かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

 ☆★自分でできる経営の再生と整理★☆

  

前向きの人

2007-09-30 | 事例
Gは夢中で取引銀行に乗り込みました。
会うのは担当者です。今の借入は全額保証協会付きで3000万だけです。
銀行も担当者しか会ってくれませんが、どうしても1500万の融資を
頼みたいです。1500万ないと2月まで資金は持ちません。融資がないと、
9月の600万の手形は乗り切れますが、10月は不渡りを発生するでしょう。

手元に800万ありますから、確実に融資を受けれるならば、決済を
したいです。しかし決済をしても、借りれなかったら悲劇です。
4名の社員、と言っても2名は息子ですが、社員の給料も払えません。
仮にその時、破産をするとしても、その費用も300万掛かれば、
破産すら出来ません。

しかし、今のGの受注はすざましいです。予定通り行けば
2月から4月に掛けて、3000万くらい入ってきます。其れまで
資金さえ持てば全てが生き返り、蓄えすらできます。
その後2名には辞めてもらって家内工業としてやっていけば、
今の注文に落ち込んでも、何とか大丈夫です。

5月までは比較的良かったです。その時の手形が10月まであります。
しかし7月以降はがっくり落ちました。5月までの儲けを
全部吐き出しても10月までは持ちません。しかし9月になって新規の
注文を予想以上に貰っています。手形の多いのは10月まで、
後は少なくなります。
何とか2月からの入金があるまで乗り越したいです。

インターネットで見た、電話無料相談のところに、3箇所ほど電話をしました。
月並みの事は言ってくれますが、核心になると、やはり有料の面談が必要です。
山陰の此処から面談のために行くのには、費用と時間が掛かります。
本当に必要の時は、何処へでも勿論行きますが、その前に電話で、
少しでも何かを掴んでからにしたいです。
「やはり駄目かな。」と思いつつ電話した3軒目が少し感触が違いました。
具体的のことを言ってくれるのです。

「先ず銀行に行って融資をお願いしましょう。プロパーは多分駄目だけれど
頼むだけは頼んで見ましょう。資金繰り表を持って行きましょう。
其れが駄目の時、保証協会の、セーフティネットを利用しなさい。
多分いけると思います。」と細かく教えてくれました。

さらに、保証協会も不可の時は、思い切って不渡りを出しても
良いではないか。借入は保証協会だけですから、事業の続行を良く
説明すれば、差押をせずに僅かな返済で続けさしてくれるよ。問題は
仕入先だけだ。全部で7軒。もう20年以上付き合っているところだから、
社長が額を床に擦り付けて頼めば不渡りも承認してくれるよ。問題は
その後の出荷だ。即現金が普通だが其れだ出来ない場合は、売掛金を
担保にしよう。やり方は教えてあげる。費用は司法書士代も入れて
3万くらい掛かるかな。

Gは直ぐに銀行に行きました。Gの熱意とは裏腹に担当者は熱がありません。
しかし、次の日に銀行から電話がありました。
「昨日の話モット詳しく聞きたいから、資料を持って、ご足労だが
もう1度来行願えませんか。」

「お宅はインテリアと住宅をやっていますね。住宅はセーフティネットは
出来ますがインテリアは指定不況業種ではないですから無理ですね。」
「保証協会へ私が行って、お願いしたのですが駄目でしょうか、」
「そりゃ困ります。御社の保証協会の窓口は、当行です。あくまで
当行がよいと言うまで行くのは避けてください。」
やり取りの後銀行が薦め他のは、ノンバンク保証の融資でした。
「金利は14,5%です。条件通りに返済をするならば、保証会社は何処でも
同じです。金利が一寸高いだけです。」
担当者の言葉が気のせいか冷たく感じます。

「検討させてください。」と言って返りましたがどうも納得できません。
 又電話でこの間の人に相談しました。
その結果Gは保証協会に行って相談することにしました。
「セーフティネットは建築だけで頼めばよいではないか。其れも駄目に時は
売掛金を担保にして4月までの融資を頼んでみよう。」

銀行に対する言い訳は何とでも考えます。其れより保証協会に
見込みがあれば今度は担当より偉い人に会おうと思っています。

そして保証協会が駄目の時は10月に不渡りと決めました。
7件の業者だけです。
20年の付き合い、4月まで待てば損はしません。協力してくれるでしょう。

考えているうちにGは出来るような気になってきました。

明日保証協会に行きます。
Gはぐっすり眠れます。





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お嬢様事務員と大人の玩具

2007-09-27 | 事例
「困った。娘が俺の仕事を手伝うといって居るんだ。」
Fは本当に困った様子でもあり、一面嬉しそうでも有ります。

F工業はシリコン・ゴムなどでハイテク産業です。従業員は5名。
ベテラン小母さん事務員が事務所を切り回し、工場のがその受注や
納品を受け持っています。

小母さんが家庭の事情で急に辞めることになったのです。
Fは娘の前で愚痴りました。娘は急に自分がやると言い出しのです。

町工場の娘に関わらず、娘はお嬢さん学校のS女学院を出ています。
此れが又Fの自慢の種です。折さえあれば さりげなく得意先に
洩らしています。得意先で「S女学院のお父様」と言うところも
あるくらいです。

