かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

 ☆★自分でできる経営の再生と整理★☆

  

口が災いとなった債務者

2011-05-31 | 事例
暫く沈黙が続きました。
担当者からずばり、「それでどのようなご返済をお願いできますか。」と聞かれた時です。
夫婦の年金は合わせて手取り24万。これで背一杯です。
「1万くらい。」と云いたいです。それで必ず通るからと知人にも言われました。

しかしそんな額ならば、「全部で6300万ですよ。」と保証協会の担当者に怒鳴られるような気持ちです。
云うまいかと気持ちが葛藤して居ます。
見透かすように担当者が言いました。
「公庫さんも債権者でしたね。公庫さんはどうなって居りますか。」
その時に口から出た言葉は、もっとも悪い言葉でした。

「ええ、月に3万円払って居ます。」
「3万円ですか。債権の比率にしても内は10万以上になりますね。
 幾ら悪くても7万以下と言う事には出来ません。」

此処にくる前、知人から注意を受けて居ます。
公庫の担保は義母の物件で義母は担保提供者です。
収益物件で月に12万が義母に入っていました。
公庫は担保を競売したいのですが義母は公庫に半年間は家賃を入れさせてくださいと頼んだのです。

公庫はそれを承知したのです。「しかし本来家賃は第一抵当権者のものです。
その中からせめて金利分の3万円を払って下さい。」と云う約束で、
義母は家賃が入金すると3万円を振り込んで居たのです。

「公庫の事を聞かれたら、担保物件の所有者に任せてあります。
 良くわかりません。と答えるのですよ。
 保証協会は、何処よりも条件がよい事を要求しますからね。」
物慣れた知人の注意でした。

何か云わないと不味いと思って居たところに、不意の質問です。
もっとも悪い答え方をしてしまったのです。
最低7万と云われて初めて知人の言葉が身に滲みました。

「義母が払っているので、私どもとは関係ないです。」
「いいお母さんですね。だったら金額が4倍の私どもにも、払って頂いて下さい。」
こう云われると、ますますうまく説明できません。
しどろもどろになるだけです。
担当者も漸く担保内の返済で、公庫は本来ならば12万取れるのを3万にしてくれて居ると云うことが
解かってきたみたいです。
「いずれにせよ、一旦お帰りになり、2-3日のうちにはっきりした金額を
 お答えを願います。」
「月に2万ならば、即保証協会は承知をしてくれますよ。」と聞いていたのが不発です。

帰り直ちに家計収支の表を造り、正式に2万でお願いしましたが、
どうしても納得しません。
支出の細かい費用にも難癖をつけてくる有様です。

理由じゃあない。公庫より多くないと承知をしないのだ、
結局当初1年は4万と云う事で妥協しました。

こんな人も居ます。
彼は8年前、不動産を手放して保証債務を弁済して居ります。
債務者はたまたま会合で知り合った縁も義理も無い人です。
12000万の残債務に対し8000万の弁済額でした。

それから、3年ほどして彼のところに、又保証協会が尋ねてきました。
債務者の近況を知らないかと云うことと、彼にもう払えないかという事です。
債務者からは何も回収して居ない様子です。
軽くあしらって追い返したことが有ります。

それから5年、彼はもうこの件は終ったと思って居ました。
債務者が隣町に戻って羽振りがよさそうだというわさも耳に這い居て居ります。
そんなとき保証協会サービサーがひょっこり尋ねて来たのです。

旧債務の話です。請求と云うより、債務者を知らないか、
そろそろ片付けたいがと云う話でした。
もう時効にもなって居る筈の事件です。知りませんで良かったです。
それがつい口が弾みました。
「俺はこの件、無関係なのに8000万も払ったのですよ。もうこれ以上払えませんよ。
 貴方方も私など追いかけて居なくて債務者から取ったらどうですか。
 今羽振りがよいみたいですから。」

「え? 債務者の居場所をご存知ですか。是非教えて下さい。」
此処で彼も余分の事を言ったと感じたのでしょう。
「隣町に居るらしいですが詳しいことは知りませんね。
 貴方方、商売ですからご自分で調べて下さいよ。」

