かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

 ☆★自分でできる経営の再生と整理★☆

  

ささやかな再生

2013-04-30 | 事例
「先が一切見えないんだ。お前に発注も今の分で終りだよ。」
非情な宣告です。
此処10年以上は先輩の仕事だけをやって居ます。無ければ飢え死にです。
言葉も出ない彼に、先輩は一言付け加えました。
「やることが無い場合は、お前もワインバーをやれよ。儂の言う通りにやれば
 食べる位は軽いよ。お前はワインバーのオーナーになるのだ。」
之が本物になるとは!
平成10年の会話でした。

先輩自身も4軒持っていますが、人にワインバーのやり方を教え、其処から指導料も得て居ます。
彼はこの時の新店の内装工事を請け負って居ました。

最近、仕事が減って来たことは痛感して居ましたが、まさか引導を渡されるとは思って
居ませんでした。

引導渡されて、彼が真っ先に感じた事は、「これからは、お金を持って居なければ。」と云う事です。
今の借入も一寸オーバーです。借りられれば儲け物。
うまく保証協会が通ったせいか銀行は何にも云わずに貸して呉れました。

最後の工事は完成しました。
その他の仕事は何にも見えません。
実際の施行は外注を依頼して居ますから、少ない従業員です。其の2名も解雇しました。
家庭では、鬱の子供が二人居ます。そのために家計に月70万は入れて居ますが、之も削ります。
月に30万から50万は入れないといけないでしょう。預金からです。

親身の相談は先輩以外は居ません。 
先輩以外はワインバーには大反対です。
しかし彼はもう之しか無いと思って居ます。
彼は踏み切ったのです。
店舗は先輩のスナックの2階です、
使用人の手配からグラスの数まで先輩は見てくれました。
之で儲かれば云う事有りません。

もう一つ、銀行相手の、資産と負債の件が有ります。
相続で貰った収益物件のマンション3室。無担保が有ります。
渋谷の高級住宅地のマンション。3000万で担保に入って居ますが時価は7000万はするでしょう。
預金は融資も含めて全部で3500万ほど有りますが、返済と経費の出費で見る見る減って居ます。
借入は3行で1億2000万です、
 
今の内装工事業が駄目になると、銀行は取立てを始めるでしょう。
其のはじめとして担保要求をするでしょう。差押も覚悟が必用です。
若し、自宅がなった場合は家内と大揉めになるでしょう。
収益マンションの月に24万の収入は、これから特に必要な収入です。

金利だけにする返済猶予は簡単に出来ました。
しかし他の事は焦れば焦る程うまく行きません。
預金を直ちに移せば主力銀行から追及されるでしょうし、担保設定で不動産を守りたい
ですが、信頼できる抵当権者が居りません。
詐害行為も心配です。

肝心のバーも、もう1歩でした。
僅かでも毎月赤字です。
オーナーの為に毎月持ち出しです。
3500万程有った預金は1年後は、バーの取得費も入れて1300万に減って居ました。

絶望の中で2年目を迎えようとして居ます。
その2年目になろうとした時に大きな変化が有りました。
発端は公庫からでした。
公庫が書換えを断ってきたのです。約定に戻すか、担保の売却と云うのです。
払えっこありません。
今ならば担保処分をして若干残そうと、家内に打ち明けました。
すると逆に離婚を要求されたのです。埒も明かない夫に嫌気がさして居たのでしょうか。
資産家の娘だった妻は子供を連れて実家に帰るそうです。
既婚の事は銀行に対していろいろな口実が出来ました。

離婚を承諾し、急いで売ったために、5000万でした。之でも手取りを山分けにして1000万が
握られたのです。

丁度そのころ、マンションも引き合いが有り、3室で2400万、相続物件ですから一人締めです。、
自分は都心の30000円の安アパートに現住所を移したのです。

もう直ぐ年金です。月18万だから預金と合わせて生涯大丈夫だ。
彼も妙なところで一安心でした。

書換えの時、銀行に会社の行き詰まりを報告しました。
不動産などは調べたでしょうが銀行はもう触れもしません。
預金もすんなり卸せました。
ほとんどが保証協会付きで有ったの原因して居たかも知れません。

