かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

 ☆★自分でできる経営の再生と整理★☆

  

サービサーが折れた

2008-12-31 | 事例
今年の正月、私にとって何よりのんびりした正月になりそうです。
長年絶えず気に掛かって居たものが取れて、何かひとりでに笑みも
湧いてきます。

県営住宅に住む私達夫婦が分譲マンションを買ったのは、
もう15年も前でしょうか。夫は日雇いの大工。自分は、
近くの会社の賄い婦。年金は国民年金。老後が心配です。
目先の効く私は半ば強引に夫を口説き、分譲マンションを購入したのです。

その頃の夫は、結構借りることも出来ました。
4000万近いマンションでした。自分達はは県営住宅に住み、
マンションを貸し、殆どを返済に回したのです。
自分達が年金生活になった時、ローンは終わって居り、
家賃は皆自分達に入り夫婦の国民年金とあわせると
一寸した厚生年金より多くなり、安泰な老後が暮らせる筈です。
この頃は私にもまだ夢がありました。

夢が崩れたのはそれから5年と懸かりませんでした。
安定した入居者が居ないのです。
近くに続々マンションが出来て、中には賃貸専門のものも有ります。
特に6ヶ月くらい空き家になった時は悲劇でした。今までの蓄えを
吐き出し、漸く返済金より安い価格で入居者を決めたのです。

無理をした賃貸は長くは続きませんでした。
以前の空き家の時のローン代が少し遅延して居ります。
それに時代も悪く、大工の仕事がどんどん減ってきました。
家賃の低いのも堪えます。ついに返済はストップです。

競落するまでは家賃だけは入るとの胸算要でしたが、
其れも「家賃の差押」と云うことであっさり敗れました。
やがて競売。案外すんなり売れて、漸く自分の手を離れて
此れで貧乏神ともお別れだとほっとしたものです。

もう此れで何にも無いと思っていた二人に、サービサーから
同じ文面で手紙が来たのです。なにやら残債務が銀行から
譲渡されて今度はサービサーが回収に来るみたいです。

放っといたら電話です。
マンションは売れたが殆ど上位の住金さんが持って行って、
この銀行には1円も入らなかった。其れを払ってくれと云うわけです。

競売で家を取られたから、それで借金は終わって居ると言っても、
全然相手は承知しません。
「いや貴方には払う義務があります。誰にでも聞いてください。」と云うのです。
市の法律相談に聞きましたが、どうやら本当のようです。

「払えなければ、破産したら如何ですか。」サービサーはしつっこいです。
主人は「破産なんて、俺はやらないよ。いいじゃあないか、
サービサーの好きにやらせておいたら。どっち道何も無いから。」
と平然として居ります。

何もしなかったら裁判所から訴状と云うものが届きました。
「放って置きなさい。」と教えてくれた人が居ります。
気にはなりましたが、放っておいたら、又同じような文章の
ものが届きました。此れも放置です。

姉のところで法事があったために郵便局から53000円あった貯金の内、
5万円下ろして出かけました。余ったから帰って入金しようと思ったら
入金出来ません。局の人に聞いたら差し押さえがあったみたいです。
3000円は戻って来ませんって。

でも郵便局の人が言っていた。
「もう差押は無く、安全だから口座を変えて又ご愛顧宜しくって。」

そうこうしている内に、サービサーが変わったみたい。
違うサービサーから又同じようなことを聞いてきました。
そして「残債に1500万の1割150万で和解をしよう。」ともちかけてきました。
此処で和解をしなければ一生涯借金に追い掛け回されるかも知れません。
そしてサービサーの連絡は忘れかけた頃必ずあるのです。
何時でも頭の隅にサービサーを忘れさせないようにして居ます。

実害は郵便局の3000円だけでしたが、つくづく嫌になって来ました。
主人は嫌がっても思い切って破産をした方が良いかも知れません。
電車の中で格安の司法書士のポスターを見たので、そこに電話をしました。
夫婦で30万と云うから、お金が無いと値切ったら25万にしました。
破産も値切れば値切れる時代になったようです。

サービサーから又電話があって「先日の150万の件、どうですか。」
と聞いてきました。「とても出来ない。」と言うと、「不本意ながら
差押をしなければならない。」なんて言うのです。
つい、「どうぞ、その前に破産します。」と言い返してしまいました。

今まで破産しませんかと云って居た人の声が瞬間止まりました。
「費用幾らくらいですか。」と聞くから、20万と答えたのです。
暫く経って一旦切れた電話が又鳴って、その20万でよいからそれで
和解をしませんかと言うでは有りませんか。

