かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

 ☆★自分でできる経営の再生と整理★☆

  

改善案を作れる人が羨ましい

2009-09-28 | 事例
「銀行に出す資金繰り表。もう一寸検討した方が良いと思いますが。
 今月と来月はまだ、解かるとしても、3ヶ月目からずうっと同じ数字を
 並べただけですよね。この表自体も投げやりに作成したと受け取られますよ。
 改善計画もそうですね。2年目から全部同じ数字なんて社長ご自身が何も
 改善案が、ない様に思われますよ。」
まだ少しばかり払っている元金を完全に止めたいのです。
銀行に提出する書類を見てくれと来たのです。

「だって見込みなど一切立ちませんよ。
 人だって減らしました。夫婦の他に二人だけです。これ以上減らせば
 入札業者の資格が無くなります。今は全く駄目ですが、以前ほどで
 無くとも必ず復活する日が来るのを信じて、この資格だけは死守しますよ。」
 
入札だけを待っていれば全員飢え死にだ。と伝手を頼ってゼネコンにも
頼みました。其の他仕事を増やすためにああもしました。こうもしました。
しかし、結論はあれも駄目。此れも駄目。全てネガティブの返事でした。

「今の仕事、何時止めても良い覚悟です。しかし止めたら私なんか
 この仕事しか出来ないのに何をやって食べていけばよいですか。
 土木工事一本で来ましたが、もうパートなんて出来ませんよ。
 最近日雇いと云う言葉も聞かなくなったですね。」
土木の入札業者の悲痛な本音です。

じゃあ、現実にはどうして食って居るの。と云う質問には次の答えです。
「もう30年、この地で真面目にやってきて居ます。
 入札工事屋ですが、水道工事の看板も出しております。
 今まではたまに注文が入っても小馬鹿にして他所に回してきましたが、
 其れが今では、貴重な収入源になって居ます。其れとて今までは自分で
 工事をやっていませんから、強い繋がりなど有りませんが、それでも
 世間はよくしたもので、ぽつんぽつんと入ります。折込などすれば
 効果も上がると思いますが、直ちに効果が約束さない折込など
 とても手が回りません。」

そんな時にどうすれば明日のことなど期待を持って云えますか。
鬼だって笑うどころかあきれてしまいます。
何を云おうが計画ではなく単なる願望となるだけです。

「入札業者の復活はまだ有りますか。
 一般水道の修理だけならば、最悪ご主人一人でも出来るでしょう。
 足りないときの下請けは、不自由しませんからね。」

しかし、それではご主人の夢は完全に絶たれてします。
「普通の入札で業者が食べていけるようになる日が必ず来る。」
此れが主人の夢です。
「こんな時世だから尚夢くらい持って居ないと生きちゃあ居られません。
 其れと私は嘘は言えません。解からないものは解からないです。」

私が企業主と話をする時、4-5年前まではリストラの助言も必ず
出来ました。単なる合理化で無く、根底から経営を変えるような
リストラ案も必ず提言できました。

今の企業主は、その時に私が助言したようなことまでやりつくして居ります。
私のところに来た時は今までの事業をどう分解しても利益が上がることは
難しいことが多いのです。
このようなときは第2会社も会社分割も何をしても利益の上がる術は、
見当たりませんから難しいです。

此処まで来るのに2通りのタイプがあります。
一つは効率だけを追って、不採算部門はどしどしカットしていく方です。
もう一つは、其の人の生き甲斐みたいな本命の仕事を抱えている人で、
どんなに不採算でも復活できるような最低限の体制を抱えて居る人です。

その後の二つのタイプを追跡していると、以外に効率追求のほうがもろいです。
よかれと思っても最後の残した事業が駄目になると一巻の終わりです。
それに対して、非効率では合っても目的を持っていた人は、粘り強い様な
気がして居ます。
それだけ精神力が勝っているのでしょうか。

どちらにしても正直な人ほど、将来の計画は描きません。
何を書いても願望になるからです。
しかし、此れを銀行が黙って見逃し、リスケに応じてくれるでしょうか。





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払って居ても「車は引き上げ」

2009-09-26 | 事例
「Tファイナンスって、ひどいんです。
 家はまだ何処にも不渡りを出しちゃあ居ませんよ。
 其れなのに、買った車2台どころか担保の車3台まで引き上げられて。
 癪に触る前に、得意先の言い訳が困っちゃって。」

産業廃棄物を扱っている知り合いからの愚痴です。
不景気ですが彼のところは仕事が多く、現在のトラック6台が不足。
2台をTファイナンスのローンで増車しました。
その際に担保と云われて、6台の車両のうち、支払いが終わった3台を
担保にしたらしいです。

一方、2年前に専門に入っていた工場が倒産。
彼の会社も壊滅的な損害を蒙ったみたいです。油を手形に切り替え、
銀行返済を大幅なリスケをするなどして凌ぎはしました。
しかし、このままではやがては倒産必至と思い、第2会社を作り、
新しい顧客はそちらでこなして、漸く軌道も見えてきた処です。
新規は思い切って利幅を下げたために顧客は幾らもありますが、
その分働かないと儲けも出ず、そのために新車を購入したのです。
しかし、新会社はまだ世間も知らず、信用がぜんぜん有りませんから
旧会社で購入したとの事です。

