かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

 ☆★自分でできる経営の再生と整理★☆

  

負け犬のわめき

2006-06-29 | 事例
一番欲しくない書類、ついに今日届きました。
「債権譲受けのご案内」そんなタイトルです。

銀行からの借金で買った不動産投資が失敗して、全て不動産を売却し終えたのが3年前です。
勿論債務が残りました。当初遠慮がちに銀行も請求に見えたのですが、此方に払える力がないと解かると、いつか足は遠のいて居ました。

サービサーと云うところに譲渡されるよと、聞いては居たものの、その通知も有りませんでした。1年経ち、2年過ぎると、もう此れで終わりかな、銀行も諦めただろうと思うようになりました。
時効と云う言葉が頭を掠めるようになった今日この頃、銀行から内容証明が届き、続いて
サービサーから通知書が届きました。

当事者の意思も聞かなくて、なぜ譲渡が出来るのでしょうか。住宅ローンのように最初から保証会社に譲渡できると約束をしたならば兎も角、当事者の意思を無視して譲渡が出来るとは人間の感性を無視したことです。

文面を開けます。
先ず私の現住所・生年月日・携帯や電話、それに勤務先や給料まで書いて届けなさいとなっています。
なぜ私がこんなこと教えなければならないでしょうか。第一サービサーならば其れを承知で、債権を譲りけたのでしょう。

そしてポイントは、その返済条件を書けと命令しています。
馬鹿ではないでしょうか。返済が出来るくらいならば、こんな事になって居ません。
だんだんと腹が立ってきます。

それだけで無く、もう1枚ついています。
家族の収入を書け、本人の収入を詳しく書きなさい。年間支出も同様。
それに預貯金や保険など資産をすべて教えなさい。その裏付けにエビデンスが必要ですよと飛んでも無いことを平気で文章にして居ます。

女房にだってこんなこと、全部を言っていないよ。勿論私の知らない事も一杯有るよ。
こんな事、書いて出す事は止めた。調べもしないし、エビデンスも取ら無いよ。
それで不満ならば、何でもやってくればよいだろう。
紙切れ1枚で、貴方の借金は私が買ったから、私の云う通りに何でも報告しなさいとは
奴隷になったと同じではないか。

私は絶対協力しない。
裁判でも何でもやってくださいよ。
取れるものならば取ってくださいよ。

未だ未だこの人の愚痴は続いて居ります。
この人は会社整理以来、何をやってもついて居ません。
今、借金を払うことなど、1円でも無理でしょう。
パートで支えていた奥さんとも揉め事が多いみたいです。
サービサーはどう対応するのでしょうか。








ネガティブな言葉

2006-06-28 | 事例
「これから起こる未知の事。其れが恐いのです。初めての事で、何がどうなるのか、見当もつきません。」
倒産を予測した殆どの人が言う言葉です。

スリラー小説も予想もつかない恐さが連続して起こります。しかし其れは皆想像の世界だけで、冷や汗が出る位で、実害はありませえん。其れが解かって居るから、逆にその恐さを楽しむ事が出来ます。
何時差押えが有るのか、何時この家を追われるのか、それどころでなく、今まで親しかった仕入先の人が、私をつるし上げにするかも知れない。暗い連想が浮かんで来るのがたまらない恐さに変わります。

この連想を断ち切る事が必要です。
先ず、これからどんな事が起こるかを理解させます。決して対応が出来ないような難しいことや、恐いことなど起こりません。其れが解かった後、倒産に堂々と自分で対応する覚悟を持てば、僅かな知識を持つだけで、倒産に対応出来ます。

しかし、世間の倒産に対する解釈は、事態の進行を極端に悪い方に誇大宣伝をして居ります。
借金地獄・人生の敗残者、と云うイメージです。
そうなってはいけませんよ。だから弁護士を直ぐに依頼し、法的解決を図りなさい。と云う薦め方です。自分で敢然と対応し様では有りませんかと云う薦めには会った事が有りません。