10年間頭から離れ無かった事、借金が無くなったその時の気持ちは
なんとの言えません。恐らく主人もそうだろうと思居ます。
あの無口が饒舌になったくらいです。

それにしてもサービサーだ良く、二人の破産が20万と云うのを
簡単に信じてくれたものです。

終わった時に一時虚脱状態になりましたが、今度こそ老後の為に
二人で働かねばと思って居ます。





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サービサーからの返済要請

2008-12-28 | 事例
最大手のU銀行が、急に全額返還を求めてきたのは、昨年の10月でした。
担保のビルを売ってくださいと云う事です。
売れなければ債権をサービサーに譲渡すると云う事です。
其れまで延滞は1回は有りません。しかし、銀行に言わせると
2億3000万の借入残に対して担保のビルの時価は1億2000万くらい。
少な過ぎると言うのです。

丁度10年前、銀行の薦めで3億3000万かけてビルを新築し、
以来苦しくても、返済は1度も滞ったことは有りません。
返済額はは2年毎話し合って見直しして居ました。

1階の一部で、酒・タバコ業を営んでいます。
ビルを売ると云う事は、一家は干上がると云う事と同じです。
売る意志も無く、手をこまねいているうちにサービサーに
担保付で渡ったのです。今年の2月です。

サービサーと会ったのは5月でした。
相手からこの田舎町に訪問して来たのです。
物腰や喋り方は静かでしたが、意地は強そうな人でした。
「サービサーはこのビルを売るつもりは有りません。話し合いで
 返済して頂き、返済が終わったら、勿論担保は解除します。」
当分競売は無いなと、喜こばせる言葉が先ずサービサーから出ました。

「無茶は言いませんが無理は言います。ついてはお宅は今まで銀行と
 話し合いの通りに返済をして居ります。其の話し合いの期間は、
 今年の11月で終わりで、12月からは再度話合いです。11月までは
 今月から、無理をしても払ってください。12月からは又新たに
 話し合いしましょう。決して増額など無茶な事は言いません。」

そして付け加えたのです。
「お宅は、譲渡受けた時から払って居りませんから、今はもう
 不良債権になって居ます。確か銀行の譲渡通知にも、当社の
 振込銀行は記載されていた筈です。不良債権になったと言う
 ことは何時でも競売は出来ますし、家賃も差押えることが出来ます。
 しかし、当社と話し合いが出来ている限りは絶対にそんな無茶は
 いたしません。」
ずしんとした脅し文句です。
そのためもあってか、今までと同じ返済を11月まで続けたのです。

この間、世間の景気はますますひどくなり、この地でも大手の工場が
一つ操業を極端に少なくしたみたいです。そんな事情もあってか、
この賃貸ビルも借家人が急に大きく減ったのです。空き家が出来、
埋まりません。今まですら、持ち出しかどうかと云うところに、
急に何軒の家賃が減ったのです。酒の売上も減りました。
夏からは地獄絵です。食べるものさえ詰めて、親戚にの泣きつき、
何とか11月までは払い通したのです。

12月からはこうした事情ですから是非大きく減額願いますと
サービサーには伝えました。担当も同情した口ぶりでした。
ですが、なかなか額が決まりません。

其れが15日過ぎです。担当からの電話です。
「まだ幾らにするか決まって居りません。年内は無理と思います。
 とりあえず12月は、今までと同じ額を入金願います。」
「其れが払えないから今までお願いしていたんです。」
「11月の試算表は出来て居りますか。其れを見て検討と言う事に
 なりますから新しい条件が、決まるのは2月からでしょう。」

「どうしても払いません。今月は少なく入金したいのですが。」
「其れは困ります。今までと同じ環境ですよ。ですから払えない
 道理はないと思っております。当社は遅れた場合など上が、
 五月蝿いんですよ。直ぐに物件の処分を言い出すのです。」

今まで払えたから、今後も払える筈だ。と云う論法。
真面目に払っていた者が損をする論旨です。
とっさのことで言い返しも出来ません。
しかし、払わないと暗に競売をほのめかして居ます。
其の前に家賃を差押えられたら身も蓋も有りません。
第一、そんな事が有ったら、借家人は皆、出てしまうでしょう。

無茶だ。
しかし泣く子と地頭には勝てません。
払わない場合の恐怖心の方が、強いです。
今まで借りたことのない、消費者金融。彼は其れを頼みに行って居ます。
そして、今まで毛嫌いをしていた近くの何とか組の組者でも、
借家人として入れよう。彼は帰りに不動産屋に寄って来るつもりです。





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手形が落ちない・融資を断られた方限定!

2008-12-27 | 事例
 

今年も残り少なくなりました。
連日、派遣社員の雇用打ち切りが、報道されてます。
今年の年末は、想像を絶する不況の波が忍び寄ってます。

首都圏の零細企業の方から年末資金の手当てが出来ず、
手形が落ちない・仕事量が半減した等の声を聞きます。

東京・千葉・神奈川・埼玉・栃木・群馬・茨城・山梨の関東界隈の
下請け企業の方からのお問合せが、この時期になっても止みません。
大手企業の所在する町の零細企業が、もろに影響を受けてるようです。

