かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

 ☆★自分でできる経営の再生と整理★☆

  

自分の為の経営改善計画

2014-01-31 | 事例
「自分が苦労すれば本当に出来ると思う計画を立てましょう。先の事ですし、計画だからと
 云ってつい甘い計画にすると意味がないです。
 そんな作文ですと、逆に自分が可笑しくなります。」

会社の再生です。
Gは社長に一生鹼懸命説明しています。
今までの仕事の殆どは切り捨て、黒字と保証されるような部門だけでやって行きます。
今まで本部と云う統轄部門があったのですが、此処が一番の金食い虫でした。
それでも各部門に一寸づつ上乗せすれば予算上は此の経費は出ました。
之をどうするかが大きな問題です。

それと今までの計画書はすべて右肩上がりで、全ての問題を逃げていました。
なぜ、右肩上がりになるか、裏付けは有りません。世間ってそんなものだと決めているのです。
これが大きな間違いでした。

銀行に提出するものならば、今期と来期さえ注意すれば、後は若干の作文でも良いですよ。
自分にためにつくるならば、そんな事ではなく、今からその時の商売を考えておきましょう。其れに向かって邁進しましょう。
その方針が立てられるかが、此の計画書のポイントです。

実は此の会社は既に期限の利益を喪失しています。
喪失するまでは何回も経営改善計画は銀行に提出しております。何れも右肩上がりの作文でした。
作られた計画書、宛てになる筈がなく、実体も真っ赤か。何時の間にか期限の利益は喪失し
保証協会は代弁さいいなって居ました。
私物は全部弁済に回しました。
店は自然に無くなって、今は本社だった主力店が1軒残っているだけです。

全ての資産を清算し終えた時、銀行は助け舟を出してくれました。
「保証協会は代位弁済しましたが、プロパーはそのままにしています。
 今後、毎月少し入れてくれればサービサーにも譲渡せず、お店にも一切手をつけません。
 立ち直りを待っています。
 が、唯経営改善計画だけは出してください。」
保証協会は僅かの返済で話が付いて居ります。

相談を受けたGは驚きました。
「倒産をした会社が経営改善計画を出すなんて聞いた事がないな。
 しかし、本当の計画は自分のために必要ですね。ましてや再建の時など、目的と検討は
 必用です。銀行もいいこと言いますね。」

Gは続けます。
「自分が苦労してやって出来るという計画書を作りましょう。勿論資金まで考えましょう。
 そう云う計画書は案外実行できるものです。
 其れを今期と来期を作りましょう。再来期からは、読みも入ってきますが、希望的観測は
 しないことが必要です。それを5年単位で作りましょう。」

詰り自分でやれば、先ず出来ると云う計画書を作れば、必ず其れに近い線は出来る。
その計画が出来なければ、大きなリストラも考えましょう。
だから経営改善計画と云うのです。

それでも駄目だったら。
残念ながら、企業を廃業するより仕方無いですね。

あの金融円滑化法の時も、企業は銀行に云われて、此の計画を作成しました。
「うちなんかリストラだって、遣るべき事は全部やった。これ以上やれと言う事は会社を
 存続させるなと同じ事です。」
ぶうぶう言いながら右肩上がりの計画を作ったものです。

しかし、此の時に、経営改善計画の真意をわかった中小企業の社長は少なかったと思います。
彼らは、方針を決めて、目標に向かう事が、実績向上に繋がるとは思っても居なかったです。

「堅い計画書を作って来ましたね。これならば、10年後に借金を半分に減る可能性が大きいですね。
 うちはサービサーに回すより、お宅に立ち直ってもらった方がはるかにいいです。」
計画を見た銀行の担当者が勝手なことを云っています。サービサーに譲渡されると其れまでですが、
譲渡されずに銀行と関わりあって、途中銀行が見直してくれれば〆たものです。