卒業して保険会社に入り、3ヶ月で辞めました。勝気のために
人間関係が上手く行かなかった様子です。それから2-3の会社に
勤めましたが何れも長く続かず今は小さな家で家事見習いです。
男も出来ず、一時はそれなりきの雰囲気がありましたが、
其れも壊れて今は全くの一人です。

そんな娘が何より可愛く、Fは得意先との雑談でも
娘のことを良く話題にします。

Fが困って居るのは自分の商品です。
ハイテク産業と娘も信じていますが、実は2割近く大人の
玩具が占めています。よからぬ知人に薦められて、試みに一つを
出したが評判を呼びました。シリコンやゴムの使い方は年季は
入っております。大企業相手ですから納期や品質には間違いありません。
其れが買われたのでしょう。今は3型3色です。やりようによれば
もっと伸びます。しかしFにはそんなこと死んでも娘に言えません。

結局娘は手伝い始めました。
Fは娘を制止など出来ません。一方娘が近くに居ることが
何より嬉しいのです。事務所と現場は違う、商品を娘に
見せなければ良い。たまに娘が工場に行っても、あれを
作っているとき、梱包の場所さえ行かさなければ解からない、
Fはこう思っていました。事務の仕事は、受注・現場との
やり取り他全て商品名だからです。商品名だけでは恐らく娘にわかりません。

娘は何も知らず大声で伝えています。
「ディルド紫。4,5の16、3ダースね。明日まで届くように。」

以前から腸の具合が悪かったですが、Fは入院することになりました。
最近本業の業績が悪くなりだしたのです。競争相手が頑張り
だしたらしいです。その影響を受けて資金繰りも悪くなりました。
今のままでしたら、遅からず行き詰ります。そんな心配が尚Fを
悪くしたのです。

Fは病院のベッドで娘に漏らしました。
「このままでは資金が続かなくなる。銀行に行ってリスケを
お願いしようと思って居た処だったが。」
「リスケって何?」

娘は一人で直ちに銀行に行きました。
「貴方がS女学院に行っていたFさん?」行員の言葉に
びっくりしました。まさか銀行で娘の出身校まで知っているとは
思っても居ませんでした。会社の現況を質問もされまれました。
解からないところは会社に帰って出直しです。
そんな態度が好感を持って見られたらしいです。

娘は、リスケのお願いは成功したとFに報告をします。
「お前がやってくれれば、たとい失敗して会社が潰れても良い。
其れが成功だったから言うことはないよ。」
びっくりしたFはさらに此処で一計を考えました。
「俺が入院すれば営業なんて誰もやらなくなる。
次第に会社は右肩下がりさ。こまめに連絡とって居れば、
注文も減らないと思うがな。」
つぶやいただけで動く娘と読んでいます。

次の日から娘は暇さえあれば得意先に電話をしました。
Fの娘と自己紹介の後、父が暫くお邪魔出来ないが何か御用は
有りませんかと云う電話です。娘の噂は、得意先の大手ハイテクの
連中も聞いております。しかも大人の玩具をやって居ることも
知っています。サンプルを貰った人も少なく有りません。
その自慢のS女学院での才媛です。忙しくても興味を持って
聞いて呉れます。中にはわざわざ注文を作ってくれる人も居ます。

中には色眼鏡で見た人も居たかも知れませんが、娘は全くのおぼこ、
かまととぶって居ると思われるくらいです。しかしそのおかげで
F工業の業績が又右肩上がりになったのは確かなことです。

Fの症状は心配したほどではありませんでした。悪性の物でしたが
早期のために大したことなく、4ヶ月くらいの静養で出社しました。
娘の態度は4ヶ月で驚くほど、ベテランを感じさせます。
しかし大人の玩具のことは一言も出ません。

しかしFには何となく娘が扱い商品を知って居るような
気がしてなりません。行員に聞くと夜一人でも頑張って
いたらしいですから、その間に覚えたのでしょうか。
聞くことも出来ず気を揉んで居ます。

そんなFに娘の声が入ります。
「ピンクの13,5と3.5のディルとね。解かりました。何、両頭、
両党ですか。家では間がやっていません。近くに計画します。」

どうやら今は大人の玩具の商品も知っているみたいです。
急に多く居なって居る電話。其処からは未だ男の
出来た気配は感じません。 





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無駄なリスケ

2007-09-24 | 事例
私は一瞬耳を疑いました。
此の銀行員はやっても効果がない事を真剣な顔で言って居るのです。

私ののところも遂にリスケをやらなければならなくなりました。
簡単に銀行が承知をするとは思いませんが理を尽くし、
礼を正してお願いしようと思っています。

中にビジネスローンがあります。これが心配です。
ビジネスローンはリスケはやらないという噂も聞いております。
しかし私は3年くらい前に、ビジネスローンもリスケをしたことを
知っています。友達のところでした。毎月元金140万くらいを
返済して居ります。うちビジネスローンは100万くらい。
借入残の比率では全部で1億2000万くらい、ビジネスローンは
そのうち半分の6000万だったと思います。ビジネスローンも
リスケをしないと意味がありません。
ところがこの時は意外、案外あっさりと認めてもらったのです。
その時に彼は言って居ました。
「ほら美容で有名なQ。あそこもビジネスローンのリスケを
やって居るみたいだよ。あそこの専務と友達なんだ。」

