かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

 ☆★自分でできる経営の再生と整理★☆

  

超安くした自宅の買い戻し②

2007-06-29 | 事例
男は次の様に言いました。
「自宅を買い戻すつもりならば、競売で落とす手もありますが、必ず取れると
いう保証はありません。相手も落ちるまでの時間が長くなるし、価格も安くなるでしょう。ですから必ず、任売を要求してくるでしょう。任売で高く売りたいですが、邪魔になるのは登記地目です。今は全て農地です。農地と宅地では雲泥の差が有りますから、おそらく地目変更してくださいと言ってくるでしょう。其れを交渉に使いましょう。自宅をこちらの希望値で買い戻さしてください。そう出来れば何でも協力しますが、幾ら協力しても、全てが取られるだけですと協力する気も起こりません。と、やんわり、しかし強い意志を見せて交渉しましょう。相手は、地目を変更した方が得と解かりますよ。」
 
次に云いました。
「建物は担保では有りません。登記もされて居ませんから、いわゆる件外物件と
云う物です。しかし、もう住いとして古く、おかしな物件ではないので、
相手は債務名義を取って、正式に差し押さえをしないと、競売は難しいでしょう。しかもこの建物には既に地上権も付いて居りますから、価格も土地代の借地割合分が建物価格に加算されて、其の分の土地がそれだけ安くなります。若し、建物がお父さん以外の持ち物であれば、自宅は事実上競売は出来ません。其れは其れとして、こうした訳ですから土地の価格が安くなることを云いましょう。サービサーも法廷地上権の価格への影響はご存知ですよ。更地の土地の価格が1800万であれば、この場合は売った土地代は1080万ですよ。」

更にもう一つ付け加えました。
「折角地上権を認めても、其れが保証人のものならば直ちに差押えられ、競売に
なります。認めさせなくても同じことです。此処から少し無理が有りますが次の
事を主張願います。この建物は本来義父の妹のものだと言い張ってください。
つまり祖父が他界する寸前に、娘には何もやることは出来なかった。しかし家をやろう。後の処理は兄弟で話し合って上手くやれとということ。二人は妹のものと認識して居ります。
兄弟はそれで登記をしようと思ったが、嫁いだ妹は家も不必要だし、此処に住 んで居る兄にとっては、家は必要。そこで兄が妹から家を買う約束をしました。 お金を全額払うまでは、名義は変更しない、そのままにしておく。其れまでの維 持費は全て兄持ちと云う約束が為されたのです。
だからこの家は妹のものであり、当然地上権も付いていると考えます。
この事は義父の親戚では皆知っていることです。
若し、妹に黙って競売になれば、妹は必ず争うでしょう。」

「以上3つをネタにして交渉しましょう。交渉は義父か社長がしてください。
そして自宅の買い戻しに協力してくれれば、その他の地目変更でも何でも協力し ますが、御社がこちらのお願いが聞けないと云う場合は、では私の方も協力でき ません。と云う態度を取りましょう。

自宅は担保ですから只と云うわけには行きません。
サービサーは40%の借地割合ですから、土地だけで1080万くらいを要求してき ますが、300万しかないがそれでお願いしますと頑張ってください。
土地を地目変更するのとしないのでは、価格にも大きな相違があり、第一変更し ないと買う人も居ないでしょう。建物が妹のものと争っても争う手間や時間など考えると相手はおそらく300万ならば手を打ってきます。

若し載らない場合は競売を覚悟し、此れで進みましょう。
おそらく最初は工場も自宅も駐車場も一括で売るという一括競売で来ます。
売れません。3つを分割にしてもなかなか売れないでしょう。
私の見るところ2年くらいは住無ことが可能です。
その間に何か考えましょう。」

若干揉めましたが結果としては自宅の買戻しに成功して居ります。
工場と駐車場も売れました。勿論地目変更も役立っています。

しかしその他のものは社長は勿論、義父までが全てを失っています。
1日も早く、社長が立ち直る日を期待して居ります。 






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超安くさせた自宅買い戻し

2007-06-28 | 事例
東京の近郊と云っても、電車で2時間、更にバスで30分、市と言っても不便な所です。
一つの工場が、建てられて何も稼動しないうちに倒産しました。
面倒を全て見るからと約束した納入先が倒産してしまったからです。
特殊なものを作るためにわざわざ工場を新築したのです。
勿論補助も約束して有りましたが、其れも反故となり、全ての責任が圧し掛かってきました。

工場は全て銀行からの借入でした。
銀行は社長の義父の自宅・それに工場の敷地・更に隣接した駐車場予定地まで担保に取りました。
社長のほか、義父と妻とが保証人です。
銀行は、そのほかに納入先との契約を信頼して居ました。

義父は農家の倅、全て相続で手に入れた不動産です。
相続人は妻である母と妹が居りましたが、母は既に他界し、妹は嫁いで居たために何も相続しておりません。

義父も妻を早くから亡くし、一人娘と二人暮らしでした。
結婚したら何処かに行くと思っていた一人娘が、婿と二人でこの土地で仕事をやると聞いて、嬉しかったのでしょう。
工場を建てると聞いて直ぐ土地を提供し、自分の不動産を全部担保に出しことも
保証人になることも承諾したのです。

