かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

 ☆★自分でできる経営の再生と整理★☆

  

4月29日(金)のつぶやき

2016-04-30 | 雑感

口約束

2016-04-28 | 雑感
保証協会から保証債務の元金残額、2200を請求された時、彼は怒り心頭だった。

と言うのはこの保証、債務者は彼の店子の一人、他にもう一人保証人が居る。
最終的の債権者の保証協会は彼のところだけを狙って来た。
企業は優良企業、かつ個人も不動産は十分に有ったからである。

「払わないと貴方の企業に貸した分も不良債権にして双方法的回収をいたします。」
この言葉に弱かった。1億の借金に対して、不動産を処分して、8000万を払ってのである。

「これで十分でしょう。後は債務者も保証人も居る事ですからそちらから回収してください。」
「法的には全額あなたから回収できますが、これだけ誠意を尽くして頂いただけに、
 あなた の気持ちは解ります。
 当方もそれで頑張ってみましょう。」

彼はこれで放棄をしてくれたと思った。金融機関との約束は書類にはしない。
口約束だけが普通だった。そこで十分と思った。

このやり取りから早7年経つ。
その間は何もなかった。その間書類に署名捺印をしていたかも知れない。
請求の件は「セの字」も出て居ない。
彼は全く自分には関係なくなったと思って居た。

それが突然請求書だ。
この時は彼の事業も左前になりつつあった。

「俺は殆ど払って居る。あの時にもうもう回収には来ないと、約束してではないか。」
「当時の担当者は確かにあなたの希望を聞いて居ます。しかし債務放棄をすると云う約束は、
 何一つしてないと言って居ます。」

激しい論争になった末、彼はふと云った。
「俺ばかり責めないで債務者ともう一人の保証人を責めろよ。立派な邸宅と云う噂だよ。」
「債務者は私どもも知って居ます。破産して居ます。もう一かたは場所を知らないですが知って居たら教えてください。」
「隣町のあの辺に住んでいると聞いたが、知っていても俺からは教えられない。」
それで別れた。

暫く経った。また保証協会から電話が有った。
「保証人が解りました。払って頂いた後、まだ残が200万有ります。これをお願いします。」
これまた揉めてが、最終、10万を払い、保証協会は直ちにこれ以上請求しないと言う文面
を渡すことで和解した。

口約束からくる悲劇です。
かっては銀行とは話し合いが会っても、約束を書類にして例はありませんでした。
みんな口約束だけです。

銀行は口約束でも守りました。
でも銀行はこれを処理せず保証協会やサービサーに譲渡して居ます。
多くの諍いが起こりました。
それだけでなく、サービサーや保証協会も口約束だけでよいと思って居たのが
多かったのです。本件もこの悲劇の一つです。

最近はサービサーなどきちんとなって居ますが、保証協会でこんなことが起こるとは夢にも思って居ませんでした。

この時も10万払って書類はなかなかくれません。
1ヵ月ほどたって、A4版半紙に2行の文句でした。

大幅に改善されている事。もっと徹底し、こうした問題は繰り返したくはありません。


裏切られても怒れない

2016-04-21 | 雑感
言いなりきになると思って居た妻が、いきなり言い出した。
「この預金は全て私のものです。だから私の好きのように使わして頂きます。」
これには驚いた。

事の切っ掛けは我が家の預金額を調べた事にある。
古くなったから家を建て替えようと思って居た。女房も喜ぶだろう。
ローンを使わなくても大丈夫と思って、念の為に妻に全ての預金額を聞いた。
「もうこれで家は建つよ。思い切って建て直そう。」

思いもかけず、この時に妻は急に開き直ったのである。
「妻の名義にして有る預金が7割以上ある。これは私のお金だ。私は家など ぼろくても
 よい。もっと欲しい物が有ります。」

「冗談じゃあない。すべて私が稼いでお前に預金して置けと渡したお金だ。
 夫婦だから半々と言うならばまだ話も分かるが、なんでお前の物なんだ。
 それにもっと欲しい物ってなんだ。」

定期預金の勧誘に来た銀行の女性の勧誘員が、
「預金は夫婦親子の間で有ろうが、その名義者の物です。
 ほかの人が、俺の物だ、下してくれと言っても、その必要有りません。だからこの
 預金を定期にするのに、旦那の承認を貰う必要はありません。」
と教えたらしいです。