こうなった時、急に先輩から呼ばれました。
先輩が今の所は儂が1Fと同時に使おうと思って居る。
他にもっと良い所が有ると両方とも居抜きで移転を薦めたのです。
今度の方が一寸繁華街、了承しました。

此処は従業員とオーナー社長との間がうまく行かず、オーナーは投げ出したみたいです。
其処に何も知らない彼が入り込んだのですから従業員にとっては非常にやりやすかったと思います。
赤字だったら自分等も給料を貰いませんとも云って、彼を喜ばしました。
事実、彼は移転後は少しでも必ず配当が有ります。
100%任しても良いでしょう。

其ればかりではなく、先輩が又工事を依頼してきたのです。今、オファーは3口、1口は決定と云うのです。
平均すると1軒700万くらいの仕事ですが十分過ぎる仕事です。

30000円のアパートで彼はこの2年間の動きを振り返って居ます。
「結論として俺はついている男の部類か。」
不動産も失い家族も別離した彼はそれでも満足そうでした。


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4月29日(月)のつぶやき

2013-04-30 | 事例

今日は無料と思って居た植物公園が普通の料金だった。緑の日は無料の筈だがと思ったが瞬間間違いに気付いた。昭和の日であって緑の日は5月4日だ。それにしても今年で7回目となるが何となく馴染み無い休日だ。5月4日はいずれにせよ休みだから、休日の無い8月にしてもらえばよかった。



4月28日(日)のつぶやき

2013-04-29 | 事例

夫は交通事故で高度脳障害になった。犬を飼って進行を抑えた。親夫婦は心配してか続いて他界。同居の弟までがバイクトライアルでこの世を去った。嫁は家を守り2児を高校も出した。夫も最近他界した。偉い嫁と誉めたら、世間は、財産と保険が多かったと云う噂との事。単純の見方はいけないらしい。



4月27日(土)のつぶやき

2013-04-28 | 事例

小中学校も無くなる山間の街から山頂に30分の全くの1軒家。築は木造70年だ。公庫は200万の回収のために此処まで競売、開始決定が今日着いた。どうみても、基準価格は100万以下だ。債務者には買い戻すお金も移転する費用もない。4回の競売が不成立で、競売取下げを待つしかない。



4月26日(金)のつぶやき

2013-04-27 | 事例

保証協会が、どうしても保証をしない。細かい基準等も満たして居る筈だ。理由は教えない。結果だけだ。ただ父親は目下代位弁済の返済最中。会社や仕事は父親には関係ない。ただ同居している。之が原因としか思われない。何とか保証できない理由を聞きたい。



4月25日(木)のつぶやき

2013-04-26 | 事例

7月の書換えは金利だけの続行をしますと内諾済みの筈だったが、今月20日急に現状報告が必要と連絡あり、30日までにどうしても会いたいらしい。実は、仕事が無くて書換えまでには廃業を覚悟している。前回は何とか誤魔化したが銀行にわかったのか。恐るべき嗅覚。



4月24日(水)のつぶやき

2013-04-25 | 事例

資金円滑法で一時助かった人たちも、これからじわじわ銀行から責められることを予測して居るらしい。今のうちに万一の時の危機管理などを知って、対策が必要と感じて居る零細企業が増えていると市の関係者から聴いた。尤もの話し。役に立ちたいと思う。



目的のわからない支払訴訟

2013-04-24 | 事例

「何で? サービサーが支払訴訟? どうして今頃?」
2年前に譲渡されたサービサー。譲渡された時に挨拶文が着ただけで、後は一切音沙汰有りませんでした。
本日、出し抜けに裁判所からの特別送達がありました。支払い訴状でした。

譲渡された債権は4億5000万です。其れを3000万払えという訴状です。
3000万払えば残りの4億2000万は実質チャラにしてやると云う事でしょう。
勿論払わないとチャラにはなりません。