立派な工場が出来ましたが見るのも癪に触ります。
やるべき仕事がなくなってしまいました。
直ぐにあちこち動きましたが電機関係の仕事は、殆ど東南アジアに移っています。
実績のある会社ならばともかく、若造がこれから始める工場に対して発注する企業はありません。

仕事はなく、銀行の返済は始まりました。蓄えから返済です。しかし直ぐに底を付きます。全くの無駄なことをして、何の仕事もせずに会社は破綻しました。
債権者は借り入れた銀行だけです。

銀行は直ちに不動産の売却を図りました。しかし、市とは云うものの、私鉄駅からも離れた北関東の調整地域、しかも固定資産税は宅地や雑種地ですが登記地目は何れも畑のままです。
其の上に、なぜか昭和50年に建てた自宅は建物登記がして有りません。
しかし、固定資産税は義父が払っています。
そんな不動産が売れるはずがありません。
そうでなくても、この辺りで、任売でも競売でも不動産の売買例は最近聞いた事がありません。

社長は必死です。何も云わずに保証人になり担保提供してくれた義父のため、其れをお願いした妻のためにも、最低でも自宅だけは守ってやりたいです。
しかし、蓄えも返済に回して買い戻し資金など全然ありません。

著名なコンサルタントに相談しました。
其処の提案は不動産を売却して金額を浮かし、それで自宅を買い戻すことでした。
自分のところで上手くやってくれるからと云われて、其処と専任売却契約をしました。
しかし其の契約期間3ヶ月の間、引き合いは1件も起こらず、逆に社長の方に買い手は無いかと聞く有様です。

此処で債権は担保付でサービサーに譲渡されてしまったのです。
サービサーは直ちに不動産の処分を要求します。任売出見込みがない時は直ちに競売に入ると強気です。

自宅だけは買い戻させてくれと交渉すると、固定資産税の評価額の1800万ならば良いですの答えです。どうやっても300万しか揃いません。
今後どう言う様にやっていけばよいか解かりません。
経営コンサルタントの事務所は高い費用を要求するだけで何も良い方法を教えてはくれません。

思い余って居る時に、一人の男を紹介されました。
「あのコンサルタントで出来なかったことが私にできる筈がありませんよ。」
と言いながらそれでも現場まで来て物件を見、事情を聞いたり謄本などを調べました。
「やりようは無いですね。でもこうなったら駄目元と思ってお金が掛からないことならば何でもやってみましょう。
私だったらこんな様に動きますよ。」
男が教えてくれたように動きました。

320万で自宅の買戻しの話が決まったのです。
其の経緯は明日詳しく述べようと思います。






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たらい回し

2007-06-27 | 事例
1通の書状を開けたNさんの顔色が曇ります。
中身はサービサーからの通知です。Nさんの債権を又違うサービサーに譲渡したと云う譲渡通知です。

Nさんの銀行借入は不良債権となりました。Nさんの不動産は全て銀行によって処分されました。
何も資産は無くなったと見るや、銀行はサービサーに債権譲渡しました。取立て者の交代です。幾ら所得証明などを見せて、「払いたくても払えない」事を説明してもサービサーは払ってくださいと云のみでNさんの要望は聞きません。挙句の果てが訴状を起し債務名義を取って、無作為に銀行などの差押えです。
殆ど効果は上がらなかったと思います。

その後暫く連絡もありませんでしたが、今回、違うサービサーに譲渡したとの通知です。
又同じような事をやられるか、やっても効果はないのにと思いながらも、煩わしさで少し気が重くなります。

一方、Nさんの本業の方は、会社がおかしくなってからもう3年、新しい得意先も掴んで何とか盛り返せそうと云うところまで復活して居ります。
そんな時、又旧債の件でがたがたしたくありません。

しかし今度のサービサーは事、回収に対しては違っていました。
手口は次の通りです。
今までと同じような書類を又請求します。くどいと思って放っておいたら又以前とは違う銀行の差押えです。此れも空振りです。
此処からが違います。
暫くたって裁判所から財産開示の通知がありました。裁判官の前でこちらの資産をサービサーに開示するのです。相手に差押えの材料を与えるのと同じです。
何か此れが目的で最初の預金差押をしたらしいです。

そこで今までは、債権者には一切内緒にしていた得意先がばれてしまいました。
得意先を把握する、此れが相手の目的だったと思います。
この時ほど、人が言う第2会社荷移行して居なかった事を後悔したことはありません。

結論を急ぎます。Nさんは売掛金まで差押えられたのです。
折角今まで何とか持ちこたえ、何とか再生の灯火が見えてきた会社を整理せざるを
得ませんでした。
得意先に頼み込み、売掛を下請けに直に支払うようにして差押えは事実上無効に
出来たのが、まだ救いでした。

サービサーから更にサービサーに譲渡すると云う事は以前からあったらしいですが
私が直接目にしたのは平成17年のはじめごろからです。
其れが昨年辺りから日常茶飯事のように行われるようになりました。

