かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

 ☆★自分でできる経営の再生と整理★☆

  

偽装離婚

2012-11-30 | 事例
「このままで、万一会社が倒産すれば、この家は結婚前から私名義だから良いと思うが、
 二人で作ったあの貸家は取られてしまいますよ。」

家付きの女と、無一文の男、×一同志が結婚して30年以上経ちます。
男は車で40分ぐらいのところに鉄工場を作って工員二人を使って居ます。

結婚したてに、女の家ではなく、二人の家を持とうと苦労して、一軒買いました。
住宅ローンの適用は苦労したものです。名義は半々です。
しかし実際には二人は女の家に住み、この家は貸家として利用して来ました。ローンも完済後、
特に収入源に貢献してくれます。
特に今頃は夫の事業が芳しくなく、入金は殆ど有りません。生活はこの家賃と、女が片手間に遣っている
洋服リフォームの手間賃が主体です。

元来女は洋裁をして居ました。それで十分、食べて来られました。
今でもリフォームを足掛かりにその自信が有ります。
男が何も出来ない為、このところは、会社の帳面をつけて居ます。
女はこの会社は長く無い事を掴んでいました。

「もう手形の決済も出来ないでしょう。不渡りになります。
 其の前に私たち離婚しましょう。勿論偽装離婚です。倒産の片付けが済むまで別居して居て、
 騒ぎが治まったら、又二人で暮らせばいいでしょう。」

男は会社の空き部屋に移転、本当に別居です。離婚手続きをしました。
財産分与で貸家の名義は全て女のものです。

男はやがて不渡り。どうしようも無く破産です。
彼が不動産を持って居る事を知って居る債権者も居りました。
しかし、離婚して物件は女に渡っていると聞いて黙りました。
一番金額の多い、仕入先でした。

破産後も男は賃借の工場に住んで、若干操業し生活費だけは稼いでいました。
破産騒しも収まり、さて女房のところに帰ろうと思いましたが、此処で女は待ったを掛けたのです。
「私たち、もう別れて居ます。このまま本当に別れましょう。
 全ての手続きは済んで居ますから、お互いに今の生活を続ければよいでしょう。」
女は既に仕事場を借りてリフォームに勤しんで居ます。
この辺には、リフォームが無かったため、結構繁盛して居ます。

働き詰め、一人で工場に住み込んで、心労も重なったでしょう。男はある晩、救急車で運ばれました。
膵臓癌、男の病名でした。
入院です。身元引受人が必要です。身寄りの無い男の口方出る名前は彼女だけです。
男には未だ正式に分かれたという意識も有りません。
世間もまた、二人が離婚したなど都思って居る人は皆無でした。
彼女も身元引受人にならざるを得ませんでした。
時に出かけて身の周りの世話も必要です。
このままでは当初の計画通りの偽装離婚になりそうです。

「偽装離婚だったでしょう。本当の離婚だったら、奥さんがこんなに面倒を見る事は無いと思います。
 ああ家については完全に世間を誤魔化しましたね。
 半分は彼のものだったから、破産がすんだとは云え、それに該当する金額は私ら仕入先に戻して
 くれないかな。」
あの仕入先です。トンでも無い言いがかりをつけてきたのです。

「ご主人のためにこちらも破産寸前です。云いたくは有りませんが、何とか助けて貰わないと。」
しつっこいです。
最後には次の言い方に変りました。
「一その事、ご主人分を私と奥さんで半分づつにしましょうか。
 あの物件は約3000万の価値ですから、4分の1の700万を、奥さん、私に下さい。
 そうすれば今後私と同じようなことを言う人が現れても私は杭留めてあげます。
 同意得られない時は、私は詐害行為取消しの訴訟を起します。」
そんな難しい訴訟の名前など知りません。
裁判になると、主人は偽装離婚と白状するでしょう、
女は、結局、其のお金を相手に渡したのです。

それから間もなく男は他界しました。
もう何を云っても元に戻りません。

女は簡単な葬儀を出したました。
何の為の偽装離婚か解かりませんでした。

この話は偽装離婚の失敗ですが、倒産のために離婚する夫婦が増えて居ます。
シニアに多いです。もう再起は難しい。其れならば女一人で生きたほうが良いという考えです。
別れると決まった後は、全てにおいて女が得をして居ます。

其れまで汗水を流して働いてきた男が、ぽんと捨てられてやがて何処かに消え去っていく。
そんな姿を見ているとたまらない気持ちになります。


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11月29日(木)のつぶやき

2012-11-30 | 事例

昔から年収1600万は堅い。夫婦とも仕事に打ち込んで賭け事は勿論遊びを知らない。其の夫婦が何時も返済に追われて一文無しの生活。バブル時購入の不動産借金に負われて居る。調べると、最初、少しの高利を借りたのが全ての原因。以後の無計画も追い風になって居る。高利と無計画は怖い。