また、融資が受けられてもクリスマス商戦を当てにしていた小売業の方も
目算が狂い、問屋の支払いに頭を悩まされている経営者も大勢います。

一方、官製不況の波をかぶっている建設関連の経営者の方からは、
年度末の仕事を確保ができず、会社の存亡危機を迎えているケースも
あります。

倒産の不安を抱いてる経営者の方に少しでも
お力添えになれますよう 年末年始は、 休まず
緊急相談受付 を致します。(相談時間は、通常通りです)

不況の中でも必ず打開策はありますので、諦めないで下さい。


ブログをご覧頂いている方限定で、「無料電話相談」を開始致しました。


経営危機に直面している、または危機を迎えようとしている
経営者の皆様、債務全般でお困りの方、どんな些細なことでも
お気軽にお問い合わせ下さい。


お問い合わせは、

 042-483-3604(平日10時~18時)

※電話番号は、お間違いの無いようおかけ下さい。





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もう、返済をしたくない。

2008-12-24 | 事例


「まさかこの電話、有料ではないでしょうね。」

有料と云う意味が一瞬判らなかった為に答えました。

「いいえ、有料です。」

「やっぱり。高いですか?」

「料金は私知りません。貴方が掛けてきたのですから通話料は懸かります。
 無料と云うことは有りません。料金はNTTに聞いてください。」

「ああ良かった。いわゆる有料の電話ではないですね。間違い無いですね。
 こんなことにびくびくしなければいけないほど、今お金が無いのです。」

不意に掛かってきた電話です。
何かビル管理をして居るらしいですが、最初は何を言って居るか良く解からず、
何回も聞き直し、最後に「それで貴方はどうなるのが一番のご希望ですか。」
と、聞くと急に前述のような会話になったのです。

話の趣旨はこうでした。
「有限会社の名前でビルの管理業をしており、現在も大手3社と契約し、
 3つのビル を管理している。収入は130万くらい。しかし以前、
 不動産投資に失敗し、5行から6000万の借金があり、月の返済は元利
 ともに120万。とても生活できないので、現在元金返済を半分にして
 貰ったが此れでも充分でない。何とかもっと返済が楽で、立て替えた
 個人の金位は再度備蓄できるようにしたい。」

尤もな話で心情は解かります。
「其れだったらもう1度リスケをお願いして、暫く金利だけに
 したらどうですか。」

「其れを考えましたが、其れならば永久に元金は減らないでしょう。
 そりゃ余りにも自分が惨めです。」

「では思い切って、返済をやめたらどうですか。今のままでも
 借りれない訳ですから同じですよ。」

「差押が有るでしょう。」

「多分ね。其れだったら第2会社を作ったらどうですか。」

しかし、第2会社では、今のビルのオーナーは契約をしてくれないだろう。
そうすれば直ちに食べていけないと言うのです。

何となく、当初の趣旨が変わっていくような気がします。
つまりよくよく聞いて見ると、いまの会社を続行しながら、
借金だけは返済をしなくてよいように、私に各銀行と交渉を
お願いしたいと言うのです。

これ以上電話で話しても無駄と感じました。
「リスケの交渉は自分でやるのが一番です。ましてやご趣旨は
 今後返済できませんと云うのですから、自分以外にそんな交渉を
 する人は居ないでしょう。これ以上電話で話しても埒が開かないと
 思います。どうしてももっと話したいならば、1度会いませんか。
 その時にリスケは自分でやるのが一番良く、其のやり方も説明します。
 尤もその時は有料になりますが。」

「私はS市です。此処からの交通費も勿体無いです。」

「ではもう打ち切って弁護士にご相談願います。」

「弁護士とはもう交渉済みです。断られました。」

一方的に電話を切ろうと思いましたが、心配で少し付け加えました。
「Uさん、世の中そんなに甘くはないですよ。そんなに簡単に借金が、
 パアになるものならば日本中、みんながやって居ます。返せる能力の
 ある限りは返したいと思うのが普通の人です。Uさんの会社はまだ
 金利以上は充分に返済出来る能力も有ります。其れなのに人に依頼して
 今後の返済を全部止めるのは如何な物かと思います。」

何も言わずにガチャと電話が切れただけです。

まだ返せる力が有りながら、今後の返済をストップしてこれからの
資金にしたいと言う人には良く出会います。
そんな人は全てを自分の責任でやろうと思っております。
唯、やり方などのアドバイスを求めます。

自分で信念をもち、自分でぶっつかる人には其れがよほど
反社会的な事でなく自衛のためならば、私もアドバイスをします。

しかし、人がやってくれて、自分は其の汁だけを吸いたい人には、
誰もが手を貸さないのではないでしょうか。





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銀行を騙す

2008-12-21 | 事例
「信金はな、自宅を7,000万で売れるのが確実ならば先に俺を
 信頼して2000万融資をしてくれると言って居る。其の2000万が
 自宅の整地代と言って居るそして若し7,000万で自宅が売れれば
 更に2000万融資をするから、今は資金不足で中止になって居る
 Y市の工事を続けても良いそうだ。工事が完了すればY市の物件は
 3区画計6000万では売れる。4000万銀行に返済して俺のところには
 2000万残る。支店長も現地まで見ている。今のままでは、もう銀行に
 返済が出来ない。どうせ取られるものならばこの筋書きに載ることに
 決めたよ。」
「本当に先に2000万融資をしてくれるの。」
「本当さ。それば何より先決だからさ。先ず俺の預金に入金して
 呉れるそうだ。買付証明を出して、俺が引越し先まで決めれば
 何時でも下ろせる様になるって。買付証明は現に欲しいと言う者は
 居るよ。何時でも貰えるよ。」

