8月12日午前5時。
8月にしては青ヶ島の朝はとても涼しい。(今は10月の終わりになってしまいましたが・・・)
おのずと目が覚めてしまったので、真っ先にテレビのスイッチを入れる。
11チャンネルは24時間リアルタイムで三宝港の様子が放映、朝起きると真っ先にやってしまうのは海上状況確認。
たぶん、青ヶ島の島民にとっての関心事は「今日は船が就航できるかどうか」。
「まぶしいほどの太陽が当たっているのに、桟橋に波のしぶきが・・・。今日も欠航か」
(ここから回想)
「キャンセル待ちが多ければ、臨時のヘリが飛ぶこともあるそうですよ」
「朝早くヘリポートのカウンターでキャンセル待ちを申し込んでおくとよいです」
この2つは島民からのアドバイスがあったので、朝食後真っ先にヘリポートのカウンターでへばりついた。
ヘリポートの若い係員が「今夕の臨時ヘリは飛ばない代わりに、明日の早朝臨時便の予約が確保できました」とメモに書いてくれました。
「えええーっ!?ヘリの予約は至難の技だと言われているのに、簡単に取れたのですかっ!?」と目を丸くしてしまいました。
ファックスで送られてきた搭乗者名簿をちらっと見たところ、確かに私の名前が・・・・!!!どうやら八丈島の東邦航空予約センターで印字したらしく、印刷用の活字で。
ああ、びっくりした・・・。まるで合格発表で自分の番号を見つけたときや、「選考結果通知書」が届き、中身の文書をおそるおそる読み「厳正なる選考の結果、採用いたすことを内定・・」の文字を見つけたときの喜びに匹敵します。
でも、ヘリに乗りたくてもなかなか取れない方々がたくさんいらしているのに、なんだか申し訳ないような気がします。
(ここまで)
いつもなら毎朝7時に就航するかどうか放送が流れてくるのですが、朝5時の海上状況を見ただけでも今日の就航は難しい。ヘリを確保してあることだし、まあ、安心です。
青ヶ島へ旅するときは、船だと予定が立たないことが多いので、往復ともヘリを確保すべきでした。大勢の友人と行くとしたら、団体になってしまい、同時予約するのはちょっと難しい。最低でも3人までかな。(←これは私の憶測) アジサイ荘のお部屋の眺め。
青ヶ島は台風に備え、個人住宅は平屋建て(1階のみ)がほとんどです。
強風に耐えるコンクリート建てや集合住宅は2、3階。
島で大きくて立派な建物は小中学校。 ここは私たちの泊まったアジサイ荘のお部屋です。
新館は3室あり、ここは1号室。3年前に泊まったのはおとなりの2号室、レストランのようなガラス張りのダイニングに面したお部屋はとても広く、工事関係者や仕事での長期滞在向けらしい。
他に居酒屋併設の「杉の沢荘」、ひんぎゃの塩クッキーやトロップなどの商標になっている「あおがしま屋」、「ビジネスの中里荘」、「やよい荘」、「マツミ荘」があります。 (数年前までは「為朝荘」もありました)
どのお宿も個性あふれていて、よく魚が獲れた日は食卓に魚料理ばかり並びます。
女将さんに「お世話になりました~。5回目の青ヶ島は念願だった牛祭りに参加、とても楽しかったです!今度また来るのはいつになるかわかりませんがお元気で~」と挨拶をして、ヘリポートへ。(ヘリポートは集落地の中心地なので、歩いて行ける距離なんです。それなのに、海の玄関口の三宝港はクルマがないとすごく不便)
道端で中学生の女の子に出会い、笑顔で「こんにちは~」とあいさつしてくれました。
さすがにここは青ヶ島。内地で忘れ去られている日本人の心がここではちゃんと根付いています。
自宅周辺も田んぼの広がるのどかな田舎なのに、道端で人に出会っても視線すら合わずに会釈もしないし、今のご時世、学校でも見知らぬ人に話しかけられても相手にしないようにしようと教えられているのに・・・。