金曜日の夜に渡船屋に電話をしました。
「明日、船出る?」
「出ますよ。でも、風が強くなりそうだから、乗れる磯は限られてるけど」
ということなので、もしかしたら天候が悪くなって、早上がりになるかもしれないので、
後悔しないように、餌屋では安売りの配合餌を買いました。
いつもの半分ぐらいの金額です。
今回も前回と一緒の磯で、前回と違う釣り人と相乗りです。
僕は、前回相乗りの釣り人が竿を出していたところに釣り座を構えました。
相乗りの釣り人は、前回、僕が竿を出した場所です。
前回は全遊動でしたが、今回はタナをしっかりと探ろうと、0のウキ、2ヒロ半の遊動仕掛けで始めました。
しかし、徐々に波風が強くなってきて、仕掛けが安定しないので3Bのウキに変更しました。
すると、いきなり手元まで響くアタリが出ました。
愛竿、がま磯FALCHIONが綺麗に弧を描きました。
魚は底めがけて突っ込んでいき、なかなか浮いてきません。
糸を出すと根に潜られてしまうので、竿の胴で懸命にこらえます。
ようやく魚が弱って浮いてきました。
青い魚体。
本命のグレです。
しかも、35センチオーバの良型です。
2020年、令和2年の初釣果は、丸々太った美味しそうなグレです。
幸先よくグレが釣れたので、今日は楽しめそうだと思ったのですが、
だんだん波風が強くなってきました。
足元にさらしが出はじめ、上潮が風で流れて、ウキがあらぬ方向に流されていきます。
これは駄目だと、波と風の影響を受けないように全層沈めウキに変更しました。
足元に撒き餌を撒いて、ウキごと仕掛けを沈めていくと、竿を持っていくようなアタリが出ました。
足元の根に潜ろうとする魚を竿を前に出して沖に出し、何度かの突っ込みをいなしてタモに収めた魚は、
先ほどより少し大きな、40センチ近いグレでした。
ちょうど弁当船が来たので、船頭に向かってタモを持ち上げてVサイン。
悪条件の中で釣り上げた魚は格別です。
悪条件の中の仕事なら、とうに投げ出していますけど・・・
弁当を食べて釣りを再開したのですが、ますます波風が強くなってきて、磯を乗り越えた波が足元を洗いだしました。
目の前の海は洗濯機の中のようです。
波が渦巻いて、撒き餌と仕掛けを同調させることができず、魚が釣れる気がしません。
ひと際大きな波が押し寄せてきて、相乗りの釣り人がバッカンを流されてしまいました。
僕はバッカンをチャラン棒に固定していたので助かったのですが。
相乗りの釣り人は諦めて、帰り支度を始めました。
僕はまだ撒き餌が残っていたのですが、良型のグレを2匹釣ったし、何よりこれ以上は危険かなと思って、納竿としました。
天候には恵まれませんでしたが、釣果には恵まれた一日でした。