その言葉を覚えています。
だからこそ私はビジネスローンのリスケをお願いに来たのです。

「残念ながらこの種のリスケは当行ではやって居りません。
其れをどうしてもと云う時は、直ちに担当が私どもから代わり、
関連会社のサービサーに移行されます。其処との交渉ですが、
何とか認めているのが、今までの5年返済を7年返済に切り替える
くらいです。金利は同時に6.5%に改定させて頂きます。」

一瞬開いた口が塞がりませんでした。
5年が7年に延びても毎月の返済額は10%くらいしか違いません。
金利が倍以上になるからです。

此れでは助けるというより、完全に断りの返事です。
ただ出来ないと断るより、若干色をつけたつもりでしょう。

考えさせてくださいと一旦は帰りまして今度は違う友達にこぼしたのです。
「おかしいな。」友達は納得のいかない様子です。
「内緒だよ。実は俺もリスケをやって居るんだ。」彼は話してくれます。
昨年末、彼もビジネスローンのリスケを申し込んだらしいです。

すると直ぐに認めてくれました。ただし条件がありました。
 リスケの期間中、直ちに窓口をサービサーにします。
 リスケの期間は半年でです。これ以上は認められません。
 リスケが終わると、正常の返済に戻りますが、若干その額は
 増えて、返済期限は当初の返済期限より遅くならない様にして
 頂いて居ります。金利は6%くらいに上がります。
そんな条件だったというのです。

「此れはある大手の銀行が言い出したことで、たちまち同じ様に
他行まで広がったらしいね。一昨年10月頃から始まって今年の
3月までは続いていたよ。だから、7年返済に切り替えたのは
その後だね。」

さらに続けます。
「俺の場合、その6ヶ月の期限が、この7月に来たのさ。
期限が来たからと云って返せるものではないよ。再延長を
申し込んだら駄目だと言われて今はそのままさ。
多分サービサーに譲渡されるだろうが、何にも言って
こないのが少し気持ちが悪いね。」

ビジネスローンは不良続出で、銀行も苦労しているのでしょう。
リスケもやっても無駄と結論付けたと思います。
その結論付けの足跡が、6ヶ月リスケを認める、次には5年返済を
7年返済に直す、と云う方法だったでしょう。

此方はサービサーに譲渡されて大きな債務圧縮になるだけです。
特に借りている銀行がビジネスローンだけならばむしろ大歓迎です。

「無意味間リスケをして、お互いに何のメリットがあるだろうか。
 若干不良債権になる時期が遅れるだけだ。」

次第に興奮してくる友達の言葉を聞きながら、私は方針を決めていました。





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ある城跡

2007-09-22 | 事例
城山公園に行くには橋を二つ渡ります。内堀と外堀です。
内堀の中は、石垣を除いては城跡はなく、今は市の公園となっており、
桜の名所です。
最初の橋と次の橋の間に小さな土地が城跡を取り巻いていますが、
此れが全部個人の土地になって居ます。何で個人の土地になったのか
解かりませんが、其処にSの土地がありました。150坪が自宅、
地続きで300坪が畑です。

自宅は住まいと納屋に分かれておりました。納屋と言っても機の工場の
あとです。そんなに古くありません。平成になってからでしょう。

Sは此の家を立ち退きを責められております。
一人息子が平成の8年、工場を開いたのです。
融資は隣町の地元の信販会社に依頼しました。頑固なSは当初は物凄く
反対しましたが、結局はグータラ息子の立ち直りを期待して、
保証人となり、自宅部分だけ担保も入れました。

口車で乗り出した工場経営、ノウハウなど有りません。近所に教えてくれる
同業者も居ません。アット言う間に倒産。借りた額のほかに、今までの
費用分が損をして居ります。大損です。息子は家を出て音信不通に
なりました。学童期の子供も居ますからその気になれば判るでしょうが、
隣町でタクシーの運転手をやって居るという噂も聞きました。

信販会社は、毎月20万円をきちんと納めてくれる彼に何も文句も
言いませんでした。しかし、年金暮らしの彼にとっては、払える額では
ありません。20万は年金では足りません。
其れまでの蓄財が無くなった3年目から途絶え勝ちになったのです。
信販の担当者が足しげく通い出したのはその頃からです。

