「何?K社が出荷してくれないって?親父が、話してあるんだがな。」
想定外です。K社が出荷しなければ、今の事業の続行は見込まれません。
Oは一瞬呆然としましたが、気をとりなおし、旧会社で注文をし直しました。
Oは会長の父を口説いて第2会社を設立したのです。
今の会社はリスケでは間に合いません。金利を含めて全て止めれば、
何とか回っていきます。
エスコ事業の為に借りた1億2000万は全くの水泡でした。
この借入はOが引き継いだものとしても、Oの時代には返済し切れません。
完全な債務超過にもなって居ます。
しかし、このビジネスローンの借金さえなかったら、
今の状態で充分とは云わなくとも回ります。
父は何とか自分が作った会社を続けて行きたいのですが、
Oは第2会社を主張したのです。
「第2会社を造る上で注意することは3点だそうです。
一つは社名。今は大分緩やかになって居るらしいですが、
それでも出来るだけ今までの商標に抵触しないように
やりましょうと教わりました。もう一つは始める場所。
同じ場所で第2会社を創るならば、銀行は前の会社の
焼き直しと思うでしょう。それなりきの理由を作ってください。
最後が代表者です。旧会社の社長でも法的には差し支えないですが、
やはり社長がスライドしたのでは色眼鏡で見られて、何かと悪影響が
あるそうです。暫く社長は、別の方にお願いすべきでしょう。」
Oはこう教わっています。
しかし、教わったことは此れだけでは有りません。
「第2会社が成功するかしないかは、今までの得意先が、
どのくらい続けて取引をしてくれるかにかかっています。
此れで採算の成り立つくらいに取引をしてくれれば、
第2会社は成功です。」
メディア用品の扱いの所為もあって、取引先は有名会社が多いです。
消耗品とは云え、重要な用品です。それだけに納入先が、
全部口座切り替えをしてくれるかは心配です。
しかし、特殊の輸入物、それに国内商品はF社の商品を
全て扱える会社となれば競争相手は非常に限られています。
F社の商品はO社にとってメイン商品では有りませんが、
此処の商品が自由に納入できないと直ちに取引はストップになります。
F社の部長が、午後尋ねて来ました。
「先日、会長より新しい会社を作るから商品を分けて欲しいと
話があったが、こんなに急にあるとは思わなかった。」
詳しい話を聞きたいと云う事です。
まさか、今の会社がおかしくなるから第2会社を創ったとは言えません。
適当な説明はしましたが部長は釈然としない様子です。
「最近ね。本体がおかしくなるから、第2会社と云う物を
作ってやる会社が増えたらしいですよ。当社はそうした処とは、
一切取引をしてはならないと指示が出ています。御社も、
紛らわしいから仕入れは、今までのO社でして、そちらに
商品を回して頂けませんか。」
何となく、此方の目論見を見破ったようです。
第2会社を作るのに仕入先を確認しろとは、どの本にも書いてないし、
絶対に取引は出来ると思っていました。
しかし、教える方は、其処とは現金で取引をすると言う考えだったのです。
O社のように今までと同じ条件、額によっては手形払いなど、
逆に教える方は想定外であったでしょう。
第2会社は失敗しました。
今までの会社つまりO社で経営して居ります。
あの月からビジネスローンは金利も払えません。大手行2行です。
信金には保証協会付が少し有りますが、此れは金利だけ払っています。
ビジネスローンはサービサーに譲渡されました。
幸い保証協会は代位弁済にもならないし、他行はO社が、
サービサーと交渉中であるとは全然気付かない様子です。
しかし、サービサーとうまく和解ができたのです。
裸になって、腹を打ち明けたところサービサーは、
出来る条件で折り合ってくれました。
何のことはない、1億2000の借金が突然消えたのです。
父親の愛着の有る今までの会社が続きます。
事業再生ではなく、本当の企業再生が出来ました。
もう変な融資には手を出しません。
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Oは一瞬呆然としましたが、気をとりなおし、旧会社で注文をし直しました。
Oは会長の父を口説いて第2会社を設立したのです。
今の会社はリスケでは間に合いません。金利を含めて全て止めれば、
何とか回っていきます。
エスコ事業の為に借りた1億2000万は全くの水泡でした。
この借入はOが引き継いだものとしても、Oの時代には返済し切れません。
完全な債務超過にもなって居ます。
しかし、このビジネスローンの借金さえなかったら、
今の状態で充分とは云わなくとも回ります。
父は何とか自分が作った会社を続けて行きたいのですが、
Oは第2会社を主張したのです。
「第2会社を造る上で注意することは3点だそうです。
一つは社名。今は大分緩やかになって居るらしいですが、
それでも出来るだけ今までの商標に抵触しないように
やりましょうと教わりました。もう一つは始める場所。
同じ場所で第2会社を創るならば、銀行は前の会社の
焼き直しと思うでしょう。それなりきの理由を作ってください。
最後が代表者です。旧会社の社長でも法的には差し支えないですが、
やはり社長がスライドしたのでは色眼鏡で見られて、何かと悪影響が
あるそうです。暫く社長は、別の方にお願いすべきでしょう。」
Oはこう教わっています。
しかし、教わったことは此れだけでは有りません。
「第2会社が成功するかしないかは、今までの得意先が、
どのくらい続けて取引をしてくれるかにかかっています。
此れで採算の成り立つくらいに取引をしてくれれば、
第2会社は成功です。」
メディア用品の扱いの所為もあって、取引先は有名会社が多いです。
消耗品とは云え、重要な用品です。それだけに納入先が、
全部口座切り替えをしてくれるかは心配です。
しかし、特殊の輸入物、それに国内商品はF社の商品を
全て扱える会社となれば競争相手は非常に限られています。
F社の商品はO社にとってメイン商品では有りませんが、
此処の商品が自由に納入できないと直ちに取引はストップになります。
F社の部長が、午後尋ねて来ました。
「先日、会長より新しい会社を作るから商品を分けて欲しいと
話があったが、こんなに急にあるとは思わなかった。」
詳しい話を聞きたいと云う事です。
まさか、今の会社がおかしくなるから第2会社を創ったとは言えません。
適当な説明はしましたが部長は釈然としない様子です。
「最近ね。本体がおかしくなるから、第2会社と云う物を
作ってやる会社が増えたらしいですよ。当社はそうした処とは、
一切取引をしてはならないと指示が出ています。御社も、
紛らわしいから仕入れは、今までのO社でして、そちらに
商品を回して頂けませんか。」
何となく、此方の目論見を見破ったようです。
第2会社を作るのに仕入先を確認しろとは、どの本にも書いてないし、
絶対に取引は出来ると思っていました。
しかし、教える方は、其処とは現金で取引をすると言う考えだったのです。
O社のように今までと同じ条件、額によっては手形払いなど、
逆に教える方は想定外であったでしょう。
第2会社は失敗しました。
今までの会社つまりO社で経営して居ります。
あの月からビジネスローンは金利も払えません。大手行2行です。
信金には保証協会付が少し有りますが、此れは金利だけ払っています。
ビジネスローンはサービサーに譲渡されました。
幸い保証協会は代位弁済にもならないし、他行はO社が、
サービサーと交渉中であるとは全然気付かない様子です。
しかし、サービサーとうまく和解ができたのです。
裸になって、腹を打ち明けたところサービサーは、
出来る条件で折り合ってくれました。
何のことはない、1億2000の借金が突然消えたのです。
父親の愛着の有る今までの会社が続きます。
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