最初は譲り受けた方も回収は出来ないところと思ってか、殆ど回収らしいこともせずになんとなく終わっていましたが、だんだんと厳しくなり、最近では以前の債権者がやらなかったことをやっては回収しようとして居ます。
致命的な急所を差押えるようになったのです。
一般業者は売掛金、店売り業者の場合レジの中、医者ならば診療報酬などです。
今まで銀行やサービサーはよほどのことがあっても、この企業の致命線だけは手付かずでした。やれば、やられた方は間違いなく倒産です。
しかし、この2回目のサービサーは、こうした差押を平気でする様になって居ます。しかも解からない時は、財産開示をして資産を掴みます。

ひどい例では、債務者が義母から借りた借金を返済したら、義母だけに返済するのは怪しからん、債権者は平等で有るべきだと、83歳の老女に詐害行為の裁判をして、義母から返済してもらったお金をむしり取ったサービサーもあります。
この場合は訴訟を受けて立ちましょうと薦めたのですが、何も知らない老婆は
訴えられたと聞いただけで相手にひれ伏したのです。

返済しない債務者をモラルハザードと財界や法の作成者はののしりますが、私に言わせれば其の人たちの方がよほど血の通っていない冷血漢です。
1滴の血をも吸い取るドラキュラです。

特にひどいサービサーは5-6社です。
法務省はこうした人権無視のサービサーをもこれから温存していくのでしょうか。






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すりかえられた和解者

2007-06-26 | 事例
漸く和解の運びとなりました。
サービサーから和解書が送られてきます。1枚にサインして返送し、後は契約書にうたってあるような条件で振り込めば和解成立です。

会社がおかしくなり出して、銀行との折衝、続いて債権譲渡されたサービサーとの折衝。5年以上は過ぎて居ります。その間、1日も安泰した気持ちの日は有りませんでした。漸く其れも終止符が打たれようとして居ります。

読み慣れない契約書を読み返しました。
すると契約当事者がサービサーと保証人になって居るでは有りませんか。
会社と云う語句は何処にも出てきません。
会社ならば今後何の問題も発生しません。しかし代表者であっても、保証人が和解当事者ならば、問題が発生することは幾らもあります。
早速担当者に電話をしました。

「間違いではありません。この契約は保証人との締結になっております。
 会社は事実上は無いですから、全てのことは保証人と交渉することになります。 ですから保証人と和解妥結になります。
 事実上、この契約で充分ではないでしょうか。保証人の債務を消滅しておけば、 全部と和解をしたと同じことになります。
 会社はありませんから、会社と和解のように、契約書を変更することが出来ませ ん。」

「契約から見れば会社にはまだ借金が残る訳ですから、会社に請求をして来ること は 有りませんか。
 または、このまま他のサービサーに売却して其のサービサーが回収に来ることは
 有りませんか。」
「当社は、今後この件で、請求する事はありません。又他のサービサーに譲渡する ことは絶対に有りません。ただこの債権を持っているだけです。」

何故、今後お金にならない債権を持っているのか、はっきりした説明がありません。
しかし、原案通りの契約でなければ、和解は出来ない。お流れになると云う事です。
こんなところで契約当事者が摩り替えられるなんて思っても居ませんでした。
対応策を考えても有りません。

私の方は会社名で和解とばかり思っていました。
会社名でなければ困る理由が2つ有ったのです。

一つは会社は廃業をしただけですから、何時か復活をさせたいです。
多額の負債が残っていますが、今回の和解で債務放棄益を計上すればほぼ赤字は消えます。
そうなれば会社を復活出来ます。あの老舗としてののブランドも復活できるのです。

尤も、うがった推測をすれば、サービサーはこの会社復活が嫌で、会社との契約を避けているかも知れません。
サービサーが不良会社だ、もう回収は出来ませんと決めた会社が、又隆々としてやって居れば、担当者の、落ち度になるかも知れません。だから担当者は避けているかも知れません。

もう一つの会社と和解を望む理由はもっと切実な問題からです。
この借金は、本来は亡父が借りたものです。
父が他界し、現社長が保証をし直して借りて居たものです。
この時に父の保証は消しもせずにそのままでした。こちらに知識がなかったのです。
ですから父の保証は相続人には引き継がれております。

会社が期限の利益を喪失した時、通知が亡父の相続者様代表となって今の社長に通知が来ました。変なあて先だなと思い、弁護士に聞いてその時に初めて負の相続を
知ったのです。
他の銀行では、姉さんも相続人として保証人になっておりますと言われましたが
このサービサーに譲渡した銀行は其処まではっきり云って居ませんが当然知っていると思っています。
会社で和解をすれば相続人の保証も消えますが、社長個人ですと他の相続人の保証は消えません。

父の相続人は3名でした。妻である母と社長の私と、嫁いだ私の姉です。
母が保証人を追求された時は、直ちに自己破産をしようと決めております。
問題は姉です。
姉は超一流企業の役員のところに嫁いで居ます。
自己破産など出来る筈がないし、万一保証騒ぎが発生した場合は夫にも迷惑を掛けることは必定でしょう。
遺産分配の時に姉に1000万の現金だけを渡したのです。そして遺産分割協議書も
其の通りに記載し、税務申告までして居ます。今更放棄は出来ません。