どんな言葉でも自分の都合のよいように解釈し、それを忘れない人。妻はそんな
タイプの人だったのです。
大喧嘩になったけれど結局は男の負けです。

旦那は負けました。新築の建て替え資金、懸命に働いたお金、3200万はすべて
妻にやったのです。
普通ならば、こんな時に絶対に頑張る彼がなんであっさり妻の言い分を飲んだか
後で考えると、自分でも納得できません。
何か幻惑されたとしか思われません。

ここで妻は早速庭に野良猫のアパートを作ったのです。
猫、それも野良猫、大嫌いです。以前。妻は猫のアパートを旦那に持ち掛けた事も
有りますが、彼は相手にもしませんでした。
恐らく猫好きな妻には何より大切な事だったのでしょう。
怒り心頭でしたが我慢しました。

こんな女の心変わりは良くあります。特に旦那の仕事が行き詰った時。献身的に
助ける女と、旦那を裏切る女性に別れます。

そんな企業の旦那が、入院から戻ってきた時、長年の妻はおらず、連絡先メモに電話すると
弁護士事務所でした。
別れ話と、財産分割として今までの預金は全額頂きましたと言う伝言でした。
結局は女の言う通り別れましたが、旦那が怒って居ると言うより困って居た顔を思い出します。

倒産した。債務は保証協会だけが残る。家は無傷。このままならば保証協会が必ず要求してくる。
そうだ離婚しよう。慰謝料か手切れ金か解らないがこの家を貰ったことにしよう。

いわゆる偽装離婚です。
旦那はそれを信じて、住民票まで移して会社泊まりです。
偽装でなくて、本物になってしまったのです。
女の言い分は「貴方が借金を全部返せば、何時でも歓迎よ。でも戻さないうちに帰るのは
ご法度です。」
これに負けて居ます。

こうした旦那は殆ど無法な女房に強く出れないのです。理由は解りません。
理屈から云えば、明らかに女が悪いのです。でもそれでも言えない。
前の3200万を取られた男が云って居ました。
「いや、まず第一口数に負けるよ。
 でも、それ以上の何かが有るな。結婚して40年は過ぎて女の長所短所は解って居るよ。
 口が多くても、中身はもろいよ。ここで争って私が勝つと彼奴はどうなる。くだらない
 ことが頭に浮かんでどうしてもあいつの言い分を飲んで しまうのだな。」

でもこんな有様をさして世間では「女の方が1枚上手」と言う見たいです。

知らないために、大きな負の相続

2016-04-17 | 事例
いきなりの保証人呼ばり。それも、被相続人が死んでから、半年以内ならばまだ話も分かる。
1通の手紙がきたのは、没後4年になる寸前だった。保証協会からだ。
母一人、子供一人・それに学童がいる。母娘の文章は金額まで同じだった。

父が保証協会に保証をしている、元金残債は約4000万弱、それに遅延侵害金と称しさらに加算それが2000万近い。
年14%ががっちりついて居る。

この時の母娘は母名義で1年前に自宅を購入済だった。

相続放棄はしなかった。僅かのお金が有ったら母がすべて相続した。
今までの家は最初から母名義だった。母は結婚後、実親に建てて貰った。
それにしても不便な場所だった。父が他界してから母娘は相談して町中に越すことを決めた。
出物が有ったから今の自宅を売って、買い替えることにした。

自宅は1500万で売れた。母はその金の中から1000万を一旦娘に渡した。
娘はそれにさらに400万追加して1400万、母は400万を出して新居を手にした。

娘の祖父は資産家だった。嫁いだ娘に家を一軒贈ったばかりではない。孫の彼女も可愛がられた。
大きくなったら使ってくれと1000万を母に預けた。
ところが父が専務の会社が左前。夫の頼みで、その1000万を会社につぎ込んだ。
父も、渡した母もそれを口に迄して後悔していた。
母は自宅を売った中からそれを返したのである。

娘はバツイチ。別れる時に若干貰った。今回それと母からの戻りで1400万を出したのである。
名義は本来は娘になる筈。しかし二つの理由から母名義にした。
一つはバツイチのため、手に職をと思って看護学校に通い奨学金を貰って居た。
それが自宅が有る事が解ると支給は没になる。
また母もこの家にずうっと住みたいから、名義の1部は母にするように強く娘に
強請って居た。いずれは全部私の物になるからと娘はそっくり母の名義にしたのである。
不動産の名義人の重要性など考えても居なかった。

