面談の時、抵当権が何回も変っている複雑な謄本を見せてもらった。
説明の合間だからゆっくり見る時間もない。それで謄本はコピーもくれずに持ち帰った。
今日、質問。謄本はご覧になったからわかって居る筈と前置き宜しく聞いてくる。
こう言う人の相談、一番気乗りしない。
「何? 入札された! あんな家、入札が有ったの。」
古くから彼の相談相手のGもびっくりです。
山奥の温泉町、旅館が7件有ります。彼の家はなぜか其処よりさらに2kくらい山奥に入ったところです。
山ん中の1軒屋。周りに人家は有りません。さらに奥には行き止まりです。
電気と水道が有るだけましで、下水は計画が有るが40万は自費と云われて、結果は又延期でしょう。
勿論交通機関は年季の入った自家用車しか有りません。只だといわれても欲しいと云うひとは居ないでしょう。
其の自宅が競売になったのです、
保証協会が競売とは珍しいですが、度重なる話し合いも全て無視をされて感情的に面白くなかったでしょう。
或いはけりをつけるつもりでやったのかも知れません。
売れないと思って居た競売を行ったのでです。
彼もGも入札は無いと決めてかかって居ました。
裁判所の価格は規準価格が70万です。最低売却価格にして56万です。
若し、これで買戻しができれば買い戻して此処に住む。
それ以上で他人が買ったら、自分らは町に出る。
之が競売の当初からの家族も含めての考えでした。
特に嫁は町に出ることに大乗り気で、寧ろ競売を嬉しがって居ます。
100万出せば1軒持てますし、県営住宅も空いて居る様です。
特別売却だけしか動くつもりは有りません。入札の保証金も用意しませんでした。
のみならず、「どうせ特別売却になる。其れも買わなければ2回目の競売になる、その時の
特別売却ならば40何以下でよいと考えている。始末です。
彼にとっては10万といえば大金です。買うならば1万でも安く手に入れたいと思っています。
ところが入札者が有ったのです。
入札価格は71万。京都の人でした。「京都の人が撫ぜ?」
でも平気です。町へ出れば よいですから。嫁も逆に喜んでいます。
しかも買った人間から立退き料を幾らでもよいから貰ってやろう。Gもほぼ同じ考えです。
唯Gとは住所が離れていますか、意思の疎通が起こりがちです。
そんな時に両親からクレームが起こったのです。「わしらの住み慣れた家、相手の
入札価格は払うから、何とか買い戻してくれないか。」
意思の弱い彼は又ぐらつきます。
又どうやって交渉すればよいか見当がつきません。
そんなある日、入札者の代理人と名乗る男が尋ねて来たのです。京都でなく県内の人見たいです。
開口一番、直ちに家を明け渡してくださいというのです。彼は震え上がりました。
直ちにGに連絡したのです。
Gの言葉です。
「相手はヤクザではない。ビビるな。此方が脅すくらいの姿勢で臨め。
何時明け渡すといっても男はお金を全額払ってないだろう。まだ当人のものではないよ。
出ろなんて云える権利は持っていない。其の権利が出来たときにおもう一度話し合うといいなさい。
それから相手は物件を買ってくれと必ず云う。頑固として断れ。相手はこんな物件、
買っても売れない事はわかっている。買わないと云えば、相手も残金を払わず、流れるだろう。
そしたら特別売却でよい。
良いか、絶対に強気の姿勢を崩しては駄目だ。」
彼がまだ権利がない筈だというと男は急に低姿勢に変わりました。
入札を下りるから、今まで出したお金で権利を買って欲しいと云うのです。そうでなければ
京都に連絡すれば残金を払う事をするだろう。とも云うのです。
此処で彼はGの言葉にそむいたのです。
男の言葉に載って、男が払った入札保証金を払い、本件からは手を引きますと一筆貰ったのです。
男が去ってからGに成果を意気揚々として報告しました。
暗に相違してGは怒りました。
「貴方が嫌だといえば男は必ず入札を諦めました。保証金は損をします。
仮に残額を全て入金して払ったとしてもこの家は買い手は絶対に付かないからです。
其れに男が下りたとしても、競売の権利が貴方に移って、貴方が残金だけで買えるのでは
ないですよ。そんな権利の譲渡は有りません。貴方は全くの無駄金を払っています。
どうして私の云った通りに出来ないのですか。」
彼は自分のやった事が最善と家族にも言いたかったのです。男に払った2割の保証金は
大金です。無駄か得になったとは口が裂けても云えません。
結局入札者が居ないということで、最低価格で彼は物件を手に入れました。
又Gと嫁は、この際街中に移るべきと考えて居た其れも崩れたのです。
子供が明かりの無い道を2kも歩いて汽車で通学しています。
仕事上ではメリットだけでデメリットは有りません。
彼とG。嫁子供と彼、小さいけれど亀裂が生じたみたいです。
どんな自宅でも自宅は自宅、いろいろの問題を起こしそうです。
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全て保証協会付だ。3行は代位弁済もやむなしと見て承知をした。
ただし1行がよい返事をしない。入金を全て此処にして居るからだ。年に1億はある。
之を続けて欲しいが、此方とすれば大丈夫と思っても預金拘束が怖い。
代位弁済になれば、ないだろうが、其の前の入金を拘束することが有るだろうか。
自宅を売った。引越しが必用。此処で借家するにも倒産や支払事故のある人には、不動産屋が
斡旋しないことが解かった。ブラックに載る人は家が借りられない。
知っていれば自宅は売らなかったと云いたいが其れならば強制競売だっただろう。
厳しい制裁、当人は何処に住めばよいだろうか。
訴訟を起したいが弁護士に依頼する金がない。自分でやるには其の知識が全然ない。
こんな人には「支払いに関する訴訟ならば、自分で出来ます。
裁判所に行って係りのところで聞いてご覧なさい。」と薦める。
行った人は誰しもが丁寧に教わって誰しもが裁判が出来ている。
一番親切な役所。それは裁判所だ。
保証協会との担保の分かち合い。登記簿に載って居ない事も相まって、解釈できない人が居る。
代位弁済後、保証協会は再生のために直ちに担保の売却はしないが、プロパーの時は
この売却が早い。再生のためにこの見えない担保順位を知っておく事が必用と説いても
素知らぬ顔。後で悔やんでいる。
夏場は普段の3倍は売れる。しかし其の夏場が赤字ならば言い様もない。
違うのはパート代くらい。しかし実績は毎年見事の思惑違いだ、理由が解からない。
税理士は経費率が高いとか原価率が低すぎるとか云うばかり。
来週明けに会うが今までの電話の説明では見当も付かない。こう言う調査好きだ。
7月終わりで、実質この仕事を始めて、満17年になる。
相談記録だけは、最初からどんな人でもとってあるから、大変だ。どの事例も非常に勉強になった。
場所が無いから、もう見る事はない書類は整理しようと思うが、不精さも有り出来ない。
思い切った整理が必要だが当分出来そうもない。
2月に発表になった経営者保証ってどうなっているか実例を知りたがっている人は多い。
殆どの人が、既に決まっている担保や保証人の解除が計らって貰えると期待している。
6月に金融庁の出した「ガイドラインの活用化に関する参考例」を是非見て頂きたい。
考えて切ることが甘く無い事がわかる。
久しぶりに株価を見た。驚いた。手持ちの株が銀行株を除いて皆騰がっている。
この価格で売れれば、20万の元手が月に1万づつ増える。
後の買う候補も検討してないからこのまま放って置くけれど、まだ面白みは湧かない。
単位が小さいからだ。やっぱり生活に影響しないお株も面白くならない。