不思議なことに会社だけを訴訟し、実質の借り手の連帯保証人の彼は名前は載っていません。

「100万でも無理だ。しかし何で今?」
後先は忘れましたが、丁度2年前、この債権がサービサーに譲渡された頃、彼の会社は休眠届けを所轄税務署に出して居ます。
担保の工場だけは今までに売れもせず残って居て、今は別会社が賃借料なしで使用しています。
基は彼の会社のパート達でしたが、彼の会社が倒産必至と云う時、従業員全員と彼とが
話し合い、未払い給料の換わりに、工場の使用権や会社設備を貰い、此処で引き続いて操業をして居るのです。
最も工場の使用権は抵当権者が居りますから、其処が競売になるまでとなって居ます。

彼は其処の社員でも役員でもなく、指導料を貰うことになって居ます。

国税は詐害行為では無いかと随分調べましたが、結局は認めました。
従って彼も新会社の関係者も詐害行為を言い立てるところが有れば受けて立っても勝てると
思って居ます。

「時効対策かな。」
そう、この会社で払っているのは平成20年1月4日までです。
其の後も払って降りますが、其れはこの会社でなく。関連会社が抵当権者にこの建物の
買取る。其の分割だと云って、2年ぐらい払って居ます。
之は時効の中断にはならないでしょう。 

サービサーは時効前に中断処理をしなかったため、知らん顔をして訴訟を起してきた、とも考えられます。
訴訟金額が少なくなって居るのは保証協会が良く使う手です。

「それとも債務名義を取って、この建物も競売するのかな。」
休眠会社相手の債務名義をとっても、意味が有りません。
保証人の彼から取った方が理に合います。

債務者として残された唯一の資産は建物だけ、其の第一抵当権者です。
8年ほど前に競売になった事が有りますが2回までやっても売れず、結局彼と任意の和解で取下げになった事が有ります。
そのため、競売と云う事は謄本上載っては居りません。
抵当権を行使すれば十分な事。訴訟まで必要が無いのでしょうか。

其の建物しても、売れるものならばとっくに売れていた筈です。

床面積4800㎡と云うと広くて聞こえもよいですが、最初の築は48年前です。木造そう2階ですが2階は消防法違反で使用禁止です。

かって競売で、3回基準価格が出ています。1回目は6200万、2回目は其の継続で3000万、3回目は3番抵当の競売でなぜか660万でした。
分けのわからぬ価格でした。それでも売れ無かった物件です。いずれにせよ、之目当ての訴状では無い事は断言できます

この建物は国税も10年前から、1億2000万で差押えて居ました。其れが諦めたのか差押解除通知を送ってきました。事実状の放棄でしょう。
この通知は抵当権者全員にも行きます。
訴状が来たのは相手も之を見て訴状を起こしたかと思うくらいのンタイミングでした

でも、何で訴訟を起こしたのかわかりません。
時効の援用通知を送り、答弁書のも明記し、第1回の公判だけは出て其れを主張しようと思って居ます。

公判で相手の本当の思惑がわかるか不明です。 

 

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4月23日(火)のつぶやき

2013-04-24 | 事例

義母の保証の為、2800万の負債を負った。義母とは縁を切り、家計を減らして毎月10万入れた。定年になる。退職金を全部入れても間に合わない。家を売る覚悟。家族が悲惨。人の説得に耳を傾けず、返済を心掛ける。馬鹿と怒鳴っても良いか。



4月22日(月)のつぶやき

2013-04-23 | 事例

顧問契約の仕事は、3年前までに殆ど片つけた。創業祝いで紅白饅頭を贈ってきた。之を機会に顧問契約を解除したらどうだろうかと、此方から持ちかける。保証協会が残っているからまだ契約を続行したいと。かっての功績のお礼の意味での契約だろうが有り難い。今の顧問先は殆どが此処と同じだ。


半年前、社長一人で債権者会議をやった会社に電話した。地元では騒がれた倒産だった。当初の1ヶ月は頻繁に電話もあったが、最近は電話もなく様子見だ。債権者との交渉は終わり、後はサービサーとの折衝のみ。法的整理ならば、まだ審議の入り口だろう。任意の方が、双方に良いな。