そこに保証協会からの相続人確認である。母娘はびっくりした。
保証協会に行って確認したが間違いはなさそうだ。
娘は相続放棄ができる。直ぐした。ところが母は500万と自動車を相続で名義変更している。
逃れることはできなかった。

保証協会は毎月4000円の返済でよいです。
その代わり今の母名義の家を担保にしてくださいと強硬に迫った。
弁護士や、司法書士に相談したが、それは仕方ないと言う。
「担保にしても、すぐ競売するわけでないし、当分は住めるから仕方ないじゃあないか。」
でも全額払わない限り、何時かは取られる。こんなに高い金利ならば母1代でなく、娘がそれを相続しても払えない。
母の相続も出来ないから、母の死とともに家も無くなる。

たまたまそのことを知った男が彼女を励ました。
「その家はもともと自分の家だったことを主張しなさい。本当のことでよい。
 通帳など証拠が有ればなおよい。裁判で争っても勝つよ。
 その代わり、300万くらい取られるかも知れないがその方がよい。」
交渉の台詞から面談の態度、何なら何まで全部教えて貰った。

3回の面談は有ったが男の言う通りになった。300万請求されたが200万にする口実も教わった。

名義は変えた。これで母には何もない。
払えなくなるのは間近だろう。でも保証協会は手を付けられない。

それにしても保証協会がなぜ父の死後直ちに請求に来なかっただろうか。
4年の経って突然来たのであろうか。新居を買った1年目だ。まるで筋書きを知って居た様だ。

債務者の元社長は奥さん名義の自宅で1等地に平然と暮らしている。聞けば1円も払って居ないらしい。

保証協会も解って家の担保は諦めたが、何となくすっきりしない事件だった。
何も知らない婦女子の相続人。まさか意図的に狙っているのではないだろう。














4月11日(月)のつぶやき

2016-04-12 | 雑感

納税義務消滅通知書

2016-04-10 | 事例
久しぶりの国税からの通知書。またあの厳しい取り立てか。
どきんとなる胸を押さえて、思い切って封を切った。
書類のタイトルは納税義務消滅通知となって居た。

平成11年から19年までの法人税と消費税、ざっと本税だけで7500万有る。
その間、不動産は勿論差し押さえになった。
売掛金は販売会社を経由して販売していたために販売会社が第3債務者になった。
差し押さえ額はその月の請求額4800万だ。

本来ならばこれの二つで再起不能だ。
不動産の差し押さえは、桁が違う根抵当がついている。国税はどうにもならない。
尚、この不動産は、その抵当権者と話合って、何とか乗り切り、今でも使っている。

販売会社を差し押さえられた売掛金。
この解決は難しかった。
弁護士・仲間業者・民商などすべてが駄目と言った。
「貴方破産しか方法がないよ。」その言葉を無視して解決できる人を探した。
最後に話したコンサルタントのアドバイスで、何とか月に20万を払う事で話が着いた。

だが問題はこれでだけでは解決しない。
調査と称して月に1度二人連れで乗り込んでくる厳しい調査。これが脅威だった。

調査は徹底していた。
手提げ金庫まで調べられ、中の有り金や金券をすべてをやられている。
それらが有れば、その場で調査から査察に変わる。そこで差し押さえだ。
最終には差押えを自発的の納税として、持ち帰った。

この調査は一番響いた。場合によってはその間、ラインが動かない時も結構あった。
慣れて来たと言っても不意打ちには敵わない。
やがて、この受ける心構えが変わった。
あのコンサルタントの指導によって、
 嘘を言うな。
 隠し事を作るな。
この2点。うまく調査を逃げるなんて考えない。むしろ知りたいことは協力的だ。
国税も、この態度を信じるようになった。

国税はよほど始末に困ったらしい。此方の誠意が解ってくるほど悩んだみたい。

「この会社、潰せ。あるから儂らもこんな事までしないといけないんだ。無くなれば直ぐに片付くよ。」
何回国税から言われたか。

「ここで仕事しないと儂らもパートもどうなります? 干乾しです。他にパートの口が有れ
 ば、 すぐでも止めます。」
従業員も同じ言い方をして居たらしい。

コンサルタントは少し違った。
「国税の言う事は解る。うまくいけば第2次納税義務者にならない新会社を作る事が出来る。」
直ぐに答えを出してやり方を教えてくれた。
「別会社を作ろう。この会社従業員の給料の遅配が何千万と、物凄いな。
 それと相殺にして従業員に売るんだ。社長は互選で誰かに決める。
 国税には、経営者が会社を辞めると言ったら、従業員が相談して社長と交渉したと言え。」