旧会社の貧亡はますますひどく、一寸利用した街金がのっぴきなら
無い状態を作ってしまったのです。
どうしても此処に切った小切手は不渡りにしないとなりません。

すると其の銀行はTファイナンスのローンの手形も切っております。
いろいろ問題も起すでしょうがTさんにはお迷惑を掛ける積りは、
ひとかけらも有りません、
次の手形まで、まだ20日以上有るのに、早いに越した事は無いと、
彼はTファイナンスに断わりに行ったのです。

Tは硬かったです。
幾ら迷惑は掛けない、ただ手形を差し替えたり、一時的に現金を
持ってきますから其の面倒だけをお願いしますと主張しましたが、
「社長の口から知りました。知ったからには完全な不良債権です。
 今日中にでも、車は引き上げないとならないのですが、お宅の都合も
 あるでしょうから。引き上げも3日後にします。
 その際に担保の車もお願いします。」
と云って聞かないです。

8台の車が3台になります。約束した得意先も断わらなければなりません。
「ではお宅の手形が、不渡りになってからにしてください。」
最終的と思う此方の妥協案すら聞き入れません。

3日後に引き上げに来ましたが、引き上げられれば運転手たちも首です。
運転手たちはは黙って朝早くに仕事に出かけてしまいました。
しかし、5日後には結局5台とも取られたのです。

まだ迷惑は掛けていませんし、今度の手形も現金を持っていく予定です、
こんなことって出来るでしょうか。

私も契約書も見て無いし車は既に引き上げられ済み。それに今は、
仕事の対応は済んでいると云うので、ただ愚痴として聞いただけです。

ところが、先日違う人から問い合わせがありました。
「車をローンで買ったのですが、保証人が付いております。
 其の保証人が任意ですが会社を整理したのです。そしたら
 Tファイナンスが保証人を直ちに変更して欲しい。出ないと車を引き上げると
 云ってきました。私はいまだ何も迷惑を掛けていませんし、今後も
 しないつもりです。他に保証人は居ませんし、其れなのに、こんな車の
 引き上げなど出来るのでしょうか。」

「何、Tファイナンス?
 契約書を見て無いからできるかどうかわからないが、
 天下の自動車メーカーのTだ。違法のことはやらないし、
 又云っても来ないでしょう。そしてね、最近こんな事が有りましたよ。」
と例の産業廃棄物の処の事を教えてやりました。

「調度知り合いに保証人になってくれると云う人が
 居りましたから、そちらに頼みました。契約書を
 お見せする約束でしたが、もう済んだ事ですから不用でしょう。」
そんな電話を先ほど頂いたのです。

こんな厳しさが無ければ、T工業グループも今ほど大きくは
なって居なかったでしょう。
しかし、其処には情と云うものは感じられません。
情がなくなりゃ人ではない。しかも情を持っていれば生存競争には勝てない。
何か寂しさを感じました。





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ひとまず競売は免れた

2009-09-24 | 事例
「解かりました。
 では此方の不動産を至急に処分願います。
 工場は売りに出る事は考えません。是非此れを使用して再建願います。
 再建がどうしても駄目と云う時は、相談して処分しましょう。
 それから今はとても払うべきお金も無いかも知れませんが、
 1年間月3万で願います。1年後に見直しましょう。」

「よかった。此れで多分、工場は残る。
 その間に再建すれば取られなくて済む。」
半ば任意売却か競売になると覚悟と云うより、
諦めていた気持ちがぐんと明るくなりました。

2年前までは彼の工場も景気はよかったです。
未上場ですが、この地方で唯一の大手の会社。
其処の社長と幼友達。仕事はどんどん回ってきました。
月100万は儲かったと云うのも本当でした。

よせばよいのに彼は其の儲けを姉の嫁ぎ先の酒屋に
全部つぎ込んでいたのです。結果は酒屋は倒産。
社長夫妻は破産をしても、田舎のこと、保証人が一杯居ります。
金は有りませんが皆土地持ちです。
大騒ぎになった居るとき、彼はその借金の肩代わりをするから
他の保証人の免責を頼んだのです。彼の会社もこの地方では
知られております。債権者は皆喜んで同意しました。

気持ちよかったね。
他の保証人は勿論、貸した債権者からも喜ばれるのだから。
女房までも亭主が立派なことをしたと鼻が高いみたい。
しかし其れも半年とは続きませんでした。
何かリーマンショックとか云って、親会社の生産がばったり止まって、
彼の会社も大狂わせ、毎月100万残る予定が毎月赤字の騒ぎ。
保証債務の返済なんて出来っこないです。

彼は、当初の頃は保証協会付で随分お金を借りています。
銀行が彼の性格より100%の保証協会付きにしたのです。
担保は相続の不動産があります。娘名義にした土地を除き全部です。

その土地の一つに建てた鉄筋3Fの工場は、自宅も付いており、彼の自慢です。
何か有っても、他は全部失っても良いから、此れだけは守りたいのです。

又娘名義の土地に娘と妻の名義で立派なアパートを建てております。
この時世。でも空きが無くドル箱です。

親会社の仕事の減りは物凄く、稼ぎの無い月が続きますが、
人件費だけはアパートの収入で何とかなりそうです。
しかし銀行返済まで出ません。ましてや肩代わりの保証債務は
どうしようも有りません。
銀行はさっさと担保付で代位弁済です。