高利から借りて居るとは銀行にも役所にも云えない。滞納が矢の催促。そこで又高利を利用するから駄目だ。銀行や役場に全てを打ち明けてせめて半年、待ってもらって高利を解決しよう。其の力は貴方に有るし、事情がわかれば銀行も同意するよ。考える前にぶっつかってみよう。



11月28日(水)のつぶやき

2012-11-29 | 事例

銀行返済の書き換えだ。今迄金利だけだったが、元金も月50万になった。其の上6ヵ月後には倍増の月100万の約束だ。其の為愚痴ばっかり云って居る。はっきり断れば良ったのに。ましてや6ヵ月後の約束など遣るもんじゃあない。母ちゃんだったしないよ。顔役の貴方だからするのですよ。


三つの公庫が合併前、ある公庫は盛んに和解に走った。「保証原本を返します。もう保証人にも 請求できません。もうそんな会社、相手に出来ません。」会社も保証人も相当額払って 原本は返った。終わりかと思ったら最近之で公庫が動き出した。会社が有れば支払いか破産せよと。 詐欺じゃあない。



11月27日(火)のつぶやき

2012-11-28 | 事例

「気迫だ。駄目でもともと、兎に角、ぶっつかれ。」絶対に出さないと思った信金が融資をしてくれた。年末は越える。すると後の資金は自力で出来る。信金には感謝しよう。しかし貴方も強い意志でぶっつかる事を飲み込んだでしょう。之が一番大きいですよ。


「自宅を手放されてはどうですか。」銀行は薦める。残が放棄になれば何時でも喜んで手放す。しかし残はあくまで払う積もりならば、早く手放してどうなる。家賃の差と金利分が違うだけで、此方としてはメリットは殆ど無い。銀行だって貸付残が減っても担保が減る。実のない薦めと思うが。



11月26日(月)のつぶやき

2012-11-27 | 事例

ど素人の女性。銀行といさかいを起こした。約定を確認してそれでも納得しないならば金融庁に電話したらと教えたら、確認しないうちに直ちに電話した。私と同じ事を此処でも云われた。しかし非常に親切で応対もわかりやすく説明してもらったらしい。満足していた。金融庁もよいところもある。


ガス管は1m単位になって居ます。と東京ガス。電気の配線もだけど配管の長いのは困る。老人がつかえて転ぶのが一番怖い。ところが今日の人は、実地に合わせて必用な長さで良いという。たまたま最初の係員が知らなかっただけだろうが、営業のいろはのい。東京ガスってそれでも勤まる会社なんだ。



11月25日(日)のつぶやき

2012-11-26 | 事例

「之、食べないでしょう。あれも買わないでしょう。」云われた者は、つい「うん」と承諾する。ネガティヴの言葉は強い。「銀行がNOと云ったら。」「差押します。と云われたら。」それで積極性をなくし自分の気持ちまで暗くする。債務問題は心の問題。ネガティブ言葉を自分にも使わないこと。


「もう1年で終ります。」金融相の言葉は染み付いている。読売によるとこの延期を検討する政治家も居る様子。円滑化法はいい法律とは思わない。其れを検討するなんて馬鹿げている。其れを必用として居る原因を是正しない限り駄目だ。ごまかしの法律だ。傷が出てもこれ以上延期しない方に賛成。



11月23日(金)のつぶやき

2012-11-24 | 事例

「俺の事、ブログに書いて恥�惜かせたな。」怒る人は多い。債権問題なんてどれも似た所が多い。一瞬を捉えれば、之は自分の事と思いたくなる。書いた当人は弁解などしない。ただ心の中で「云われると確かに似ている。」と思いながらもうブログなど止めようと考える。整理だけ捉えると多い。


全く同じと言う事は、先ず無い。若干づつ違う。しかし字数の点でニアンスの相違を省略すれば同じものになる。何とか変化をつけて元の味を出そうと思っても、筆力が追いつかない。そんな時、もう人でなく違った人から指摘されると表現力のつたなさを感じる。もっと勉強せねば。



全額返さない報い

2012-11-23 | 事例
「本部長。あの話、銀行が断ってきました。」
「何?此方から持ちかけた話ではないでしょう。銀行から持ちかけた話を、何で銀行が
断って来るんだ。おかしいじゃない。  それで理由は何だ。」
「其れが、謄本を取ったら、本部長が役員に載っていました。之がうまくないらしいです。
 U銀行はかって自行と事故が有った人が役員になって居る会社とは、社の方針で取引が
 出来ないらしいです。  担当も何回も謝って居ました。」
彼は黙ってしまいました。

10年前、彼の会社は倒産しました。
業者仲間の決済は綺麗にしましたが 銀行には殆ど返せませんでした。
20億、6行ほどでした。
しかし今は全てサービサーに譲渡後和解とか、相手の放棄などで、請求権は完全に消えて居ます。