疑問に思っていることをはっきり口にすれば、寝た子を起すことになり、サービサーは、和解を取りやめて姉を責めてくるかも知れません。
はっきりも聞けないし、さりとて漸く漕ぎ着けた和解を不意にすることにも気が進みません。

考えた結果、和解書に捺印して返送しました。
振り込んで和解を成立させるつもりです。

相手だって騙すつもりはないでしょう。
相続のことも今からほじくりだして調べ直すことも無いと思ったからです。
万一出た場合はその時はその時で対応しようと思っています。

和解をすればすっかり気が晴れると思っていましたが、和解当事者が変えられたばかりに、心配が時効になるもう3年くらい続きます。

此処まで人間を追い詰めて、良いものなんでしょうか。






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隠し事のある和解

2007-06-24 | 事例
今日も一人、サービサーと和解をしました。
4000万の保証債務に対し、和解額は50万でした。

和解額が安いか高いか解かりません。しかしEさんにとっては出せるぎりぎりの線であったと思います。

Eさんは40台始めの主婦です。保育園に勤めております。
主人は40代の半ばです。30才の頃はペットボトルを生産する一方、マンション利殖を盛んにして、周囲からは青年実業家などと、持て囃されて居ました。
しかし、不況のために、今から5年前に彼は自己破産をする破目となりました。
莫大な借金は無くなりましたが、無一文者となり、其れからは3人の子供を抱えて3LDKのマンションに借家住まいです。

何とかもう1度工場を持てる身になりたいと、自宅の1室を事務所代わりにして、夢中で働きました。
途中、Eさんに僅かの遺産が入ってきたこともありますが、今では2度の競売でも売れなかった工場をEさんの名前で買い戻すことが出来るまでになったのです。
工場は川向うの他県になります。

Eさんのご主人が一つだけ失敗していることがありました。
1行だけですが、Eさんをマンション購入の保証人にした事です。しかも自分が破産する時、奥さんは破産をしなかった事です。
一行だから良いだろうと云う甘い読みが有りました。
其れより、夫婦で破産をすれば実生活に不自由のことが起こりはしないだろうかと云う恐れもありました。

ご主人の破産から4年近く、何処からも何も言ってきません。
二人ともほっとしていたのです。
其れが、1年半前、サービサーからEさんに債権譲受けの連絡と今後の返済について話し合いたいと言ういう通知を受けて、ご主人もろとも青くなったのです。

自己破産が先ず頭に浮かびました。
しかし、Eさんの名義の工場が有ります。
不動産を隠して破産をする事も考えましたが、万一通帳などを調べられると直ぐに固定資産税の支払いから、不動産があることがわかります。

サービサーがEさんに不動産があると言うことは、昔のご主人の工場の謄本を取ってみること以外には解かりません。Eさん名義の不動産はばれる確率は非常に少ないのです。
サービサーには隠し通そうと云う事にしました。

「せめて400万は払って頂かないと」と云うサービサーに対してごEさんは懸命に訴えます。
「3人の子供を抱えて主人の破産。以後3LDKの生活。其のうち一室は主人の
事務所代わり。収入も主人と二人合わせて300万一寸。払いたくてもどうしようも有りません。
自己破産を検討しましたが、勤務する保育園の児童の父兄に五月蝿い人が居て、
其の上、まずい事に何か破産の事について官報を調べているらしく、其の人から、破産がわかれば、私は職を失うようになるでしょう。
破産は出来ません。
この様な生活ですから毎月の収入の中からは1円も払えるお金は捻出できません。
ただ親戚にすがり付いて30万くらいならば出してもらえそう。30万で一括で和解をお願いできませんか。」

30万ではとても無理です。もう1度検討しなおしてくださいというサービサーを別れたのです。

1週間も経たない内にサービサーから電話がありました。
「当社も検討して200万ならば和解が出来ます。」
しかしEさんは丁重に出来ない旨を断りました。
以後双方とも連絡無しで半年くらい過ぎました。先日久しぶりに電話があったのです。
この時もEさんは30万以上は無理を主張しましたが、サービサーが50万まで折れて来ましたので承諾をしました。
何より工場が見つからなくて、本当にほっとして居ます。

サービサーとの和解は増えております。
しかし、まだ此れが標準だと云うものは有りません。、事件によって、随分差が出ております。
例えば和解額一つを例にしても、最近の例では、同じサービサーでありながら、
1億8千万の債権を15万で和解した例と、2400万を1200万で和解した例があります。
債務者の方は何らかの事情で自己破産は出来ないという人が多いです。

現在、景気の回復が叫ばれていますが、売上が年商2億以下の企業には、間違いなく倒産が増えています。
この中で、自己破産をする人は、全体から見れば僅かな人たちです。
大多数の人はやがてサービサーとの交渉になります。

サービサーとの和解について実例を知っておくと、将来の参考になると思います。






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自宅を取られる人

2007-06-21 | 事例
Kさんは、ある親会社の納入先が作った協同組合の理事になって居ます。
組合理事ですから、組合の資金借入には保証人になって居ます。
借入は仮に公社として置きましょう。