解決の仕方は、お金を払って処理を依頼しなさい。全て弁護士がやってくれっます。
貴方は手を拱いてじっとしているだけでよいです。と云う方法です。
債務者が弁護士に教わりながら自分で実行すると云う方法ではありません。
だから、この処理は弁護士と云う一部の職業の人の仕事から離れません。
倒産を処理するにも多額の金が必要と云う、馬鹿みたいな事が生じてきます。

私は、良いアドバイサーが居て、正しく教えると、このような時の解決は、殆ど自分自身で出来ると思っています。
何より、倒産は恐いものだ、取り返しのつかないことだ。などと倒産者が感じるような
生半可な知識を広めることは何より止めたいです。
倒産者や、多重債務者を元気付ける言葉が欲しいのです。

「こうするな、ああするな、其れをやってはなりません。」
等ネガティブの言葉が多くなりますが、此れを無くして励ましの言葉を言うようにしたいものです。



特権階級

2006-06-27 | 事例
「景気は間違いなく復活している。
 いろいろと景気を現す指数も良くなっているのではないか。新聞に過去最高なんて言葉 が見えるようになっただけでも、よいではないか。」

マスコミにさわがれ、政府の発表数字を見るとつい我々も景気が復活してきたと云う気分になります。
私の一番気にしている失業率も減って来ている感じです。
気のせいかパート募集の張り紙も町の中に増えてきたような感じがします。
私の嫌いな言葉、ニートが減って居るならばれば、間違いなく景気は復活してきて居ると言えるでしょう。

一時代前の言葉、貸し渋りや貸し剥がしと云う言葉はなくなりました。
ビジネスローンは中小企業の資金を潤滑にしました。
中小企業も資金難や売上減で、事業の続行が危ぶまれると言った相談も、私のところでは間違いなく減って居ります。
景気の復活、確かにそう言えるかも知れません。

しかし、中小・零細の企業の会社の整理は、減っているどころか増えている感じです。
興信所の情報に載るような会社の整理ではありません。
もう手形も切れないから、不渡り手形も出ません。お金が無いから弁護士依頼や法的整理も出来ません。
倒産というべきか、廃業と云うべきか解かりませんが、こうした会社整理が増えて居ます。
しかし残念なことには、仕入先や銀行に迷惑をかける会社整理で有る事には間違いありません。

地方の税理士さんも言っています。
「自分の得意先を見ている限りにおいては、決して景気はよくなっていませんよ。」
「私の得意先にも、今年中に何軒かは万歳をしますよ。」
私が会う地方の税理士で、景気が良くなったと言う人は居りません。

暫く前までは勝ち組みと負け組みと云う言葉が流行っていました。
「皆負け組みですよ。勝ち組なんてこの田舎には居ませんよ。」と言う言葉です。
「景気がよいなんて、一部の特権階級だけじゃないですか。」
「そう今の日本には新たな特権階級が生まれているんですよ。」

確かに、先ほどのニートと云う言葉も人を差別化する言葉とも受け取れます。そんな言葉が多くなっているような気がしてなりません。
小泉内閣の取ってきた方針は、一部の特権階級を作り、景気が復活したとPRしているだけのような気が、します。

明日に期待が持てないおびただしい下図の中小・零細企業。そんな企業に少しでも日が当るようになった時、本当に景気は復活したと言えるでしょう。
特権階級は不必要ですし、そうした階級が伸びる社会もどこかにひずみをもって居ると思います。




思い込み

2006-06-23 | 事例
借金をして一番大切なこと。
其れは返済できなくなった時の自分が取る態度です。

借りている先に、今月どうしても工面できない。何時まで待って下さい。または返済の条件を話し合いたいと言える人は本当に少ないです。

担保を直ぐに取られるとか、保証人に請求が行くとか、それが頭の中を駆け巡り、他所から借りて返済する人が多いです。
借りて返すくらいならば、何もせず放って置く方が遥かによいです、そんなこともしません。