銀行とすれば少し甘い話と思って居ましたが、本当にPの口座に
2000万入金されたのです。銀行にとってはこの不動産は5000万で
売れても上出来だ。今までPは銀行に対して嘘は殆ど言ったことはない。
7,000万で売れるという話は比較的信憑性がある。
其れよりPを自宅から立ち退かせるには此れしか無い。
等いろいろ考えての事だったでしょう。

Pは信金から7,000万、都市銀行から2000万、計9000借りて居ます。
信金には毎月70万、ビジネスローンの都市銀行には150万づつ返済して
居ります。信金の借入には保証協会が付いて居るのも有りますが、
こうした事に疎いPには幾ら保証協会付だったか覚えが有りません。
全部信金から借りているつもりです。

1年半も仕事は有りませんでした。
妻と、同居で独身の歯科医を開いている息子が資金源でした。
しかし幾らづつ出しているかも解かりません。
要は3ヶ月前、二人に「もうこれ以上出せません。
そのために自宅を失ったも仕方有りません。」と宣言された事です。

さすがに覚悟して仲間内に自宅の斡旋を依頼しました。
其の結果7,000万ならばと言う人が現れたのです。同じ不動産仲間でした。
調べた結果、信金はこの商売は本物と踏んだのです。

Pは単に買い手から銀行用の買付証明だけを取って、
銀行を安心させ、自分は立ち退きました。金を掴むには、早く整地をして、
次のY市の工事に掛からねばなりません。200坪の土地です。
整地など簡単と思っておりました。ましてや工事の責任者はP、自分です。

またしても、此処にPの甘さがありました。
よう壁が必要だったのです。買い手は市からの認可を要求したのです。
そうしないと建築許可も下りません。Pは今まで家が建っていたのだから
良いじゃあないかと思って居たのです。

其の上、今は不動産も動かなくなった。此れを3区画に分けてくれ。
と言い出したのです。
この工事代でも少し浮かせる予定だったPには大番狂わせでした。

折も居り、Y市の工事を当時依頼していた土建業者から、
溜まっている代金の請求があったのです。
払えない場合は譲渡担保を求めてきたのです。

そして工事を続けるならば続けて下さい。販売もしてください。
そして、残っている代金を払ってくれれば何時でも名義は戻します。
仮差を散らせ付かせながらではP喪お手上げです。
名義が変わりました

これらの事に気が付いた銀行は、Pを呼んで問い正しました。
銀行は初めて順調そうに見える自宅の売却がトラぶっている事。
支店長が見に行ったY市の土地の名義変えの真相を知ったのです。

Pには銀行に嘘を言ったり、騙そうと言う考えは全然有りません。
唯、自宅の整地に必要な土留めの認可のことや、Y市の未払い工事代金の
ことを 言い忘れただけです。自宅は既に建築物がありますから、
改めて土留めの認可など、銀行も少し甘かったともいえます。
Y市の物件には「未払い費用など無いでしょうね。」と念を押しています。
答えるPに其の質問の重大さが解からなかっただけです。
工事さえ済んだら、直ぐに売れて、払えるからと、極々簡単に考えて、
有りませんと答えただけです。

年内に片付くべき自宅の工事は大幅に遅れそうです。
しっかりした契約でない取引、世相の悪化でキャンセルも考えられます。
ましてやY市の工事は宛てに出来なくなりました。

4000万融資をして、正味7,000万を回収する銀行の目論みは、
大きく崩れそうです。

それにしてもこのような状態で20年間、良く商売をやって来れたと
つくづく感心して居ります。
結果的に銀行を騙したことはなかったものでしょうか。





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愚痴から出た倒産

2008-12-17 | 事例
「例年に無く、悪いんです。今のままでは年末には、
 倒産間違い無いって言うところです。」
言い訳もありましたが、相手が悪かったです。
滞納で調査に来ていた税務署の係官相手にこぼしたのです。

長年の滞納先になって居ます。
今までは納めますと言っては今まで何回も約束を破って居ります。
先付け小切手を渡しても、何回泣き付いた事でしょう。
特に今年になってから、ひどくなって居ります。
係官も何とかしなければと思って来たのでしょう。
が、結局は愚痴を聞きながら売先をメモし、手ぶらで帰署したのです。

年内の集金予定の請求書は発送して居ります。
このお金が順調に入ってくると、何とか計画通りの年は過ごせます。
一番気になって居る商工ローンの150万は思い切って返済を
してしまおうと考えて居ります。そのために税金も銀行返済も
まだまだ無理をお願いしなければなりません。
買掛はまだ1ヶ月しか送れて居りませんが、銀行返済は
此処2ヶ月は金利すら返済しておりません。税金が600万ほど
送れて居ますが此れも全額持ち越しは止むを得ないでしょう。