その日はそれで済みましたが、2ヶ月くらい経ってから再度訪問を受けたのです。
彼に払えと云って聞きません。
債務者の方はどうしたんだと聞いても答えません。
「それは貴方の方から直接聞いてください。只私どもは保証人の
 貴方にご請求申し上げているのです。」
何も無いと云う彼に、最近妻名義にした不動産が詐害行為になると
云う事まで言い出し、後1000万払ってくれればもう貴方の請求しませんと、
その場で念書を造り、彼に債務確認と支払約束をしてしまったのです。

担当者も当初はこんなつもりではなかったでしょう。
援用をすれば時効が成立する事件です。
ところが彼の言葉を聴いて、もう1度、追いかける気になったのでしょう。
第一、自分のことは棚にあげ、「他に請求しろ」と云う人は、必ず隠し資産を持って居るものです。

口が災いの元、余分の事は言わない方が無難です。


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元金より高い和解金のサービサー

2011-05-26 | 事例
「お前のとこの売掛金、差押さえが入ったぞ。」
親しい納入先からの電話です。

「内には何も届いて居ないからわかりません。心あたりは有ります。
 Mサービサーからですか。」
「そうだ。銀行やら仕入れ先やら全部で20軒くらい有るな。書類FAXしてやろう。」

Mサービサーには1ヶ月ほど前に敗訴して居ります。
元金1700万、遅延損害金1300万、あわせて3000万の請求でした。

3人で始めた小さな会社、一番若い部長が交渉の役目です。
社長は一切交渉には出ません。
他にも何軒も債権者は有りましたが、もうここ1軒を除き解決済みです。

此処も、何とか100万で和解をお願いしたのですが、蹴られ、
訴訟でもお願いしたのですが通らず、敗訴したのです。元金の6,3%です。
銀行やサービサーの請求訴訟に和解を云っても必ず蹴られると言う事は、
後で聞きました。債務名義が与えられるのですから、うまく利用すると
申し出た和解金以上に回収が出来るかららしいです。

サービサーの差押えは、敗訴すると、その後、1ヶ月くらいで「払えないか。」
と事務的な電話が有り、それから直ぐに差し押さえが有ると聞いて居ました。
電話が有ったら、せめて和解額を200万くらいにしてもう1度話し合おうと
思って居た矢先です。
その電話もなく、いきなり差し押さえでした。

送られたFAXを見ると、銀行4行に仕入先13軒です。
なにやら古い決算書から引っ張りだした名簿でしょうか。
今は殆ど取引が有りません。

しかし、1軒だけ、全体の30%以上の大口仕入先が有ります。
月2回締めですが、今回も450万の売掛金が有ります。

堅い仕入先です。その売掛金が差押えられたのですから大変です。
しかし仕入先も、かってのこの会社の整理の事を知って居ますから、
何とか誤魔化しができました。
「こんなことが有ると不味いよ。取引も出来なくなる。早く片付けてください。
 しかし差押えられたものは内はきちんと債権者に払います。」
お小言は貰いましたがその他のお咎めは有りませんでした。
しかし売掛金は戻って来ません。

その騒ぎが済んだころ、差押えの取り下げ通知が有りました。
「これで、もう何も無いだろう。漸くすっきりしたな。」
と思って居たのは、ほんの十日足らず。又差押さえが有ったのです。
今度は前回少しでも効果が有った処だけです。

「何だ。取り下げて、又直ぐに差押さえが出来るのか。裁判所の間違いではないか。」
裁判所に問い合わせて聞くと、何のことはない差押えの常道らしいです。
取り下げて、差押え枠を空にしてると、又直ぐにでも出来るらしいです。
あの仕入先には、もう400万の売掛金が有ります。