まだ仕事でもある程度有れば、保証協会に競売しないように頼みこめるが、
親会社の不景気はこの地方では知らない人は居ません。
仕事が有りませんから、必ず担保も処分してくれと云われるに決まっている。
彼は思い込んでいます。

保証協会に云われたとき、彼は弁解の言葉など知りません。
考えだせる人でも有りません。
しかし、何とか工場と娘のアパートだけは守りたいのです。
保証協会に云われたとき、どうするべきか、頭の痛いのを通り越して居ります。

「せめて1年、競売はしないように保証協会に土下座してでも頼み込もう。」
呼び出しの有った日、悲痛な覚悟で彼は恐る恐る出かけたのです。

「そう。工場を止めるならば売却をお願いしようと思って居ましたが。」
中年の担当者は穏やかな口調です。
「貴方がどんな事をしても工場を続ける意志があるのでしたら、
 当方も応援します。その間は工場まで売れとは言いません。
 仕事は親会社だけでなく、ほかも探しましょう。
 その代わり他の担保は売却願います。競売にしませんから、
 打ち合わせながら任売願います。」

保証協会も、再建の意志が固ければ、担保処分は非常に長く待ってくれそうです。
あらゆる金融機関に望みたいです。





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リースはきつい

2009-09-21 | 事例
民事再生の折衝です。
地方のレストラン経営者です。
Kは高級ファミリレストラン3店舗を経営して順調な滑り出しでしたが、
時世に負けたのか、此処に来て客足が停まってきたのです。

銀行は3行、それに仕入先、何処も再生法に同意を示しました。
何より恐れていた店舗をそのまま使用できます。
しかしKがさして気にして居ないところが猛反対してきたのです。
リース業者3社です。

お店しか不動産の無いKは、銀行の借入も少なく、最も利用したのは
リースでした。厨房器具・設備は勿論、内装までリースに頼ったのです。

銀行が90%をカットし、10%を10年返済でよいと云うのに対し、
リース業者は同意しません。
60%カットで残を年2回払い、10年と云って譲らないのです。
しかも返済は、銀行や業者に戻すのと違った日時を指定して居ます。

話は難航しましたがついに銀行もリースは仕方ないと認めたのです。
破産しても何一つ取れないし、担保を処分しても値下がりひどく持って居て
少しでも配当を得た方が得策とみたのでしょう。

リースも銀行も1回目の配当は無事得ました。
2回目です。
先のリースの方は案通り払ったのですが銀行関係は30%ダウンしました。
3回目が大変でした。
ただでさえ黒字が難しい時です。配当なんてとても無理です。
リースの方もリスケをお願いしましたが聞きません。
無理して約束通り払いましたが、そうなると銀行は尚も払えません。

支払い変更の、債権者会議で銀行に50%の減額をお願いしたのです。
しかし、さすがの銀行も其処まで人は良く有りません。
リースの方にもお願いして、リースも同意すれば銀行も同意するという案です。
尤もな言い分で、Kも其れを目指して何回もリース各社と交渉したのです。
「銀行さんの仰るとおりですがとても無理です。言う事を聞いて頂けません。」

裁判官は念を押しました。
「どうしても50%にしないと払えないのですね。」
「どうしてもリース各社は同意しないのですね。」
はっきり彼が肯定すると同時に裁判官が宣告したものです。

「Kレストランを破産にします。」
民事再生法が行き詰ると破産になると聞いてはいましたが、
こんなに簡単に早く破産を宣告差されるとは思っても居ませんでした。

この後の市況の変化で一概には言えませんが、この時点ではリースが銀行に
合わせてくれると、Kもまだまだ生き延びて再生に手が届いたことは事実です。

破産してリースのよいところは、処理が出来ると云う事だけです。
後はよいところなど有りませんがそれでもリースは厳しくやってきたのです。

普通のリスケの時も、リースがあれば、一番困ります。
銀行は殆ど協力してくれます。後の金融業者は信販・カード・消費者金融まで、
まともな所は殆ど協力してくれます。良く特定調停法などと言いますが、
最初先ず自分であたれば殆どが話し合いが付きます。

しかしリースだけは違います。
承知しないのです。
以前はリース期間再延長の形で協力もしてくれましたが、此れとも最近は
なくなって居るような気がします。
リースのリスケは皆無では有りませんが本当に簡単では有りません。

又駄目と解かったときの商品の引き上げも早いです。
特に車などびっくりするほど早いです。
物件を引き上げれば後は責めて来ないだろうと言う人も居りますが、
そうでも有りません。
ある電機メーカー系列のリース会社が物件を引き上げた後、
払わないと云って家財を差押したことがあります。
無論「差押物件は無い」と云うことで空振りでしたが、今はサービサーも
やらない廃語となったような差財差押、時代の先端を行く電機メーカーの
系列が差押えたことには驚きました。

ローンが組めればその方がぐんとよい様に感じます。
尤もこれは組む相手がリース会社でなく銀行だからソフトなのでしょうか。
でもこのローンならば不良になった時の処理は、リースよりはるかに楽な事は
確かです。

ローンを組む力が無いからリースにする。
そうした力の無いところだから、リース会社も対応をきつくしているとは
思いますが、万一資金難になった時には、リースはどうにもならない弊害が
あることは事実です。





