「秋田杉桶樽」
歴史
秋田市寺内にある高清水公園内の秋田城遺跡から、15~16世紀のものとみられる桶と榑の底板、取手類が発掘されています。 慶長17年(1612年)秋田藩家老「梅津政景日記」に、旧雄勝町の酒屋で桶が使用されていたという記録が残っています。旧角館町の青柳家には、文久年代(1830年)の手桶、おひつ、岡持が残っています。これは溜塗りで銅たが、竹たがが使われています。形状は現在のものと同じです。
特徴
秋田杉を使った桶樽の歴史は古く、秋田城からは平安後期と推定される桶が見つかっています。
江戸時代の亨保年間には佐竹藩の保護のもと産地が形成、大量に生産されました。
桶は柾目の材料を使い、竹・銅たがなどで締め、木底をはめた器で、おひつなどのように固定した蓋のないものをいい、樽は主として板目の材料を使い酒樽など固定した蓋のあるものをいいます。
特に、天然秋田杉は年輪が揃っていて木目が細かく美しく、香りも良く収縮が少ないため狂いが生じにくい特徴があり、秋田杉樽桶の木のぬくもりは、生活に潤いと豊かさを与えてくれます。
産地
秋田県 能代市、大館市、八郎潟町、秋田市、横手市、男鹿市、北秋田市、湯沢市、鹿角市、上小阿仁村、五城目町、にかほ市、羽後町
*https://www.tohoku.meti.go.jp/s_cyusyo/densan-ver3/html/item/akita_04.htm より
*https://kougeihin.jp/craft/0605/ より
Description / 特徴・産地
秋田杉桶樽とは?
秋田杉桶樽(あきたすぎおけたる)は、秋田県の大館市、能代市周辺で平安後期頃から作られている桶や樽です。素材には秋田杉を使い、職人の手によって一つ一つ制作されています。柾目(まさめ)と呼ばれる木目のまっすぐな材料を使い、竹や銅製の箍(たが)を嵌めて仕上げた蓋のない製品を桶と呼び、板目の材料を使った蓋のある製品を樽と呼んでいます。
秋田杉桶樽の特徴は、秋田杉の香りと優れた吸水性です。秋田杉には独特の良い香りがあり、お酒の味をより一層よいものにすると言われています。また、湿気に強く収縮が少ないため、狂いが少ない製品を製作することができることも特徴です。塩分濃度を調整するという独特の長所もあり、漬物を漬けるのにも適しています。秋田杉は木目も美しく、職人による丁寧な手仕事と共に、現代まで受け継がれています。
History / 歴史
秋田杉桶樽の起源は古く、秋田城遺跡で発掘された桶などの破片は平安時代後期に制作された、最古のものと推定されています。江戸時代に当時の秋田藩主から奨励されたこともあり、産業として定着し大規模に生産されるようになりました。秋田藩の家老が記した「梅津政景日記(うめづまさかげにっき)」には、1612年 (慶弔17年)に、城下で秋田杉を使った酒樽が使用されていたとの記述があります。このように江戸時代頃から庶民に愛用されてきた秋田杉桶樽は、当時から現代と変わらない形のものが使用されていました。
明治時代から大正時代にかけては桶や樽の需要が増加し、頑丈な秋田杉桶樽は庶民に好まれていました。当時は洗濯用の盥(たらい)やご飯を保存する御櫃(おひつ)、醤油樽など様々な用途に用いられましたが、1960年代ごろからプラスチック製品の台頭などにより徐々に姿を消していきます。
近年はその高い品質や木のぬくもりなどが見直されるようになりました。
*https://kogeijapan.com/locale/ja_JP/akitasugioketaru/ より
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