全く会社が無くなると信じていた国税はこの案に、びっくりした。
しかしコンサルの言葉通りの論調を押されて国税も渋々認めた。
新会社は第2次納税義務者にはならなかった。

会社は残る。
国税は、その後もたまに訪れて段階的に納税義務消滅に持って来た。
不動産と売掛金との差し押さえが解れたのは、もうだいぶ前だ。2-3年になるだろうか。

そして今回の一編の通知。
長かった。

国税は終わった。
けれど旧債務は、まだサービサーでは片付いて居ないところがある。
国税との交渉は 嘘はつかない
        隠し事はしない
と言う、スタンスで有ったが、コンサルタントはサービサーに関してはちと違う姿勢を取って居る。
基本的スタンスが相手によって変えてもよいだろうか。
でも間違って居ないような気がする、ついて行こう。








整理後の顔見知りの請求

2016-04-02 | 事例
面談中に女将を訪ねて来た男、女将は中座して会いました。
暫くして戻った女将の顔色は曇って居ました。
「しつっこいのよ、東電って。」
次のような話でした。

女将は8年くらい前はこの町でホテルを経営して居ました。このゴルフ銀座では名も通って居たホテルです。
それが道路が整備され、ゴルフも東京から日帰りコースになると、閑古鳥、ついに任意整理に至ったのです。

そんn女将の前に、運よく、似合いの建物が有りました。そこを借り受け、料亭を始めました。
料亭と言っても、お客を部屋に通すだけで、居酒屋と大して変わった居ません。
しかしホテルから引き継いだ床の間の置物などが、顧客のプライドを満足させて結構な繁盛ぶりでした。
この狭い町、特に目立って居ました。

東電は、「ホテルの契約は女将個人になって居る。ホテルとは関係ない。払わない場合は
電気を止めるしかありません。」と迫っているようです。
電気は2か月以上の滞留は出来ません。それでも300万。

今まで1万とか2万払っていたが「これでは少なすぎる。もっと増やしてくれ。」とうるさいらしいです。
電気が止められては困るし、弱って居ます。

特に名義の知識があるわけでなし、ホテルでも個人でも同じと言う考えだったでしょう。
それに任意整理と言ってもきちんとしたやり方かか、それも解りません。
女将が付け加えました。

「私、もう8年になると言っても、あの頃の借金を今でも相当返して居ます。
 それさえなければ私も楽ですが。」
続きます。
「遠い方はともかく、ホテルの生鮮食料の仕入れは殆ど地元です。任意整理をしてので
 その時は落ち着きましたが、また今のような商売をやりだすと何らかの関係も出てきます。
 特に、つけ買い が必要の時はか顔見知りに頼ります。それらの方はホテルで迷惑を
 かけて居ます。そんあ人の持ち出されると嫌とは言えないのです。
 地元だけですが少ない金額では有りません。」

「やっぱり会社の整理は破産でないとまずいかな。」
こんな疑問が出ます。
「どうでしょうかね。若干違うかもしれませんが。
 任意整理と言っても、配当を頂いた後は、残債の請求は今後一切しません。
と言う一筆は頂いて居ます。ですから争えば勝でしょう。
 と言って争えばその後の商売には大きく影響があるでしょう。
 相手もすべてが解って居て、請求してくるのです。」

フェアとは言えないやり方です。
ただ、これと全く同じ話が、今日電話で舞い込んできたのです。

会社整理した。
そして会社は、今までの従業員が全然違う会社を作って今までと同じものを同じ工場で作って居る。
自分は1社員としてその会社を手伝って居る。

同じ町の業者が急に4年前の買掛を請求に来た。会社は違うし、ましてや4年前だ。時効にも
なって居ると思うが、なんせみんなが顔見知りだ。
根本は倒産しても破産しても借りたお金は払わないといけないと言う考えだ。
だから、断るにも断れないで困っている。
何か良い断り方は無いだろうか。

倒産して整理をしたところが旧債を払って居る話は多いです。
顔見知りでないと強く出れるが、なまじ知っているとどう仕様もない。強くは言えないしいです。
そしてそれが再建の足も引っ張っているのも事実でしょう。

強く出るべきか、それとも妥協して少しでもは払うべきか、私は決まった答えが有りません。 
法を作った人は紺あことも予想していたのでしょうか。