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銀行に返済中止の準備

2009-09-18 | 事例
もう金利すら払えません。
15名居た従業員も2名だけです。
これ以上売上は下がらないとは思いますがもう限界です。
銀行を完全に止めないと飢え死にが待っています。

銀行は差押が出来ると聞いて居ります。会社は借り物、自宅はローン中です。
この自宅だけは取られたく有りません。それに保証人は夫の社長と家内の私。
夫は借入銀行しか預金も有りませんが私は郵便局に預けて居ります。
生活に必要なお金くらい残しておきたいです。
最近買い換えた24薄型テレビ、大丈夫かしら。
夫の生命保険、此れはどうすれば良いでしょうか。

不動産に関しては詳しく教わりました。
担保は直ぐに競売が出来るそうです。しかし担保ですから銀行も急ぎません。
先ず任意売却を要求し、競売はゆっくりだそうです。しかし、担保以外の
不動産が有れば、まだ債務名義をもって居ないために直ぐに仮差押を
するみたいです。

会社は借り物、心配ないですが、ローン中の自宅があります。
まだ物件時価よりローンの方が多い無剰余です。ローンは借入銀行の一つです。
私とすれば、贅沢な家ではなし、ローン代も賃貸物件より安くつきますから
経済的にも自宅を手放したくありません。

教えてくれた人は細かく説明してくれます。
「会社でなく個人のローンですよね。しかも物件は贅沢なものでなく
 ローン代金も借り婁賃料より安く、且無剰余ですよね。
 こんな場合ローンは続けて払っていれば大丈夫と思います。
 先ず、ローンが借入銀行でなければ絶対大丈夫です。
 借入銀行でも支店が違えば、大手のU銀行や、D銀行では
 大丈夫だった経験があります。R銀行については借入もーンも
 同じ支店でしたが、当初駄目と云っていましたが交渉して
 良くなった例を知っています。最近大手のS銀行が借入は都内の支店、
 ローンは隣接県支店で不可だった例がありますが、NOだった例は今まで
 これ一つです。今後も続けて払っていけば、他の銀行は差押えても
 無駄ですし、大丈夫では無い でしょうか。」
限りない不安がありますが、自宅は今まで通りで行くと決めました。

不動産よりもっと急を要するのは其の銀行にある預金だそうです。
担保の定期は戻らないのは当然と思っても、何か有ると銀行は直ちに
支払いをとめるらしいです。拘束と云うのです。
拘束されないうちに下ろせる預金は下ろし、又入金がある時は他行に
変えないとなりません。
銀行に気付かれない様にしなければなりませんから大変です。

預貯金は他の銀行で預けてある処さえ解からなければ大丈夫と
思って居ましたが大間違いらしいです。
差押の時は先ず狙うのは預金で、其れも取引があろうが無かろうが
幾つもの銀行を差押て来るらしいです。其の費用も安いと聞きました。
しかし、最近は銀行はこうした差押などせずにサービサーに売却し、
後日サービサーが狙って来るそうです。

郵便局は一階の差押で全県下の郵便局が出来、一番危険だそうです。
郵便局しか差押しないサービサーも有るそうです。
信金は本店を押さえれば全店に効力を発し、普通の銀行は
支店ごと差押が必要との事です。

光熱費や通信費、公租公課など自動引き落しのものがある時は、
まだ拘束の最中ならば当日其の額を入金して窓口にお願いすれば、
先ず其れまで拘束は滅多に有りません。
しかし、早く銀行を買えたほうが安全です。

家財の差押も此処5年くらい見たことは有りませんし、其の頃でも
実際に差押になった例を知りません。「差押物件なし」で終わっています。
立派なテレビでも家に1台ならば大丈夫。
車の差押も狙ってくれば別としても普通は無いでしょう。
保険等、銀行も解からないものは平気です。

ただし、倒産して、破産など管財人が入るような場合に為ったら
注意してください。と教わりました。

こうして見ると我が家のような小さい企業は差押対策など特に
やることは無いみたいです。
預金・入金の注意だけです。

銀行に何も返済出来ませんが、1日も早く返せるように頑張ります。
その時まで待っていただければ有り難いな。そんな夢みたいなことを
考えて居ます。





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再生のための相談費用

2009-09-15 | 事例
「会社再生には先ず会社の内容を調べなければいけない。
 其れと悪い点があれば指導して矯正も必要でしょう。
 顧問契約が必要です。そう言われて専門家が入ったのです。
 6ヶ月で800万かかりました。しかし、それでも再生は駄目でした。
 県がやって居る中小企業の再生だからこんなことは無いと思ったのですが。」
もうさばさばした顔で、打ち明けた人が居ます。
会社再生である機関に依頼したが調査といわれて800万取られただけだ。
肝心の再生は大手2行がどうしても債権放棄を言明せずに流れたと言うのです。

しかし、この会社はその後ある人の指導で自分で第2会社を造り今は、
立派に生計を立てております。其の謝礼は10万以下と云って居ました。

「会社分割と云う手法のようです。会社を分割して二つにして、
 新しい方に指定業者の資格を移したのです。旧債務は全部元の会社が、
 引き受けたのですが、今も若干返済を続けて居ります。そうしないと
 分割しても債権者が認めないですって。やがて返済は止める方針です。
 そうすると借金からは完全に逃れます。こうなるのに400万かかりました。
 登記とか、官報に掲載とか、手続きが大変らしいです。でも手数より、
 借金が切れたというのがこの費用でしょう。まあ、此れで400万とは
 一寸高いですが仕方無いというところでしょうね。」
土建業者が入札資格を引き継ぐために会社分割をしたみたいです。