これだったら300万とか500万で和解をして居た方がはるかに良かったと嘆いても追いつきません。

そればかりでなく、今度は仕入先から社長も呼ばれて厳重な注意です。
又こんなことが有ると即座に取引中止と云い渡されました。

しかし今回も直ぐに差し押さえ取下げに成ったのです。
サービサーはサービサーなりきに差押えのコツを掴んだ見たいです。

今度やられると必ず取引は中止に成るでしょう。
そうすれば売上の3分の1は失います。死活問題です。

どうしても和解が必要です。

サービサーは急に強気に成りました。
全額で無いと和解はしませんと云って聞きません。
「社長が話しに来い。」と、威張って居ます。
その社長は「私が行っても、とどのつまりは全部払わされる事には変わりないから、
行っても同じだ。行かないほうがよい。」と部長に押し付けます。
しかし、今度やられると会社が終わりになる事は全員解かって居ます。

結局和解は成立しました
新たに2000万払うことです。
差押えの額まで入れると2750万。内、元金は1700万です。
普通の金利ならば200万にも成らないでしょう。
お金は会社の有り金全部と、3人で工面をしました。

このサービサーは銀行から買い入れる不良債権の減っている現在でも、
手持ちの債権の回収で、好成績を挙げて居る決算書を発表して居ります。
サービサーは法務省が管理して居ります。
そこが、こんな高利貸し紛いの商法をしてもよいものでしょうか。


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造り事をして保証人に請求する銀行

2011-05-21 | 事例
なにやら嫌な感じです。
「保証人の件で、お話が有ります。」
取引の無い銀行からの電話です。20年前にやった住宅ローンの保証の件では無いかと直感しました。
あの時、彼の社員の住宅ローン、2000万を保証しました。
しかしあの保証は債務者が会社を辞める時、銀行と新雇用主にお願いして、
新雇用主に変わった筈です。
何か嫌な胸騒ぎがしましたが、銀行に出向きました。

案の上、この件でした。
「もう半年以上、ローンが払えません。
 本人とも話して、物件を処分する事にしました。
 恐らく1000万くらいでしょう。当行はそれでやむを得ないと考えて居ります。
 そうしますと、現在の残は2300万ですから1300万残ります。
 恐れ入りますがこれが保証人の貴方に請求と成ります。
 本日は保証物件を処理する事の了解と、この残債の件をお伝えしたかったのです。」

「冗談じゃ有りませんよ。
 この件は保証人が交代して居る筈ですよ。
 あの時に担当者が本日正式に書類を本部に回しました。
 間違い有りませんと言うので、私も債務者に退職金を払ったのです。
 そうでなければ、こんな保証をして簡単に退職金など渡せませんよ。
 それで後日、万一駄目の時は、駄目と私に連絡がある筈です。
 それが大丈夫ですで終って居ますから、私は保証人では有りません。

 それに今、残が2300万と云いましたが、あの時私が保証したのは2000万です。
 20年も返済をしていて残が、増える事は無いでしょう。」 

銀行は彼の反論を予想して居たかの様でした。
驚きもせず、彼の反論に直ぐに答えたのです。
「そうですね。
 確かに保証人交代の申請はして居りますね。
 ただし、これは直ぐに否決されて居ます。新保証人の保証能力からです。」
「でもお宅の行員は間違いなく交代してと云いましたよ。」
「その行員は今違う支店に居ます。私の方も確かに云ったか確認しましょう。」

「それと保証額は2000万の筈ですがローンと云うのは途中で打ち切れば残債は、
 増えるのですか。」
「いや貸付金は3700万です。それを今迄約1400万返済して居ります。」
「3700万? 私はそんな保証をした事が有りません。しかし後で埋めると云う事で、
 記入欄は全て白紙と記憶して居ります。」
空欄の記入は行員の字です。
「之を予め記入して確認の上、ご捺印を頂いて居ります。
 後で勝手に数字を変えるような詐欺紛いの事は絶対にやりません。」