こんな頃Sはある人に相談して居ます。本屋で「電話無料相談します」と
知った名前です。
「今の残高と返済ならば、金利なしで15年掛かります。それだけSさんが
払えるとは思いません。自宅は必ず取られます。其れより隣の畑を
守ってください。自宅だけでは全然追いつきません。調整地区で
農地ですから簡単に売れないでしょうが場所が場所ですから
危ないです。」
そして「詐害行為になった時はなった時で考えましょう。」と名義を
変更する方法と抵当権をつける方法を教えました。
「Sさんも息子さんも何も資産はないし収入もありません。そりゃあ、
訴訟や預金差押くらいありますが平気です。此の不動産さえ片が付けば
終りです。」

此のときにやっておけば、後日畑は助かったかもしれません。
Sはやりませんでした。
お金もありませんでしたが、其れより、そんなに簡単に電話だけで
助かる話ではない、と自分で決めていたのです。

ついに20万は続かなくなりました。蓄えは完全にありません。
20万は月5万になり、其れも途絶え勝ちです。
信販の回収員が頻繁に訪問するようになりました。
「自宅を手放す。」そんな言葉が回収員から出た時に」
Sは烈火のごとく怒りました。「由緒ある此の地を俺の代で
手放すわけにはいかん。」と云うわけです。

回収員はSの留守に来て彼の妻を口説いている様子です。
「Sさんが自分から此の土地を売却してくれれば、残債務が残っても
其れは全部放棄して後腐れのないようにします。Sさんの債権は、
もう直ぐ管理部に移りますが、其処に移れば隣の畑だけでなく
その他の資産も洗われて全くの無一文になりますよ。」
妻は夫に薦めようと思ってもSは聞きません。それどころか勝手に
回収員と話す妻を強くなじる状態でした。

此の頃Sはやはり本屋で知った前回とは別な人に電話をして居ます。
どの人は言いました。
「この事件、もう時効になって居ると違いますか。私の本に
詳しく書いて有りますから、1度読んでください。」
本当の無料相談とわかれば冷たいものです。それでもSは本で調べました。
その結果此れは絶対に時効になって居ると思い込みました。
時効の援用の文例はその本にもありました。
Sは時効の援用をしたのです。

息子は借りて1度も返済しておりません。もう7年以上になるでしょう。
Sが保証人として払っているだけです。振込用紙は郵便局で自分で
貰い全部自分の名前で払っています。控えが残っているには半分です。
その控えの振込人は全部自分の名前です。

しかし負けました。

Sが持っていない控えに何故か1枚息子の名前があったのです。
Sの筆跡です。その時に何故Sが息子の名前を書いたか全然記憶に
ありません。コピーを見せられてSは本に書いてあったことを
思い出しました。1回でも本人が払うと時効は中断し、
時効にはなりません。

信販の担当者は怒りました。
「私はお二人のことを考えて自宅の売却を薦めていたのに、
こんな借金をゼロにする事を考えて居たなんて。管理部に回します。」

それから間もなくです。
支払い督促の訴状が来て、放っておいたら隣の土地が差押になりました。
其れと平行して自宅は競売です。

時効の件はSが間違って書いたと争えば、あるいは勝ったかも知れません。
しかし相談に行った弁護士には、以前の一寸した相談料も
未払いになって居ます。体よく断わられただけです。

競売開始の通知がきてから開札まで、Sは毎日裏山に上り、
城跡を眺めていたそうです。
自宅は例の回収員の親戚の者が落としたそうです。

Sのその後の足取りは近所の者も知りません。 





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銀行を恐れる人

2007-09-20 | 事例
どうしても銀行に行って「お願いします。」と言えません。
借りる時はあれだけ饒舌が出るくせに、返済のことになると、
1ヶ月だけでも待ってくださいとは言えません。

立派な社長です。理屈はわかるし、弁も立ちます。
しかし銀行に返済を待ってくれとはどうしても言えないらしいです。
普通のことは何でもないのに、銀行に対してだけ、特別のアレルギーが
働いています。自分が保証人になり、自宅が担保になって居るのが
そうさせて居るかもしれません。
しかしリスケをすれば未だ充分に立ち直りが可能の会社です。

彼はどうしても言えず、ついにノンバンクから借りたらしいです。
いわゆる商工ローンと云う処からです。借りるのに五月蝿く、妻も保証人に
取られ、共に公正証書作成の委任状にも捺印させられたらしいです。

それでも足りなくなりました。商工ローンに借りましを依頼したら、
更に第三者保証と担保を要求されました。此れは出来そうもありません。
もう、銀行に話すしかなくなった。しかし自分で話しきれません。
誰か、銀行にリスケ交渉をして呉れる人を探すことになりました。

彼はこんな事は、やってくれる専門家は一杯居ると思って居ました。
しかし最初に相談したコンサルタントは、社長の考えに反対です。
「以前は良く交渉について行きました。が、最近は銀行でもサービサーでも
部外者を受け付けません。弁護士でも良い顔をしませんよ。社長、此れは
銀行は必ずOKしますよ。ただその時に今後の御社のことについて、 
いろいろ聞きたいのです。その説明には、会社の責任者の社長、貴方の
口から直接聞きたいのです。弁護士でも説明出来ないでしょう。
此の説明も出来ないような社長や企業なんて、銀行はもう相手にしませんよ。
誰でも出来ることですから、思い切って行きましょう。最初お願いしますと
さえ言えば、後は自然に出てきます。必要な書類などあればお手伝いは
勿論させて頂きます。」
此の答えで社長は他の人に依頼するのは無理だと判断し、
その後は相談して居ません。