来月は今までの返済のほかに、今度借りた分も返さないとなりません。
返せる筈がありません。今月より多い借金返済額です。借金地獄が始まります。

この人たちは勝手に借金を返さないと即座に何か解からないが自分に不利な恐い事が始まると思い込んでいます。
始めにこんな場合はどうなるの、と教えてもらえばこんな借金地獄は遥かに減ります。

皆さん、心配して、相談する人も無いために、本を見たり、中には弁護士に聞く人も居ります。
此れが又心配に輪を掛けます。本や弁護士は、借金は必ず返済しなさいと教えます。返さないと担保は取られますよ。保証人に請求が行きますよ。と述べた後、返済しないなど
モラルハザード的なことは考えてはなりません。と説いています。
返さないと大変だと思い込んだ債務者は他所から借りて返済をし、破滅の道を歩来だします。

たまたま返さなくても平気だよと言う本が有っても、なんと無く頼りに出来なく、信頼も出来ません。自分の最初の思い込みがそれだけ強烈だったからです。
それに返済しないと自分はどうなるのか、其れが全然読めません。不安が不安を呼ぶだけです。

こんな不安のときに、其れと反対に近い事をアドバイスをしても、信じさせるのが大変です。
時間を掛ける訳には行きません。限られた時間のなかで、いかに自分の言うことを信じてもらえるか、其れが、事態を深刻にしないためにどうしても必要のことです。

買戻し(不動産)

2006-06-22 | 用語集
担保に入っている不動産は、自分名義では買えないから、
身近な人の名義で任売か競売で買って、自分の管理に戻すこと。
特に自宅などは買戻しが多い。買戻しの価格は、競売最低価格から時価の間。











敗者の尊厳

2006-06-18 | 事例
微笑みながら人を極限まで追い詰める、其れがサービサーでしょうか。

銀行の借金が払えない人、その人にサービサーが銀行に代わって回収にきます。

サービサーは6-7年前に出来たばかりの会社です。
金融機関の不良債権を専門に回収する会社です。
当初は、回収技術も進んで居らず、当時有った唯一の回収専門機関RCCの真似をしながらの回収でした。どちらかと言えば、比較的債務者におとなしい条件で和解をしてくれました。
サービサーに債権が譲渡されれば有利な和解が出来る、とその頃の不良債権解決法の本にもよく書かれて居ります。

それでも採算に合うのでしょう。資本金は5億と言いながら、現在では100社以上のサービサーが設立されて居ります。

小泉内閣の不良債権処理の政策は、おびただしい中小企業の不良債権を生じました。
サービサーの扱い件数は莫大な物だったでしょう。
これと同時にサービサーの回収技術は一変しました

今までが、何処も一時払いの和解を望んで居たのが、各社ばらばらになり、巾が広くなりました。
「この払いで8年間続けてください。そう負担にはならないでしょう。そして8年目に残額 について話あいましょう。」
と、何年か前に、今までは予想すらつかない妥協案が出た時は吃驚したものです。

その後、サービサーの回収はますます強くなりました。
債務者が持っている資財、将来稼げる資財、其れを全額弁済してもらいたいと言うのが
サービサーの言い分です。
債務者の説明にはすべてはっきりしたエビデンスを要求し、見せないと言い分は何も信じて貰いません。
サービサーと同意に達しないと、「では法的回収に移らせて頂きます。」と
債務名義を取る訴状の申立てです。

銀行は回収に厳しいと言っても売掛金の差押えなど滅多にしませんでした。
医師の診療報酬の差し押さえなど実例を探すにも苦労したものです。
其れが日常茶飯事となったのです。

それに法の改正が尚サービサーをやりやすくして居ります。
競売法が変わりました。執行妨害の防止です。しかし今まで執行妨害をしている中小企業の経営者がどのくらい居たのでしょうか。1部の悪質者を取り締まり出来ないしわ寄せを中小企業に押しつけたような気がします。
財産開示など個人情報を此れくらい無視した法律も無いでしょう。そして此れが効果を上げますか。裁判所内で弱いものいじめが出来ます。