もう8年ほど前になるでしょうか。不良債権問題が騒がれ始めだした頃です。
理事長の招集で理事たち全4名が、理事会でもないのに、一堂に会しました。
一人、見知らぬ紳士が先着して居りました。

その席上、理事長は思いがけないことを言いました。
「皆さんのご協力の賜物で組合は今まで恙なく推移して居ますが、昨今の不景気に 対抗できずに怪しい風が吹いてきています。」
と云う前置きで理事長が皆に提案したことは次のようなことでした。

「今後、組合だってどうなるかわからない。万が一の場合、皆さんは借入保証をし て居りますから、弁済を求められます。その時に慌てないように、今のうちに資 産を守ることを考えておきましょう。少しくらいの費用がかかるならば、組合で 何とかします。
 今だったら何をしても何処からも いちゃもんは付きませんが、此れがおかしく なり始めてからでは、どんな事も出来なくなります。
 今日は専門家を呼んでいますから、遠慮なく先生と相談をして後顧の憂いがない ようにお願いします。

Kさんに対しての助言は、もうローンも終わった自宅の事だけでした。此れを奥さんに贈与の形で名義変更をしなさいと言うことでした。
結婚20年以上経ており、かつ不動産の評価額は2000万以下ですから、自宅を全部贈与しても、贈与税は掛かりません。
此れが組合がおかしくなってからでは、詐害行為と云って、差押え妨害のためにやったと思われますが、今だったら問題は何も起こりません。
むしろ、やった事を相手が知った場合は、それから2年経てば時効となり、やった事には誰もケチを付けれなくなります。是非名義を変更しましょう。

理事長は念を押して居ます。
「万一、保証人に請求が行くような事態が発生してもその時は、組合も親会社も私も1円の援助も出来ないでしょう。今のご時世ですから、今後どうなるか分かりません。
其の心配がないように皆様必ず先生と相談して自分の資産は守ってください。」

しかしKさんは何も手を打ちませんでした。
他の理事にもいろいろ聞きましたが、皆誰一人、何もしない様子です。
「大丈夫さ。組合が潰れる事は無いよ。幾ら費用を持ってくれると言っても、
 女房の名義にして、女房が離縁だと言って来た時はどうなるだろうか。」
そんな冗談で終わったみたいです。

しかし理事長の心配は本物になってきました。
其のことがあってから2年と一寸過ぎた頃、理事長から又召集が掛かったのです。
「親会社も組合もリスケをしなければどうしても資金は回っていかない。
 来月からリスケできるようにお願いに行く。
 それにつけても この前、お願いした危機管理は済んでいるでしょうか。」
と念押しです。

誰も何にもして無いことを知り、顔色が曇ります。
理事長は懸命です。
「今の不景気は尋常な不景気では有りません。当組合も万一の時の覚悟は必要で  す。是非以前話した事はやってください。」
そして付け加えます。
「ただ以前の時は費用は組合で負担すると言いましたが、もう其れは出来ません。
 誠に申し訳有りませんが、自分で守るように願います。」

もう一人、不動産を持っている理事が居りましたが、この人はこの後直ぐに、無剰余にする手を打ちました。無剰余とは、担保価値より債務の方が遥かに大きいために差押が出来なくなる方法です。
が、Kさんは相変わらず何もしません。
組合が潰れる筈がない。万一何かあった場合は理事長と膝詰め談判をして、理事長から面倒を見てもらえばよい。そう考えて居たのです。

事態は一番深刻な事態となりました。
組合は返済が全然出来なくなり、ビルも競売になり、1年前に落札されました。

此処でKさんは事態の深刻さに気付いたのです。
Kさんは漸く妻に名前に変えました。
此れで安心です。自宅は取られません。と自分では思っていました。

しかし、公社はKさんにまでやって来ました。
そしてKさんに迫ります。
「Kさんの行為は詐害行為と云って何時でも取り消すことは出来る。そして競売す ることは簡単です。
 でもそんなことをすればこれからの老後お困りでしょうから、800万出した下さ い。奥さんに売却したと認めます。」

もう一人の無剰余にした人は2年前からのことでもあり、銀行としては突かないと云う事でした。

それからはKさんは必死です。
理事長にも泣きつきました。しかし理事長は今更どうしようも有りません。
1円の援助も出来ません。

奥さんと二人して毎日銀行に泣きついて行って居ます。
最近公社も持て余しています。
そんなKさんから理事長のところに今日も電話が入っております。
「800万から全然下げようとしなかった銀行が若干下げる気配を見せてきた。
もうひと頑張り頑張る。」

Kさんのような人は実に多いです。
その場にならないと何も動かない人。お宅の自宅は今後大丈夫でしょうか。






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最近のサービサーはちょっと変・・・?!