調子に乗りすぎて社屋を建てたのが遠因です。直りかけたと
思った景気は意外に立ち直らず、売上は減少気味。車も何台も
入れ替えたのが、全て裏目に出て銀行返済は完全に滞って居ります。

この頃からカードを利用してきました。其の利用度も次第に
多くなって来て、やりくりで常に追われるようになったのです。
其の上、最大の打撃は最大手の得意先が縮小の為に突如取引が
無くなったのです。不渡りでなかったのが、せめてもの救いでした。
いや一層のこと、不渡りになって倒産をした方が、今になって
考えると良かったかも知れません。

年が明けたら、第2会社にしよう。銀行と税金の支払いは無くなる。
そのためには少しでも運転資金を持ち越そう。此れが当初からの計画でした。
その時に過剰になった人も車も整理する予定でした。
こんなぐづったやり方が尚悪くして居ります。

「税務署から電話があったそうだ。お宅に対する売掛金を
 聞いてきたそうだ。女の子は答えてよいか解からなかったが、
 相手が税務署と云うので、例月並みに有りますと答えたそうだ。
 何か有るんかね。」
今は一番の得意先です。
そこの社長から電話がありました。
「まさか、売掛金を差押えると言うことではないでしょうね。」

売掛金の差押は相手先に直接やるとは知りません。
銀行に振り込まれた時にやられると思って居たのです。
「でも、何となく危ないから、明日でも行って今月の
 支払いは手渡しにして貰う様、お願いしてくるか。」
そんな悠長なことを考えて居たのです。

しかし、そんな考えは次の日に吹っ飛びました。
得意先から再度電話です。
「差押が来たよ。お宅からの買掛金、税務署に払うようにと
 云う書類だ。お宅に払うと私らが罪になるみたいだ。」

初めての差押、最初良く、解からなかったのですが、解かって呆然としました。
しかし次にひらめいたのは得意先全部がやられたろうかと云うことでした。
恥も外聞もありません。片っ端から電話をしました。
案の定、比較的大口取り引き先が他に2軒やられていたのです。

此れが全部入らないと年末の支払いは目茶目茶になります。
手形は勿論、落とせません。

直ちに税務署に行けばよかったですが、何故か怖くて、電話です。

「差押をされると入金が無いから倒産します。其の中の
 いくらかは必ず払いますから差押を取り下げてください。」
予想はして居ましたが取り付く島も有りません。

相手は余分のことは言いません。
「取下げは出来ません。ただ貴方に異議のある時は。」
と何か手続きらしいことを言いましたが覚えておりません。
しかし少ない会話の中から一つだけ気になった言葉がありました。
「此方で差押えなくても倒産になったのですね。貴方そう仰っていましたね。」
だから差押えたと言わんばかりと受取ました。

差押えられた3軒に「払って呉れるな。此方に払って下さい。」
と頼みましたが何処もNOでした。

700万の入金の狂いは、どうしようも有りません。
年を越して第2会社と思っていた計画も当初の運転資金が消えました。

それにしても私の不用意の一言。
そのために差押が即あり、一つの企業の倒産の引き金になる。

なまじ、愚痴もこぼせない世の中になったのでしょうか。





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年が越せるか

2008-12-14 | 事例
「え、此処も」

Nはがっくりです。手にしたのは弁護士からの破産の通知です。
70万くらいですが、明日集金日です。手形ですが、貰ったら
即日割ろうと信金とも話し合い済みです。Nの資金繰りで
そのお金は絶対に必要です。
其れがこの1通の通知で、手形を割るどころでは有りません。
今まで割った同社の未決済手形も400万ほどありますが、
早速信金は五月蝿く言ってくるでしょう。
何と言われても泣き付いて延ばして貰うしか有りません。

「緊急融資が借りれれば。」
もう既に「駄目だ」と断られて居ります。
早速銀行に行ったのです。何故か銀行は乗り気では有りません。
保証協会が、良いと言えばと逃げ腰です。
其れではと保証協会に行きました。が、見たとたん、
嫌な感じの担当者です。相手もそう思ったかも知れません。

「駄目ですね。リスケをして居るところは対象外です。」
「そう思ったのですが、今回の融資はリスケをして居ても
 対象になるのではないですか。現に私、リスケをして居て、
 融資を受けれたところを知っています。」
とたんに担当者の顔色が違ってきました。
「何処ですか、其の会社を教えてください。当方も調べてみます。」
やばい。迷惑がかかりそうと、口ごもります。
「ご覧なさい。言えないでしょう。そんな会社は有りません。」
勝ち誇った様に言う保証協会を後にしたものです。

