もう70歳になる女性。借りたものは返すと云う信念は強い。
そのために旦那は苦労する。何もかも失うからと離婚を打診しても妻より旦那がNOと云う。
間近く自宅は手放すが年金は知れている。
此の女性を説得。何回話しても無理。女性は良いかも知れないが、旦那が可哀想。
払えないものをはっきり払えないと云うならば良い。どうしても言えない人が居る。
云えば差押など法的手段が有ると思って居る。暫く待ってくださいという言い方になるから、
相手もその時は又催促しなければならない。仮に法的になっても2-3ヶ月の違いだけだ。
払えないと云う事をはっきり云いたい。
返済が出来ないのに差押怖さで、「暫くすると返せる。」とその場の先送りをする人は実に多い。
一番慎むべき事だ。そこで1ヶ月くらい延期をしても、結局返済できず、大局的には情勢を悪くするのが普通。
はっきりと今後も返せ無い事を云い、次の局面に対応する事を考えよう。
銀行が薦め、中小企業の社長は信じて買ったドルの先物買い。
円の急騰で買った人は半端でない借金を背負い込んだ。
銀行の中でも特にMUが熱心だったと聞いている。銀行は今其の処理の最中だけれど、
何故かMUだけはせっついた請求はして居ない。単にそう感じて居るのだろうか。
買いも売りも殆どが手形商売です。
直接の原因は掴んだ不渡りですが、彼も不渡りを出し、それからもう10年になります。
それ以後も彼は此の企業にすがり付いて居ます。
今の仕事を続ける事、其れしか出来ないのです。
でも幾ら頑張っても、以後10年間、彼は資金繰りに追わ回されています。
黒字企業ならば、最初1巡して、出金と入金が見合えば後は自然に会社は回ります。
此の会社は、経理がしっかりしないから損益すら明確にわからず、彼は何時も資金繰りに追われて居ました。
彼が何とか事業を続けられたのは、融資は何処からも有りませんが、子会社に手形帳を渡して
呉れる銀行が有った事です。
今の支払いなど気にせずに利用できたのが一番大きいです。
彼は、倒産と云っても不渡り手形を出しただけ、後は債権者会議もやっていません。
仕入先の半分は、彼から去って行きました。
半分は「現金ならば付き合うよ」と自分も商売を望んでいました。
不渡りを出した時は、彼は唯「報告と今後の案」を文章にして債権者に送っただけです。
「債権は1年間棚上、3ヵ月後から5%づつ支払う。それで今までと同じ付き合いを御願いしま す。」
ヤクザの挨拶状です。誰がこんな物、認めるかと思って居ましたが、人間度胸か、無理を言うべきか、結果はすんなり通ったのです。
勿論個別には会社に乗り込んで文句を言う人も何人か居りましたが、彼は懸命に説得すると
云うより、全うな相手をせずに追い返しています。
正直に債権者会議を開く必要はさらさら有りませんでした。
不渡りを出してもこうして彼は事業を続行しました。よくしたもので月間6-7000万の売り上げが4000万に落ちただけです。
従業員は全員がパートの小母ちゃんです。此処を辞めても他にパート先も有りません。
殆どが残っています。売り上げが減ったのですから其れに見合ったパート人数は減らさないとなりませんがあえて其れをしてありません。
そんな彼ですから当時は材料の在庫も十分有りました。放漫経営が役立ったのです。
一寸の仕入で1っ月以上は生産ができます。
彼はこうして工場を動かしましたが、仕入れは現金です、どうしてもお金が必要です。
古い得意先の中には商品を収めると早く手形を切って呉れるところも有ります。
其れを利用したのです。
ところが不渡り発生以後、どの銀行も手形を割って呉れません。
此処で彼の前に現れたのは、当初はSFCGやロプロ、之が可笑しくなると振興銀行と其のグループです。
我慢の出来る範囲の金利で割って呉れました。
ところがこれも可笑しくなったのです。その時が一番困りました。
知り合いや得意先の老社長に持ち込んで割った居ました。
最初現金と云っても2-4ヶ月です。すぐに手形支払いに戻りました。
入りは手形が多く、割引が多かったのです。
これも今では現金比率が高くなってきています。
ところがそれでも足りない月が結構有ります。
その時は支払いの調整しか有りません。仕入をすればその業者から2度と仕入れられなくなるでしょう。
彼が目をつけたのがパート代です。此の支払いを繰り延べを始めたのです。
10年間に40人のパート代の未払いが1億をこえています。
何人もパートは辞めました。
倒産の時に削減をしなくても丁度良い人員となりました。
止めた者は告訴か基準局に駆け込む者も多かったのです。しかし払えないもには払えません。
基準局もどうする事も出来ませんでした、
居残ったパートには絶えず会社の預かり残として残高を渡して降ります。
会社に預金をしてあるつもりの者が殆どでです。
10年の間には幾つも大きな問題が発生しております。
国税は延滞税とも1億3000万です。これももう追求がないようになりました。
会社は土地は借物でも建物は自前で担保になっています。
これも守りぬきました。
国税も担保もお金は払っていません。突拍子もない手を売っています。
そうした事をしながら10年守り通してきました。
最近は、予想以上に売り上げが落ち込み、今度は本物かと覚悟した時も有ります。
が、今年になって若干売り上げが増えています。
人生後僅か、これからは、少しは楽をしたいと願っています。
初めての相談者、全額保証協会付。今は金利だけだが近くこれも無理。
その時の差押の事を知りたいとの事。心配するなと代位弁済から其の対応について説明。
代位弁済と云う言葉を知らなかった。経営指導は税理士らしい。
後日、其の税理士が代位弁済と云う事を全然知らなかったと解かる。心細い
株を知るための勉強を始めて未だ一ヶ月余。原資は20万だ。全然面白くない。
半分損をすれば止めればよいと云っても10万だ。それが真剣になれないのだろう。
原資が500万から1000万でやるべきかもしれない。でも当分は今の考えで進む。
それでも指値のつけ方が上手いと結構嵌るかも知れない。
大手不動産も8500万ならば、若干時間は必要だが売れると太鼓判。
これだったらローン残を引いても4000万は入る。しかし、1方無担保の信金は担保に狙っている。
当人は欲が出て、急げという人の忠告に耳を貸さず、1億でと頑張っている。突如仮差だ。
背後に保証協会も居る。今更泣いても遅い。
担保の売却に第一抵当のMS銀の解除は必要。ところが銀行はなかなか解除の日にちを決めない。
支店稟議のほかに本店稟議が必要で一ヶ月以上掛かるとの事。売却は真っ先に連絡してある。
其れでもだ。銀行は其の間の遅延損害金ガッチリ貰うそうだ。メガギンの弱い者苛め。つい店頭で大声を出す。
いよいよ担保物件を売って債務の整理。買い手も付いた。配分も決まった。
「これだけでは、債務0にするのは難しいですよ。少し追い銭を頂かないと。ハッハッハ」
とサービサー。「これ以上何もないですよ。ハッハッハ。」と債務者。
ともに、笑い顔で親しそうだが隠れた顔はすざましい。