名栗川での色々な生き物探索を終え、omusubiさんとY湿地やT山などを探索しました。
体重10gくらいの野生ネズミの巣や、生きたセミに身体に寄生して育つ「冬虫夏草」など、“おかさん”を喜ばすにはもってこいの生き物達がたくさん見られました。
それにしても、omusubiさんと、今回参加してくれたTくんの会話はすごいです。
二人とも昆虫類の細かな分類が完璧に頭に入っているようです。
二人ともまさに「昆虫の生き字引」です。
そんな“おかさん”からすると昆虫博士のように思えるomusubiさんは、実は昆虫ではなく、植物や獣類の方が専門なのだそうです。
さらに言えば、生物よりも文学の方が好きな青年なのだそうなので驚きです。
そんなomusubiさんに案内してもらった後半の様子です。
まずはY湿地に向かいました。
道すがらあちこちで子ども達が、昆虫や蜘蛛などを見つけます。
そのたびにomusubiさんやTくんが、「それは△△っていうんだよ!」とすぐに答えてくれます。
湿地の奥へと入っていきました。
ここではたくさんのオタマジャクシとホトケドジョウ(?)などが見られました。
どじょうの動きはとても早く、ほとんど水中に舞い上がる泥煙しか見えませんでした。
よく見るとひげが生えています。まさしくドジョウです。
次に向かったのが鳥の巣と同じような巣を作るネズミの巣の現場です。
omusubiさんがここにあるよと手招きしていますが、巣があるのは、写真でごらんのように大人の足が20cmくらいもぐってしまう泥沼の先です。
目的の場所はすぐ目の前なのに、行く手を泥沼が阻んでいました。
カヤネズミの巣です。まるで小鳥の巣のようです。(沼地に阻まれ、“おかさん”しか見られませんでした。)
カヤネズミは『体重 7~14gの日本では一番小さなネズミである。』とあります。
その愛くるしい姿を見ると、ぜひその生きる環境を守ってあげたいと思わざるを得ません。
次にY湿地からT山に向かいました。
途中、図鑑を使って種類を確認。
ほとんど一瞬見ただけでその種類を言い当ててしまう2人ものガイドが居るので、図鑑はそれ程見ませんでしたが・・・。
成虫になっ時どんな風になるかなどを確認するためにも使いました。
ご存知、カブトムシ。
もちろん子ども達に大人気でした。
程なくT山山頂に到着です。
前回事前調査のため訪れた時と違い、山頂や途中にある休憩所にはごみが散乱していました。
西武鉄道さんがT山を観光地化しようとしているとの事でしたが、今のまま市民を中心とした人たちだけの憩いの場であって欲しいと思いました。
とっても小さな山なのに、天覧山の頂上からの眺めは最高でした。
下山途中に、ある自然保護団体が守っている湿地に立ち寄りました。
スジブトハシリグモ(?)水面で昆虫やオタマジャクシを食べているのだそうです。
人影におびえて水の中に身体を隠してしまったりしました。
これも立派な虫の幼虫です。
身体にごみをまとっているため、ただの葉っぱごみにしか見えません。
これも名前を教えてもらったのですが、忘れてしまいました。
エゴノキに出来た「虫こぶ」だそうです。
小さなバナナの実が葉っぱからぶら下がっているように見えます。
『エゴノネコアシフシ。アブラムシによって形成される黄緑色の虫こぶ。猫の足を連想させるため、エゴノネコアシ(フシ)の名がある。』
と調べてみると、「虫こぶ」だけでも奥がとても深いのに驚かされます。
中を切り裂いてみると、ごらんのようにアブラムシが入っていました。
黒いのがアブラムシです。
といろいろ面白いものを見ながらゆっくりと下山しましたが、あっという間に市内に戻りました。
こちらは、中央公園内の桜の木にいたアシナガバチとその巣です。
“おかさん”が認識していた「アシナガバチ」は本当に長い脚が垂れ下がっているような格好をしたものでした。
でも、これもアシナガバチなのだそうです。調べてみると、やはり色々な形状をしたものが居るのだそうです。
そしてこれは驚き。とっても変な生き物を見せてもらいました。
ツクツクホウシに寄生してできた「冬虫夏草」だそうです。
左側の一部だけを地面の外に出しているキノコの一種だそうです。
冬は虫なのに夏になるとその虫から芽(??)をだし成長する草。
とても不思議な生き物です。
先程の「虫こぶ」といい、生物同士の結びつきの不思議さに驚かされます。
omusubiさんにはこの外にアオバズクという小さなフクロウが繁殖しているという大きな樹を紹介してもらったりと、いろいろお世話になりました。
ただ、まだ時間は6時前。
ムササビくんが姿を現す7時20分頃まではかなり時間があります。
そこで、公園横にある池でザリガニつりをすることにしました。
ここでもいくつか面白い生き物達を観察できました。
たとえば、こんなもの。↓
錦鯉の稚魚はこんなすがたをしているのでしょうか?
他にもヒメダカと金魚がかけ合わさったような謎多き魚なども居ました。
その後、何匹かのザリガニを捕って愉しんだ後、ムササビ観察ポイントに移動し、じっと彼らの登場を待ちました。
何人かの市民の方たちもそこが観察ポイントだということを知っており、見にきていましたが、残念ながら今回はその姿を見ることが出来ませんでした。
ただその代わり、樹液を出すクヌギの樹を暗くなってから訪れると、カブトムシが見つかりました。
また、その奥のY湿地帯には蛍がかなりの数確認できました。
ムササビには会えませんでしたが、他の普通では見ることの出来ない生物達と対面できて、大大満足の“おかさん”でした。
今回は貴重な時間を割いていろいろ動植物のことを教えてくれたomusubiさんに大感謝です。
“おかさん”の友人にも多くの生物博士(?)が居りますが、こんなにも多岐にわたって生き物をご存知の方は初めてでした。
一見普通の街にしか見えない飯能市が、こんなにも多くの生物を有している宝庫であることをomusubiさんを通じてはっきりとわかりました。
omusubiさんの話していた、カモシカやツキノワグマなど獣類の探索もいつかお願いできたらと、勝手なことを考えています。
そして、最後の最後に、一緒に同行してくれたUさんや私の奥さん、そして、一緒に遊びに付き合ってくれた子ども達に感謝です。
結局、今回一番はしゃいでいたのは“おかさん”でした。
皆さんありがとうございました。