2007-06-19 | 事例
誰が決めたのか、かってサービサーが出来た頃は、良い制度が出来たと喜んで居ました。
此れで債務者も、少しは人間らしく扱って貰えるかなと思ったからです。
出来たばかり、確かにサービサーは債務者にも優しく接してくれました。
しかし最近は、変わりました。

5~6年前と今とではサービサーの言動が大きく違って来て居ます。
喋り方は優しく変わりませんが、その内容に大きな差が有ります。
あの頃のサービサーと云えば、まだ扱い量が少ないためか実に紳士的でした。
絶対に人を脅すような言動は取りません。
そしてどうしても合意点に達しない時、最後にサービサーはこう言ったものです。「此れだけお願いしても了解して頂けませんので、当社は法的回収に移らせて頂きます。」
差押があったのはその後です。

其れが今では「当社の言うことを聞かないと差し押さえをしますよ。」と差押をネタに、話を納得させようとします。
プロだったら「こうしたら此れだけ払えるのではありませんか、」と説明くらい
欲しいのに、そうではありません。
こちらの書類が信じられないから見ないならば其れはそれで結構です。が、請求額に根拠なく、差押と引き換えに払えという態度です。

刑事で言えば、差押さえは死刑にも匹敵する刑です。
其れを簡単に脅しの文句で使うことは、許される事でしょうか。
「人を威圧し、または私生活や業務の平穏を害するような言動」は法の上からも真っ先に禁じられております。

私の知っている大多数の人は、何とか借金は完済しようと懸命です。
それでも払えない人は多いです。
そんな人は、サービサーの差押と云う言葉を頭から離しません。万一売掛金が差押えられると会社はもう本当に最後だと覚悟して日々を過ごしております。
其の土壇場まで負われた者の気持ちが、脅しているサービサーに解かるでしょうか。

サービサーの一言は言われたものを毎日地獄に落としているのです。
言葉の暴力です。
云うべき時は云わなければなりませんが、以前と同じ交渉が本当にケつれるしたときに云えば充分です。
そして言ったからには、脅しでなくやるべきでしょう。
「言っても、やらなかった。だから良いでしょう。」と云うのは最も卑怯な言葉です。

又交渉の時間についても次のことが言えます。
サービサーが出来た頃は直ちに処理をしようとして居りました。交渉に時間を掛けることはしなかったです。
債務者にも、早く処理し過去を忘れて再生しようと心掛けて居りました。
ところが最近は、何時までも、野放図に時間を掛けるようになりました。
1度電話をして、相手にお金が無さそうならば、何もせずに半年放って置きます。そして半年後に又電話をします。この様に相手が払えるようになるのを待っています。
やせた牛を野に放ち、食べれるようになるのを待とうと言う作戦です。
残酷といえばこれ以上残酷のことは無いと思います。
人間としての扱いでなく、何時かは自分の餌にしようと待ち構えているのですから。其の時期はサービサーで無いとわかりません。
戦争の勝者でもこんな真似はして居ません。

其れなのに、法は何回も改正され、其の都度サービサーに有利に改正されております。敗者に再生しなさいとは欲いえるものだと思っています。

しかし、法律が悪いとは云って居れません。
こちらにも生存権はあります。
当分は自分でサービサーに対抗するより他、無いでしょう。

どんな手段をとって対抗しても、サービサーのやり方に打ち勝っていかなければなりません。
貸手と借手の両方がこんな気持ちならば、またまたモラルの悪化とか言われるでしょうが、それでも今の尋常でないサービサーに打ち勝つことを考えざるを得ないと思います。






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曖昧な返済約束

2007-06-16 | 事例
「着いたら直ぐにハンコを押して送り返してくれと、こんな書類が送られてきたの ですが、ハンコを押しても良いですか。」
Tさんから、電話で説明後FAXが入りました。

届いた書類は2通。「重畳的債務引受ならびに返済契約書」と「遅延損害金免除願い」です。
次のような内容です。
今までは連帯保証人として払っていましたが、この契約で正式にTさんが債務を引き継ぎます。と云う約束の他に、この返済は今後23ヶ月は毎月2000円づつ返済します。と云う契約です。何故か24ヶ月目の返済は白紙になっております。
そして本来ならば遅延損害金が14.5%つきますが此れを免除願いますと云う書類が付いて居ります。

75歳過ぎになってから倒産したTさんには3箇所の債務が残りました。
保証会社と政府系の銀行とこの公の金融機関です。
この金融機関は得意先が倒産した時に、資金の穴埋めに借りました。其れまで積立があったから返済は不必要だろうと思っていましたが、昨年から請求があり、現状を話して毎月2000円づつ払うことになって居ます。

親戚が2名、それぞれ政府系の銀行と保証会社の保証をして居ります。
特に1人は自宅が担保になっております。
其れがために自己破産も出来ません。
何とか長く掛かっても良いから、払わなければと考えております。

「今までの連帯保証人としての返済ならば、ひょっとすれば5年返済すると時効になったかも知れませんが、この契約書に捺印すれば、其れは不可能になるでしょう。
其れよりこの契約書は24ヶ月目に残高の一括返済を先方は記入しますよ。
以前はこのような契約は普通でした。24ケ月目に又同じ条件で契約し直せばよいことですから。
しかし、その時に又同じ契約をすると言う事は、何処にも書いてなく、全て相手を信頼して捺印するしか有りません。
普通ならば、この紳士の約束は守られますでしょうが、急に守られなく、なった時がありました。
いわゆる貸し剥がしと叫ばれた時です。
そう云う約束で借りて居たにも関わらず、期限になったから急に返せと云って来たのです。返せないところは不良債権になって潰れました。
同じようなことが起きなければ良いですがね。
今は大丈夫と思っても、例えばこの機関がサービサーに本債権を譲渡した場合には簡単に約束は無視されて一括返済をしてくれと云ってきますよ。」