「いずれにせよ私はもう保証人では有りません。お調べください。」
これ以上言い争っても無駄です。ひとまず帰りました。

1週間過ぎた頃、支店長が融資の責任者と二人で尋ねてきました。
「あの時の行員は稟議が正式に通って居ない事を決定と云う事は、
 有りませんと云って居ます。これは銀行員として鉄則です。
 また、結果は後で電話で連絡したと申して居ります。
 若し、彼が云って居れば、電話などで無く、直ぐに飛んで来る筈です。
 それほど重要な事です。」
易しい言い方ですが支店長の言葉はがんとして動かし難いものが有ります。

「御行の主張はわかりました。暫く考えさせてください。」
彼はどちらが訴訟に持っていくと覚悟したのです。

「それと貸付額の件ですが、あの後、思い出しました。
 2000万では予定をはるかに下回った家しか出来ない。
 もっと借りれないかと債務者が私の前で切り出したことが有りました。
 その時御行は次の理由で断ったのを覚えて居ます。

 1つは収入が少なくて、どうやっても2000万が限度だと云って居ました。
 もう1つは、土地が小さいために、これ以上大きな建物は建蔽率にも
 容積率にも違反する。違反建築には融資が出来ない。
 と言って居ました。それから見ても3700万も融資は出来無かった筈です。
 若し、融資をしたものならば、書類上大きな間違いが有ると思います。
 当初の融資の契約書が有るでしょう。それを見せてください。」

支店長は「書類は当然あります。しかし今はお見せ出来ません。」と云って帰りました。

物件の売却は間もなく終りました。1200万でした。

彼には未だ何も云って来ません。
果たして保証人では無いと認めるでしょうか。
それとも残2300から1200万を引いた1100万を請求してくるでしょうか。
または貸付が2000万で今迄1400万を払い残が600万、
担保が1200万ですから残債は無いと何も云ってこないでしょうか。

弁護士はこれは裁判でしか双方妥協しないだろう。裁判になれば、
確証が1つも無いお前が負けると云って居ます。
でも私は真実と自分のために戦います。


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保証人の保証人

2011-05-16 | 事例
「いえ。当分サービサーには譲渡しません。回収は私どもがします。
 不良債権を全部、直ちにサービサーに譲渡する事など、私ども信組の力では
 出来ません。当分、私どもが直接集金にお伺いします。よろしくお願いします。」

保証人として、初めて信組の担当者と会った時の言葉でした。
彼は元会社の同僚の保証を、会社倒産後にして居たのです。

ある日、突然会社が倒産したのです。
彼は紹介で、この辺りでは有名な神社に転がりこみました。
そんなある日、偶然に境内で彼と会ったのです。

新しく仕事を始めるため、事務所探しに歩いているとの事でした。
其の晩、一杯吞みながら彼は保証人に成ることを承諾したのです。
まだ、保証協会の保証が得られなく、やっと保証人さえ居れば、
信組で1000万までOKの約束は取り付けたと云うのです。
そして口説かれたのです。「保証人になってくれれば、毎月3万づつの保証料は
支払います。」と云うことです。今までの彼には考えられないことでした。

お金は振り込まれるようになりました。
ところが一大事、それが3回目から止まったのです。
最初は電話にも出たのですが急に電話も繋がらく成りました。
尋ねても、会社も自宅ももぬけの殻でした。

こうなってみると、3万どころでなく、保証人の重みが解かってきました。
周囲の風評が、重くのしかかってくるのです。
でも最終はサービサーに譲渡されて3%くらいで和解に成ると云う噂を
知って安堵の胸をなでおろしたのです。

そんな時、彼は信組の訪問にあったのです。
「此の件、間もなくサービサーに譲渡されるのでしょう。」
聞いた彼に信組の担当者は冒頭の返事をしたのです。

信組の担当者は言葉遣いは丁寧ですが、内容はきつかったです。
一括では無理でしょうから毎月5万は払ってくださいと下がりません。
「そうでないと、私ども給料の差押なども視野に入れないと成りません。」と脅しです。
勤務先は保証するときに明らかにしてあります。
彼は承諾せざるを得ませんでした。