結果として社長はついに事前に銀行には相談に行きませんでした。
行かなければならないと悩んだ様子はありますが、行かなければ同じです。
黙って返済をしませんでした。
最初の1ヶ月は、銀行からの問い合わせには事務員が謝って銀行も
さして突かず待ってくれましたが2回目になると少し強い口調です。

しかし、此の結果で社長は銀行と会い、リスケのことを話すことが出来ました。
一旦話し出せば元々能弁の人です。自分の非を謝り、リスケを依頼します。

しかし2ヶ月払っていません。
遅れをどうするかと言う問題があります。
謝ってリスケを認めてもらったとしても遅れは遅れたままではいけません。
しかも商工ローンも利払いが少し遅れて騒ぎ出しています。
先月も、1軒からカードでキャッシングをして間に合わせていますが、
此の調子で借り先が増えるばかりで、其れも又怖いことです。

リスケの交渉を一寸しなかったために、2ヶ月経たないうちに、
自分の頭の中に、破産と云う文字が浮かぶようになりました。
予想だにしなかったことです。一寸飛び込んだ弁護士も破産が
一番良いと薦めてくれます。
しかし破産後の生活の方法は一言も教えて呉れません。

たまたま知人から紹介を受けた人が、答えを出す前に教えて下さいと、
次の2点を聞きました。
「保証協会は付いていますか。手形を切りますか。又割りますか。」
「全部が保証協会付です。手形は若干きらないと回りませんが、
何とか工夫できそうな感じです。割引は手形を仕入れ先に回す交渉をします。」
にやっと笑ってその人は言いました。
「助かったも同然ですよ。」

「代位弁済されても良い覚悟で、遅れ分は金利だけにして貰い、
リスケの交渉をしましょう。其れが出来ず。担保付で代位弁済になれば、
商売は絶対に続けると言い切って低い額で返済を保証協会と約束をして
商売は続けましょう、保証協会は競売もしないで商売を続けさせてくれます。
ただ手形の処理は出来なくなりますから支手も受け手もどうすれば
よいか考え無いといけません。ノンバンクは特定調停と云う事を
やりましょう。方法は教えます。以上で社長がやれば、必ず助かります。
今度こそ、臆せず遣り通しましょう。」

社長も漸く銀行相手のアレルギーは取れたみたいです。
しかしその時は遅かったようです。





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中小零細企業経営者のみなさま

2007-09-19 | 無料相談のご案内


都道府県地価(基準地価)が発表され、東京、大阪、名古屋の
3大都市圏では住宅・商業地ともに2年連続で上昇です。
しかし、これも一部の地域のみです。景気が回復上昇と言われても
中小企業の方には、実感がないのが現状ではないでしょうか。
また、日本銀行は、FRBが大幅利下げに踏み切ったことを受け、
追加利上げを見送りました。原油高から原材料の大幅な値上げで、
経営に影響を及ぼしてきている会社もあります。
経営にはリスクを伴いますが、不透明な時代ならこそ経営者の決断は、
あなたの会社を救います。

ブログをご覧頂いている方限定で、「無料電話相談」を開始致しました。


経営危機に直面している、または危機を迎えようとしている
経営者の皆様、債務全般でお困りの方、どんな些細なことでも
お気軽にお問い合わせ下さい。


お問い合わせは、

 042-483-3604(平日10時~18時)

※電話番号は、お間違いの無いようおかけ下さい。





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知ったかぶり

2007-09-18 | 事例
社長は此の辺りでは人望があります。
小さいながらしっかりした工場の主。隣近所には騒音や清掃など
気配りをして、腰が低い人です。

隣近所には良い人と写っても、会社内では違います。工場から
たたき上げた人です。人には負けないと言う気迫もありましたが、
それより此の会社のことならば
どんな些細のことまで全部知って居るんだと言う覇気もありました。

そのために「知らない。」と云うことを言わない人でした。
たまに従業員同士で協議をして居ると直ぐに首を突っ込んできて、
得意になって指図します。
どんなことも解かって居る社長ですから間違いを起しません。
特に工場のことならば安心です。社員から、人望と言うより
畏敬されて居た人です。

こうして絶対のワンマン体制を築き、それで何年も過ごしてきました。

工場上がりですから機械には強いが、日進月歩の技術に追いついて皆を
指導していくことは大変です。
又漸次人が増えていくと、管理や経理のことも次第に複雑になってきます。
それでも社長は「知らない。」と言わず、自分が実務の先頭で無いと気が
治まりません。そうでないと会社も自分も駄目になるような気がしてなりませんでした。