売掛金の回収も以前と違っています。
以前の手形の時は、無理を言って回収日より、早く切って貰うことも可能でした。
しかし大口の一軒は、手形を切らずに現金払いに変えました。
其れはいいですが、手形の期間据え置いてですから、此方はその間
資金が、使えません。其の分、若干は仕入先にたらい回しですが、
売掛金の早期回収は無理な話です。

人並みの年末手当は出せませんが、せめて一律10万は出そうと思っていました。
しかし売上の急減、しかも不渡りまで出ては10万が5万でも、
出しようが有りません。其れを察してか従業員も何も言いません。
Nは其れを見ているとさすがに辛く、従業員と顔を合わせるのを
つい避けがちです。

でも何とかしなければなりません。
何でもしますが、街金だけには頼りません。
頼りくらいならば不渡りを選択します。

「保証協会にもう1度お願いしよう。」
今度は手を変え、Nは知り合いの県会議員に依頼します。
県会議員は保証協会に対して顔が利くと聞いています。
しかし、議員も乗り気では有りません。
秘書が電話してその結果を教えてくれるでしょうが、
借りれたら儲けものと思って居た方が良いでしょう。

八方塞がりですが、年末さえ乗り切れば1月10日、いや今年は1
3日になりますか、平常より若干多い入金も見込まれます。
10月に一寸特別な売上があったのです。
回収が遅くなる分、仕入先にも合わせてお願いしてありますが、
入ってくる現金は多いです。
何とか仕入先を延払いに変更できれば、従業員に遅ればせながら、
年末手当を一人5万は払えます。
勿論今回の不渡り分のカバーまでは出来ません。

それに例年正月と2月はこの地の七福神めぐりで直営店が売れます。
この不景気、神詣でくらいは、逆に人出は多いと見ます。
勿論購買力は減りますが、おしなべてトントンだと見ています。
とんとんならば上出来です。

無理にでも明るく希望的に考えれば、年さえ越せれば何とかなりそうです。

「間違っても手形は落とせるな。
 余れば先ず給料。ついで仕入先の支払い。」
仕入先に無理を言えば越せると読みました。
現金を一部手形にしますから、ツケは3月過ぎからやってきます。

「その時は其のときさ。来年のことを言えば鬼も笑うよ。」
Nの読みが崩れないことを祈ります。





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銀行を舐(な)める

2008-12-11 | 事例
「明日がタイムリミットです。明日中にご入金が無ければ、代位弁済に
 なります。明日中にご入金くださるか、当社は金利と云って未処理の
 お金が溜まっていますから、それで処理させて頂こうと思っております。
 その旨社長さんにお伝え願います。尚25日の分は何もありませんから
 ご入金を宜しく願います。」

Uは社長を引き継いで漸く3年目、新進気鋭の若手経営者です。
経理の責任者から留守中の電話の報告を受けて居ます。

大した工場も無いこの地方ではUの工場は筆頭に近いです。
古くからこの地にある繊維関係の工場です。取引先は大手ばかり、
Uの懸命な営業努力の賜物か、業績も落ち付いております。
資金のことは何も解かりませんが、経理の責任者の弁からも、
銀行も友好的で必要の時は用立ててくれると信じて居ます。

試算表が一寸悪くなって居る所為か、もう、今後は簡単に追加融資や
手形切り替えも出来なくなりましたと部下から報告を受けたのは、
半年ほど前です。人事みたいに聞いて居たのですが、其れがわが身の
事と知ったのは、4ヶ月ほど前です。

手形は切っていませんから不渡りの心配は有りませんが、
4ヶ月まえ資金不足になりました、融資が有るか、銀行返済を
延ばしてもらわないと出金が不足です。
「それぽっちの事、俺が出る幕ではない。君から銀行に良く頼め。」
と言っても経理は「社長お願いしまあす。」と動きません。
もう何回か打診して、撥ね付けられたみたいです。

Uは仕方無く自分で銀行に出かけたのです。
勿論Uが頼めば一発でOKだろうと自負があります。

話は纏まりませんでした。
「現在は融資が無理」と云うので、「ではリスケをお願いします。」
と言うことになったのです。
リスケぐらい支店長がうんと言えば簡単に認めてもらえると思っています。
「我々は銀行の得意さんだ。我々の言う事は聞くべきだ。」
と云う腹のうちです。詳しく企業の内容まで説明することは無いと思っています。

銀行は決算書以外は何も資料を提出しないUに何とか近況の
状態だけでも知りたく、資料を求めるのですが、其の言葉をUは
無視して居ます。Uは勝手に自分の会社をまくし立てただけで、
銀行も納得したと思って、帰選りました。
そして金利だけを入金する様に命じたのです。

「金利を入れましたが引き落として有りませんよ。」
部下の報告ですが、さして気にもしません。わざわざ自分が,
出かけて説明したですから銀行も其の通りにしてくれるだろう。
そう思って、次の月も次の月も銀行に何の連絡も無しに、黙って
口座に金利相当額を入金しただけです。
3ヶ月目の金利も先日銀行に入金したばかりです。
そんなUに、部下が銀行の電話を伝えてきたのです。