丁度そんな頃、同居の祖母名義の彼の住まいを区画整理で市が
買い上げてくれる話が決まったのです。
新たに住宅を買うくらの資金は補償されます。
彼は、之を機に自分名義の自宅を持ちたいです。
祖母から借りた事にすれば資金も出来ます。
自分名義にすれば信組に狙われるなんて、一応考えましたが、軽く考えただけです。

幸い、気に入った処も見つかりました。市からお金が下りるまで、手金が必要です。

そのために、信組に払えなくなりました。
「自宅を引っ越すことは、黙っていれば解からないだろう。
 しかし給料の差押さえがあるかも知れないな。」
彼は宮司に給料の差押えの可能性のことについて打ち明けたのです。
万一の時は、神社に助けて欲しいと云うのが本心です。

「神社と云うところは人を救う処だよ。差押えなんて強盗の様な事はさせないよ。
 心配するな。私はあの信組の理事長も知って居ますよ。決して悪いようにさせません。
 新しい家を持つのも結構な話です。この神社の者が良くなっていくのは有り難いね。
 心配しないで任せなさい。私が君の保証人みたいなものだよ」
保証人の保証人か。
彼はよいところで働いてよかった。とつくづく自分の幸運を感謝したのです。

新居は物入りにも掛かりました。彼は段々と支払いが滞りました。
彼には、あのときの宮司の力強い言葉が何時も支えになって居たのです。
そのために信組は何回も催促をしましたが、効果は少なくなる一方です。

ついに信組は彼の給料を差押えてきたのです。
早速宮司に報告と相談に行きました。
力になってくれると信じていたのす。
が、大きく外れました。

「差押えになるなんて人間の屑です。
 そんな人間がわが神社に居たとは嘆かわしいです。自宅があるならば、
 それを売ってでも保証したものは、綺麗にしなければ成りません。」
まるで新居を売れと言う口ぶりです。

お布施やお賽銭は差押えになりません。
同じ様に従業員の給料も差押えにはならないと信じていた節も有ります。

其の挙句宮司は信組を呼んで、彼の自宅を担保に入れさせるから、
又前の様な分割を復活させてくれと頼んだのです。

素直に信組と話していれば悪くても5万を払っていればよかったですが、
なまじ宮司の力を信じたために家は担保に成るし、支払いも金利まで
払うことに成りそうです。此処をやめても、働き場所はなくなるし、
自宅は信組に取られることは間違い有りません。
宮司に恨みを持ちつつ、此処に勤めて居るしか有りません。

保証人もうっかり人の言葉を信じると、その人がどのような人で有っても、
ひどい眼にあいます。


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この物件、差押されるでしょうか。

2011-05-12 | 事例
取引銀行は地銀1行。借入は4000万ですがプロパーが800万。残は保証協会付です。
これに対して預金が1300万、2700万が現金です。負債とうまく釣り合って居ます。
今までが毎月、110万の元利を返済してきました。勿論リスケとか返済猶予はやって
居りません。

このままで何とか回るだろうと思って居ましたが、震災で一変しました。
開店休業と同じになったのです。
このままならば、良くて年内一杯と云うところです。
銀行の借金を金利だけにお願いするより他有りません。幸い金融円滑化法と云う法律が
追風になって居ると聞きました。
彼は早速今月から金利だけにしてくれるよう銀行にお願いしたのです

仲間内は殆どこの法律を利用して居ます。
皆さん、申し込みと同時に形の上だけの審査はあるが殆どフリーパス、心配は無く
返済猶予は出来ると太鼓判です。
それが彼の場合だけ話が妙にこじれたのです。

人は誰もが「無審査と同じですよ。」云ってましたが違いました。
「震災のための保証協会の特別枠がもう直ぐ出ます。
 お宅ならば先ずOKでしょうから、之を申し込みましょう。
 返済猶予はやるべきものでは有りません。
 将来融資のときの禍根に成ります。」