何時の間にか、「貸して責任」なんて言葉は消えるし、「貸し渋り」や「貸しはがし」などの言葉もなくなりました。
有るのは「借りたお金が返済出来ない債務者」だけです。此れが諸悪の原因だ。此処から
全額回収しようと云う事だけです。

倒産して全てをなくした人が、更にサービサーに支払うなど出来る筈がありません。
出来るとすれば、途中でうまく債権者の目を誤魔化して懐に入れているのです。
中にはそんな人もいるかも知れませんが、ほんの1部でしょう。
その為に債務者は人格も認められず、大嘘を言って居るように取られて、何も効果の無い差押えをやられ、挙句に生活の基となっている給料すら差押えられているのです。

人間としての尊厳が此処にあるでしょうか。
失敗して敗者になれば、政府の保護で守られたサービサーから、人の屑扱いの仕打ちを受けるだけです。

されにしてもサービサーの人は、安い価格で多額の請求権を買い、人で無い仕打ちを繰り返しながら、急成長をして居ります。
虚業の代表的な会社、それがサービサーだと思います。
其れを政府が懸命に後押しをして居ます。

人の
尊厳を認めず、踏みにじる会社其れがサービサーです。













光子の破局

2006-06-16 | 事例
倅が、嫁から三行半を突きつけられたようだ。だらしの無い倅だからべそをかいているの。60を過ぎて困りものだ。
わしは嫁を呼んで話してみた。
新会社は、嫁が社長でうまく回っているらしい。部長の補佐もよいらしい。

嫁に倅と末永く頼むよといったら、嫁は返事をしなかった。
そして違う話に切り替えた。
今の会社の不動産は、5年ほど前から、わしが3000万貸して、譲渡担保としてわしの名義にしてある。このままだったら、今回の銀行返済打ち切りの件で、差押えになる恐れがあるから、清算して、正式にお父様の名義にして下さい。と言うんだ。
近々会社も手放しますから、その時に本当の清算をしましょう。、今は金銭を動かさず名義変更だけでよいと言うから、直ぐにわしは承諾したよ。

嫁にね。新会社といい、この不動産といい、よくあんたは気がつき、やってくれるね。
倅は其処まで気が回らないから、部長が特に気を回してくれるかな。
わしはある意味をこめたような聞き方をした。
それに気付いたのか、嫁の表情がさっと変わったね。
わしは図星だ。此れでは倅とはうまく行く筈が無いと思ったね。

わしに弟が居る。弟と話したね。
先ず会社の名義がわしに変わってからの家賃を貰う事にした。
お金を貸した時、契約を取り交わしたが、清算するまで何一つ実行してない。
不動産を売却して清算しようと約束もしてないし、不動産の値上がりがすごいといっても、清算価格は、当初の3000万で十分と思っている。
ブーブーウ言って払わない様子だったが、こちらが法的処置をとるといったら、終に払うようになったよ。

あの夫婦は、担保の自宅とマンションがあったが、売却してマンションだけを買い戻す計画をしていた。
既に売却して、マンションを新会社の名義にする筈であったが、不動産屋がすぐに名義を変更すると銀行に解かり、うまくないと思います。と言うので不動産屋の名義にしてあった。
不動産屋は倅と旧友であり、元の名義が倅の名義だったために、新名義は倅の指示にしたがうことになっている。倅は今は其処に住んで居るよ。

新会社は市場に出入りする会社であるから鑑札が必要さ。鑑札は倅名義でとってある。
嫁は此れを部長か誰かの名義にするらしい。
其れ近くなった時は、息子に鑑札を辞退させるよ。
新会社は商売が出来なくなる。今はそのタイミングを狙っているのさ。」