「再生法って何故あんなに高いのですか。
 申請時に私は900万払っています。其れが1年2ヶ月で漸く申請が
 降りました。その時、後300万払うよう請求がありました。
 何のために費用かわかりません。永い期間が、懸かったからでしょうかね。」
高いお金で再生法が認可されたと言っても、其れまでに会社資産や
個人資産まで徹底的に洗われて、取られています。
其の上少なからずの追加費用です。
さんざん調べて居るのにまだお金があると思って居るのでしょうか。
何処からひねり出せばよいでしょうか。それに再生法が今認可されても
証文の出し遅れ、過っての商売上の顔が利くのでしょうか。
さりとて再生法を止めれば破産になります。罪な法律です。

破産の時に弁護士や管財人に払う高い費用は、結局は債権者の配当が
そちらに回るのです。でも債務者から出るお金は、変わりませんから
まだ良いです。が。再生の時の相談費用は違います。
文字通り再生者の再生費用から出るのです。

世間で悪質と騒がれたSFCGの大島社長が云っていました。
「お金と云うものは貧乏人からの方が金持ちから取るより、
 はるかに取り易い。金儲けには貧乏人を狙え。」
会社を整理し再生を図るような人は、兎に角再生する事が絶対の条件です。
「この費用、高いと思いませんか。」
「だって払わなければ結果的には儂は首を括らねばならないよ。」
高いと思っても命と引き換えに払うようなものです。

他に社員の首を切り、月に40万づつ顧問料を払う人も居ります。
実務がこんなに高い筈が有りません。

「知能を売っているんだ。」と説明しております。
そして高い顧問料についても「顧問契約は保険と同じさ。」と嘯いております。
しかしいざと云う時、一体何%の顧問が急場を救ってくれるでしょうか。

私は、良く皆さんに説明します。
「再生するのは皆さん自身ですよ。其の手続きに再生より難しいものは
 有りません。是非ご自分でやりましょう。登記関係などは専門家に
 頼めばよいのです。費用など僅かなものです。其れより自分が、
 やることによってより一層それに対する理解が深まります。
 はるかに成功の度合いが大きくなりますよ。
 アドバイスでしたら知って居ることは幾らでもやって差しあげます。」

再生はどうしてもやらねばなりません。
其の人たちに「なんだかわからないが高いね。」
そんな言葉を吐かせない様にしたいものです。 





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自殺未遂に対する人情

2009-09-12 | 事例
Yが自殺を図ったという噂は直ちに関係者に広まりました。
「何しろ包丁で腹を切って返す手で首まで切ったそうだ。」
普通の自殺ではなく、60年前にあったと思われるような割腹自殺です。
発見が早く一命は取り留めたとは言うものの猟奇的な臭いもあり、
関係者には普通より早く達したみたいです。

細かい取引先はありますが、販売先も仕入先も殆ど1軒づつの下請け業です。
辛うじて会社の資金は回っております。
何故、自殺未遂?
彼は5階建てのビルを13年前に建っております。
個人所有ですが、4階までを会社に貸してローンを払って居ます。
其のローンがついに払えなくなりました。

ビルを手放す事も、最悪破産まで覚悟して居ります。
出来れば早くそうしたいのです。
しかし、亡き恩人の奥さんと一人息子がこのローンの保証をして居ります。
しかも自宅まで担保に提供しているのです。うかつに破産は出来ません。

上京した時に一方ならず恩になった方の奥さんと子供。
ローンの保証が必要の時、思い余って頼みに行きました。
その時快く保証もし、担保提供すらしてくれたのです。
今は、息子が中小企業に勤めて生活をして居ますから、
余分のお金などないでしょう。

仮に景気が戻ったとしても現在のYの職種は衰退の一途でしょう。
必ず保証人には迷惑を掛ける。でも彼には現況を説明する勇気は
有りませんでした。其の挙句が人を驚かす自殺未遂となったのです。

Yには他に保証人が二人居ました。
一つは残債がまだ1200万ありますが公庫です。
税理士の先生にお願いして居ます。もう一つは800万の残債の信販です。
此れは税理士とも知り合いのゴルフ友達とも言える人です。

Yの奥さんも、父親の手伝をして居る息子もYの仕業には驚きました。
二人とも保証人のことは知っていますが、他のことは解かりません。
今後どうしてよいか解からず、弁護士に依頼しました。

親切な弁護士でした。
「結局は破産しか有りません。その方が保証人だって観念が早いですよ。
 とりあえず、集金に来たところには現況を正直に説明して暫く待って
 頂きなさい。其の状況で、私の方の費用も出来るだけ安くして決めます。」
細かい注意をしてくれます。

そんなアドバイスもあり。銀行や払うべきところには全部正直に言い、
主人が退院するまで待ってくださいとお願いしました。
何処も気持ちよく協力を申し出ております。
「世間って優しいね。」
Yの母子の気持ちでした。