あの時、彼は第2会社を設立し、自分及び一族の誰をも経営に参加させず、昔の部下たちに 任せました。
場所も昔の会社が競売に成ったのを借受けて、そこで営業をさせたのです。
当初の資金などは、彼が親戚に縋りつき全て用立てました。
部下たちで資金に関係したものは居りません。

その後、重要な事は全て陰から指示をして居ました。
しかし昨年、もう倒産の影響は少ないだろうと役員に帰り咲いたのです。
平取、役付きでは有りません。

一方会社はうまくいって年々延びて居ます。 何処で知るのか幾つかの銀行が尋ねてきます。
けれど、今の状態ですと、銀行から借りなくてもやっていけます。此方から融資を持ちかけた事は有りません。

今年になってU 銀行とS銀行がしつっこく来ました。
折しも海外に飛躍の話が起こりました。 それに必用かも知れないと云う事で、ついU銀行だけに応じたのです。

「あれから10年経って居るよ。それにあの時は私は父親の後を引継いだだけで私が借りたものでも有りませんよ。
 時効だって5年ではないか。其れが」
彼はショックでした。
融資が駄目に成るより銀行が彼をそんな目で見て居ては、生涯浮かばれません。

「永久か。」
「はい。期限はないようです。」
借金はサービサーに移り、サービサーとは和解は出来て居ります。
しかし一旦銀行と事故を起こせば、社長でなく平取役員に成っただけで、其の会社は其の
銀行と取引が 止まるらしいです。

彼はその後S銀行にも申し込みました。 U銀行の事を知らないS銀行の融資の申し込みに
応じたのです。 結果はU銀行と全く同じでした。台詞も同じでした。

しかし、現在、近くの信金からは、保証協会付で3000万を借りて居ます。
特に必要は有りませんでしたが、万一の事を考えて資金手当てをして居たのです。
彼が役員に帰り咲く前からでした。
以前の会社は勿論保証協会付きはあり、まだ代位弁済が残っています。
保証協会は其れを知らずして保証をして居ります。

彼が今迄社長に成らなかったのは、保証協会と1行だけ旧債務が残って居たからです。
特に1行は、サービサーの中で最も強硬といわれるサービサーに譲渡されていました。
下手に社長になって、新会社まで渦中に引っ張り込むのを恐れたからです。
其れが漸く強硬なサービサーと和解が出来たのです。
保証協会が残っているが、もう限界と役員に帰り咲いたのです。

其れが、和解が付いている筈の2行から断られたのです。
では6行以外ならば何処でも取引が出来ると思って居ました。
ところが、此処で飛んでも無い事がわかったのです。

「彼が社長になれば、保証協会は代位弁済が残っているから一切保証をしなくなる。
 すると、全銀行は彼の会社とは取引をしなくなる。
 今の信金からして、今までの融資の一括返済を迫ってくるだろう。」と言う事です。
信金の支店長が教えてくれたのです。
保証協会の恐ろしさを知った瞬間でした。

とすれば、どの銀行の当座取引をしなくなります。
プロパー取引だった大手行が、取引しない事より問題はずうっと大きいのです。

保証協会は、本人が役員に成った会社ばかりでなく、本人が作った会社、
又息子が作った会社でも同じ様な仕事でしたら保証しません。
保証協会が保証しないとなれば銀行は当座取引をしません。

其の問題は今の代位弁済の残を消すしか有りません。
全額で無いと保証協会は応じません。
代位弁済された保証協会との間。之がもっとも重要だったのです。

一旦事故れば、破産は勿論、サービサーと和解しても銀行との仲は復活しません。
保証協会は代位弁済を綺麗にしない限り、いかに回収に来なくとも根は残っており、
保証が得られません。

金融界に見捨てられ一人ぼっとに成るわけです。
当然な報いでしょうか。それともあまりに冷たすぎるのでしょうか。


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11月22日(木)のつぶやき

2012-11-23 | 事例

ガスヒーター2台。云う事を聞かないから買い変える事にした。機種に迷う。月8万のガス代も減らしたい。女房が出てきて一声「これよ」、「安い物で猫ちゃんが寒ければ困るじゃあないの。」女房の一声は強い。ガス代も減りそうも無い。亭主よりもどら猫が優先する生活。まだ当分頭は上がらない。



11月21日(水)のつぶやき

2012-11-22 | 事例

会社と社長とを破産すると云う電話が続く。弁護士に手数料は払って居る人が、念の為に知りたいらしい。ひどい質問がある。破産後其の会社で仕事を続けたいが何時から出来るか。とか、売上は破産後何時まで差押えられるかなど。ましてや保証人のことなど頭に無い。弁護士が教えないのも妙だ。


失礼だが今年中は持たないだろうと思った会社が結構頑張っている。良いまで云えなくても微妙な変化がある見たい。経済予想家の今後は悪くなると云う予想とは逆に、中小零細で案外持ち直して居るところも多い。気が付けば新入社員の給料も上がるそうだ。世間は予想しない方向に動いている。