結局はTさんは全ての書類に捺印して返送しました。
電話をして2年間でなくて永久に2000円にしろとか云ったらしいですが結局は担当の説明に負けたらしいです。

Tさんは、この債務は払えなくなるまで払えばよいと考えています。
自分が生きて居る間は、家族にも請求は行きません。他界すれば相続放棄をすれば良いです。
ただ、此れを返済しないと、騒がれて、万一他の2軒に飛び火して、そちらが問題になることを用心して居るのです。

他の2軒に関しては、Tさんは今2万円づつ返済をして居ます。
しかし元金だけでほぼ300万と600万です。生きて居る中に元金返済も難しいでしょう。
元金さえ返して頂ければ、金利は免除しますと云ってくれてますが、たまに来る請求には金利でなく、遅延損害金が乗ってており、総支払額は毎月増えております。

万一、返済途中でTさんが他界するような事があればどうなるのでしょうか。
Tさんの子供たちは相続放棄をします。保証人に、もろにかかって懸かって来ます。保証人も現在高齢ですから、同じ相続の問題が発生して居るかも知れません。しかし遺産が有るから相続放棄も出来ません。
その時は、親戚通しの諍いが発生するでしょう。

Tさんは現在奥さんと年金がつき40万と一寸。恵まれているでしょう。
しかし家賃を払い、月に42000円の返済をして居れば、楽とはいえません。
奥さんに万一のことがあればTさんの生活はたちまち破綻します。
其れよりこの債務は、最終には一体どうなるでしょうか。

曖昧の返済約束、実社会には必要かも知れません。
しかし限りない不幸を抱いている気がします。
其れは権力を握る者の意思でどうにでもなるからです。






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サービサーを泣かせる人

2007-06-14 | 事例
サービサー。
強者が弱者から回収する機関です。
此れが対等の立場ならば負けないと思いますが、強者は分が悪くなると、奥の手が出てきます。
其の多くは「差押をします。」と云う文句です。
此れさえ本当に怖くなければ、サービサーが何を云ってきても平気です。

Gさんの最後の債権者は保証協会とサービサー2軒です。
そうなる前に、事業は別会社にして息子にやらせて居ります。
自宅は息子の名前で買い戻してあります。

息子に事業を継がせる時に、前の会社は整理もせずに、そのままにして居ます。
以前の会社が会社整理等ととなれば、必ず業界紙には載り、息子の新会社に響きます。
「息子は、親の遺産でなく、自分で作った会社でやりたいと生意気の事を言って居 ます。でもそのくらいのファイトが有った方が頼もしく、御面倒でも取引口座を 変えて頂けませんか。」
とGさんの頼みが得意先を動かして、無事に息子の会社で取引が出来る様になっております。

Gさんは事業から手を引く予定です。若干息子の手伝いや相談ごとには乗ろうと思っていますが、もう第1線で事業をやることは、しない予定です。

そんなGさんにサービサーから譲渡されたの通知が届きました。
Gさんは出かけていって、払えない旨を伝えております。
「今までの経緯で資産は完全に0となりました。今後は年金のみの収入になりま  す。
 若し払えるとすれば身内から借りて30万が良いところです。
 いっそのこと、其の30万で和解をお願いいたします。」
勿論、こんな返事をする前にGさんは、万一払わなかった時の事を徹底的に勉強して居ります。
そしてそれに対して、民事の問題は刑事問題にはならないと云う事と、払わない
場合はサービサーは差押しかできないの2点を把握して居ります。

サービサーはいろいろ脅しもかけてきます。
Dさんは平気です。
「私は有れば真っ先に払います。今後も其の信念を変えません。今は払えないから 払えるまで待ってくださいと云って居るだけです。其れが駄目と仰るならば、何 をされても結構ですよ。」と動じません。
「何故破産をしないのですか。」
「破産をしても払えないことは同じでしょう。それに、私は何時か払えるものなら ば払いたいと思っていますから、破産など不必要でしょう。」

サービサーはやがてGさんの住居の近くの金融機関を8行ばかり差押をしました。
勿論空振りです。
その後は静かなものです。
しかし半年くらい過ぎてから又請求があるようになりました。放ってあります。
すると今度は場所を変えて又金融機関の差押えです。
此れも勿論空振りです。

もうないだろうと思っていたGさんに届いたのは今度は財産開示の請求です。
相当何枚かの用紙が裁判所から送られてきました。
其の殆どに「ありません」と記入して裁判所に返送です。

財産開示の要求は自宅を息子名義になって居る其の事情を得に知りたかったらしいです。しかしむしろ銀行から持ち掛けられた、担保解除の交渉を説明して終わりです。

それから半年後、又サービサーから電話がありました。
「そろそろ決着をつけましょう。お宅で出来る条件をもう1度教えてください。」
こちらは最初からスタンスを変えておりません。
30万で和解だ出来ました。