「代位弁済だか、何だか知らないが、やりたければやればよいさ。」
Uは銀行の言う事などに気を使いません。

その日、何気無く先代のところに立ち寄り、先代に今日の銀行のことを
茶飲み話に出したのです。先代の顔色が変わりました。

「お前、保証協会に代位弁済になると云うことは一寸前ならば
 不渡りも同じだよ。以後銀行は恐らく当座取引をやめるだろうし、
 何処の銀行も貸せなくなるし、それどころか、手形も割らなくなるよ。
 直ちに手を打たねば。」

銀行との折衝など関係ないと云う息子に諄々と諭したのです。
今まで銀行など虚業として舐めきって居たUにも、漸く朧げにも
何か自分の態度が間違って居たと云う思いが湧いたみたいです。

修復にはさして時間は掛かりませんでした。
とりあえず今までの金利の払いで今回を処理し、すると後の分は
2ヶ月以上金利も払っておりません。
其れを追いつかないといけません。
先代の個人資産が大きく減りました。

リスケの件は資料を出して仕切り直しになったのです。

若い社長の勘違いか、3ヶ月無駄な時間を過ごしました。
其の基は社長の銀行を舐めて居たような態度に有ります。

社長は従業員を10名減員の予定です。
報告を受けた先代はどんなやり方をするか心配で仕方ありません。





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決定できない経営者

2008-12-08 | 事例
K社のシステム開発は定評が有ります。
大手企業に採用されているばかりでなく、自らもパッケージソフトを
市販して居ります。
一寸したことからあるテレビ会社で紹介されて一躍業績は伸ばしました。
其れは良いですが、此れで尚調子に乗って、今までの借事務所を
自前に切り替えたのです。たっぷり余裕を取った不動産でした。
そして此れが資金の不足の原因にもなったのです。

ソフト産業ですから人件費が主です。其れと不動産取得の借入返済です。
今までは資金繰りなど考えたことが無いのに、次第に意識するように
なりました。銀行に「一寸待ってください」なんて言えなかったのが
平気で言う様にもなりました。
銀行はついに新規の資金は出さないと宣言をしました。
あれだけあった銀行の信頼が全然崩れるのに半年とはかかりませんでした。

間の悪いことには新規の受注がぐんと減った事です。
不景気と云う言葉を始めて実感として感じたのです。

何とか後3ヶ月は持つ。4ヶ月目にはどうしようも無くなる。
Kはこの頃から限られた人には得意先でも、自社の窮状を
喋るようになりました。そして今のうちならばと考えて
弁護士事務所に駆け込んだのです。

弁護士の薦めたのは破産でした。
「民事再生では駄目ですか。」
しかし弁護士はそれには明確な答えを与えませんでした。
「貴方は直ぐに破産をしなければなりません。
 此方もそれなりきの体制を作ります。」
とKの意志も確かめず、勝手に破産スケジュールを作りだします。
Kもそれに引きずられて、2回ほど打合せ会議をして居ります。

一方、Kから聞かされた得意先の一人は言いました。
「Kさん。貴方のところならば、必ずM&Aが出来るよ。
 今の取引先でも良い、打診したら。」
此れを真に受けてKは大手企業に打診しました。
大手は悪い事は言いません。
「貴方のところの技術ならば是非当社でも欲しいです。
 一緒になるならば私共の子会社と一緒になりますが、
 今は一寸子会社も大変ですから、正常になるまで待って頂けませんか。」
体のいい断りです。
Kは其れを真に受けて、其れまでには自社の納入したシステムを
大手自ら出来るように技術指導を約束して居ります。

もう一軒、K社より若干規模が大きい会社は次のような答えです。
「役員会でK社のような立派な技術は我々に守る義務がある。
 と云うことになりま した。」
「ではM&Aをお願いできるのですか。」
「いやその結論は今は余りにも時期が悪い。
 暫く見送ろうということになりました。」

其のうちに弁護士のほうも、せっついてきます。
「弁護士は今有るお金もこれから入るお金も全部弁護士が
 管理すると云って居るが、そうなったとき私はどうなる?」
全然解からず何か不安です。

M&Aも弁護士も直ぐには何と無くうまく行きそうも無いと感じたKは、
インターネットでコンサルタントを探しました。
コンサルは言いました。
「仕入先に迷惑を掛けない。迷惑掛けるのは銀行だけ。
 若し得意先が取引の口座を作ってくれるならば第2会社が良いですよ。
 債務はとりあえず任意整理で処理しましょう。場合により2年以上
 経ってから社長が、破産するようになるかも知れません。」
説明を聞くと尤もと思うですが不安もあります。
一つはこのコンサルは全て自分でしなさい。適当なアドバイスを
しますよと云っているが本当にKが出来るだろうか。
コンサルが国家資格を持っていないことも信じてよいか不安です。

弁護士のほうにもはっきり断ってないために良く電話があります。
今までお金は全然払って有りません。キャンセルになっても
高い相談料を請求されるでしょう。
弁護士には個人資産まで含めて全てを打ち明けております。

