「おがさわら丸」チケットは通常、東京出港日の2か月前の同日午前9時より発売だけど、特別期間中(ゴールデンウイーク、夏休み、年末年始)は2ヶ月前ではなく、一斉発売日を設けている。2019(令和元)年の夏休み期間中の一斉発売日は5月27日。この日は電話もインターネットも全部パンク。夏休み期間中はお盆も含まれているので、なかなか取りづらくなっている。JRの座席予約システムは強靭な日立製作所が開発。乗車日の1ヶ月前の10時から一斉発売。座席数がとても少なく、大変人気のある臨時列車は瞬時に発売完了。北海道から九州まで一斉に電話で時報を聞きながら「10時00分0秒をお知らせします。ピッ、ピッ、ピッ、ポーン」の「ポ」が聞こえるタイミングで「発信」ボタンを押す。押したタイミングから順番に座席を瞬時に割り当て。瞬時に「完売」。全国から殺到しているはずなのに、フリーズしない。発売日初日はお盆を除く夏休み期間、お盆期間の2回に分けて、予約受付をすればスムーズになるかも知れない。
おがさわら丸のチケットを確保できたら、宿の予約をするのが従来の手筈だというのに、時代が変わったのか「おがさわら丸のチケットを購入する前に、宿を確保したほうが良いです。特に繁忙期。」とのこと。ゴールデンウイーク、夏休み、年末年始はおがまるの発売前でも、確保したほうが良いとのこと。もうすっかり出遅れてしまった。
日本財団電話リレーサービスを利用して、宿のリストを見ながら片っ端から電話。前にお世話になったところの宿にもかけてみましたが、「シングルのが1部屋空いているんですけど、2人だとさすがに狭いですよ・・・荷物を部屋の中に置けず、外の通路とか置くとかにしないと厳しいです。うちのところで泊めてあげたいんですけど、こんな状態ですからね・・・申し訳ないですけど~」
「父島にいらっしゃる日はいつからなんですか」「7月20日の船で行きます」「21日から3泊なんですね」「少々お待ちを・・・(調べる様子)」「この日は予約でいっぱいなんです、ごめんなさいね」
5~6軒目でやっと、部屋が空いていますよ、と言われたところを速攻で予約。「今のところ、空いているところはバスルームやトイレは共同の和室になりますが、よろしいでしょうか」「はい」で予約成立~!!「街から離れたところにありまして、ホテル内にミニショップも備えています」「はい」。
「ホテルビーチコマ」というネーミング、父島の中心地、大村の東町や西町から少し離れたところ?どうなんだろ?と確認してみると、な、な、な、なんと!扇浦という静かなところ。
日本本土に復帰した1968(昭和43)年6月26日から正式に「東京都小笠原村」が発足されましたが、戦前、父島に「大村」「扇村袋沢村」、母島に「沖村」「北村」、硫黄島に「硫黄島村」の5つの村があった。私たちが泊まるところは、南部の旧「扇村袋沢村」付近。戦前、交通も発達していないので、町を形成しているところを1つの村として役場も置かれていた。
1968(昭和43)年6月25日までは八丈支庁に属する孀婦岩(そうふがん)が東京都最南端、しかも日本最南端。人が暮らしている有人島は青ヶ島村が最南端。
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扇浦に向かう途中に「境浦」があります。
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大連汽船が1936(昭和11)年に建造したばら積み貨物船。太平洋戦争で日本海軍に徴用され、1944(昭和19)年に空襲により父島で大破放棄された。貨物船として活躍できたのは、わずか8年。残骸として、75年もこの状態で・・・。
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境浦の観光スポットとなっています。
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境浦は都心より東に位置しているため、「東京都最東端」のバス停と書かれています。
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はじめて小笠原に来たときはそんな看板なんてなかったのですが、世界自然遺産の観光地として各所に現在位置の地図が整備されています。
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1番大好きな花、ハイビスカス。
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この花を見ると、「南」にやってきたんだな~と実感できる。見られるのは、八丈島から南かな。沖縄はもちろん、あちこち咲いています。生命力が強く、台風で吹き飛ばされても次々と蕾を作り、きれいに咲かせてくれる。