そして「今月は払って下さい。」と人の言葉と違う事を云います。

地銀は決算書を見て、考えを固めたみたいです。
現金残が全額粉飾と云うことが地銀を用心させたらしいです。
この粉飾がないと債務超過にも成ります。

それと営業見込みから、年内倒産かの様な受け取り方をしたらしいです。
言葉の端〃にプロパーの保全を感じます。

「普通でしたら、こんな時、担保を頂いてご要望に沿うのですが。」
地銀は彼が無担保の自宅である事と、会社が営業保証供託金を300万預けて
居る事を知って居ます。

「この二つが普通のように担保価値が有ればよいのですが。」

「先ず、ご自宅ですが、叔母から無償で50㎡借りて、其処に敷地面積35㎡の3階建、
 全体で110㎡の家をお建てに成ったのですね。しかも土地の名義は叔母から娘に
 変わっていると云う物件ですね。
 使用貸借の建築違反では有りませんか。銀行では担保に成らない物件です。
 恐らく買い手もつかない物件でしょう。

 それに保証金ですね。
 これは解約返戻金として差押さえが出来ます。
 それから、解約させてそれを差押えう事は可能かとも思いますが、
 当行は其処までやったことがありません。
 地域の発展を謳って居る当行が完全に企業を潰すような前は出来ません。
 こうしてみるとこの資産は私どもにとっては担保価値は有りませんね。
 やはり、保証協会の新規のものを適用し、借りる線で行きましょう。」

彼自身すら、このまま不良債権に成る可能性も考えて居ます。
それを考えると借りるより、返済猶予の方が自分の為です。
返事を次回まで延ばし一旦帰りました。

銀行が何も出来なければ、彼の腹は決まって居ます。
今月から金利だけの返済にします。
不良債権に成っても構いません。
そのためには預けてある預金は、一旦他の銀行に避難させます。
後は、自宅と営業保証供託金が直ぐに差押えになるかと云う点です。
調べました。

自宅は、今から妙に謄本を弄って詐害行為に成るより、万一何か有った買い戻しの
線で臨むのが一番よいだろうという考えに落ち着きました。
「返せ」と云われたら直ぐ返さなければ成らない使用貸借で、建てた時からの
違反建築では恐らく何も無いでしょうが、最悪買戻しと腹を決めれば気が楽です。

保証供託金は「解約返戻金と云っても生命保険と違い解約権までない。」
と云って居る文章も眼にしました。
それだったら差押えられてもこちらが仕事を止めるまで取られることは有りません。
それに保全として債権譲渡担保を知人と組めば完璧だと決めたのです。

次回又出かけてると、今度が銀行は少し高飛車でした。
「保証協会に申し込むこと。また自宅と保証金を担保にしてください。
 其の前に叔母に言って土地も担保に巣量に依頼してください。
 又叔母に定期を同額くらい当行に造るよう頼んでください。」
以前のリスケの交渉より高姿勢です。

「解かりました。
 でも私は当初の私のお願いを変えません。
 担保などの何の条件も無くてお願いします。
 尚金融庁にも御行の意見が正しいか聞いてみようと思います。
 今月から金利だけを入金します。
 よろしく願います。」
相手も何も言いませんでした。

何か腹と腹の探りあいの様名気もします。
どうなることやら。


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保証協会の債務免除願書

2011-05-08 | 事例
「初めて知りました。保証協会にも元金を打ち切る決まりが有ったとは。」

彼は従兄弟の保証債務で追われております。平成9年からです。
其の従兄弟は平成11年、国金の訴状を受けて敗訴し、続いて自己破産をして居ります。

其の頃は保証人の彼にも追求が激しかったです。
彼には差押えられる資産も有りませんでしたから、特に破産などして居りません。
「あれば払うさ。何時でも何処からでも調べるがいいさ。何か有って払わなければ
 何時でも差押をすればよいではないか。」
完全に開き直りの態度で今迄過ごして来たのです。

保証債務は国金と保証協会でした。
両方にも1円も払っていません。
勿論回収の訪問も有りました。
彼は其の都度、逃げずに応対して居ます。
資料など嫌がらず見せたり説明もして居ります。
正〃堂々とした払えないという態度です。
それが3ヶ月以上も続くと期せずして両方とも同じ様な考えを持ったみたいです。