Yの入院は半月くらいでした。
退院後直ぐに一人の男に電話して居ります。
今まで3回くらい経営上のことで指導してもらった人です。
保証人のこともこぼして居ります。
男は言いました。
「Yさん。破産すれば直ちに保証人に迷惑を掛けますよ。
 保証人の件を除けば解決は楽です。破産も必要有りません。
 この際、先ず男らしく一度手を付いて保証人に謝り、保証人の
 解決を見て自分のことを決めましょう。弁護士を断わりましょう。」

以前銀行と話した時に「保証人が自宅を処分してくれたら銀行は、
後の責任を免責します。」とちらって言った事を覚えております。
「せめて其処まで交渉してやりたい。破産などしない方が良いだろう。」
こうなってもYは保証人が心配でたまりません。

「皆さん、好意的ですし、破産しなくても出来るでしょう。
 万一困ったら、何時でもらっしゃい。」
と言いながら弁護士は今までの費用を30万要求しました。
家内と息子が2回計2時間くらい相談したと云ってます。
高くても10万だろうと思っていたのが予想外でした。

仕入先は言いました。
「内の支払いなど何時でもよいよ。其れより、Yさん。若しあんたが
 商売をやめるならば、今の得意先を紹介してもらえば、代金は其れと
 相殺しますよ。ところで息子さんどうする。儂がよいところを紹介するよ。」
商売はきつい人と思って居ましたが、有難かったです。

大手の受注先の担当者は割腹自殺未遂者を恐れていたみたいです。
腫れ物に触るみたい、此方の口座変更を承知してくれました。

公庫と信販です。
自殺未遂を聞いて直ちに保証人に請求が行ったみたいです。待ちはしません。
二人とも高い遅延損害金が付くよりと自腹で払ったと聞きました。

銀行も好意的でした。
「保証人が自宅さえ処分してくれれば、後のことは免責しましょう。」
弁護士費用が思ったより高かったですが、後は何れも自殺未遂を
してよかったと思われるような事態でした。

それから小一年過ぎました。
Yビルはまだ売れません。
そしてそれに比例するかの如く、周囲が冷たく変わってきたのです。

税理士と知人は、代弁した分、月に50万でよいから戻してくれないかと、
最初は 遠回しだったですが、今は、ずけずけ催促です。

銀行の保証人問題は、当初ローンを組むのも協力するような
口ぶりだった銀行が、そんな事は出来る筈が無いと言い出し、
ひいては買い戻しは息子であってはならないとか、難しい条件を
つけるように変わりました。

区宅所までもそうです。
最初は「お体を元通りに」なんて云って居たのが未払いの固定資産税と
住民税に対して矢の催促です。

変わっていく世間にたまらなくなって、ビル売却は銀行紹介の
不動産屋に頼んで田舎に引越ししました。二人の故郷では有りません。
そこで年金暮らしをするつもりです。

しかし旧債は此処まで追いかけて来ました。
どうして住所が解かるのでしょうか。
そこで20万掛けて破産をして居ます。

今まで恨み言一つ言わなかった息子さんから手紙を頂きました。
「結局残債務まで責任を持たされました。私は、破産などして
 会社に解かると直ぐに馘首です。破産を羨ましく思います。」
またまた自殺したくなるような文面でした。

派手な自殺未遂の時は、皆さん非常に親切でした。
健康を取り戻すに連れて、又厳しくなってきます。

本質的には甘えは許されないんだな。Yの心境です。





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ひたすら謝った社会保険保険料の支払い

2009-09-09 | 事例
「大変です。社会保険事務所が1300万を直ぐに払わないと
 差押えるそうです。うちは、完全に倒産です。」
1枚の書類を持って震えております。
3-4日前に社保から電話があって呼び出しがあったそうです。
尚其の書類も発送しておいたから必ずそれにしたがってくださいと
念を押されたとの事です。

見ると差押書でなく来所通知書です。詰り呼び出し状です。
平成16年からの入金が遅延。本税で1050万、遅延損害金が300万。
このままですと国税徴収法に基づき、差押をする事になります。
と書いてあったのを差押通知書と間違えたみたいです。

「それで最近はどうなって居るの? 払っては居ないの?」
「冗談では有りませんよ。2-3年払わなかった時期はありますが、
 少なくとも昨年、年末よりはきちんと払っています。其れなのに
 こんな差押なんて、社保も余りにもひどいと思います。」
大分憤慨です。

「おかしいな。其れだったら呼び出しがこんなきつい文句では
 無いんだが。貴方の言うのが本当ならば簡単に話が付きますよ。
 要は今発生している分はきちんと払って行きましょう。
 それに+αを加えて、未払保険料は絶対に増えないようにしてください。
 たとえ1万でも2万でもよいです。此れで必ず話がつきますよ。」

しかし、次の日に又泣き付いてきたのです。
「あの案を申し上げたのですがどうしても駄目ですって。
 社保の言い分は年末まで毎月40万を払い、最終月には
 全額払えと、今度代わった若い担当が脅すのです。
 私は何か伝手を辿って政治家でも探して頼みこみます。」

彼の云っている事は本当だろうか。
納付状況一覧を見せてくれと彼に云っても、彼は持っても居ません。

この騒ぎを聞いた税理士も心配して
「社長の言う通り払っていれば。でも心配だな。
 帳簿の付け落ちが結構あるな。」
と言いながら自ら社保に電話をし、社保から一覧を貰いました。

