この本を手にとってみたとたん、「小笠原も載っているかな?」と目次を広げてみると、やはり載っていました。
戦争遺産は広島、長崎、沖縄に集中していると思われがちだが、実際は全国47都道府県に散らばって残っているとのこと。
わが故郷山口県は下関市の火の山砲台の壕。
このページを開いたとたん、遠い昔の記憶がよみがえりました。
小学生だったころだと思います。学校の遠足に火の山へ登ったとき、鬱蒼としたレンガ造りの壕を見つけました。
教えられたわけでもないのに、これは戦争の跡だなと直感的にそう感じました。
実家近くの角島にも「弾薬庫」跡があるのに驚きました。角島へは何度か行っているのに、そのような存在すら知りませんでした。 この写真は硫黄島に残る、鉄帽に銃弾の貫通跡。
まわりには機関銃などの残がいも野ざらしにしています。
父島、母島も南方に向かう中継基地として、陸軍司令部壕、トーチカ、砲台などが多く残されています。
硫黄島は日米軍合わせて約2万7千名の戦死者が出た、激戦地でした。
終戦後、旧硫黄島村の帰島は許されず、現在に至っています。
約400名の自衛隊が交代制で暮らしていますが、硫黄島にまつわる不思議な現象を書かれた資料を読んだことがあるので、ここで少し。
夜寝る前に、1杯のお水を入れたコップを自室前のドアに捧げる。
それを忘れてしまうと、水が欲しい・・・とどこからなく聞こえ、夜中に目を覚ますこともあるそうです。
戦争で亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。
「訪ねてみよう!日本の戦争遺産」
著者:安島 太佳由(やすしま たかよし)
出版社:角川SSコミュニケーションズ
刊行年月日:2009年3月25日
定価:1100円+税
ISBN:978-4-8275-5065-8