社長は間違ったことをして居ます。
材料の納入業者が資金不足のために、社長に安値で現金仕入れを
お願いに来たのです。買っておいても損をするものではありません。
経理に疎い社長は女子事務員に指示しました。
「安く材料を買ったが、此れを直ぐに仕入れにすると赤字になるから、
使う時に材料仕入れにする。その処理をしておいてくれ。」
慣れない事務員は此の仕入れをB勘と名付け、出金を仮払金で処理をし、
材料在庫は何も経理処理もせず、それで済んだと思ったのです。
処理の報告を聞いた社長が、何も解からぬままに相槌を打ったので、
此の処理が正しいと決めて、それで放って置きました。

翌月女子事務員は何もせず、月次を締めました。利益が上がっているのです。
材料の1部を仕入れ計上しませんから当然でしょう。
事務員は直ぐに此れに気付き、社長に処理を聞きましたが、社長も
どんな処理が正しいかはっきり解かりません。其れより利益が
上がっていることに魅力を感じます。
何の処理もしないで、そのままにしておくよう事務員に指示しました。
仮払金だけが帳簿に残っていました。しかし仮払いは残っても、
誰も請求に来ません。何処からも文句は来ないのです。

社長はその後此れを繰り返しております。
仮払いの額は増える一方です。
社内で社長に直言する人は居りません。
先ず銀行から「此れは何ですか。」と云うクレームが付きました。
仮払いを引くと債務超過になるような状態になって居たからです。

では仮払いがあれば、おかしいならば、仮払いを消せば済むことだと
社長は考えました。人に教へて貰い、身内に対する短期貸付金に
振り替えたのです。此れで仮払いは消え、必要の時は又同じ処理が出来ます。
社長はいっぱしの経理屋になった気分です。
経理は滅茶苦茶になったのです。

しかし内勤者は女性でと云うことも有って社長にクレームは
何一つ付きませんでした。
社長は仮払いは短期貸付のことなどすっかり頭から追い出し、
利益が出ている立派な会社と思っていました。

だんだん資金に詰まってきます。手形はないから不渡りは有りません。
女子事務員は不足分を2-3日伸ばす交渉です。
2-3日は4-5日、5-10日戸次第に伸びていきます。
社長は1度の此の電話をしたことは有りませんでした。
女子事務員は半年くらいで2人替わって居ります。
それでも社内は此れを当然と受け取っていたのです。

今度の事務員は53才。前の会社は倒産し、其処の経理担当でした。
気の強い人で、社長に現状を全て言い、1度専門家に会社を
見てもらいことを提案しました。

そこで社長は今会社が如何に難しい立場か、
今まで自分がやって来たことは間違っていたか、を知ったのです。

一人呆然と考えて居る社長の前に工場の者が顔を出しました。
新しい加工をするのに機械の設定の数値を教えて欲しいということです。
本来ならば製造の者が把握していなければならない事です。
今まで社長は勘だけでその数値を教えていたのです。

今までの工場は本当に効率が良くて素晴らしい丙品を作っていたのだろうか。

間もなく社長は破産を申請して居ります。





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長い物には巻かれろ

2007-09-15 | 事例
Dは知人から嫌と云うほど聞かされていました。
「銀行と云うところは、返済を先ず金利から受け取ってくれれば、
元金の返済が幾ら少なくても、絶対に競売などないよ。
逆に、此方は返済したつもりが、銀行は全て元金で処理をしていれば、
完全な不良債権さ。ある日突然競売になっても文句も言えないよ。
返済を続けるにはまづ金利を払えよ。」

しかし、ほんの僅かしか元金を払っていないDが再度減額を
申し出たときの公庫の言葉です。
「お宅も大変でしょうから、今後の返済は全て元金に回しましょう。
そのほうが返済は楽になります。金利が増えると言う事もありませんよ。
そうした得意様は皆様喜んで居ます。」

「其れ来た。次は競売だな。」Dは覚悟をしました。
担保は全て第2担保です。1番は地銀で、借入のほうが
時価よりぐっと多く、公庫は競売をしても、取り分はありません。
公庫が其れを承知で競売をやってくるかどうか解かりませんが、
若し競売をしても配当がありません。
しかし地銀は「他行が競売をやってくる企業」として普通の取引は
しなくなるでしょう。

しかし今はそんなことを言って居られません。払うお金がありません。
地銀には公庫に内緒で 金利以上を返済して居ないと、それこそ不動産は
競売になります。

Dは公庫の申し出を承諾しました。
それから2度ほど公庫の訪問を得ております。目的は調査です。
その都度Dは肝を冷やして居ります。何時競売といわれるかも、
又売掛金の差押をされるか解かりません。

そんな心配の1方、業績はますます悪く、公庫と話し合った額も
出来なくなり、もう勝手に返済額を減額して居ります。
それでも公庫は電話すら有りません。ついに全部で5万円となりました。
3億5000万の借金で月5万の返済です。
3ヶ月ほど5万の返済を続けた時に公庫から呼び出しが有りました。

