「サンマのすり身汁」
主な伝承地域 宮城県
主な使用食材 サンマ、大根、ねぎ、豆腐
歴史・由来・関連行事
サンマは、金華山沖を代表する魚で、古くから秋の味覚として親しまれてきた。サンマは南の海で生まれて北上し、北の海でえさを食べて産卵のために南下する。北は千島列島から南は沖縄周辺まで南北に移動し、成長する。
サンマの漁期は8月から北海道で始まり、金華山沖では10月から11月に最盛期を迎える。サンマやサバなどの青魚に含まれる魚油中の脂肪酸に多く含まれるIPA(イコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)は動脈硬化を抑え、心筋梗塞や脳梗塞などの生活習慣病を予防する食品としても注目されている。
庶民の秋の味覚として親しまれているサンマだが、近年は不漁が続き、価格は上がる一方である。
地元では新鮮なものは刺身やすしのネタとして生食される。定番は塩をふったシンプルな塩焼きで、大根おろしを添えて出す。また、すり身もよく食されていて、自分でたたいてすり身にするほか、県内のスーパーマーケットや鮮魚店では秋になるとすり身として販売する。大根や白菜などと一緒に汁物に仕立てたものが「サンマのすり身汁」で、家庭や飲食店、イベントなどでも提供される。
食習の機会や時季
サンマの旬である秋になると、スーパーマーケットや鮮魚店でサンマのすり身が売られるようになる。それを丸めてつみれにし、秋野菜と一緒に汁ものにして食す。家庭や飲食店で食べることができる。また、毎年気仙沼や女川などの港町でおこなわれる秋のイベント「サンマ炭火焼お振る舞い」として提供されてる。
飲食方法
サンマのすり身をまるめたものと野菜を煮て食べる。石巻地域では「サンマのすり身汁」の中に松葉になぞらえた大根のひき菜を加えていることから「松葉汁」と称して郷土料理になっている。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
各家庭でつくられており、郷土料理の中でもかなり一般的な一品である。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/sanmano_surimi_shiru_miyagi.html より
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