「確かに彼には取れる物は一切ない。又何か有れば彼は隠さずに出すだろう。
 暫くは放って置いて様子を見るより他ないだろう。」

此処から国金と保証協会との間に違いが生じました。
似たような金額でしたが、国金からはその後一切請求が有りません。
葉書1枚も届いて居りません。
社内処理で債権除却を行ってくれたかそれも解かりませんが、
もう10年以上に成ります。今から何か云って来る事は無いでしょう。

しかし保証協会は違います。
辺鄙の処ですから、管轄も今は保証協会サービサーの県支部の分室扱いです。
真面目な分室で3ヵ月毎きちんと債権通知書は送ってきます。
元金は240万、遅延損害金は平成9年から発生して居りますから350万になって居ります。

保証協会も現在、全国的に不良債権の見直しをやっている様子です。
急に忘れたような処に、支払いを促すようになって来ました。
それが原因かとも思いますが、ひょっこり、係員が尋ねて来たのです。

人のよさそうな係員は、其れでも職務柄、彼に色々問いただします。
答えているうちに次第に怒りが湧いて来ました。
「私は有れば払うと云って居た筈だ。貴方の方も、私の云う事に嘘が
 ないと解かって居るから、今迄は葉書だけで済んだのでしょう。
 今又同じ事をつついて何になるのですか。貴方は、私の家にこうして訪問すれば、
 説明などなくても私の生活は全て解かるでしょう。払えないと解かって居ても、
 葉書を貰ったり、今日のように不意に尋ねて来られると私だって2-3日、
 気が重くなりますよ。もう、こんな事、止めて頂きませんか。」

係員は暫く考えて居りました。
「そうですね。もう時効の年数も経って居ますしね。
 帰って私が書類を送ります。其の書類を提出して下さい。
 もう完全に放棄しますから。」

送ってきたのはA4版にプリントされた冒頭の「保証債務免除願書」です。

「保証協会は、幾ら小額でも元金を放棄する事は有りません。
 自然に払わなくなるだけです。」
彼は何人からもこのような説明を受けて居ります。
「残免除願いなんて有るのか。」彼はびっくりしたのです。

「免除して貰いたい額を申請し、同時に申請者の言に嘘が有れば、
 免除後であっても免除を取り消す。」
と云うサービサーとの和解書の考えと同じような内容です。

人から聞いたことのない始めての書類ですが、こうした用紙があると言う事は、
意外に使われて居るかも知りません。
しかし債務者が破産をしてから12年たちます。
同じならば4-5年でこの書類を頂ければ、有り難味が全然違うでしょう。

しかし彼は之を提出しませんでした。
提出しようがしまいが、彼にとっては支払いの態度は変わりません。
出してすっきりしたいですが、中の「万一虚偽が有った場合」と云う文句が
気に入りません。俺が今迄嘘など少しでも言ったことがあるかと云う思いです。

しかしこうした正式に債務がなくなる事が、他にないだろうか。
「そうだ。もう時効の期限は来て居る」とか云って居たがこれが利用できないか。

早速知り合いの税理士に相談しました。

あの時効にも煩い保証協会です。しかし今回は相手も口走って居ります。
こちらも念を押して調べても確かに時効です。
早速「時効の援用」の内容証明をぶっつけました。
送って半月、何も云って着ません。
恐らく今後も云って来ないでしょう。

保証協会に債権カットの和解が有るものならば、之をおおぴらに発表し話を
進めると処理も早くなり、悩む人が確実に大勢減ります。
この制度を大勢が待ち焦がれて居ります。 


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成功しかけた「払わない」と云う方法

2011-05-03 | 事例
「会社が続かない時は、廃業が一番よいね。」
彼は知人の言葉が頭にこびりついて居ます。

「今のご時勢、民事再生法で成功した中小企業は殆ど有りません。
 特にそのまま担保の不動産を使用するような時は、4-5年経つと、
 その抵当権のある銀行が、不動産の売却を迫って来ます。
 大概それで続かなくなってしまいます。
 破産じゃあ世間体も悪いし、直ぐに仕事は出来なくなるし、
 その為、その後の再生は結構難しいです。
 さりとて任意整理をしても自分一人でやるのは勇気がいるし、
 弁護士を依頼しても用心しないと、経費が高い上、
 まごまごすると破産にされちゃうし、やっぱり自分だけで簡単に
 出来る廃業がよいですよ。」
この様な説明だったと思います。