不倫 光子の思惑

2006-06-15 | 事例
光子は2年以上夫と別居しています。

夫は青果商を営んでいます。光子はその経理全般を見て居ります。
バブルの頃、会社の近くにマンションの一室を買いました。又一戸建ての自宅も購入しました。が、この銀行返済が滞って居ります。
気の弱い夫は此れがために鬱になりました。
「夫は夜くらいは一人になった方がよいのよ。」光子の別居の理由です。

会社は、マンションの1階ですが、等価交換で手に入れた立派なものです。

光子に教えた人が居ます。
「第2会社を作り、そちらに業務を全部移しましょう。
 銀行返済はストップします。
 自宅と事務所は任売で売ります。
 それで事務所だけ買戻しします。
 此処を自宅にして下さい。
 後は少し五月蝿いが我慢していると、相手は諦めて借金0になります。
 
 問題は二つ、会社が違いますから、市場の鑑札を取ることが必要です。
 もう一つは、会社は無担保ですから此れを守らないといけません。
 残債務の請求が五月蝿いですが、保証人は夫だけですから、少し我慢して頂ければ、直 ぐに静かになります。
 新会社は奥さんが社長になればよいでしょう。夫は社長にはなれません。

この時に光子にははっきりした野望が生じました。
銀行返済が無い会社ならば、光子が社長で十分にやっていける。
うまく新会社とお店を自分の物にして、夫と別れれば、保証人でない光子には請求はない。
気の進まない夫を口説き、光子はこの計画を実行することに決めました。
65才の夫は、55才の妻と、又一緒に住める日を夢見て同意したのです。

市場の鑑札は夫に取らせました。長年の顔が利いています。直ぐに取れました。
此れでもう夫には用事がありません。夫が居ると新会社も借金を払う様になるからと、
夫に会社の顔出しを禁じました。
会社は義父から3000万を借り、譲渡担保として、名義を義父に変えました。
夫を守るためです、と説明する光子を、優しい出来る嫁だと義父も協力してくれました。

名義変更から半年ほどは何もせず、やがて返済の打ち切りに出ました。
銀行も予想外だったらしく、頻繁に出入りして質問の攻撃です。
矢面に立ったのは社長の夫です。経理のことは解からないし、特に、借りたお金を返済しないのは罪と考えて居りますから、耐え切れなかったでしょう。急激に鬱も進み、
人相まで大きく変わりました。

譲渡担保で名義変更した不動産は正式には清算をしないと、本当の名義変更では有りません。
譲渡担保のままですと差押えをされる恐れもあります。
実際の価値は借金3000万の倍以上ですが、とりあえずそのままで正式に名義を義父の名前にしました。
「一時凌ぎに義父の名義にしますが、此れは3000万だけで、それにはみ出たものは全て
 新会社のものです。いつか売却しますから其の時はよろしく願います。」
と義父に念を押しています。

予定通り進みました。
ただ、夫だけは旧債務の弁済に頭を抱えているだけです。
人相も悪くなり、病気も進んだようです。

此処で光子はちょっと急ぎすぎた様です。
正式に離婚の話を打診してしまいました。
夫はただ「離婚は嫌だ」とおろおろするばかりです。

義父に呼ばれました。
夫と今後も仲良くやっていけないかと云う事です。
「とても無理です。」と答える光子を厳しい表情で見て居りました。

義父から光子の会社に譲渡担保から正式に名義を変えた日からつきに25万の家賃の請求が有りました。
光子は飛んでも無いと義父のところに駆け寄りました。

此れがきっかけで、光子は義父から借りた3000万を会社に入金をしてない事や、3000万で名義変更しても妥当性がある事や、25万の家賃はむしろ光子の方から出た価格であること等全部オープンにされたのです。
のみならず、新会社の市場の鑑札も使えなくなりました。
最もひどかったことは、光子の不倫まで握られていたことです。
以前の使用人です。住まいも今の光子の居るマンションの別部屋です。少し年下の男です。今は何をしているか解かりませんが、2年位前から付き合っていたことは事実です。

