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< 郷土料理 > 東京 玉子焼き

2024-10-28 08:16:13 | 郷土料理

 「玉子焼き」

 主な伝承地域 都内全域

 主な使用食材 卵、だし汁、砂糖

 歴史・由来・関連行事
 玉子焼きとは卵を調味して厚く焼き上げた料理。関東では甘めに調味し、少々焦げ目がつくほどに焼き上げる「厚焼き玉子」を指すのに対して、関西ではだしを効かせて焦がさず焼いて、大根おろしを添えて食する「だし巻き玉子」を指す。
 卵は古来より「精のつく食物」として人々に重宝されてきたが、宮廷では鶏肉が禁食とされていたこと、またニワトリは時を告げる鳥として役に立つ動物として扱われていたため、獣肉とともに食用が禁じられた期間が長かった。鶏肉や鶏卵を食材として調理して食すようになったのは、禁食が解かれた江戸初期。南蛮貿易の影響で鶏卵を食べるようになったが、まだまだ貴重なものであった。その後、江戸の庶民のごちそうとして流行したのが「玉子ふわふわ」というだしを沸騰させた中に溶き卵を流し入れて蒸した料理だ。これが玉子焼きの起源とされる。
 落語「王子の狐」の舞台に登場し、歌川広重の「江戸高名会亭尽」にも描かれている「王子扇屋」では当時の味をそのままに現在も手焼きの玉子焼き店として販売している。桜の名所であゆうこうしたというる王子・飛鳥山周辺には当時、多くの茶屋や料亭が軒を連ねており、扇屋もそのひとつであった。
 江戸の玉子焼きはかつおだしのうまみがしっかりと利いた甘く濃い味わいと弾力のある食感が特徴。現在も各家庭に定着し、テフロン系の角型フライパンの普及で手軽に焼くことができ、お弁当の定番としても愛され続ける一品だ。

 食習の機会や時季
 鶏卵が高価だった頃は、滋養食として特に病人への見舞いとして重宝されていた。鶏卵はタンパク質食品として優良であり、現在は価格の安定した食品として好んで食されている。鶏舎で昼夜の回数を早めて産卵させ、運動させずに作っているが、最近は健康的な鶏からの卵を販売する傾向があり、価格もピンキリである。鶏卵は調理性に優れているため、家庭料理の一品を作る際はもちろん、ハレの日のご馳走にも重宝し、季節を問わず歓迎される優等生と言える。

 飲食方法
 卵、だし汁、砂糖を混ぜ合わせ、厚く焼き上げる。食べやすい大きさに切って食す。

 保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
 一般に広く家庭で作られている。また、スーパー、弁当店、コンビニエンスストアでも販売されては「丸武」「大定」「すし玉青木」の3店舗が専門店として玉子焼きを販売している。1648年(慶安戌子年)創業「王子扇屋」では玉子焼き専門店として今でも江戸時代からの伝統の味を伝え続けており、現在はデパートなどでも購入できる。また、料亭時代に多くの著名人に愛された一子相伝の「釜焼玉子」も販売している。

*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/34_11_tokyo.html より


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