まないと楽しめない人もいるだろう。「おれはこんなに強いんだぞ」「おれはこんなに偉いんだぞ」と人前に出て来て、大威張りに威張らないと楽しくない人もいるだろう。

黄金の手助けも借りず、強くもなく、偉くもなく、平々凡々にしていて、それで十分楽しい時間を鼻から吸っている。

すうすう、すうすうと楽しさを吸っている。

    *

楽しんだ者が勝ちだぞ。ってわけでもないだろうけどね。

    *

ひとりで楽しめるってところがいいんだよね。

    *

さ、またこれから畑に出て行こう。腰痛がひどいから、もちろん耕したりはできない。でも、椅子に座ってなら、ゆっくり作業ができる。

これから小葱を植える。小葱の根っこからはもう新しい芽が出てきた。これを土に埋めてやる。

すると小葱たちが、生き返る。蘇生をする。復活をする。土の下に白い根を出して張り、土の上には青い芽をするするするすると伸ばしてくる。そしてみな、ありがとうありがとうを返してくる。

こちらは「どういたしまして」とか「お役に立ててうれしいですよ」「あなたが元気になって大きく成長をするのが楽しみです」などと会話を楽しむことができる。

     *

おやおや、ぴいちきぴいちくぴいちく、ちくちくちくと野鳥が来て鳴き出したぞ。名前は知らない。秋になってやってきた鳥だから、渡り鳥だろう。

「ぴいちくぴいちく、ちくちくちく」が「タノシイよタノシイよ」にも聞こえてくる。

そうだったそうだった、ひとりよりもふたりって具合にいっしょになって楽しんでくれてるんだった。
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