「親子丼」
主な伝承地域 都内全域
主な使用食材 鶏もも肉、卵、玉ねぎ、醤油、みりん、昆布
歴史・由来・関連行事
親子丼とは煮立てただし汁と調味料で鶏肉と玉ねぎを煮たのち卵でとじた具を白飯にのせたどんぶり料理。
起源については諸説あるとされるが、東京においては明治20年頃、軍鶏料理専門店「玉ひで」で鶏すきの締めに残った肉と割り下を卵とじにしてご飯とともに食べていた客がおり、これを「親子煮」と呼んでいた。のちの明治24年、玉ひで五代目秀吉氏の妻・とくさんがこの親子煮を食べやすくご飯にのせて一品料理としたのが「親子丼」の始まりとされる。当時は出前専用の料理として提供しており、特に注文の多かった兜町、米屋町、日本橋を中心にこの味が人々の間で人気になり、やがて全国に広まった。
家庭では現在、鶏もも肉とともに玉ねぎやねぎを入れ、卵のかたさもそれぞれ好みの頃合いで調理するまでに一般家庭の定番料理として親しまれているが、元祖玉ひででは醤油とみりんの香りを生かした鶏肉と卵のみが本家本元の親子丼とされる。
食習の機会や時季
通年、日常的に各家庭で食されている。
飲食方法
鍋にだし汁・調味料を入れ中火にかけひと煮立ちさせ、鶏もも肉・玉ねぎを加え、鶏肉に火が通るまで加熱する。煮汁が煮立っているところに軽くほぐした溶き卵を流し、半熟状態にして火を止める。ご飯を盛った器の上にかけて、三つ葉を散らして食す。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
鶏肉、卵ともに手軽に買い求められる現代においては、各家庭で調理されている定番料理といえよう。スーパーのお惣菜コーナー、弁当店、コンビニエンスストア、親子丼専門のチェーン店などで広く販売されている。また、親子丼発祥の創業1760年(宝暦10年)「玉ひで」では昔と変わらぬ江戸前の親子丼を、姉妹店「軍鶏料理いちの」では伝統の味を引き継ぎつつ、現代らしくアレンジした親子丼をそれぞれ提供している。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/34_12_tokyo.html より
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