「こんな時、弁護士に相談すると、確実に出来、弁護士にも収入が
 約束される破産を薦められるでしょう。
 再生しようとして、公の再生支援協議会に相談した人も居ります。
 そしたら公認会計士の監査報告書費用と云って何百万取られた人が居ますよ。
 それでして再生の件はどうにも成らなかったしね。」

彼は今後も工場だけは続けたいのです。
あの時の知人の言葉が頭にこびりついていて、廃業をする事を決意しました。
いや仕入先などに廃業通知をして、実際には納入してくれる処と付き合って、
今後も仕事を続ける積もりです。

「廃業ならば、税務署に休業届けを出すだけでよいです。
 ただし、仕入れ債権は綺麗にしておいて下さい。普通は、
 これが出来ないから、破産や任意整理をやるようになるのです。」
知人は此処を一番力を入れて説明しましたが、彼の頭は承知をして居りません。
「何をやっても問題は起こるさ。しかし何かしないと世間は通らないし。
兎に角債権者会議も開かずに、儂だけで出来る廃業でやるよりないな。」

兎に角廃業と連絡をし、会社は社名を変え、今の工場を続けよう。
問題が起これば起こって其の時さ。
自分さえしっかりすると、これで行けると決意したのです。

いきなり「廃業しますからお支払できません。」と連絡を貰った仕入先は驚きました。
集金の前日の電話でした。何社も飛んで来ました。
「如何せん払えなくなりました。廃業するより他に方法が有りません。
 お支払は1年待ってください。その時までには私個人が払うべき努力を続けます。」
訳の解からない事を云って居ます。
数字の説明も何も有りません。只謝るだけ。其のほかには何もしません。
どう脅してもこの態度は全然変わりませんでした。

それで居て、工場は動いて居ります。
只、看板が、今までと違い、紙で貼って居ます。
この工場の事も何も説明が有りません。

さすがに、この無茶は業界紙でも敲かれました。
しかし彼はこの態度を貫き通したのです。
結局各業者は、これに負けて居ります。早い所で4ヶ月後に、
訴状に持ち込んだ会社出ただけです。
勿論、この裁判にも出席して居りません。

銀行は4行有りましたが、工場の担保銀行だけは金利を払って、
他は一切止めました。工場は当分使える未通しです。
止めた処は殆ど保証協会、やがて代位弁済、月に2万で手を打ちました。

強引な方法で、全て通ったかに見えました。
債権者会議も何もなく彼は4億の債務を、ほぼチャラに出来そうです。

しかし此処にきて、少し甘い見通しをしてしまったのです。

リースです。
工作機械類と、コンピュター関係のリースでした。
たいした額ではなし、当初は払っていました。
ところがほかが払わずに済みそうに成ったので、リースも止める事を考えました。
最悪、リース物件さえ引き上げれば、解決すると見ていました。

工作機械はこの種のものは使わない仕事だけを良いです。
コンピューターなど、人手での帳面だけで十分やっていけます。
それで引き上げても支障ないと判断した半年後から支払いを止めたのです。
散々揉めて、相手はリース物件を引き上げ、暫くして残債の請求をしてきました。
払わないと見るや、直ちに債務名義を取って来ました。

以前提出した決算書から、他の工作機械と売掛金を差押えてきたのです。
会社名を変えているのに、執行官から聞かれたときに元の会社名を
云ってしまったのです。売掛金だって、元の名前で納品して居ります。

再起すべきお金も、また機会も全てなくなりました。

彼が勇気を出して任意整理をすれば、今より結果ははるかによいものに
なって居たでしょう。
私に言わせればもっとも悪い方法を選んだと思います。


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