覚悟して出かけました。

Dは同業者で、公庫から借りて滞っている人を知って居ます。
Dと同じように元金の返済に切り替えを薦めらたが、競売になると
言って断って居ます。その人は払えなくなってから尚、公庫に
資料提出なども断って居ます。
何とか競売を遅らせようとしたり、他の資産の差押を防御して
居るつもりです。
しかし、ついに担保は競売に、なりました。
Dと違い1番抵当だから、競売が出来たのか、其れとも公庫の方針に
背いたからやったのか解かりませんが、あくまで利払いを優先して、
全部で5万を返済しているDと比較して結果が全然違って居ます。
其ればかりでなく、その人は、今は保証人全員が追及されて、
中には奥さんに贈与した家まで追求されている人も居ります。
お金のある人が多いこともありますが、Dとは大違いの結果になって居ます。

Dは金利を払っている人すらああなったのですから、元金を雀の涙しか
払っていない自分にはどんなことをしてくるのか解からず、
恐る恐る出かけました。しかし話は思いがけない事でした。
管轄が支店管理部の管轄になるから、今後は担当がS市に移ります、
は良いとして、
「此処で個人資産を投げ出して、有るだけ払ってくれれば、
保証人を免除し、担保は取り下げる。会社は今後払える時に
払ってくれればよい。」と言うのです。

事実上の債権放棄の話です。

「銀行は親切顔をして、金利の払いを全額元金返済にさせて、
こっそりと不良債権に切り替える準備を進めて、いざと云う時は
直ぐに不良債権にします。そうなれば直ぐに差押があるだけでなく、
そのために再起は不可能になるでしょう。銀行の誘いに載らない方が
よいです。」
こう聞いていたのが結果は銀行の言う事に従い、協力をしたため、
Dは思いがけ無い小額で債権放棄と同じことが出来、今後の再生の
目処すら付いたのです。
逆にDより内容の良い会社は、公庫の勧めも断っ他ために、
競売と云う手段で再生の芽も摘まれてしまったのです。

噂が間違っていたか、Dの場合が特別か、世間には噂どおりに
ならないことも多いみたいです。
長い物には巻かれることも必要かも知れません。





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盛り塩と錬金術

2007-09-11 | 事例
町工場が立ち並ぶ中、その1軒はありました。
古ぼけた建物です。周囲と変わっても居ません。しかしどこか違います。
そう、Nの工場の前だけがさりげない様子で見事に整頓されています。

玄関のところに盛り塩があります。危険物を作っている工場ではなし、
一寸場違いな気がしますが訪れる者に何か清楚の雰囲気を感じさせます。
事務所や工場の中は塵一つ落ちていません。
従業員は始めての来客にかかわらず、笑顔ではきはきと挨拶してくれます。

誰もが一足会社に踏み入れたところで、会社を信頼出来る雰囲気を持っています。
そう此れがN社長の錬金術だったのです。

40名くらいの町工場、鉄工所です。下請けもありますし、
1次加工をして方々に卸しても居ります。
60歳前後の社長は、一寸片手で合掌する癖があり、町工場の社長より、
哲学家か宗教家を思わせます。

こんなN工業でしたが、新たな融資は何処の銀行も簡単に
応じなくなって居ました。借入が多く、利益が少なかったからです。
売掛金も在庫も人目で粉飾を感じさせる決算書だったからです。
こんな困って居るNを助けたのは、同郷グループのメンバーでした。
自営業の人だけです。皆羽振りがよさそうです。定期的に顔見世をし、
親交を深めて居ます。
そんな中でもNはリーダー格であったために、特に皆から信頼されていました。
そんな一人についNは資金のことをこぼしたのです。
その時にその相手はNにそのお金を1時用立てをしてくれたのです。

その人は言って居ました。
盛り塩と会社の整理・清潔、それに従業員の態度を誉め、
「こんな会社ならば潰れる筈かがない。いつも感心して居ます。」
とお褒めの言葉と一緒に貸してくれたのです。
此れが盛り塩の錬金術の始まりでした。

その後、Nは頻繁に皆を会社に招いたのです。
直ぐ近くに皆が直利用する高級焼肉店があります。そこで食事を約束し、
待ち合わせの場所に、会社を利用し、其処から出かけたのです。

皆、盛り塩と清潔と挨拶に感心し、日ごろから尊敬しているNに
融資を頼まれつい引き受けるようになったのです。

Nが此処で会社を興して間も無い頃、銀行の支店長が訪れたことがあります。
社内が綺麗で社員が礼儀正しい会社は潰れない。
1時的におかしくなっても必ず立ち直ると聞いて、其れからです。
Nは躍起になって社員教育をし始めたのです。
今は会社の習慣となり、新入社員も教えなくとも何時しかその癖が
身についていったのです。

一度借りると、後は思ったより簡単です。
Nも返済日には必ず返します。しかも若干の利息はつけます。
銀行より遥かに良い金利です。
貸手は時々会社に来て、盛り塩を見、従業員の元気な挨拶を聞き、
此の会社は優良企業と感心して帰ります。
一人当たりの貸し金も次第に増えます。