都市銀行1行と地銀2行、信金と公庫と付き合っていたところが都市銀行から期限の利益の喪失を通知されました。
その時に社長は考えたのです。このままどこも駄目になる。今のうちに根本的のやり直しが必用だ。
此のときに自分のために経営善計画を作ったのです。返済計画も見直しました。
銀行も相談に乗ってくれました。
結果は、その計画と実績が評価され、残った銀行はすべて正常な取引を続けています。
業績も立ち直ったのです。

計画書をつくり、それが実行できる自信が有れば、必ずその企業は再生可能です。
銀行に提出の積もりでなく自分のために経営改善計画は作りましょう。


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1月30日(木)のつぶやき

2014-01-31 | 事例

「私の自宅は襤褸ちい。だから倒産しても何処にも取られないですね。」急に云われて戸惑う。経営者保証制度の事だと解かっても、中身までは掴んで居ない。
日経だけが先陣を切っても同調者が現れないから油断をして居た。だが、こんなことを言う人も出てきた。
実施時期は解からないが勉強が必要だ。



1月29日(水)のつぶやき

2014-01-30 | 事例


親の言う事は何でも聞く。奥さんも立てる。出来た息子と評判でも自分の考えは云えない。
山奥の1軒家、競売になったら県営住宅に住むと決めた。入札しなかった。
いざ他人が落札すると親は旧居が良いという。奥さんは山奥はご免と頑張る。
買戻しの金は親が出すが、奥さんの説得は未だだ。どうする?








1月28日(火)のつぶやき

2014-01-29 | 事例


1月の相談件数は今迄に比して多かった。しかしその内容は明らかに変ってきた。
今後の再生方針の相談は少なく、その遂行中、1点がうまく行かないとか、
1部分の点の計画変更とか、計画を完成する前の最後の見当と感じる事が多い。
中小企業の再生案は浸透して各社完成に間近いものを感じる。










1月27日(月)のつぶやき

2014-01-28 | 事例


住宅ローンの延滞は6ヶ月間は不良にしない。」と教えたら直ぐに延滞にした奴がいる。
1ヶ月目が遅延しただけでも信金は直ぐに電話だ。「6ヶ月は延滞してもいいことになって居るではないか。」
銀行に食って掛かる。丸く収まったが、信金に云うとは思わなかった。単に教えっ放しは絶対に禁物だ。








1月26日(日)のつぶやき

2014-01-27 | 事例


15社集めて債権者会議。当初は14日の予定だった。1軒づつの説得が先と15軒を回り歩き、
趣旨や配当に賛成して貰った。27日には最後の入金もあり即座に配当も出来る。
さて懸案の債権者会議を何時、どんな趣旨で開くか質問があった。
会議を開く目的、くどく説明したが、物になって居ない。








1月25日(土)のつぶやき

2014-01-26 | 事例


国税庁の申告ソフト。良く出来ている。慣れて居れば半日の有れば申告書類は全て出来る。
でも私には駄目だ。此のソフト、今、入力して次ページに移ると、前の入力が訂正できない。
訂正の仕方を知らないから、最初からやり直し。間違ってはならない。
最後に間違えば最初からだ。忍耐力の養成になる。








1月24日(金)のつぶやき

2014-01-25 | 事例


1日、5000歩は歩こうと散歩する。大寒でも日差しは強くなって居る。
ところで葉っぱのない桜ってどうして枝振りが悪いのだろうか。
他の木は手入れをしなくても自然の枝ぶりはよいのに、桜だけは枝ぶりは実に悪い。
花は持て囃されるが根性が駄目だ。そう云えば、こんな様な人や企業、実に多いな。








宛てにならない資産、古美術

2014-01-24 | 事例
「銀行に金利も返済出来なくなる。」
悩みました。ついにこの旅館も終わりか。絶望的な気持ちに陥ったものです。
勿論、自宅も同時に失います。
自宅は失っても良い。旅館だけはどうしても続けたいのです。

此の時、偶然にGと知り合いました。
「大丈夫ですよ。借先は保証協会付銀行が1行ですね。絶対に商売は続けられます。
 10年先までは断言できませんが、4-5年ならば大丈夫です。」
毎月、3-5万を保証協会に払えば、保証協会は競売をしないと云うのです。
その位ならば、食べて、払っていけます。