もう1軒のサービサーは、担保付でサービサーに行ったために、担保処分の時に
残債務も合わせて話をつけております。
ただ保証協会だけは、当初2万づつ払っておりましたが、半年に1回振込用紙が
届いたのが、届かな区なりました。それで支払わず今日に至っております。

Gさんは最初からこちらに出来る額を変えてはありません。スタンスが一定です。
其の上、差押も平気と云う立場を貫きましたから、この嘘みたいな額で和解が出来たと思います。
普通の人は幾ら差押とはこんなものだと聞いていても、その時になるとビビッてしまうのです。
其れが相手の思惑に上手く嵌り、相当な金額を取られます。

サービサーが嫌う人、Gさんのような人です。






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返済できない者の憤りと悲しみ

2007-06-13 | 事例
今度のサービサーの担当者はいやらしいです。
弱い者の心を弄んで居るとしか思われません。
前の担当者ならば解かってくれたと思うのに、今度の担当者は全然納得しません。
幾ら「払いたくても払えない。」と説明しても解かろうともしません。

私だって払いたくなくて「払えません。」と云っているわけでは有りません。
本当に払う金どころか、3度の食事すら満足に行かない生活を過ごしているのです。

こちらで「一括で幾ら払います。」と言っても耳を傾けずに、「其のお金は頭金として入れなさい。そして毎月20万づつ払いなさい。」と云っていますが、この人は今の中小・零細企業の実態を少しでも解かって居るだろうかと疑問です。

一括のお金は人から借りる予定です。借りられると思う限度額を和解金として提案して居ります。
その上、毎月返済してくれと云われても、毎月返済額以上の黒字ならば出来ますが、現状でそれだけ黒字になるわけがないでしょう。
第一、一括借入した先には、優先的に返して行かなければなりません。
こんな事、サービサーの人って解かって居ないのでしょうか。

お金を貸せる立場でも、一括ならば事情がわかれば貸してくれますが、此れを毎月20万づつ貸してくれと云っても貸してはくれません。
毎月の20万づつ、サービサーの人たちは、どうすれば払えると思っているのでしょうか。

この前の時は「当社は差押などやらない方針です。しかし、此れだけ云っても払わない貴方のところだけは、売掛金などを差押えるしかありません。
もう1度だけ考えてください。2週間後に電話下さい。当社の言う通り払えればよいし、払えないと云う時は直ちに法的回収に移らせて頂きます。」

当社みたいなゼネコンの下請けが、売掛金を差押えられると、ゼネコンは直ちに当社にもサービサーにも支払わず、当社の支払先に直接支払うと聞いています。
こんなことになればサービサーは差押えに掛かった費用は丸損で1円にもなりません。そして当社は口座を失います。
ゼネコンは後の仕事に困るでしょうし、得になる者は一人も居りません。
そんな差押をサービサーはやっぱりやるのでしょうか。

2週間後の今朝、電話をしました。
返事は「一括以外は出来ません。」とはっきり答えました。
「そうですか。では早速、法的的回収に移らせて頂きます。」と云う返事が返ってくるとばかり思って居ました。
何のことはない、もう1度考え直しなさいと云う事。
「一時金は今以上に増えないでしょう。では毎月の返済額の可能額をもう1度検討して教えてください。」
なんとなく妥協するムードになった感もあります。

「当社は何回も話し合っても、どうしても当社の線に乗らないところは、当社から
 破産を申し立てて居ります。
 御社も其の候補に入っております。
 此れが最後です。出来ない場合は破産を申し立てるようになるでしょう。」
前の売掛金差押えのことは一言も出ずに今度は破産の変わりました。

最近RCCが旅館を2社、破産申し立てをした事が新聞に出ていましたが、普通の場合は銀行等の債権者が破産を申し立てる事など先ず無いと聞いています。
破産をかけても、取れるか解からないのに、多額な費用を掛け、破産を申し込む債権者など無いと云うのが普通だそうです。
ましてや債務者が破産の是非について争えば、債権者は債務者の管轄裁判所で長い事争わなければならない。よほど、確実な資産でも有るということを掴んで居なければ、金融機関が破産など申し立てる筈がありません。

こう考えて居ると、サービサーの担当者は本当に取れると思って私を責めているのでしょうか。
何も出なくても元々だ、脅せるだけを脅して見よう、と云う考えから、何も解からない零細企業の責任者を責めているとしか思われません。

どうせ差押されても、何もありません。
こんな無茶を云われているくらいならば、もう借りて払うのも止めます。
相手は怒るでしょうが、怒っても仕方有りません。
ただ、人様から見れば無価値ですが、今までやってきた会社を失うことになりますが其れもきっぱり諦めます。

でも人間って気分屋なんでしょう。前の担当者のように、こちらの言うことを解かってくれる人ならば、払えるものは少しで多く払いましょうと云う気になりますが、今度の担当者には、払えても払いたく なくなるから不思議です。

そんな担当者に対して、たまらない憤りを感じます。
そして同時に玩具みたいに扱われている自分に対して、何とも言えない悲しみが湧いてきます。






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