初めて青ヶ島村立図書館に立ち寄ったのは、長年あこがれていた上陸を果たした1999年の夏。
青ヶ島の存在を知ったのは、中学校の社会地図帳。
八丈島はひょうたんのような形になっているのに、青ヶ島はゴマ粒のようにポツリと浮かぶ小さな島。
とんでもない秘境になっているかも?想像を絶するほどの島かも?いつかは行ってみたいな~と子供心ながら思いめぐらしていました。
当時はインターネットもなく、青ヶ島のことを調べたいと思ってもなかなかできません。
初めての青ヶ島は、やはりカルチャーショックの連続でした。
村役場向かいの図書館にも寄ってみたところ、「うわっ!日本図書館十進法に従った並べ方ではなく、無造作。エアコンもなくて蒸し暑い。蚊もいっぱい!!」というのが11年前。
11年前と変わらぬの建物ですが、初めて図書館に立ち寄ったときのイメージを翻るほど、立派な図書館に生まれ変わっています。
武道館は新しい体育館に移ってしまいましたのに、文字はそのままになっているようです。 ここはもともと図書館でした。
使われなくなった広い武道館を図書館に改修し、ここは絨毯敷きの視聴覚コーナーに生まれ変わりました。
エアコンも利いているので、夏場はとても涼しい公共スペース。 3年前に来たときは、一般書は灰色、小説本は赤色、青少年向けは青色といったように大まかに色分けされていたのですが、今回は内地の図書館に準じた「日本図書館十進法」に従った並べ方に変わりました。
ここは小説なので、背ラベルは「913」になっています。
913.6 や 913.68 、著者の頭文字2つ付けるなど細かな分類をつけているところもあるし、ここは3ケタの数字に、著者の頭文字は1つといったような分類方法でした。
館内の一角に設けられた、「歴史&郷土」の展示コーナー。 高速インターネットのブロードバンドも導入、携帯電話の大手3社も出そろい、通信環境は本土と全く変わらなくなりました。
昔は青ヶ島に電話をかけるのに「049969」をダイヤル。
交換手につながり、話をしたい相手の名前を申し出ます。
交換台の穴にピンを差し込むと、通話ができるシステムでした。
青ヶ島の市外局番は「04996」、市内局番は「9」で統一されているので、交換手につながっていたダイヤルをそのまま引き継いでいるようです。
04996-9に続く下の4ケタの番号を個人に割り当てられ、ダイヤル直通通話ができるようになったのは昭和58(1983)年から。 見るだけでも楽しい、青ヶ島カルタ。
あ 青ヶ島 歴史とロマンとユートピア
い 池の沢 丸山一周 のんびりと
う 牛祭り やいのやいのと 力自慢
え 園児も お年寄りも集う おじゃれセンター ・・・・・
青ヶ島の昔を知る、貴重な資料。
島に着任してすぐ逃げる教師が多いさなか、島の子供たちのために10年以上も滞在し、教育改革を施した高津勉先生が寄贈者になっていました。 高津勉先生のアルバムより。
初めての赴任先だというのに鬼ヶ島のような遠景を見せつけられては誰だって「想像を絶するほどこんな辺鄙なところに行きたくない」と逃げたくなってしまいます。
実際、先生も赴任した日の夜は非常に心細くて後悔の念を抱いていたそうだ。
昔の三宝港はこの風景なんて、ビックリです。
これも上と同じく生写真。
今の丸山はプリンのような形なのに、昔はご覧のとおり。
青ヶ島に関する資料を読み漁っていたら・・・あっという間に閉館時間になってしまいました。
今度の青ヶ島(いつになるか未定ですが)は半日でもゆっくり読んでみたいです。