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< 郷土料理 > 岩手 くるみ雑煮

2024-01-24 09:05:45 | 郷土料理

 「くるみ雑煮」

 主な伝承地域 三陸沿岸北部地域

 主な使用食材 にんじん、大根、ごぼう、しいたけ、焼き豆腐、しょうゆ、もち、くるみ、砂糖

 歴史・由来・関連行事
 「くるみ雑煮」は「くるみ餅」とも言われ、三陸沿岸の宮古地方で元日の朝に食べられる代表的な料理である。正月だけでなく、結婚式のお祝いや不祝儀の膳、特別なおもてなしの際の最高のごちそうとしてふるまわれる。
 大根、にんじん、ごぼう、鮭、凍り豆腐などを入れたしょうゆ味のだし汁にもちを焼いたものを入れ、もちを食べる時はそのまま汁わんから食べたり、別の器に入れた「くるみだれ」をからめて食べたりして、2種類の味を楽しむのが特徴。
 沿岸部では冷害により米が育ちにくかったため、貴重なもちを大切に味わおうとして生まれた食べ方と考えられる。家庭により、具にいくらやあわびなど海産物を入れることもある。くるみは地元でとれる鬼ぐるみを使用。鬼ぐるみは海外産のくるみに比べ、タンニンや油分が少なく、あっさりとしているのが特徴で、この鬼ぐるみを丁寧にすってねっとりするまでのばし「くるみだれ」を作る。岩手県ではくるみは食生活に深く根付いており、「おいしい味」のことを「くるみあじ(くるびあじ)」と表現することもある。

 食習の機会や時季
 正月をはじめ、結婚式のお祝いや不祝儀、特別なおもてなしの際のごちそうとしてふるまわれた。現在はお正月の雑煮として食されるが、その他の機会は減っている。

 飲食方法
 大根、にんじん、ごぼう、しいたけ、こんにゃく、ちくわを千切りにし、焼き豆腐とともにしょうゆで味付けしただしで煮る。焼いた角もちをそこに入れる。くるみをすって砂糖と塩を混ぜたくるみだれを別皿に用意し、もちを付けて食べる。家庭により、いくらやあわびなどの海産物を入れることもある。

 保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
 現在でも、お正月が近くなると殻をむいたくるみがスーパー等でも販売される。それをすり鉢で丁寧にすったくるみだれで、元旦には各家庭で雑煮が作られる。

*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/28_29_iwate.html より


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