結果は彼の云っている事は大嘘でした。
平成16年8月から全然払ってなく、昨年10月と11月に発生分を
払って、後は今年になっても全然払ってないのです。

そういえば思いだしました。
平成16年8月といえば彼が不渡りを出すか出さないかと云う瀬戸際だったと
思います。この時に手形以外の支払いはっ全てストップし手形を優先し、
次月から苦労して漸く軌道に戻した事があります。
その時に、社保だけはそのままにして未払いが続いて来たのでしょう。

その間、何回も社保から督促されております。
しかし、払って下さいと社保からのお願いごとで、払わなくても何も
有りません。たまたま昨年暮れ2ヶ月続けて払って、其れが今まで
続いているような錯覚に陥っています。
「今はきちんと払っているし、そんなに言われる筋合いは無いだろう。
 少しくらい遅れても平気さ。」
彼は、思っていることをそのまま社保にぶっつけたのです。

さあ、事情は解かるとどう見ても彼に歩は有りません。
何回も催促しても知らん顔、それに今回も最初は逆に啖呵を切られている。
社保は怒り心頭です。彼に謝らせしましたが社保はなかなか許しません。
毎月月次発生の約倍の70万を払えと言うのです。そして新年になったら
再度話し合いましょうと態度を変えません。

「あんたみたいに自分が悪いのを棚に上げて相手が、
 さも強欲みたいなことを言うから怒るのは当たり前だよ。
 こうなれば非は此方にあるから、誰に依頼しても、依頼された人が
 断わるよ。こうなれば人間関係を良くするしかないな。少なくても
 2日に1度は社保に通い、先ず人間関係の改善から心掛けなさい。」

ところが、それから10日くらい過ぎても何も変わりません。
聞いて見ると計画書すら持たず、手ぶらで行っています。のみならず、
まだ話が付いていないからと、当月分すら未だ払ってない状態です。
私は彼を一喝しました。

1週間後、彼の報告に変化がありました。
「話しがつきそうです。納付計画書を作って持参します。」
当月の分と遅延分として5万円を現金で用意し手渡ししたそうです。
それから明らかに態度が変わったと思います。年末までは当月の発生分に
3万円を加えそれで了解を貰ったそうです。
残債は新年になっての話し合いになりそうです。

ある地方で社保の所員が、会社と協力をして会社の不用機械を
売却し遅延保険料に当てようと苦労している例を見た事があります。
それだけ、一般の所員は回収に真剣です。
そんな人たちを現状を正確に把握もせずに怒らしてはなりません。
払えない場合は、きちんと連絡するとか納付には協力すべきでしょう。





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社長の給料

2009-09-05 | 事例
「儂は経営者だ。利益が出ない時は自分の給料を削っても
 利益は出さないといかん。経営者って辛いものだな。」
事実社長は給料を満足に貰っていません。青色ですから80万と
決めて居りますが、最近はずうっと月10万です。
「家内が何とか此れでやりくりをして居るから、
 わしは家内に頭が上がらんで困って居るよ。」
奥さんはそんなに今まで蓄えを残してきたのでしょうか。
それとも実家にすがっているのでしょうか。
何故かローンは不動産名義とともに奥さんの名義になって居ります。

「社長。仮払いの残。放っておいてもよいでしょうか。」
恐そる恐そる経理の女の子が社長をつつきますが、「うーうん」と
うなるだけです。そう、社長の仮払いは大変な額です。
一番大きいのはこの会社ではB勘と云って居る現金の特別仕入れです。
安く仕入れられるために良く利用しますが、それようにお金を持ち出しても、
殆ど精算はされません。その他、得意先と招待などと云っては持ち出します。
社長の個人用もあるみたいですが解からず、仮払いの残高は増える一方です。

ただ最近、税務署の監査がありました。
署員は残明細ももう解からない仮払金の残高を見て、帳面をばらばらと
2-3回めくっただけで何も言いませんでした。
B勘など原価で落とすべきですが、仮払いと云う資産で残っていて
税金の対象になって居るからでしょうか。
社長はそれ以後、旧に増して公然と仮払いを持ち出すようになったのです。

仮払い残は2年で5000万以上になって居ます。

社長は自宅のローンだけでも月20万くらいの筈です。子供は進学期を
迎えて一番懸かる時、給料をまるまる貰っても楽ではない筈です。
この仮払いの中の相当大きな額が社長に渡って居ることは間違い無さそうです。

しかし、此れでも月10万の給料の社長は大変です。景気のよい頃買った
収益マンションが二つありましたが此れの返済が滞りだしてから随分経ちます。
ついに手放すことになりました。しかし残債が結構残った見たいです。
払えません。
サービサーに譲渡されました。

サービサーは社長に所得証明を要求して居ますが何しろ月10万。
所得から見ても払えるものでは有りません。
社長も本来は80万だが今は10万しか取れないと説明して居ります。

諦めたかと見れたサービサーが突然社長の給料を差押えてきました。
勿論其の前に訴状が有って放って置いたために、債務名義は取られて居ります。
「給料差押えられても会社だって火の車。とても払えないよ。」
会社も差押に忠実では有りません。

