窓の外を見ると、道が雨で濡れていました。
BROMPTONのCバッグにレインカバーを被せて、この日のために買ったレインウエアで身を包み、
雨の中を走り始めました。
せっかく買ったレインウエアですが、出番は無かった方が良かったのですが・・・
今日は、国道ではなく、海岸線に沿う道道106号線を走ります。
と、荷物を満載したサイクリング車が、僕に挨拶をしながら抜かしていきました。
もしかしたら、昨日、天塩温泉で見かけたサイクリストでしょうか?
道道106号線は、何もないまっすぐな道です。
いかにも北海道の道という雰囲気です。
北緯45度通過点の看板がありました。
ここが北半球のど真ん中です。
なんか、地球の大きさを実感できました。
きっと、自転車で自分の力で走ったからこそ感じられる地球の大きさでしょうね。
向かいには、モニュメントがありました。
モニュメントの台座に腰かけて一服していると、荷物を満載したサイクリング車がやってきて、少しお話をしました。
少し前にBROMPTONを抜かしていったサイクリング車です。
サイクリング車に乗っていた男性は、僕より5歳年上の61歳で、去年退職し、カナダを走ったそうです。
今年は立山で再就職する予定だったのですが、コロナ騒ぎで辞めになり、今日は稚内を目指して走っているそうです。
僕より5歳も年上なのに、すごいバイタリティですね。
僕も5年後、それだけのバイタリティが残っていればいいのですが。
サイクリストは走り出し、その後を追うように僕も走り出しました。
空を渡り鳥が隊列を組んで飛んでいました。
どこへ向かうのでしょうか?
僕は何もない道を、ひたすら北に向かって走ります。
サロベツ海岸を走り抜け、「こうほねの家」というところにたどり着きました。
すると、また荷物を満載したサイクリング車が停まっていました。
30分ほど前に到着して、休憩していたそうです。
また、少しサイクリストをおしゃべりをしました。
彼は今日は稚内のユースホステルに宿泊するそうです。
同時に「こうほねの家」を出発しましたが、
BROMPTONとサイクリング車では、走行スピードが違いすぎます。
だんだん彼の背中が小さくなり、やがて見えなくなりました。
稚内市に入り、ノシャップ岬に向かう道に進路を取ると、
道路わきにたくさんのカエルとコロナ激減の看板がありました。
無事カエル。
奥さんや子供たちの待つ家に無事に帰るのが、僕の使命です。
今回の旅を終えて帰るのは明日ですが、日本一周の旅を終えて帰るのは、いつになるのでしょうか?
お昼を少し回った頃に、ノシャップ岬に到着しました。
ノシャップ岬には食堂があったので、北海道名物のウニラーメンを食べました。
潮の香りがするウニが美味しかったです。
水族館があったので、入ってみました。
ドーナツ型の水槽の中を、イトウとオオカミウオが泳いでいました。
川の魚と海の魚が一緒に泳いでいるのは、不思議な光景です。
出口近くの水槽では、僕の好敵手の石鯛の子供が泳いでいました。
大きくなったら、僕と勝負しようね。
水族館を後にして、稚内市街に向かって走っていくと、見覚えのある公園がありました。
子供たちが小さいころの家族旅行で稚内に来た時、子供たちが遊ぶと言ってきかなかったので、
10分だけ遊ばせた公園です。
懐かしいです。
稚内駅の近くから、「開基百年記念塔」が見えました。
家族旅行で来た時に登ったのですが、霧で視界が0でした。
今日も展望は期待できなさそうです。
稚内駅は、日本最北端の駅です。
最南端の西大山駅まで繋がっているのですね。
BROMPTONが西大山駅を走ったのは、2013年5月です。
もう7年も前のことです。
自宅から西大山駅までの走行距離が3,453.3km。
稚内駅までの走行距離が8,430.3km
西大山駅から稚内駅までは4,977kmも離れています。
稚内駅のすぐそばの踏切を渡って、宿に向かいました。
もしかしたら、さっき渡った踏切は、日本最北端の踏切だったかも。
87日目 |
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走行距離 |
86.6km |
(GPS計測) |
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総走行距離 |
8,434.4km |
出発時間 |
6:40 |
天塩 |
到着時間 |
15:20 |
稚内 |
走行時間 |
8時間40分 |
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平均速度 |
10.0km/h |
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