返済を止める前に彼にはやっておかねばならない事が残っています。
旅館の帳簿には古美術品として4000万の資産が計上されています。
彼は旅館には調度品として不可欠の品物と思って居ましたが、Gは違います。
真っ先に狙われる品物でこのままでは必ず取られるというのです。
リスケはやる。しかし一方では之を売却していざと云う時の軍資金にとっておこうと云うのです。

当旅館自慢な品物です。
亡父の代から集めた品物です。
掛け軸や置物、自慢のお品は玄関から各階の主要な場所、それに自宅まで飾って居ます。
貰い物などもあると聞きましたが、殆どが自分等で買った物です。
贋作でない、本物だ。それが古美術として今も残って居ます。

かって融資をお願いしたとき、銀行が一度調べさせてくれと云いました。
写真を撮ったり専門家が来たりして力を入れて調べたみたいです。
担保に取られるかなと思って居ました。

此の時、銀行は融資はしてくれました。
「担保にお願いしようと思いましたが、大切な物ですから、急に消える事は無いでしょう。
 必用な時にお願いすれば、担保と同じ事ですから。」
調査金額も教えてくれませんでした。
しかし融資が出来ただけに価値はある物と思って居ました。

売るなんて考えた事も有りませんが、Gは盛んに薦めました。
「銀行が調査しましたね。本当に価値が有れば、銀行はとっくに処分を要求して居ます。
 勝手に処分しても良いと云う、銀行の意思表示です。
 話が買値の10分の1としても4-500万の価値が有るでしょう。
 それでも銀行は最終的には言ってきます。その時は遅いのです。」

部屋はどうにでもなりますが,フロントや要所・要所を飾っている物は未練が有ります。
玄関のオールドノリタケの大きな花瓶、掃除するためにひやひやして居たものです。
要所要所に飾った県出身の中堅画家の絵、贋作とは思えません。
半分以上は確実だ。銀行だって最後にはきっと云うよ。言われる前に売っちゃおう。

「全部で10万ですね。」
見積もりに来た町の有名骨董店の主人はニコリともせず云いました。
「運送費も見ていますから、お宅で店まで運んでくれたら、もう5万たしても良いです。」
不満そうな二人に付け加えます。
「これは何れも作者を言っていませんから贋作とは云えません。
 質の悪い骨董屋にしてやられたのですね。
 骨董自身も解からなかったのでしょう。」

「玄関のノリタケの花瓶は?」
「ノリタケとは全然違います。何でノリタケだと信じていたのですか。
 贋作ともいえない全然違った品物です。
 又中堅画家の絵、あれも全く違います。」
様は贋作より悪いと云うのです。

本当かもしれません。
だから銀行も黙っていたのでしょう。

其れだったら正々堂々今までと同じように飾っておきましょう。
見栄えもいい。私たちが人に自慢しなければ良いだけだから。

そう思ったら巣こそは気も晴れました。

古美術として貸借対照表に載っている会社って意外に多いです。
会議室の端に汚い家具がおいて有ります。
「捨てればいいのに」と思いながら聞きます。
1ケ500万から800萬もする西洋アンテニックです。
そう聞くとうっかり触れなくなります。
此の会社、いまは有りません。一体あれはどうなったか、今でも思い出します。

馬具では日本一だ。展示室まで作って居ます。2億以上の資産です。
会社が潰れそう、思い切って売ったら1200万でした。

古美術が資産に載っている決算書。先ずその会社は用心と思います。
たまには予想を外れるような美術品に出会ってみたいものです。


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1月23日(木)のつぶやき

2014-01-24 | 事例


期限の利益はとっくに喪失した。全ての財産は差し上げた。まだ地銀は手放さない。
「10年間で返済計画を立てよう。」貸しはしない回収だけだ。此の話に載る債務者は多い。
自分の面倒を見てくれると勘違いする。しかし今、月に5万も払えない債務者が、
資金援助なしに1億を10年で返せるか。