しかし、給料差押は想定外でした。個人の資産は何も無いから給料を
押さえてきたのでしょう。社長だから全額が差押の対象です。
でも、会社が払えないとと云って払わなければ相手はどうしようも
無いだろうと此れもホッポり放しです。
此れでもう相手はどうしようも無いと思って居ます。
何か会社にサービサーから内容証明が来たみたいですが、
社長はこれももう関心を持ちません。

ところがサービサーは、今度は第3債務者の会社相手に訴状を起してきました。
「何で会社に対して訴状を」を社長は顧問料も滞っている顧問弁護士に
その理由を聞きました。個人のことだから、会社に差押が出来るとは
思っても居なかったのです。

郊外の急行も止まらない駅から10分くらいのホームセンター。
此れが社長の会社です。
駆け込んだ弁護士は「君、そりゃお店の商品を狙われるよ。」
と脅します。
安物で埃だらけの商品ですが、此れを差押えられると一発で参ります。

月10万の給料も相手は80万と計算して居ます。差額は本人から会社に
貸し付けて有るという見解です。
差押の額が増えます。

社長は此処で急に個人と会社を破産して居ります。
代表者の個人破産だけは難しいでしょうし、又出来たとしても代表者が
破産をすれば、今度は会社が持たないのは見え見えです。

今まで社長は給料を貰ってないと言いながら、其の分以上に会社から
取っております。其の裏には社長の細かい計算があったみたいです。
給料を返上しているんだと云う大見得ばかりでなく、個人の所得税や
社会保険まで計算していたみたいです。

早くから利益の上がる部門は息子名義の会社を造り、レジは同じですが、
売上や在庫は別に解かるようにして居ります。
今の会社の借金をなくすこと、其の目的の為に破産は社長の読みに有り、
チャンスをうかがっていたみたいです。

それにしても本当に給料を取れない経営者。
自分の生活は、どうして居るでしょうか。
そして、其れは長く続くでしょうか。





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サービサーとの和解は時間がかかる。

2009-09-02 | 事例
「では其の30万。今月中にお支払いできますか。」
「勿論。」
「ではそうして頂く事を条件に、それで和解といたしましょう。」
Sは瞬、ぽかんとしました。
今度は、稟議だ何だと五月蝿いことも言いません。法的整理に進むものと
ばかり思って居たのです。其れが一転此方の希望額で和解が成立したのです。

地銀からのビジネスローン残は3500万でした。
此れがそのままサービサーに譲渡されたのです。もう2年以上前でした。
それから半年に一回位の電話だけの交渉です。
今回は4回目です。

最初幾ら払えるかと聞かれた時に答えたのが30万です。
それから今日までこの金額は変えていません。
幼い時から兄弟のように付き合っていた先輩が、今回のSの会社整理を
心から心配してくれました。
「Sよ。お前が再生して進むには債務を片つける事が必要だ。
 150万までならば貸してやる。此れで綺麗にしろよ。」
とくどく言われて居ました。全体で150万以上は逆立ちしても払えません。
このサービサーは債務比例で30万です。
Sが和解額を変えなかった理由です。

会社の決算書・Sの所得証明など要求されたものは全部出しました。
それで何と言われても「こちらが払える額は30万です。」の一本槍でした。

今から半年一寸前の3回目です。
「Sさん。解かりました。其れならば30万で手を打ちましょう。
 稟議を挙げますから2-3日の猶予下さい。」
しかし、その結果聞いたのは稟議の差戻しでした。
「責めて200万は払っていただかないと。」
その時につぶやいたサービサーの言葉でした。

そして半年以上なしの礫。又電話です。
「所得証明を又欲しい。」と云うから、此れは断わりました。
「確実に和解が出来、その為に必要ならば提出します。
 そうでなくて、ただ、此方を再度確認の為に提出せよとは、
 此方に負担がかかるばかりです。勘弁してください。」
何も言いませんでした。

続いて出た支払い可能額は、今まで通りの30万です。
サービサーは「せめて一発で100万か、分割ならば150万で検討して下さい。」
で、折れません。
「生活も充分でない人に月幾らでも払えと云っても約束できる
 自信は有りません。一時金だって借りるから払えるもので、
 借りなければ1円だった払えません。」

それでもサービサーは1週間検討してください。
其の結果を教えて下さいと別れたのです。

其の1週間目が今日でした。
またまた「法的整理に進みます。」と云う声が出ると思っていたのに
和解になったのです。
今までのやり取りから、本当にこれ以上は無理と判ったのでしょう。

サービサーとの和解は、サービサーの希望額でない限り、Sのような
たっぷり時間を掛けられ、法的整理と脅されて漸く和解になる事が多いです。
一回の交渉は電話で10分。それで半年経って又同じ問答。其れを3-4回やって
から和解です。時間はかかるし、その間の神経の苛立ちは相当なものです。
結局は、債務者の言葉が正しいか見極めるのでしょうが無駄のことをやって
居る気がします。

気の所為か、盆すぎになって急にサービサーの動きが、
出てきたような気もします。
「半年振りに」
「2年も動きが無かったのですが。」
「1年ぶりですが担当が替わったから又説明を願いますだって。」
いろいろの相談が入りますが、皆さん前回との間が長く依頼粗して
居る片たちです。

要は時間がかかるのは此方の状況が変わらないか其れを見ているだけ。
時間がかかっても平気になろう。そして此方の切り出しのスタンスを
変えないで居ましょう。

必ず自分の希望に近い線で和解が出来ます。





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