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<The Wonder 500> ものづくり 084 ぐい呑み さけ かっぷ

2021-11-25 07:30:36 | The Wonder 500

 「084 ぐい呑み さけ かっぷ」

*https://toyamadesign.jp/products/company/122 より

 有限会社四津川製作所 富山県高岡市金屋町7-15

 時は第二次世界大戦終結後まもない1946年。鋳物産業で名高い富山県高岡市金屋町に、四津川製作所は創業した。初代の與四郎が「喜泉」の屋号で花瓶を製作したことに始まり、創業初期は真鍮鋳物や大量生産向けの鉄鋳物の製作を行なっていた。1970年代後半になると、国内の経済成長とともに世間の関心が美術的価値の高い製品に向くようになる。そうした状況を受けて始めたのが、意匠を凝らした茶道具や香炉の企画である。1982年には完全に製造事業をやめ、企画・販売に特化したファブレス業態へと変化したが、メーカーとしての誇りとものづくりの哲学は決して失われることはなかった。初代から続く「美しく、良いものを、工夫して作る」魂は、三代目社長の元将さんと専務の晋さん兄弟にも脈々と受け継がれ、それは今日の「KISEN」ブランド誕生へとつながることとなる。

 二人三脚で切り開く産地の未来
 四津川元将さん・ 晋さん兄弟は、高岡銅器の企画販売を行なう四津川製作所で、それぞれ社長と専務を務めている。元将さんは、大学卒業後まもなく入社。晋さんは、別会社にてアメリカ駐在を経験した後、家業のものづくりの魅力を再発見し、2003年に帰郷。元将さんとともに新ブランド「KISEN」の立ち上げに尽力した。現在、老舗ブランド「喜泉堂」は元将さんが、「KISEN」は晋さんが中心となって牽引している。

 新旧ブランドの各事業が、産地の職人を守り育てることにもつながっているのは想像に難くない。「高岡銅器という看板があるから、僕らは様々なことに挑戦できる。産地に対して、少しでも恩返ししていける会社でありたい」。そう語る元将さんにとって、ともに会社を盛り上げる晋さんの存在は大きい。「ものづくりに邁進する彼がいるからこそ、僕は会社として、産地としての在り方を考えることができる。そうやって会社はより良くなっていく」。

 人に感謝しながら、人からも感謝されるものづくりを。信頼し合う兄弟の、二人三脚の挑戦は続く。


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