M&Aは、その後も続いております。
くそみそに駄目だというところは有りません。
「本来ならば飛びつく話しで有るが、何せ今は時期が悪い。」
もう少しで決まりそうな断りだけです。
Kはもう少し探すと対等に合併できるようなところがあると思われてなりません。
その時はK社の債務は相手が無条件に引き受けてくれると虫の良い考えです。

第2会社、尤も確からしいが本当に出来るか心配です。
それに当初は販売先が無条件に口座を作ると思って居ましたが、
修正が必要みたいです。
銀行も多額の債務をサービサーに譲渡するだけで許すか、其れも心配です。

時間はどんどん過ぎています。
「緊急融資が出た。」Kは飛びついて早速銀行に駆け込みましたが、
銀行は相手にもしません。銀行を変えても同じです。

後1ヶ月半、詰まり銀行返済は2回しか出来ません。
場合によれば今月は出来ても来月は危ないです。
其れからは銀行には金利すら払えません。

新規注文は今は完全に止まりました。
保守契約だけは今の社員も維持できません。

会社整理か、破産か第2会社か未だ決まっておりません。
多分Kには決める事は出来ないでしょう。
成り行きで過ぎるだけです。
一番可哀想なのは社員と云うことになりそうです。





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銀行からの信頼

2008-12-05 | 事例
「Bさん。緊急融資の申し込み、内の銀行にやらしてください。
 どうなるか解かりませんが、一生懸命やって見ます。」

信金の担当者がわざわざ言ってきてくれたのです。
Bは嬉しかったです。
「破産した俺にも銀行が言ってきてくれる。」

工場の川向こうの他県に自宅が有ります。
会社は自宅を本社として、妻の個人企業になって居ます。
長らく、銀行の借入とは無縁でしたが、今回の緊急融資は、
工場のあるこの県で何もかも知って居る信金を通じて、
保証協会に申し込みたいのです。

が、妻の個人企業にはなって居ますが、実体はBの会社です。
Bは7年前に自己破産して、保証協会にも代位弁済をして居ります。
妻の名義で申し込んでも、場所も同じで事業内容も同じ、
Bの奥さんの会社と解かれば、一発で刎ねられるでしょう。
其れならば本社がある他県で込もう。保証協会も違いますから、
あるいは良いかも知れない。Bはそう考えたのです。

工場は川を渡った辺鄙のためか、2度の競売にも落札しませんでした。
何処かに売れるまではそこで頑張ろうと、粘っていたBが結局は
信金の要請で、妻の名義で買い戻したのです。
そして妻の名義で本格的に事業の再生に励んだのです。

銀行取引では困りました。近くに銀行が信金しか有りません。
郵便局だけと云うわけには行きません。
しかし信金は妻の名義で普通口座をあっさり作ってくれました。
近くには20分車で行かないと銀行も無いから信金が頼りです。

挨拶の良い開けっぴろげなBは顔見知りの工員には好かれていたみたいです。
自己破産の原因がバブルの時の不動産投資と知っています。
業績はずうっと黒字をキープです。
口を掛けてくれる行員と親しく挨拶をして居るうちに、
いつの間にか小切手帳と手形割引はOKになっていたのです。

今回の不景気はこんな零細企業をも直撃して居ります。
幸い飛び込みの仕事が年が明けてから舞い込みそうです。
でも、最近の売上では動かせる資金が足りません。
今回の緊急融資が借りれたら万々歳です。

Bはご丁寧に取引のある信金に断って川向こうの信金に申し込もうとしたのです。
「仕方が無いですね。うまく借りられると良いですね。」
打ち明けた信金の担当も当然駄目と決めていました。
しかし舌の根も乾かないうちに、当行でやりますと言って来たのです。

この結末はまだわかりません。
でももう直ぐ「借りれたー。」と弾んだBの電話が入るだろうと
期待して居ります。

今回の緊急融資。あまり評判は良く有りません。
市町村から証明を貰って直ぐに銀行に持ち込んでも相手に
もして貰えなかった、と言う人が多いです。
Bのような話は他では皆無です。
皆さん、リスケをやっていらっしゃる方々です。
本当はこのような人たちが一番資金を必要として居るでしょう。

唯、何となくBのように銀行とうまく行って居る人は少ない様に思われます。
どちらかといえば、リスケをしても返済は遅れ気味、何時不良債権に
なるか判らないように思われている人たちが多いです。
万一の差押対策の準備か銀行には出来るだけ情報を与えない、
そんな人たちが制度が出来たから、又貸してくれと言っても
、少し虫が良すぎはしませんかと言うところと思います。

信頼関係が一番門を言うのではないでしょうか。
そして其の信頼関係は一夜では出来ません。
先ずは常日頃のすれ違いの挨拶から生じるのではないでしょうか。

今回の緊急融資、以前の安定化資金や、セーフティネットの出たばかりの
時に比べて何か日ごろの仲を思わせるようなことが多くあります。





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