そんな事で光子の思惑が一気にふっとん出しまいました。
しかし夫は此れを機に立ち直れるかも知れません。


 
 



営業譲渡

2006-06-14 | 用語集
自分がやっている営業をそのまま第三者に譲渡すること。
販売先は、そのまま取引が続行できるようにすることはもちろん、
仕入れ先も継行できるようにすることが普通。
商号は、譲渡の場合としない場合があります。
前の会社の債務継承をするかしないかが一番の問題となります。






悪いことを薦める人

2006-06-11 | 事例
I さんのやつれ方はひどいですよ。
かかってきた電話は取れない、尋ねて凝られたら大変と2DKのマンションに引きこもり
鍵を掛けて息を潜めて生活しているのですって。
夜は勿論眠れないしね。

I さんは夫婦で市場より野菜を仕入れて、其れをホテルに卸して居ます。
以前は良かったですが、此処3-4年、ホテルの仕入れが少なくなって来ました。食事はテナントに任せるところが増えてきたのでしょう。競争相手も出ました。それに67才の体には、野菜運びは堪えます。
I さんは、自分で借りた銀行借入が自分で返せるか心配です。

善良で嘘をついた事の無いI さんは、奥さんにそそのかされて、不動産を売却して無借金になる計画を立てました。奥様は商店会の主催した講演会で聞いてきたのです。

I さんならば市場の免許は直ぐ取れるから、別会社を作りそちらで商売をやろう。
別会社の社長はIさんの奥さんがする。
其れが出来たら、銀行に返済を止めよう。担保の不動産は売却してその代金は弁済するが、此れは買戻しをしよう。残債務が生じるが、これは何を言われても払わない。
その内に銀行は放棄をするよ。と言う筋書きです。

残債を払わないと云う事で心配して相談に来たI さんに、コンサルタントはよどみなく説明します。
銀行は型通り1度は請求に来ます。しかし相手が67才ならば直ぐに諦めます。不動産でも持っている人ならば兎も角、銀行のために売却したような人からは、何も取れないことは100も承知ですよ。
コンサルタントには、残債務を返さないと云う事に罪の意識は無いようです。
それにしてもIさんは割り切れません。借りた者を返さないなんて、67歳の今日まで
考えた事もありません。

大筋において計画通り進みました。取引銀行は市場内の信金1行。公庫からも僅か借りて居ます。
信金は最近の業績を掴んでいますからある程度資金難は理解して居ります。其れが計画を
助けてくれました。
銀行に返済しない。担保を売却。裏で買い戻し、此処まではI さんも迷わずできました。
しかしIさんの苦しみは此処から始まりました。
それで全てが済んだと思っているI さんに信金と公庫が残債務の回収に来たのです。

信金は市場内のことですからI さんの新会社のことを知り、少し計画的では無いかとさとったみたいです。勢い語調も強くなります。公庫も不良対策では厳しいところです。
1回合って後は勘弁するようなところとは違います。
ただでさえ、残債務を払わなければと思っていたIさんは郷土のノイローゼになってしまったのです。

奥さんとコンサルタントはIさんに絶対に1円も払うな。相手が来ても会わなければよいだろう。電話に出なければよい。と強気です。
電話があるか、訪問があるかと昼間家に居るのが出来なくなり、方々で時間を潰し、夜
10時頃帰宅するようになりました。
しかしそんなIさんの携帯に昼間公庫から電話が入ったのです。
携帯の番号が解かる筈がありません。
其れなのに電話が入ったのです。

I さんは完全におかしくなりました。
周囲はI さんの破産も検討しましたが、市場の内規で破産や不渡りを出すと一定の期限、資格の返上となります。第2会社がやっていけません。
気丈な奥さんは病院に入院させました。

信金と公庫は今は奥さんと折衝しています。気丈の奥さんも少し参りかけています。
あのコンサルタントは今日も近くの会社に出入りしています。