限度があります。
Nも次第に期日までに返せなくなります。単に利息だけを払って
期日の書き換えに変わりました。
やがて其れも利息の支払いが困難となり、預り証の発行に変わってきました。

そして今です。
Nの会社は今整理に掛かろうとして居ます。
銀行借入は利払いも無理です。保証協会が代位弁済になるまでには後1ヶ月です。

個人からの融資も返済できる筈がありません。
しかし、Nたち同郷人には同郷人としての決まりがあります。
借りたお金は、法的整理であれ、任意整理であれ、今後Nを追いかけるでしょう。
其れが同郷人の貸し借りです。

しかし従業員が未だ居る会社は、今日も盛り塩が置かれており、
社内は整理整頓されて居ます。
借金取りにも元気の良い挨拶が懸かって来ます。

恐らく最後の従業員が居なくなるまで続くでしょう。





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挑発する言葉

2007-09-07 | 事例
Nは払わないと覚悟しました。
借りたお金です。その保証人ですから無理をしても払いたいです。
其れが人としての努めと思っていました。
だからこそ、親戚知人を駆け回って、漸く100万を集めたのです。

借りたお金には、ほど遠いですがせめてこのくらいは
払わなければと思います。

時代が悪い、貸手責任もあるのではないか、と自分で自分を慰めることも
有りますが8000万を返せないことは事実です。
銀行からサービサーに債権は譲渡されました。

銀行には、返済できなくなった時、呼ばれて事情を聞かれただけです。
後2-3回の電話は有ったと思いますが、払えない事情を察してか
強い請求の言葉はありませんでした。そしてサービサーに譲渡されました。
サービサーの担当者は今の人で3人目です。前の方二人は温厚の人で、
そのうち一人はわざわざ訪問もありました。詳しく事情を聞いて
払えないことが解かったみたいです。それでも払ってくれと言い難そうに
言います。此方は漸く100万を都合し其れを渡そうと思って電話をしたら、
担当が替わったと今度の人が挨拶です。

のっけから言う事が違いました。
「お宅には少なくとも10%の800万は払って頂きます。そのくらいは
払えるでしょう。」と高飛車です。
此方の言う事など聞く耳を持ちません。
「お宅には債務名義を持っていますからうちは何時でも差押も出来ます。」
前の担当から一言も聞かなかった言葉です。
そしてからがくどいです。「今は何をして居るの。」
「収入はどのくらいありますか。」
「兄弟から借りることは出来ませんか。2番目の姉はよいところに嫁いで
居るのでしょう。」全く余分の言葉です。どうして知ったのかも疑問です。

半ば罪人扱いっぽい言葉を聴いていますとだんだん腹がたってきました。
「そのような事は全部喋っています。前の方に聞いてください。」と云って
電話を切りました。
2日ほどして届いたのは差押さえ予告でした。
放っておきました。期限が過ぎても何も有りませんでした。

2ヶ月ほど過ぎて又あの担当から電話がありました。
「どうですか。払えるようになりましたか。」
「そんなに急に払えるようになる筈がありません。」
ガチャと電話が切れて前回と全く同じ差押予告が届きました。
さすがに、日付けだけは違っていました。

Nの知人が言っていました。やはり多額な債権がサービサーの大手に
譲渡されて漸く和解が出来たのです。途中、和解話が壊れて、
次の案が出るまでに余りにも時間が掛かったために、何でこんなに
時間が掛かるのかと聞いたらしいです。

「債務者の方が本当に何も無ければ幾ら時間がかかっても
平気の筈です。逆に請求が無くてよいのではないでしょうか。しかし、
債務者の方で多額のお金を隠して持っている人が居ります。
その方たちは時間がかかるのを非常に恐れています。何時ばれて差押が
あるかと気が気ではないです。やがてボロを出します。私たちは其れを
待って居ます。そのために時間を掛けています。」
知人はなるほどと感心すると同時にそのうちに無性に腹が立って来たと
言っていました。

1部の人の中にはそのような人も居るかも知れないが、大多数の人は
善良で心から1日も早く和解を望んでいる。其れを全員そんな心理作戦を
やられたのでは、たまったものではない。
サービサーってそんなに偉いのか。そんな権限があるのか。

サービサーに譲渡する前の銀行には相当な額を払っていたので
はないか。サービサーに払えぬ道理が無い。と責められている人も
居ます。払うためにどのくらいの無理をしたか、そのために私財も
無いも使い果たし、ついに払えなくなったからサービサーに譲渡された
ことは見て居りません。

彼らには理屈ではない。
無い処からは取れないと言っていますが、本音は、どんな手段であっても
取れればよいというのがこれらサービサーの本音でしょう。

債務者の背一杯の返済が、サービサーから見て、
全て作り事と観られては債務者も頭に来ます。

Nさんのもう払わないと言う言葉はわかります。
そんな彼を尚励ましたくなります。




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